GM
特に何もなく第二サイクルに入ります。
えんじゅ
ハーイ
ミネバリ
はい
閏間開闢
はーい!
赤光院 燦華
はあい
GM
初手希望者はいますか?
えんじゅ
はい!
GM
3人
ミネバリ
多いな……
GM
みんな前のめりだな。3D6バトルで。
GM
ちがうわ
GM
2D6バトルです
GM
多い多い
赤光院 燦華
燦華はかぶるなら後でいいや
GM
慎ましいお嬢様になった
GM
強めの希望者は振ってね
えんじゅ
2d6 (2D6) > 5[1,4] > 5
えんじゅ
エーン
閏間開闢
ちょっと2分くらい考えてもいいですか
GM
考えを
GM
じゃあ10分まで休憩にしよう
閏間開闢
ありがとうございます!!
GM
お手洗いとか行ってきまーす
えんじゅ
はーい
閏間開闢
よし、2D6バトルします
閏間開闢
2D6 (2D6) > 6[2,4] > 6
えんじゅ
まけた……
GM
かろうじてかった
GM
では開闢さんが連続行動ですね
閏間開闢
フッ……勝った
GM
連続行動する開闢さんこわ~
閏間開闢
えんじゅさんに会いに行きたいんですが~
GM
ひえ~
えんじゅ
むっ
GM
えんじゅさん出てくれるの?
閏間開闢
おうちって調べたらわかりますぅ?
えんじゅ
怖いこと言ってる。
えんじゅ
でもわかると思います。
閏間開闢
そのへんの街でデートでもいいですよ!
GM
あんまり隠す意識なさそうだからな……
閏間開闢
じゃあ普通に家に行っちゃお
GM
こわい
えんじゅ
こわい
GM
えんじゅさんは登場OK?
えんじゅ
OK!
GM
はーい
閏間開闢
他の方もいても大丈夫です!
ミネバリ
OK
赤光院 燦華
一緒に行くか~?
GM
4人で!?
閏間開闢
行きますか~?
GM
マジ? まあしたいようにしてくれていいですよ。
えんじゅ
殺し合う四人がうちに集合してしまう。
GM
とりあえずアレを入れますね
GM
◆メインフェイズ第二サイクル第一シーン
 シーンプレイヤー:閏間 開闢
GM
えんじゅさんの家で……出揃うんですか?
赤光院 燦華
燦華は行きません。
GM
出揃いはしないらしい
閏間開闢
1人で突然自宅に押しかけてくる比良坂の男になりました
えんじゅ
うわーっ
GM
怖いが
えんじゅ
もっと怖くします?狩りから帰ってきたら囲炉裏の前に座ってるとか
閏間開闢
なるほどね
GM
ミネバリくんとりあえず不在な感じかな
閏間開闢
そうしましょうか 狩りから帰ってくる所お願いしてもいいですか?
閏間開闢
ひとまずは不在で!
えんじゅ
はーい
GM
怖い……
GM
では山奥のえんじゅの家にて。
えんじゅ
山はえんじゅの庭だ。
えんじゅ
隠れる場所も登れる場所も潜れる場所もたくさんある。
えんじゅ
そしてそこにはえんじゅだけではなく、獣たちが入り込むこともある。
えんじゅ
今日はその庭でいいものが獲れたので、えんじゅは上機嫌だった。
えんじゅ
肩に大きなイノシシを担いで、上機嫌に鼻歌を歌いながら意気揚々と家へ帰ってくる。
えんじゅ
「ただいま~!」
閏間開闢
家には誰もいない。
えんじゅ
家の中の気配をとくべつ探ったりはしない。
えんじゅ
盗む者も入らないような山奥の家である。当然鍵もなく。
えんじゅ
少女は土間の一角にイノシシをでんと置いて、板の間に上がる。
閏間開闢
板の間と土間の間、柱の影。
閏間開闢
男はいた。
えんじゅ
「!」
えんじゅ
目を見開き、ばっと距離をとる。
えんじゅ
頭を低くし四つ足になる、獣の姿勢。
閏間開闢
「まさか、こんな所にあなた達みたいな忍が住んでいるとは……」
えんじゅ
「カイビャク!」
閏間開闢
柱から離れて、少女の姿のあやかしに近づく。
えんじゅ
「!」
閏間開闢
「彼、ミネバリくん、随分とあなたに懐いていますねぇ」
えんじゅ
板張りの床を蹴る。
えんじゅ
ぐるぐると空を回りながら、拳を相手に叩きこむ。
閏間開闢
男は小さな拳に手を添えて、方向を逸らす。
閏間開闢
そのまま、体に手をかけて後ろから抱きしめるように。
えんじゅ
逸らされた拳の行く先を止めるために、あやかしは慌てて肘を畳んだ。家を壊すわけにはいかないからだ。
えんじゅ
その隙に抱き込まれて、驚いた顔になる。
閏間開闢
つ、と耳朶を撫でる。
えんじゅ
「ひえっ」
閏間開闢
「ずっと言っているじゃないですか。私は話がしたいだけ、なんです」
えんじゅ
もがく。慌てて相手の腕の中から飛び出して、土間に着地する。
えんじゅ
「いきなりやってきて、何だ!」
えんじゅ
「話をする顔かそれが!」
えんじゅ
慌てて相手に向き直りながら、鼻息荒く声を上げる。
閏間開闢
「不思議なんですけどねぇ、話をする顔をしていても、あまり話を聞いてもらえないんです」
閏間開闢
ずかずかと、少女に歩み寄る。
えんじゅ
何だこいつ!?
