シナリオ本編①

GM
外から見れば微弱だったはずの霊脈の乱れは、奥へと進めば一目瞭然。
GM
緑豊かな避暑地を一歩踏み出せば、そこから先は全くの別世界だった。
GM
もやのかかった灰色の空。
GM
たちこめる霧。
GM
タールのように粘つく土。
GM
魔女の指のような枯れ木たち。
GM
彩りのない景色に、鬱屈した空気。
GM
その先に佇む大きな黒い影。
GM
進めば、ぼやけた影が輪郭を成し、
GM
コテージはその全貌を見せる。
GM
かつての白壁はしみに染まり、
GM
建物全体を黒く覆い尽くしていた。
GM
その前に立つ人影。
GM
来客を迎えるように、子供たちの姿があった。
マシロ
「ようこそ、楽園へ」
マシロ
「ここは子どもたちの幸せの場。楽しい夢を見続ける場所」
マシロ
「大人の皆さんが、こんなところに何用で?」
GM
マシロが、全員の前に立って、挨拶の言葉を述べる。
GM
その後ろから、悠希、果子、そして胡桃が姿を現し──
月花 柘榴
「…………」
イザンナ
「…………へぇ。」
月花胡桃
「……、!?」
GM
──胡桃は、柘榴の姿を見て、大きく目を見開いた。
月花 柘榴
「!」
イザンナ
ミクの姿がないな。
月花胡桃
「な、なんで……」
辰巳 悠希
「わ、結構お客さん来たね」
マリア=ロドリーゴ
「……」
イザンナ
「はぁ~、それはお邪魔して悪かったねぇ。」
木下果子
「なんだ、なんだ」
三善清次郎
「被害者ばっかり……てわけじゃあなさそうだね」
月花 柘榴
「くるみ、」
イザンナ
「で、誰がアラミタマ?」
月花胡桃
「……っ、ありえ、ない……!」
月花胡桃
後ずさる。
月花胡桃
他のカミガカリたちを見て、再び驚く。
月花 柘榴
「…………え?」
辰巳 悠希
「……胡桃さん?」
月花胡桃
……夢に出てきた人たち。
月花 柘榴
「………………」
マシロ
「どうしたんだい、胡桃」
月花胡桃
「やだ、やだ、やだ……!」
月花胡桃
逃げるようにコテージの中へと向かう。
月花 柘榴
「あ、」
イザンナ
両手の指輪を合わせる。
辰巳 悠希
情緒不安定な子なのかな~、なんて気楽に思っている。
月花 柘榴
手を伸ばしかけて、力を失う。
マリア=ロドリーゴ
走っていく胡桃を見送って、息をついた。
月花 柘榴
「……………………」
三善清次郎
「……」怯えた後ろ姿を引きとめるだけの理由はなくて。
マシロ
「…………」
マリア=ロドリーゴ
「無事なのは分かった」
マリア=ロドリーゴ
「それでいい、単独行動を取るな。あとで迎えに行けばいい」
マシロ
コテージへと立ち去る胡桃を見送る。
マシロ
「……君たち、胡桃に何かしたのかい?」
月花 柘榴
「…………、……う、ん」
マリア=ロドリーゴ
柘榴に声をかけて、白い少女へ目を向ける。
月花 柘榴
マリアにうなずき。
マリア=ロドリーゴ
「お前がここのコテージの主か」
マシロ
「さて、どうかな。想像に任せよう」
イザンナ
「想像に、か。」
マリア=ロドリーゴ
「私たちの前に、ほかにだれか来たか?」
マリア=ロドリーゴ
はぐらかされたのを感じて、すぐに質問を変える。
マシロ
「…………」
マシロ
「質問の答えが欲しければ、そしてこのコテージの中に入りたければ」
マシロ
「一つ、やっていただきたい事があります」
マリア=ロドリーゴ
眉根を寄せる。先を促すように顎をしゃくる。
マシロ
「ここまで来たなら、ご存じかもしれませんが」
マシロ
「少しばかり、周辺が散らかっていてね。カミガカリたる皆さんには、掃除をお願いしたい」
マリア=ロドリーゴ
「……モノノケか」
辰巳 悠希
「モノノケ?」
辰巳 悠希
「って、妖怪とかの?」
イザンナ
「そりゃ構わないけど、僕もひとつ質問いいかな?」
マリア=ロドリーゴ
少年を睨みました。
辰巳 悠希
「ひっ」
辰巳 悠希
マシロの後ろにスス……と移動した。
マリア=ロドリーゴ
すぐに視線を逸らして、マシロへ向き直る。
マシロ
「……」カミガカリの後方を見て、にやりと笑う。
マシロ
「……後で伺いましょうか。何しろ今は、とてもタイミングが良い」
イザンナ
「ほう……?」
マリア=ロドリーゴ
「!」
マシロ
指を鳴らし、後方を指さす。
三善清次郎
振り向く。
イザンナ
「まあ……落ち着いて話もできなそうだ。」
GM
そこに居るのは。
女の屍①
屍。
女の屍②
屍。
男の屍①
屍。
男の屍②
屍。
老人の屍
屍の葬列。
辰巳 悠希
「ウワーーーーーーーーー!!!!!!!
