第3サイクル

GM
さて前回の続きから……。
盤面の確認やログの確認などしつつはじめてゆきましょう。
天使 みお
わあ~
管原陽翔
はい
GM
狂気カードが1枚 ハンドアウトが7つのうち駅2つとそれ以外が2つあいてますね。
GM
次は3サイクル目です。
次の止まる駅名を決定していきましょう。
管原陽翔
1d12 (1D12) > 10
天使 みお
1D12  (1D12) > 6
GM
「雫島」
管原陽翔
雫橋から波島、そうして、雫島。
GM
『次は雫島……次は雫島……』
管原陽翔
安堵を感じる。
管原陽翔
どうして、あんな紙を未練がましく書きつけたのかと思う。
天使 みお
陽翔くんが急に落ち着いた。不自然なほど、けれど心底落ち着いている。
天使 みお
「なにかあった?」
管原陽翔
声をかけられて、視線がそちらを向く。
管原陽翔
天使さんは、ここまでついて来てくれたとてもいい人だ。
管原陽翔
ひとりで死ねない俺なんかのために……
管原陽翔
「……さっき、思い出したんス」
天使 みお
「……何を?」
管原陽翔
*手番をいただきます
管原陽翔
2d6 シーン表 (2D6) > 7[2,5] > 7
GM
7:座席の下に缶コーヒーが置いてある。マナーの悪いやつもいたものだ。
管原陽翔
「俺は、結局……何もうまくいかないやつだってことを」
管原陽翔
*一度目の記憶の秘密を天使さんに渡します
天使 みお
「……」
GM
では公開となります。
GM
【秘密】
ショック:全員
あなたはかつて自殺を図った。
それがいつだったか、どういう結果に終わったのかはどうしても思い出せない。……だが、いまこうしているということは、きっと失敗したのだろう。
だが、あなたは思い出した。今度こそきっと、うまくやれるはずだ。
このプライズの所持者は、クライマックスフェイズの儀式判定を一度だけ自動成功させることができる。
この【秘密】に対して感情による情報共有を行うことはできない。
GM
天使みおさんは正気度を-1してください。