えんじゅ
思わず、後ろに下がる。
閏間開闢
「怯えているんですか?」
えんじゅ
「だっ、だれが!」
えんじゅ
「話をするなら、何の用か言え! 何の話をするか!」
閏間開闢
「ほうら」
閏間開闢
「話をしない顔の方が、話を聞いてもらえる。不条理ですねぇ」
閏間開闢
少女の腕を掴もうと、手を伸ばす。
えんじゅ
「何なんだお前!」
えんじゅ
飛びずさりながら逃れる。その足取りは明らかに動揺している。
閏間開闢
「こう見えてもね、私も人間ですから。傷付いているんですよ」
閏間開闢
ゆっくり、足を向ける。ずっとえんじゅの方へ。
えんじゅ
思わず顔に恐怖が滲む。
えんじゅ
強大な敵に対しての、ではなく、なにか得体の知れないものへの恐怖だ。
えんじゅ
「だからなんだ!」
閏間開闢
その低い位置にある頭に向かって、屈んで顔を近付ける。
閏間開闢
「話を、しましょうよ」
えんじゅ
「するって言ってるだろ! だから!」
えんじゅ
跳ぶ。
えんじゅ
たまらず梁の上に逃れて、あやかしは男を見下ろす。
閏間開闢
見上げる。
えんじゅ
「だから近づくな! おれに! 近い!」
閏間開闢
「話を」
閏間開闢
「しましょう」
えんじゅ
こわい!
閏間開闢
情報判定。えんじゅの秘密を罠術。
GM
了解です。判定をどうぞ。
閏間開闢
2D6>=5 (判定:罠術) (2D6>=5) > 7[1,6] > 7 > 成功
えんじゅ
こわいよ~!
GM
抜かれましたね。お渡ししましょう。
GM
お送りしました。続けてどうぞ。怖い。
閏間開闢
梁から見下ろすあやかしを見上げる。
閏間開闢
「あなたの息子のことを、知りたくはありませんか」
えんじゅ
「な、に」
えんじゅ
荒くなっていた息が止まって、男を見下ろす。
閏間開闢
「会話というのは、とどのつまり情報交換です。意味のあること、意味のないこと、その日の気分、今食べたいもの、生活の悩み、人生設計。なんでもいい。情報を、交換するものです」
閏間開闢
「私は情報が欲しい」
えんじゅ
「えっ」
えんじゅ
一気にしゃべられてフリーズする。
閏間開闢
「あなたは知っているはずです。燦華様のことを」
えんじゅ
「あっ、カグツチの……」
閏間開闢
「そして私は、あなたの大事な息子のことを知っている」
閏間開闢
「お話を、しませんか」
えんじゅ
「…………」
えんじゅ
「お前っ……」
えんじゅ
「お前は、だって、比良坂で……」
えんじゅ
「怪しくて……」
えんじゅ
「しっ……信用、できない!」
閏間開闢
「信用を得るのは難しいものです」
閏間開闢
「あなたはもう、何があっても私を信用しないでしょう?」
えんじゅ
「……」
閏間開闢
「あなたは選ばなければならない」
えんじゅ
あやかしの引き攣った眼が男を見下ろす。わずかな逡巡。
えんじゅ
しかしシノビにとっては無限にも思われるような長い逡巡。
えんじゅ
「いいや」
えんじゅ
「なら」
えんじゅ
「お前のことを……し」
えんじゅ
「調べてやる」
えんじゅ
言うが早いか、男の体を、
えんじゅ
焔が包み込んだ。
閏間開闢
抵抗もなく、火柱が上がる。
GM
◆メインフェイズ第二サイクル第二シーン
 シーンプレイヤー:えんじゅ
えんじゅ
火術で閏間開闢の秘密を調査します。
GM
いいでしょう。判定をどうぞ。
えんじゅ
2D6>=5 (判定:火術) (2D6>=5) > 6[2,4] > 6 > 成功