ゾンビだーーーーーーーーーー!!!!!!!」
イザンナ
そうだなぁ
三善清次郎
「ゾンビだな~~!!」
マリア=ロドリーゴ
どう見てもゾンビだな……
月花 柘榴
「…………なんなんだよ」
辰巳 悠希
「ゾンビって実在するの!?!?
いや実在しないでしょ!?
ゾンビウイルス、完成していたのか!?!?」
イザンナ
「ええい、うるさい。黙っておれ!」
三善清次郎
「ウイルス性のゾンビじゃないから大丈夫だよ~」
マリア=ロドリーゴ
「黙れ!」
GM
ずらりと並ぶ、屍人たち。
GM
その死者たちの群れの奥に。
首無騎士
見覚えのある、首無騎士が居た。
首無騎士
修道女の装いで、手には霊糸を持ち、
首無騎士
死者の如き、おぼつかない足取りで、カミガカリ達へと歩み寄ってくる。
マリア=ロドリーゴ
「…………、な」
マリア=ロドリーゴ
絶句する。
月花 柘榴
「…………!!」
マリア=ロドリーゴ
首がなかろうが、見間違えるはずなどない。
三善清次郎
その絶句を受けて、ようやく。気付く。修道服。霊糸。
月花 柘榴
あの、手の糸。服装。
イザンナ
「…………おい、"聖モニカ"」
マリア=ロドリーゴ
そこにいるのが確かに幼馴染であると確信した瞬間、
マリア=ロドリーゴ
「────ッ!」
マリア=ロドリーゴ
魔弾が唸りを上げる。
イザンナ
「はやりおって」
マリア=ロドリーゴ
「やっ……てやろうじゃねえか!」
マリア=ロドリーゴ
「おい、協力しろ、お前ら!」
イザンナ
「無論だ。」
月花 柘榴
「…………うん、」
木下果子
「なんっ、だこれ……!?」
イザンナ
両手を合わせ、錬成を行う。
マリア=ロドリーゴ
「そのガキの言った通り、今すぐ『掃除』してやるッ!」
木下果子
「おい、嘘だろ。アンタら、まさかアレと戦うつもりか!?」
辰巳 悠希
「む、無理だってぇ……」
イザンナ
小さな身体がないことに、少しだけ安堵して。
三善清次郎
「…………」霊符を取り出す。出来ることは他にない。
辰巳 悠希
「向こうはゾンビだし……ウイルス性じゃないとしても、死なないだろうしぃ……」
イザンナ
「少年、名は?」
月花 柘榴
頭のバンダナをほどく。
月花 柘榴
胡桃が見ていないことを祈りながら。
辰巳 悠希
「え?なんですか急に……」
イザンナ
「まあ、何でもいい。そんなにうろたえていては……」
イザンナ
「誰も守れず、喪うぞ?」
月花 柘榴
隠されていたところから、触手が生える。
木下果子
「ッ……!?」
辰巳 悠希
「!?」
木下果子
「なんだ……?」
木下果子
「なんなんだ、アンタたち!」
イザンナ
「カミガカリだ。」
辰巳 悠希
女の子の頭から、触手が生えている。
木下果子
「カミ……ガカリ……?」
辰巳 悠希
「カミガカリ……?」
イザンナ
男の前に金の騎士が降り立ち、剣を構える。
マリア=ロドリーゴ
子供たちに背を向けたまま、ただ周囲に風切り音を響かせている。
辰巳 悠希
なんだろう、今この人はなんて言った?