[ 天使 みお ] 正気度 : 4 → 3

管原陽翔
そうして、だから、それでも、けれど、だからこそ。
管原陽翔
死のうと思います。
管原陽翔
あの大学ノートを書きつけたのは、やっぱり自分だったのではないだろうか。
管原陽翔
覚えていないだけで、この列車に乗って死にに行こうとして、死にきれなかったのではないだろうか。
管原陽翔
そんなわけもない妄想が頭の中に浮かんで消えて。
管原陽翔
けれど、今は穏やかだった。
天使 みお
驚かなかった、と言えば嘘になる。
天使 みお
……けれど、自分の中にある推論があって、それが曖昧な輪郭を見せている。
管原陽翔
「うまくいかないんです」
管原陽翔
「死ぬのだって、うまくできなかった……」
天使 みお
「……そうか」
天使 みお
「……なら、ちゃんと、手伝ってあげないとね」
天使 みお
「全部いいようにしてあげよう……」
管原陽翔
「ありがとうございます……天使さん」
管原陽翔
「天使さんしか、いないんです……」
天使 みお
「……いや、でもな……」珍しく真顔になって、何かを考え込む。
天使 みお
「ああ、いや、陽翔くんと死ぬのが嫌だってんじゃない……」
管原陽翔
「あまつかさん?」
天使 みお
「わからないことがある……、いや、本当に望む結果が手に入れられるかわからない。理由があるというか……」
管原陽翔
目を瞬かせる。
天使 みお
「……これが、信じられるかはわからない……」
天使 みお
「俺の頭がおかしいだけなら、いいんだけどな……」
管原陽翔
あまつかさん、ともう一度、不思議そうな声で名前を呼ぶ。
管原陽翔
その名前は、彼が店に勤めるための源氏名であって、本名ではなかった。
管原陽翔
本当の名前は教えてもらっていたけれど、最初に聞いた通り名のほうが馴染んでいた。
管原陽翔
その嘘の名前が。
管原陽翔
嘘の名前のように、なにかをこの人は隠している。
天使 みお
そう。隠してる。
GM
『次は雫島……雫島……運転の待ち合わせのため停車いたします。しばらくお待ちください』
GM
小さなアナウンス。
GM
3つ目の駅のハンドアウトを公開いたします。
GM
先ほどの駅よりは停車時間は短そうだった。
どのくらいとまではわからないが……。
GM
先の2駅よりも人の気配のする駅。
自販機、カプセルトイの自販機、黒板……書き置き……。
管原陽翔
アナウンスも、電車が止まったことも、駅舎の様子も、頭に入ってこなかった。
管原陽翔
大学ノートを見た時に感じた時と、同じような痛みを、膚の上に感じている。
管原陽翔
ずっとずっと、天使さんは俺の話を聞いてくれた。
管原陽翔
金だってくれたし、女の子を紹介してくれたことだってあった。
管原陽翔
世界で唯一と言っていいぐらい、俺に良くしてくれた。
管原陽翔
疑うことなんてなにひとつなかった。
管原陽翔
紙片を隠していることが、ずっと後ろめたかった。
管原陽翔
でも。
天使 みお
こいつだって隠し事をしている。
管原陽翔
「天使、さんは」
天使 みお
「うん」
管原陽翔
「どうして、俺に、ついてきてくれたん、ですか」
天使 みお
「好きだからだよ」
管原陽翔
「そうじゃ、なくて」
管原陽翔
痛みのままに、問いを投げかける。
管原陽翔
「なにを」
管原陽翔
「なにか」
管原陽翔
「気になることって……」
管原陽翔
*天使みおのHOを痛みで調査します。
GM
判定をどうぞ。
管原陽翔
2D6>=5 (判定:痛み) (2D6>=5) > 5[2,3] > 5 > 成功
GM
成功ですね。
GM
では公開となります。
GM
【秘密】
ショック:PC1
この世界はあなたの夢だ。あなたはずっと醒めない夢の中にいる。
すべてはあなたの作り出したまぼろしで、ここではきっとあなたに都合のいいことしか起こりはしない。
けれど、PC1だけは違うのかもしれない。
そう持ちかけられるまで、あなたは死のうだなんて思ったことはなかったのだから。
あなたの【本当の使命】は、この夢から醒めることだ。
ただし、プラスの【感情】を取得しているキャラクターがいる場合は、あなたの【本当の使命】はそのキャラクターとともにこの夢から醒めることになる。