GM
成功し続ける。
GM
ではえんじゅさんとミネバリに共有。
GM
お渡ししました。
えんじゅ
火柱が立ち、薄暗い家の中を照らす。
えんじゅ
だが、その火は板張りの床も、柱も、梁も、
えんじゅ
乾いた茅葺の屋根さえ焼きはしない。
えんじゅ
「…………ウルマカイビャク」
えんじゅ
「お前…………」
閏間開闢
炎に包まれた体が倒れる。
えんじゅ
火が消える。
えんじゅ
火は男の身体も焼いてはいない。
えんじゅ
だが、感じた熱さは本物だ。
えんじゅ
その熱が、男が裡に隠しているものを炙り出す。
閏間開闢
「…………」
えんじゅ
梁から降りる。
閏間開闢
少しふらつきながら、立ち上がる。
えんじゅ
「…………ミネバリは」
えんじゅ
「何を…………考えているんだ」
閏間開闢
男は
閏間開闢
に、と笑った。
閏間開闢
「分かりますよね、私が欲しいもの」
えんじゅ
「……うん」
えんじゅ
「話す……」
閏間開闢
燦華の秘密と交換してもらえる場合、ミネバリの秘密を共有します。
えんじゅ
赤光院 燦華の秘密を、閏間開闢に渡します。
GM
了解です。ミネバリの秘密と燦華の秘密が両方公開ですね。
GM
確認しました。公開でいい。
出していきましょう。
GM
【秘密:ミネバリ】
あなたの命を繋いでいるのはえんじゅに与えられた『神鏡・啼沢女』の力によるものだ。
えんじゅに助けられるまでの記憶を失っているあなたにとって、えんじゅは何者にも代えがたい存在だ。
あなたの本当の使命は『えんじゅに恩を返す』ことである。

しかし、あなたの肉体は死した不知火の一族の業火によって支配されている。
この支配を脱するまで、あなたの使命は『赤光院 燦華を殺す』となる。
支配されている間、戦闘での戦果はGMが決定する。
GM
【秘密:赤光院 燦華】
心臓である『宝珠・迦具土』を一度でも失った場合、
あなたはエンディングフェイズで死亡する。
『宝珠・迦具土』と一体化しているため、
あなたは『百燐』か『炎刃』を使用することが出来る。

鞍馬神流はあなたを餌に火神をおびき出そうとしている。
だが、『宝珠・迦具土』を使うことは危険な賭けでもある。
クライマックスフェイズ終了時に火神が死亡していなかった場合、
鞍馬神流の手によってあなたは『宝珠・迦具土』ごと封印される。

「君を自由にする」
閏間 開闢はあなたにそう約束してくれた。
相手が約束を守ってくれるならば、
あなたは自らの使命を「自由になる」に変更しても構わない。
GM
燦華は『炎刃』を修得しています。
GM
以上です。続けてどうぞ。
えんじゅ
「ミネバリ……」
閏間開闢
「…………」
閏間開闢
「ふっ、ふふふ」
閏間開闢
「ははは、ははははははは!」
えんじゅ
「な」
えんじゅ
「なにがおかしい、お前」
閏間開闢
「分かりませんか?」
閏間開闢
「まぁ、分からなくていい」
閏間開闢
「お話、できて嬉しかったですよ」
えんじゅ
「…………」
閏間開闢
気配が闇に溶ける。
えんじゅ
あっけにとられた顔で、それを見送る。
えんじゅ
「ミネバリ……」
えんじゅ
「…………」
えんじゅ
ひとりに戻った家で、男の消えた跡を、あやかしはぼんやりと眺めている。
えんじゅ
板張りの床にはわずかに、炎の残滓が残っていた。
GM
GM
はい、ではあとはミネバリと燦華ですね。
GM
どちらが先に行きますか?
赤光院 燦華
はい!次手希望!