誰も守れず、喪う?
なんで今脅されたの?
イザンナ
「援護する。存分に舞え、"聖モニカ"!」
マシロ
「さて……」
マシロ
「わかったろう、果子。彼らは戦える」
マシロ
「キミは何も気にせず、後方で彼らの戦いを見守っていればいい」
木下果子
「ま、待て、待てよ!」
木下果子
「悠希は、悠希はどうなんだ!」
マシロ
「当然……」
辰巳 悠希
「え?あ、そうだ、なんで今僕を?」
マシロ
「行ってもらう」
辰巳 悠希
「なんでぇ!?」
マシロ
マシロは、悠希の背中を押す。
月花 柘榴
「…………ゆうき?」
イザンナ
「悠希……果子……?」
辰巳 悠希
「ムリムリムリムリ!!!無理だよ!!
僕は普通の中学生なんだってば!!」
マシロ
「悠希。キミはひとつ、勘違いをしている」
三善清次郎
「……」
辰巳 悠希
「勘違い……?」
マシロ
「戦えるはずだよ。キミは」
月花 柘榴
「…………」
辰巳 悠希
「いや戦えないって!!」
三善清次郎
「いや、いくらなんでも流石に一般少年を戦わせるわけには……」
月花 柘榴
「…………悠希、……辰巳悠希?」
三善清次郎
一般であってほしい。聞き間違いであってほしい。
マシロ
「そう。辰巳悠希。……利き手を伸ばして、武器を思い浮かべてごらん」
マシロ
「キミのその手は、何を掴む?」
辰巳 悠希
「え?なんで僕の名前を……」
月花 柘榴
「…………」
辰巳 悠希
「何って……、言われても……」
月花 柘榴
「………………お前には、力がある」
辰巳 悠希
「え?」
月花 柘榴
「それは敵を倒す力だ」
月花 柘榴
「…………たぶん、あんたには」
月花 柘榴
「力がある」
月花 柘榴
「…………聞きたいことは山ほどあるけど」
月花 柘榴
「まず、あんたが生きてくれないとどうしようもないから」
月花 柘榴
「後ろは任せて」
辰巳 悠希
「力……」
月花 柘榴
「うん」
辰巳 悠希
考えてみる。
自分のこの手は、何を掴む?
この弱っちい腕に、力がある?