▼《夢》で恐怖判定。

あなたは「プライズ:キティの鍵」を所持している。
GM
管原陽翔さんは正気度を‐1して恐怖判定を行ってください。

[ 管原陽翔 ] 正気度 : 3 → 2

管原陽翔
2D6>=7 (判定:暗黒) (2D6>=7) > 7[2,5] > 7 > 成功
天使 みお
「君が俺しかいないと言ったように……」
天使 みお
「俺にとっても陽翔くんしかいなかった」
管原陽翔
「……」
天使 みお
「ずっと、何をやっても、何も……何事もなかったみたいに、ずっと……」
天使 みお
「夢の中で遊んでいられるのは最初のうちは楽しかった……」
天使 みお
「けどね、全部自分の思い通りになるのって、飽きちゃうよ……」
管原陽翔
「…………」
管原陽翔
とても。
管原陽翔
信じられない話を聞いている。
管原陽翔
と思う。
管原陽翔
どういう顔をしていいのか分からず、天使の顔を見つめている。
天使 みお
「ずっとただひとりで、思った事をただなんとなく繰り返す……」
天使 みお
「都合の良い夢も、見過ぎれば飽きる」
天使 みお
「君の事も都合の良い夢だと思ったんだ」
天使 みお
「きっと俺はどこかで寝ていて、脳が限界を迎えて生み出されたのが君だとか、そういうことを……」
天使 みお
「だってそれまで、死のうなんて思ったこと、無かったし」
天使 みお
「こんなに一人で飽きてるのにね」
管原陽翔
「……」
天使 みお
「……陽翔くんは、俺に助けられたのかと思ったんだろうけど」
天使 みお
「俺も陽翔くんに助けられたんだ……」
管原陽翔
「お」
管原陽翔
「俺が」
管原陽翔
「俺は……」
管原陽翔
これが夢なら、自分の苦しみもまた夢幻に過ぎないのだろうか。
管原陽翔
自分はほかの人間とは違うのだと、天使は言う。都合のいい存在ではないと。
管原陽翔
夢の中にいることを知らされているのに、心地の良い夢から覚めたような心地で。
管原陽翔
自分が死ぬべきで、すべてがその方向に流れているのだという錯覚から引き剥がされて。
管原陽翔
何をどう言っていいのかわからない。
管原陽翔
「天、使さんは、でも」
管原陽翔
「じゃあ、夢から……」
管原陽翔
「覚めたくて」
天使 みお
「君と死ねば夢から醒められると思った……」
天使 みお
「……陽翔くんはさっき、死のうとして、失敗したと言ったろう」
天使 みお
「……もしかしたら、単に陽翔くんも俺も死にかけていて、たまたま夢が繋がって、ここで死んでも起きるだけだったりして……」
天使 みお
「そんな事を考えたりしてた」
管原陽翔
「も、し、そうなら……」
管原陽翔
「じゃあ、俺は、死んでも、目が覚めるだけで……」
管原陽翔
「覚めたあとは……」
管原陽翔
「覚めたらまた……」
天使 みお
「……僕は陽翔くんになんだってしてあげたい」
天使 みお
「けどもしもこの推測が当たってたとしたら……」
天使 みお
「俺は何もしてあげられなくなるかもしれない」
天使 みお
「現実では、死にかけの誰かかも」
天使 みお
「……それとも、起きた途端に夢のように、全て忘れてしまうかも」
管原陽翔
「…………どう、したら」
管原陽翔
「俺、どうすれば……」
天使 みお
「…………」
管原陽翔
先程まで見えていたものが、駅の終着点だったはずのものが。
管原陽翔
ぐるぐる回ることをやめられるはずだったのが。
管原陽翔
そんなのは聞いていない、という、責めるような感情が渦巻いて消える。
天使 みお
「なんとかしてあげたい」
管原陽翔
嗚咽がこぼれた。
天使 みお
「どうすれば君が、君にとって一番いいのか」
天使 みお
「確証が持てない……」
天使 みお
「……」
管原陽翔
座席に腰を下ろして、顔を覆っている。
天使 みお
「ごめんねえ、ひどいよね」
天使 みお
「ごめんね……」
管原陽翔
「くるしい、……」
管原陽翔
「くるしいんです……しに、たくて……」
天使 みお
「うん」
管原陽翔
「これでしねるって、もういいんだって」
管原陽翔
「ひとりじゃ、できなくて、天使さんが、いてくれて」
管原陽翔
「ようやく……」
天使 みお
「……あくまでも、推測なんだ」
天使 みお
「……だから、死ねば本当にうまくいくかもしれない」
天使 みお
「けれど、夢の中で死ねるのか?」
管原陽翔
それは、分からないことだ。
管原陽翔
推測でしか話せないこと。
天使 みお
だから、本当のところはやってみるしかない。