GM
ミネバリさんは?
ミネバリ
ん~じゃあ譲ってしまおうかな
GM
では燦華さんからで。
赤光院 燦華
わーい
GM
◆メインフェイズ第二サイクル第三シーン
 シーンプレイヤー:赤光院 燦華
GM
どういうシーンにしましょう。
赤光院 燦華
どうしようかな ミネバリくんに会いたいんだけど
GM
出ますか?>ミネバリ
ミネバリ
出ますよ
赤光院 燦華
素直ないい子!
ミネバリ
ふふん
GM
素直だね~
GM
ロケーションとかどうしようねえ
GM
燦華さんから探すの?
赤光院 燦華
ミネバリくん連絡手段がないからな……探すしかないかな……
GM
探すなあ……
ミネバリ
山から降りててもいいですがどうしましょうね
赤光院 燦華
じゃあなんか、先日遭遇した公園の近辺に人手を放っています。お屋敷の草とか。
GM
山は降りるだろうしね
GM
使命がさ……
ミネバリ
そうですね
GM
堂々としてるだろうし
赤光院 燦華
燦華が学校にいる間に、草が見つけて位置情報をくれる……たぶん!
GM
普通に報告にあがって見つかっていいんじゃないですか
GM
うんうん
GM
位置情報をもらって会おう。どこにいるかは……CSTとかでいいんじゃないですか。
赤光院 燦華
じゃあ振るか
赤光院 燦華
CST 都市シーン表(8) > 古びた劇場。照明は落ち、あなたたちのほかに観客の姿は見えないが……。
GM
劇場にいる
赤光院 燦華
いらっしゃる。
ミネバリ
劇場、ちょっとひねって映画館でどうでしょ
GM
いいと思います
赤光院 燦華
おっけ~
ミネバリ
山を下り、燦華を探すという名目で街を散策することもある。
ミネバリ
母との生活は満たされているが、それとは別に街に、今の生活文明にも興味があった。
ミネバリ
たまたま見つけた古びた映画館で映画を観てみようというのも、古雑誌から学んだ映画というものを観てみたかったからだ。
赤光院 燦華
今どき、指定席ですらない古い映画館。
赤光院 燦華
ポスターと上映開始時間だけが掲示され、入れ替えもない。
赤光院 燦華
チケットブースのくたびれた男に、大人料金を一枚分払う。当然、学割もない。
赤光院 燦華
スタッフに顎で示された重い扉を開く。
ミネバリ
こじんまりした館内の座席は空席ばかり。ミネバリがただ一人映画を観ている。
赤光院 燦華
隣には行かず。ひとつ後列、ひとつ左。
赤光院 燦華
斜め後ろの席に陣取った。
ミネバリ
「サンゲか」
赤光院 燦華
「よっす」 小さいけれども気安い声。
赤光院 燦華
「別にやりあおうってんじゃないから、最後まで見てていいよ」
ミネバリ
「……そうか」
ミネバリ
振り向かずに、スクリ―ンを観続けている。
赤光院 燦華
人のいない前席の背もたれに腕を組み、顎を乗せて、燦華もまたスクリーンに目を移す。
赤光院 燦華
係留された船の上、踊る男女の中。
一人の女を連れ戻しに来る男たち。
赤光院 燦華
姫君の持ったギターが男の頭に振り下ろされて、燦華は静かに笑った。
赤光院 燦華
ほとんど音もなく、息のように、くすりと。
ミネバリ
ミネバリは何も言わずスクリーンを見つめている。
ミネバリ
初めて観る映画に見入っているようだった。
ミネバリ
笑うでもなく泣くでもなく、さりとて飽きている様子でもなく。
ミネバリ
じっと。
赤光院 燦華
そうして静かに時が過ぎ、やがて映画は終わる。
このフィルムにエンドロールはない。
ミネバリ
大きく息をつく。
赤光院 燦華
「映画も初めて?」
ミネバリ
「うん」
ミネバリ
素直に答える。
赤光院 燦華
「初めてでこれなら、セレクトが洒落てるな。名作だ」
ミネバリ
「雑誌で見たんだ。今も色あせない名作、って。たまたまここでやってたから」
赤光院 燦華
「じゃ、ミネバリ的にはどうだった?」
ミネバリ
「映画の内容は、どうだろうな……」
ミネバリ
「俺にはまだよくわからないかもしれない」
赤光院 燦華
「そっか~」
赤光院 燦華
「まあ、映画っていろんなジャンルあるからな」
赤光院 燦華
「暇なときに、たまに見るといいんじゃない」
ミネバリ
「次は母さんも連れてこようかな。映画を観てふらぺちーの飲んで」