辰巳 悠希
そんなものは無い、と思う。
だって僕は普通の中学生だ。
辰巳 悠希
でも、誰も守れず、喪うと言われた。
喪うのは、嫌だなぁ。
辰巳 悠希
『──父さん』
辰巳 悠希
『母さん、瑞希』
辰巳 悠希
『果、子──』
辰巳 悠希
何かが胸を過る。
喪いたくなかったもの。喪いたくないもの。
辰巳 悠希
そんな、大袈裟な。
家族はここにはいないし、果子ちゃんは昨日会ったばかりの女の子で。
辰巳 悠希
出会ったばかりの
辰巳 悠希
僕の、大好きな人だ。
辰巳 悠希
手を虚空に差し出す。
辰巳 悠希
それは「何か」の中に入り、「何か」を掴んだ。
辰巳 悠希
──僕には、力がある。
辰巳 悠希
これは、敵を倒す力。
辰巳 悠希
*結晶変身を行います
辰巳 悠希
5を消費します。
辰巳 悠希
どくり、と体が脈打つ。
どこか分からないところから、知らない力が流れ込む。
辰巳 悠希
体の内側が冷えるのを感じる。
氷のように、水晶のように、黒曜石のように。
辰巳 悠希
熱を失った硬い心が、結晶を結び──
辰巳 悠希
額に、顕現する。
辰巳 悠希
黒曜石が輝く。
黒髪の色が失われ、先端が炎に色づく。
辰巳 悠希
龍脈の力は鎧状になり体を包む。柔らかい体を鋼鉄のように覆い隠す。
辰巳 悠希
その姿は、戦士の姿だった。
辰巳 悠希
敵を見据える。
根拠もなく、やれる、と思った。
辰巳 悠希
「行けます……倒しましょう、あれを」
木下果子
「ゆッ……悠希!?」
マシロ
「……だから言ったろう?」
マシロ
果子の手を取り、後ろへと下がる。
マシロ
「それでは皆様。後は頼みました」
月花 柘榴
頷く。
男の屍①
ずるずると足を引きずりながら、死者たちは前へ。
三善清次郎
願い空しく。縁がここに収束するのを見た。
マリア=ロドリーゴ
何も耳に入っていない。
マリア=ロドリーゴ
屍の群れの中央にいる、首のない騎士を見据えている。
イザンナ
「…………」
三善清次郎
「……情報過多なんだよなあ」
三善清次郎
処理落ちするって。
男の屍①
識別判定
マリア=ロドリーゴ
2d6+2 (2D6+2) > 10[4,6]+2 > 12
月花 柘榴
2d6+2 (2D6+2) > 2[1,1]+2 > 4
辰巳 悠希
2d6+2 (2D6+2) > 7[1,6]+2 > 9
イザンナ
2d6+8 (2D6+8) > 4[2,2]+8 > 12
三善清次郎
2d6+8+2 (2D6+8+2) > 4[2,2]+8+2 > 14
[ 月花 柘榴 ] がダイスシンボルを 1 に変更しました。
男の屍①
男の屍(吸血屍鬼)
種別:不死 LV:3(1)
サイズ:2  知能:高い  感覚:魔力  会話:可能  反応:敵対
知名度:12 弱点:[閃光][幻覚]   移動:歩行
固定値:命14、回13、発12、抵11、判11
行動値:12(6)
生命力:43
装甲:3
結界:0
[武器攻撃]:肉弾攻撃/近接状態/1体
 対象に[形状:斧]2d+10の物理ダメージ。
《狡猾な一撃》:物理攻撃/近接状態/1体
 使用者は【命中】+2、対象に[形状:斧]2d+10の物理ダメージ。
《猛毒攻撃》:物理攻撃/近接状態/1体
 対象に[形状:斧]2d+10の物理ダメージ。この物理攻撃で1点でも[ダメージ]を受けた場合、対象は[状態変化:猛毒]となる。
《攻撃回数Ⅰ》:常時/使用者
 対象は[手番]の際、[タイミング:攻撃]を+1回。
女の屍①
識別
マリア=ロドリーゴ
2d6+2 (2D6+2) > 7[2,5]+2 > 9
月花 柘榴
2d6+2 (2D6+2) > 7[2,5]+2 > 9
辰巳 悠希
2d6+2 (2D6+2) > 6[1,5]+2 > 8
イザンナ
2d6+8 (2D6+8) > 5[1,4]+8 > 13
三善清次郎
2d6+8+2 (2D6+8+2) > 10[4,6]+8+2 > 20
月花 柘榴
1と5交換で……
[ 月花 柘榴 ] がダイスシンボルを 5 に変更しました。
三善清次郎
6を2にして16!