管原陽翔
だから、恐ろしい。
天使 みお
この推測は、失敗よりもよっぽど恐ろしい。
管原陽翔
起きたあとに、現実に戻って、自分がどうなるかは分からなくて。
管原陽翔
でも、死のうとしたのだったら。
管原陽翔
きっと、今と同じように何もできない自分が待っていて、天使はいなくて。
管原陽翔
ひとりでは死ぬことさえできない現実が待っているかもしれない。
天使 みお
今度こそ一緒に死のうとしても、探しにもいけない状況であったなら。
天使 みお
俺はまたひとりだ。
管原陽翔
こわい。
天使 みお
「やってみればいいと思う自分がいる」
天使 みお
「けれどそれ以上に、一人になるのが、」
天使 みお
「怖い……」
管原陽翔
「こわ、いです」
天使 みお
「君を一人にするのも、嫌だ……」
管原陽翔
背を丸めて、頷いた。
管原陽翔
この人が、一人であるということを、自分はまだうまく飲み込めていなくて。
管原陽翔
だって天使さんは、何でもそつなくこなしてうまくやる、自分とは違う人だったから。
管原陽翔
でもそれが、これが天使さんの夢だからだったということを。
管原陽翔
おぼろげに理解しようとしている。
天使 みお
何もかもうまくいく、自分の想像した世界。
天使 みお
ナンバーワンの忙しさもなくて、嫌われもしない。適度に太客がついて金に困らない、遊びのような仕事。
天使 みお
夢の中でどれだけ酩酊しても虚しいことだ。
管原陽翔
それがどれぐらい辛いのかを、想像できない。
GM
もはや、電車は出発する気配すら見せずにあなたがたが次の駅を心に浮かべるのを待っているかのように、ただ雨の中沈黙している。
管原陽翔
うまくいかない辛さに浸って、自分のことでいっぱいだったから。
管原陽翔
自分の中でぐるぐる回っていたから。
管原陽翔
けれど、天使さんが傍にいてくれて。
管原陽翔
ここまで来てくれて。
管原陽翔
助けようとしてくれていることだけは、ずっと分かる。
天使 みお
俺はずっと一人でここに留まっていた。
天使 みお
なにもかもうまくいかない君が、自分の影響を受けないと解った時の喜びといったらない。
天使 みお
ようやくどこかへ進めるのだと。
天使 みお
進んで、進んだとして。
天使 みお
けれど、それでもしこの男を置いていくことになったら?
天使 みお
それは、嫌だ。
天使 みお
「俺は……陽翔くんを助けたい」
天使 みお
「ちゃんと……」
天使 みお
「苦しまないように……」
管原陽翔
「はい…………」
管原陽翔
それでも、どうしていいかは分からなかった。
管原陽翔
電車は停まって、動き出す気配もなく、なにかを待っている。
管原陽翔
それは、やはりこれが、天使さんの夢だからなのだろうか?
天使 みお
知らない路線。知らない駅。
天使 みお
自分たちのために用意された電車。
天使 みお
この世界ではなにもかもうまくいく。起きること以外は。
天使 みお
「現実で、二人共死んでたらいいんだけどなあ」
GM
さて。
あなたたちは今日、死にに行くのだろうか?
天使 みお
死にに行くはずだった。
管原陽翔
今日、死ねるはずだった。
天使 みお
全てを終わらせられるような気がしていた。
管原陽翔
でも、もしかしたら、何も。
管原陽翔
なにも終わらないんじゃないか。
GM
知らない旅路。
知らなかったこと。
管原陽翔
また、ぐるぐる回るだけなんじゃないか……
GM
今日この一日すら、なんの保証もない。
GM
夢とわかった今でさえ。
天使 みお
確実にできることが一つだけ残っていて、頭の中でそれを天秤にかけている。
GM
まだ、線路の先が残っているのだった。
天使 みお
足を止めることは、そこに行ってからでもできる。
GM
次の手番の方はシーン表を振って調査する対象を指定して判定をどうぞ。
他にしたい行動があればそちらを宣言してください。(感情判定や回復判定など)
天使 みお
調査するのでシーン表を振ります。
天使 みお
2D6 (2D6) > 9[4,5] > 9
GM
9:窓の桟の中で小さな蜂が死んでいる。
GM
一匹。
天使 みお
一人きりで生きている事と死んでいることに対して差はない。俺にとっては。
天使 みお
*音楽プレイヤーを調査します。愛で。
GM
判定をどうぞ。
天使 みお
2D6>=5 (判定:愛) (2D6>=5) > 9[3,6] > 9 > 成功
GM
先に秘話でお渡しします。
天使 みお
ハァイ…