赤光院 燦華
「映画のお供にはポップコーンを食べるといいよ」
ミネバリ
「ぽっぷこーん……なんか売ってたやつか」
赤光院 燦華
「そう。あれはなんか……独特の触感がする」
赤光院 燦華
「ここで売ってるのは塩だけかな~。まあこの映画館でキャラメルは置いてないだろうな……」
ミネバリ
「キャラメルは知ってるぞ。なんかあの、四角い甘いやつだ」
赤光院 燦華
「あれを溶かして絡めて甘くしたやつと、塩味のやつがあるんだよ」
ミネバリ
「へぇ……!また知らない食べ物が増えたな」
赤光院 燦華
「チーズがけのも見たことある」
ミネバリ
「チーズをかけたりもするのか……ぽっぷこーんは何なんだ?」
ミネバリ
「なにか白い……白いなにかだったけど」
赤光院 燦華
「とうもろこしの身を……たぶん乾燥させて?から炒ると、弾けてああなる」
ミネバリ
「とうもろこしにそんな食べ方があったのか……家でもできるかな」
赤光院 燦華
「ん~、わりと大きめのスーパーになら、アルミ容器でそのまま火にかけるとできるやつが……」
ミネバリ
「? そのままくべるのか?」
赤光院 燦華
「あんま強い火じゃだめだろな。焦げない程度っていうか……」
赤光院 燦華
ミネバリの知らない物事の話。
少しずつ、少しずつ。交わっていく世界。
ミネバリ
ミネバリの周囲にいるのは母のえんじゅ。
それから山村の何人か。
ミネバリ
それ以外の知識はもっぱら拾った雑誌や新聞程度。
赤光院 燦華
その、小さくささやかな世界に。
赤光院 燦華
雫の滴るように、わずかな新しさを与えていく。
赤光院 燦華
ひとつ、ひとつ。言葉が交わされる。
ひとつ、ひとつ。何かを知る。
赤光院 燦華
ミネバリに感情判定します。
赤光院 燦華
敵であるしかないか、そうでないようにあれるのか、……どちらであるか。見敵術。
GM
いいでしょう。判定をどうぞ。
赤光院 燦華
2D6>=5 (判定:見敵術) (2D6>=5) > 8[2,6] > 8 > 成功
GM
みんな安定してる。ETです。
赤光院 燦華
ET 感情表(1) > 共感(プラス)/不信(マイナス)
ミネバリ
ET 感情表(3) > 愛情(プラス)/妬み(マイナス)
GM
ミネバリくん?
赤光院 燦華
燦華は共感取ります
ミネバリ
愛情とりますね
GM
了解しました。続けてどうぞ。
ミネバリ
「…………」
ミネバリ
喋り続けていたミネバリの口がぴたりと止まる。
ミネバリ
「……なにかわかった?」
赤光院 燦華
「今?いや、別に」
ミネバリ
「そっかー……なぁサンゲ」
赤光院 燦華
「うん?」
ミネバリ
「俺はサンゲを殺さなくちゃならないのは知ってるよな」
赤光院 燦華
「らしいね」
ミネバリ
「俺もサンゲが迦具土を守らなくちゃいけないことも、迦具土を奪われたら死ぬことを知ってる」
赤光院 燦華
「まあね~」
ミネバリ
「俺はさ、母さんと出会う前のことは覚えてないんだ。俺の命を救ったっていう啼沢女のことも迦具土のことも覚えてない」
ミネバリ
「サンゲはそういうことあったりしないのか?」
赤光院 燦華
「うーん……」
赤光院 燦華
「わたしは、ずっとわたしだよ。赤光院燦華として生まれて、生まれたときから迦具土はわたしの心臓」
ミネバリ
「そうか、そうだよな……」
ミネバリ
燦華から目線を切ってスクリーンをむくと、映画館の古い座席にぐっと体重をかける。
ミネバリ
「サンゲ、迦具土について俺に教えてくれない?サンゲが知ってること」
赤光院 燦華
「…………」
赤光院 燦華
「……知りたい?」
ミネバリ
「うん」
赤光院 燦華
「ふふ」
赤光院 燦華
笑って。
赤光院 燦華
「まだだめ~」
ミネバリ
燦華のくだけた雰囲気にも乗ってこない。
ミネバリ
「サンゲ、俺は……サンゲの知らない、サンゲの秘密を知ってるんだ」
ミネバリ
「ただ、それはサンゲにとっても俺にとっても大切なことだけど、だから簡単に言っちゃいけないと思う」
ミネバリ
「俺はいままで大切な人は母さんしかいなかったから、これがどういう気持ちなのかはわからないけど」
ミネバリ