女の屍①
女の屍(キョンシー)
種別:不死 LV:3(1)
サイズ:2  知能:狡猾  感覚:魔力  会話:不可  反応:敵対
知名度:15 弱点:[火炎][閃光]   移動:歩行・飛行
固定値:命16、回10、発12、抵12、判11
行動値:5(4)
生命力:52
装甲:10
結界:10
[武器攻撃]:肉弾攻撃/移動4マス/1体
 対象に[形状:槍]3d+12の物理ダメージ。
[追加効果]:対象は常に[近接状態]を無視できる。
《毒爪速射》:物理攻撃/8マス/2体
 対象に[属性:魔毒/形状:槌]2d+25の物理ダメージ。
《瘴気防護》:防御/8マス/1体
 ダメージ減少時に使用。対象が受けた[ダメージ]と効果を使用者が代わりに受ける(【抵抗】判定は失敗)。
《概念・強靭》:常時/使用者
 対象は[手番]の際、[タイミング:攻撃]を+1回。
 また、対象は[未行動]中、受けた[ダメージ]を−30。
[ 三善清次郎 ] がダイスシンボルを 6 に変更しました。
老人の屍
識別
月花 柘榴
2d6+2 (2D6+2) > 7[3,4]+2 > 9
イザンナ
2d6+8 (2D6+8) > 8[3,5]+8 > 16
マリア=ロドリーゴ
2d6+2 (2D6+2) > 4[1,3]+2 > 6
三善清次郎
2d6+8+2 (2D6+8+2) > 8[2,6]+8+2 > 18
辰巳 悠希
2d6+2 (2D6+2) > 6[1,5]+2 > 8
マリア=ロドリーゴ
1と3を交換
[ マリア=ロドリーゴ ] がダイスシンボルを 3 に変更しました。
イザンナ
5と3を交換します
[ イザンナ ] がダイスシンボルを 5 に変更しました。
老人の屍
老人の屍(画霊)
種別:不死 LV:3(1)
サイズ:1  知能:高い  感覚:魔力  会話:不可  反応:時々
知名度:14 弱点:[火炎][冷気]   移動:歩行・飛行
固定値:命11、回10、発19、抵12、判12
行動値:5(4)
生命力:45
装甲:1
結界:1
[武器攻撃]:魔法攻撃/5マス/2体/消滅
 対象に1d+15の魔法ダメージ。
《瘴気の壁》:開始/戦闘地帯/戦闘地帯
 対象は[対象:2体以上]([範囲・戦闘地帯]も含む)の[攻撃行動]から受けた[ダメージ]を[半減]。
《霊体攻撃》:魔法攻撃/7マス/1体/半減
 1ターン中1回、対象に3d+16の魔法ダメージ。
《芸術の情念》:常時/使用者
 対象は[手番]の際、[タイミング:攻撃]を+1回。
 また、対象が[死亡]しない限り、[戦闘地帯]内に存在する[ボス]以外の[種別:不死]のNPCは【行動値】に+10。
首無騎士
識別
マリア=ロドリーゴ
2d6+2+2 (2D6+2+2) > 9[3,6]+2+2 > 13
辰巳 悠希
2d6+2 (2D6+2) > 7[2,5]+2 > 9
三善清次郎
2d6+8+2 (2D6+8+2) > 6[1,5]+8+2 > 16
月花 柘榴
2d6+2 (2D6+2) > 8[2,6]+2 > 10
イザンナ
2d6+8 (2D6+8) > 8[3,5]+8 > 16
月花 柘榴
6と4交換!