[ 天使 みお ] 正気度 : 3 → 2

天使 みお
2D6>=6 (判定:分解) (2D6>=6) > 6[2,4] > 6 > 成功
天使 みお
手元に音楽プレイヤーが落ちていたことに気づく。
GM
新しい型なのか古い型のものなのか、曖昧なものだと認識できる。
天使 みお
ぼんやりとした音楽プレイヤーを手にとって、戯れにイヤホンを耳に当ててみた。
GM
──…… ──……
天使 みお
はっとしてイヤホンを外すと、開いたままのドアに向かって放り投げる。
管原陽翔
丸まっていた陽翔が、びくりと身を震わせて顔を上げる。
GM
放り投げられて、音を立ててプレーヤーは砕けた。
GM
砕けた欠片が雨に濡れるのが見える。
GM
息をつくと同時に、ひどく雑音交じりのアナウンスが車内にくわんと鳴り響いた。
GM
『…………不明……いつまで…………』
GM
『もう……年…………このままでは……』
GM
間。押し殺すようなため息。
GM
『……』
GM
『……諦め………………』
GM
『……』
GM
「もう時間がありません」
GM
ほとんど聞き取れないようなアナウンスは、最後の言葉だけはっきりと耳元で聞こえるように囁かれた。
GM
ふたりとも《時間》で恐怖判定を行ってください。
管原陽翔
2D6>=10 (判定:痛み) (2D6>=10) > 11[5,6] > 11 > 成功
天使 みお
2D6-2>=9 (判定:分解) (2D6-2>=9) > 5[2,3]-2 > 3 > 失敗
GM
天使 みおさんは山札から狂気カードを1枚引いてください。
GM
耳元で囁かれた言葉だけを残してアナウンスは沈黙する。
管原陽翔
「…………?」
管原陽翔
「今、のは……?」
天使 みお
時間がない。
天使 みお
時間がないのは、そうか、ここか。
天使 みお
「……」
管原陽翔
「あまつかさん……?」
天使 みお
「……大丈夫だよ」
管原陽翔
「……」
天使 みお
「……何をすればいいか、わかったから」
管原陽翔
「なにを……」
管原陽翔
「なにって……」
天使 みお
「陽翔くんを楽にするためなら、頑張るよ」
管原陽翔
「…………」
管原陽翔
そのことばに、ふと。
管原陽翔
「天使さんは」
管原陽翔
「天使さんは……」
管原陽翔
「それで、ずっと、苦しくなったりは、しませんか……」
天使 みお
「わからない」
天使 みお
「確証は何もない」
管原陽翔
「…………」
天使 みお
「けれど君は俺のことを信じてほしい」
天使 みお
「そうしたらうまくいくような気がするから」
管原陽翔
「……はい」
管原陽翔
信じている。
管原陽翔
ずっと信じている。
GM
『……間もなく発車いたします。お気を付けください』
管原陽翔
信じていて。この人が俺を助けたいというのは本当なんだと思ってる。
管原陽翔
涙をぬぐった。
天使 みお
この男を救えるのは自分しかいないんだと。
天使 みお
自分を救ってくれたこの人を、なんとかして助けたいと。
管原陽翔
でも天使さんは?
管原陽翔
さっきのアナウンスは……
GM
ドアが閉まる。
つり革が緩くたわんで、電車が動き出すのを足元に感じる。
GM
タタン……タタン……と音を立てて線路を軋ませながら海へ向かう。
管原陽翔
終着駅には海があって、飛び降りれば助からないような崖がある。
天使 みお
緊張が全身を静かに縛って、胃の中身が暴れている。
天使 みお
それは死への恐怖からではない。失敗への恐怖。
GM
次の駅は……。
管原陽翔
終わるはずだったものが終わらない暗闇の中にいるこの男は、何をどうすればいいかもわからないまま、ともに来てくれた人のことを見つめている。
天使 みお
次の駅は。