「サンゲも大切だから、言ったほうがいいし言わない方がいいとも、思う」
ミネバリ
「……だから交換なら、いいかと思って」
赤光院 燦華
ミネバリの隣の席の背もたれに、再び腕と顎を乗せて。
しかしミネバリを覗き込むでもなく、顔と呼吸だけが近くにある。
赤光院 燦華
「わたしのことか」
赤光院 燦華
「知りたくないっつったら、嘘だな~」
赤光院 燦華
「でも、やっぱ、まだだめ」
赤光院 燦華
「わたしは、これをミネバリに教えていいかどうかって確信が持てない」
赤光院 燦華
「教えてどうなるか」
赤光院 燦華
「どうもならないかもしれないけど!」
赤光院 燦華
「でもま、……本当になんもないってことはない。あんたもわたしも」
ミネバリ
「ははは!俺のだってそうだよ」
ミネバリ
拗ねたような安心したような感情がはっきりと声にも出ている。
赤光院 燦華
「拗ねるなよ~」
赤光院 燦華
「別にミネバリが憎くて秘密にしてるんじゃないよ」
赤光院 燦華
「あんたのことは嫌いじゃない」
ミネバリ
「俺は好きだよ。母さんと同じくらい」
赤光院 燦華
「お?」
ミネバリ
「?」
赤光院 燦華
「ふっふふ」
赤光院 燦華
「ミネバリってかわいいよね~」
ミネバリ
「??」
ミネバリ
「よくわからないが……」
ミネバリ
「残念だなぁ」
ミネバリ
「もう少しいいことが聞けると思ったんだが」
赤光院 燦華
「だーめっ」
赤光院 燦華
「ただ……そうだな」
赤光院 燦華
「ちゃんとさ。わたしが、ちゃんと、教えてもいいかなってなったら、教えるよ」
赤光院 燦華
「ミネバリはそれを待ってもいいし」
赤光院 燦華
「わたしを信用しなくてもいい」
ミネバリ
「そうかそうか……じゃあこっちから先手を打っておこう」
ミネバリ
そう言うと折りたたまれたチラシをひじ掛けに置き席を立つ。
ミネバリ
「それを見るのも、見てからどうするのかも好きにすればいい。俺に素直に迦具土を渡しておいた方が、いいかもしれないからな」
赤光院 燦華
「へえ?」
ミネバリ
というわけで一方的に開闢の秘密を渡します。
GM
燦華は受け取りますか?
赤光院 燦華
受け取りま~す
GM
了解です。では開闢の秘密が燦華に渡り、公開ですね。
GM
【秘密:閏間 開闢】
赤光院 燦華は不知火の生き残りであり、『宝珠・迦具土』の器である。
クライマックスフェイズ開始時に
赤光院 燦華が『宝珠・迦具土』を持っていた場合、赤光院 燦華は火神となる。
あなたの本当の使命は【火神を殺す】ことだ。

「君を自由にする」
赤光院 燦華にそんな約束をしたのはミネバリである。
あなたはその約束の相手が自分であると赤光院 燦華に思い込ませ、
あなたの傍にいるように縛りつけた。

しかし、ずっと共に過ごしてきた赤光院 燦華をあなたは失いたくない。
赤光院 燦華があなたにプラスの感情を抱いてくれるのであれば
使命を【赤光院 燦華を自由にする】に変更してもよい。
GM
以上です。
赤光院 燦華
「……へえ~」
赤光院 燦華
「ふふっ、そっかそっか」
赤光院 燦華
「ありがと、ミネバリ」
ミネバリ
「神産みの儀は必ず成し遂げなければならないからな」
ミネバリ
「よく考えろ」
赤光院 燦華
「ん」
赤光院 燦華
「ちゃんと考えるよ。適当にはしない」
ミネバリ
燦華の言葉に答えることもなく、二人きりの客席から出て行った。
赤光院 燦華
「またね」
赤光院 燦華
その背に、ごく軽い声。
赤光院 燦華
またひとつ、知った。
自分のこと。自分の周囲にあるもののこと。
赤光院 燦華
「……ふふ」 かすかに笑う。
赤光院 燦華
「……やっばいな~!」
赤光院 燦華
古い映画館の、閉じた空間に。
赤光院 燦華
今はまだ誰も知らない秘密がひとつ、ひそやかに息をしている。
GM
GM
ありがとうございました。
では、次はミネバリのシーンですね。
GM
◆メインフェイズ第二サイクル第四シーン
 シーンプレイヤー:ミネバリ
GM
どういうシーンにしましょう。
ミネバリ
ん~家に帰るか。遊びに行っちゃっただけだし。
GM
そうですね。母のいる家に。
えんじゅ
おかえり~!
ミネバリ
「ただいま!」
えんじゅ
家に入ると、夕餉の支度が整っていた。
ミネバリ
手と顔を洗い汚れと化粧を落とす。
えんじゅ
いつも通りたっぷり炊いた米。外ではイノシシの干し肉を作っていて、食べる分は囲炉裏の火の上、鍋の中でぐつぐつ煮立っている。
ミネバリ
「あ、シシ鍋!」
えんじゅ
「おかえり、ミネバリ! 今日はでかい獲物がかかったぞ~」
えんじゅ
ごちそうである。
えんじゅ
あなたは板間に上がった時、床にわずかな焦げ跡を認めたが、
えんじゅ
母はそれについては何も言わなかった。
えんじゅ
「今日はどうだった?」
ミネバリ
「映画館で映画ってやつをみたよ」
ミネバリ
囲炉裏の定位置に座ると自分でシシ鍋をよそう。
えんじゅ
「えいが、知ってる! あの動くやつ」
ミネバリ
「母さんも見たことあるの?」
えんじゅ
ごはんを山盛りでよそって、ミネバリの前に置く。
えんじゅ
「う~ん、たぶん! 大昔に……」
えんじゅ
「でも、あんまり覚えてないな。楽しかったか?」
ミネバリ
「流れてる映画の内容はよくわからなかったけど、映画は面白かった。音も大きいし、テレビとは全然ちがったな」
えんじゅ
「大きいのはいいな!」
えんじゅ
よく分からないなりのコメント。
ミネバリ
「テレビは色がついてるけど、今日見た映画は色が付いてなかったから次は色が付いてるやつがいいなあ」
ミネバリ
「母さんも行こうよ」
えんじゅ
うんうん、と肯いている。
えんじゅ
「おれも?」
ミネバリ
「うん。2人で映画にいってポップコーンを食べてふらぺちーのを飲もう」
えんじゅ
「ポップコーン。フラペチーノ」
えんじゅ
「ふらぺちーのは聞いたな」
えんじゅ
「……また、あのカグツチの娘に会ってきたんだろ」
ミネバリ
「そうだよ」
えんじゅ
「やっぱり」
えんじゅ
「母は何でもお見通しだからな~!」
ミネバリ
「母さんはすごいな~!でも俺も母さんのことならわかる!」
えんじゅ
「おっ、何だ何だ」
ミネバリ
「母さんどこかでまたかいびゃくって男と会ったでしょ」
えんじゅ
なんでそれを!? という顔をしました。
えんじゅ
「あいつヤバい! 家に来た! 今日!」
ミネバリ
「えっ、家に来たの」
えんじゅ
「来た! めちゃくちゃ怖かった!」
ミネバリ
「ええ……うさんくさいだけじゃなくて怖いやつだ」
ミネバリ
「だから床が焦げてるのか」
えんじゅ
「燃やしたら帰った」
えんじゅ
「……でも、あいつのおかげでちょっと知れたこともある」
ミネバリ
「………」
えんじゅ
「ミネバリは……ほんとは、あの娘のことを殺したくないんだろ」
ミネバリ
「……どう言ったらいいかわからない」
えんじゅ
「うん」
えんじゅ
「そうだと思う」
えんじゅ
肯いて、シシ鍋をつつく。ため息をついて、ミネバリの方へ…正確には、その背後へ目を向ける。
えんじゅ
「今はそうだろう。でも、心配することはない」
えんじゅ
「母が、お前をちゃんと助けるから」
ミネバリ
「……うん。ありがとう」
ミネバリ
「………母さん、じゃあさ」
ミネバリ
「啼沢女について、教えてよ」
えんじゅ
「……うん」
えんじゅ
問いを分かっていたかのように姿勢を正す。
えんじゅ
「と言って、実は、あんまり覚えてないんだけど……」
えんじゅ
「がんばって思い出すから」
えんじゅ
「ミネバリ、手伝ってくれるか」
ミネバリ
「うん」
ミネバリ
ということで『神鏡・啼沢女』について憑依術で判定します。
えんじゅ
感情修正を投げます。
GM
いいですね。感情修正で+1をつけて判定をどうぞ。
ミネバリ
2d6+1>=5 (2D6+1>=5) > 7[2,5]+1 > 8 > 成功
GM
成功! 共有で開闢以外に渡りますね。
GM
順番にお送りします。少々お待ち下さい。
GM
お送りしました。続けてどうぞ。
えんじゅ
「…………」
ミネバリ
「…………」
えんじゅ
話してから、沈黙している。
えんじゅ
「…………いやだ」
えんじゅ
「や、やだ!」
ミネバリ
「母さん」
ミネバリ
「母さん俺は……」
えんじゅ
「さっきのなし!」
えんじゅ
「お前が……お前がしたいことがあっても」
えんじゅ
「でも、だって……」
えんじゅ
頭を抱えている。
えんじゅ
「こんなことまで忘れてたなんて…………」
ミネバリ
「母さん」
えんじゅ
「うう」
ミネバリ
「まだ俺にもわからないんだ」
ミネバリ
「どうしたいか。どうするべきか」
えんじゅ
「……うん……」
えんじゅ
項垂れる。
えんじゅ
「おれは、お前に死んでほしくない……」
ミネバリ
「………俺は」
ミネバリ
「俺は、俺を拾ってくれて、ここまで育ててくれて、いろんなことを教えてくれた母さんが好きだ」
ミネバリ
「……そしてそれと同じくらい、サンゲが好きだ」
えんじゅ
うん、と力ない声で肯く。
えんじゅ
「あの娘はいい子だ」
えんじゅ
「お前に、街のことを、外の世界を、新しいことをたくさん教えてくれる」
えんじゅ
「これからも……」
えんじゅ
「…………そう思っていたのに」
ミネバリ
「………うん」
ミネバリ
「でもだから、俺はまだ決められない」
えんじゅ
「…………うん」
えんじゅ
「うん……」
えんじゅ
「…………」
えんじゅ
「ミネバリ」
ミネバリ
「なに、母さん」
えんじゅ
「約束、してくれるか」
えんじゅ
「何があっても、後悔をしない」
えんじゅ
「どんな選択をしても、母に、お前に後悔をさせないようにしてくれ」
ミネバリ
「………わかった。約束、する」
えんじゅ
「うん……」
ミネバリ
「俺が考えて、選んだことに絶対後悔はしない」
えんじゅ
「うん」
ミネバリ
「でもだから、よく考えるよ」
えんじゅ
「うん」
えんじゅ
「おれもたくさん、考える」
ミネバリ
「俺のことも、母さんとサンゲのことも…………不知火のことも」
えんじゅ
「……うん」
えんじゅ
「できることは、ぜんぶするよ」
えんじゅ
「……カグツチについても、思い出さないとな」
ミネバリ
「うん。……でもそれは、もう少し待って」
ミネバリ
「サンゲが俺に教えてくれるかもしれないから」
ミネバリ
「もう少しだけ、俺は待つんだ」
えんじゅ
「……ん」
えんじゅ
「分かった、お前がそうしたいと思ったなら」
えんじゅ
「おれも待つよ」
ミネバリ
「ありがとう、母さん」
えんじゅ
「でも、ミネバリ」
えんじゅ
「おれは、お前が大切だ」
えんじゅ
「……お前に、死んでほしくない」
えんじゅ
「それは、忘れないでくれ」
ミネバリ
「………わかった。忘れないよ」
えんじゅ
「うん……」
えんじゅ
「……ごはん、たべるか」
ミネバリ
「うん」
えんじゅ
「たんと食えよ!」
ミネバリ
「全部食っちゃうよ」
えんじゅ
「うんうん! たくさん食え! 食べてもっともっと大きくなれ!」
ミネバリ
「まだでかくなるからさ」
えんじゅ
「おう!」
GM
思い出される記憶。
GM
明かされる真実と、横たわる現実。
GM
積み上げられたその上で、いつもどおりの日常を送る。
GM
今は、まだ。
GM
GM
ありがとうございました。
GM
ではこれにてメインフェイズ第二サイクルが終了。
GM
これ以降は第三サイクルに入っていきます。