三善清次郎
それぞれの屍に視線を走らせる。
どれもこれも動きから生前の顔まで見えるようで。
[ 月花 柘榴 ] がダイスシンボルを 6 に変更しました。
三善清次郎
「……やんなっちゃうよなァ」
首無騎士
首無騎士
種別:幻獣 LV:4(1)
サイズ:2  知能:狡猾  感覚:通常  会話:不可  反応:時々
知名度:14 弱点:なし  移動:歩行
行動値:29(12)
三善清次郎
胸元に揺れる十字架から目を背ける。
GM
GM
周囲が霊力結界に包まれる。
イザンナ
開始前、特殊:霊威精錬 3
錬金・霊杖と錬金・霊神を精錬し、
開始タイミングで錬金・霊神を装備します
GM
タイミング:開始
首無騎士
周囲が霊力結界に包まれる。
首無騎士
首無騎士が地面へと手を置く。
首無騎士
《影門跳躍》:開始/7マス/1体
 1ターン中1回、対象は[近接状態]を無視して、現在のマスから7マス内に移動させられる。[開始]を消費せず、対象は効果を拒否できない。
首無騎士
《影門転移》:開始/5マス/1体
 使用者は[近接状態]を無視して、互いの位置を対象と入れ替えて[設置]する。
首無騎士
その瞬間、マリアは戦場の端へ、清次郎は戦場の中心へ。
三善清次郎
「うわっ、!」
イザンナ
標的把握を宣言。
極戦装衣の効果を発動。
首無騎士
すぐさま隣のイザンナへと距離を詰める。
首無騎士
二人の影が重なった瞬間、縫い止められたようにイザンナの動きは止められた。
首無騎士
《影破り》特殊/戦闘地帯/1体
 対象が《タレント》宣言時に使用。対象が指定した[タイミング:開始・準備]いずれかの《タレント》の効果を1つ消滅する。
マリア=ロドリーゴ
「……ッ!」
イザンナ
「ち……」
マリア=ロドリーゴ
視界が一瞬暗くなり、遠くへと飛ばされる。
イザンナ
身体が動かない。かろうじて視線で黄金の騎士に目配せをする。
マリア=ロドリーゴ
さんざ見慣れた技だが、自分の身で喰らった経験はほとんどない。
マリア=ロドリーゴ
その行動ひとつひとつでさえ、自分のよく知るフェアリー・ブルダンであることが痛いほどによく分かる。
マリア=ロドリーゴ
食い入るように、遠くからその首の断面に目を向ける。
首無騎士
血がその首元を汚している。
三善清次郎
主戦力として認識している赤髪のシスターが遠く離れる。小さく舌打ち。
マリア=ロドリーゴ
何がその首を落としたのか、何者がその命を断ったのか。
マリア=ロドリーゴ
それを読み取ろうとしても、死してなお幼馴染が動かされている冒涜的なこの状況に、思考が灼熱する。
マリア=ロドリーゴ
「こっちは問題ねえ! すぐに全部ぶち抜いてやる!」
老人の屍
《瘴気の壁》:開始/戦闘地帯/戦闘地帯
 対象は[対象:2体以上]([範囲・戦闘地帯]も含む)の[攻撃行動]から受けた[ダメージ]を[半減]。
老人の屍
>老人、女、男の屍
三善清次郎
【戦闘力増強】 対象:イザンナ 魔ランク+1 1・1
三善清次郎
「頼むよ……!」
イザンナ
両手の指輪に力が流れ込む。
イザンナ
「おにーさんありがとうね~」
三善清次郎
「呑気なこと言ってないで!」
首無騎士
《影撃》:特殊攻撃/8マス/2体
 対象に3d+20の物理ダメージ。
首無騎士
>イザンナ、悠希
首無騎士
命中17
辰巳 悠希
2d6+2 (2D6+2) > 3[1,2]+2 > 5
辰巳 悠希
さっきのダイス振る時に交換し忘れたから、1と2を交換しようかな
イザンナ
霊紋燃焼 2d
[ 辰巳 悠希 ] がダイスシンボルを 2 に変更しました。
イザンナ
2d (2D6) > 6[2,4] > 6
[ イザンナ ] 霊紋 : 19 → 13
イザンナ
4d6+2>17 (4D6+2>17) > 10[2,2,3,3]+2 > 12 > 失敗
イザンナ
5と3、2と3を交換します
[ イザンナ ] がダイスシンボルを 3 に変更しました。
[ イザンナ ] がダイスシンボルを 3 に変更しました。
首無騎士
[概念破壊]
首無騎士
生命を5消費後、ダメージを[LV]+1d(最大5d)する
首無騎士
8d+20 (8D6+20) > 27[1,2,3,3,3,4,5,6]+20 > 47
[ 首無騎士 ] 生命力 : 0 → -5
辰巳 悠希
C(47-8) c(47-8) > 39
イザンナ
C(47-{7})
イザンナ
C(47-7) c(47-7) > 40
辰巳 悠希
リアクティブアーマーの効果を使用して、ダメージを-10します
[ イザンナ ] 生命力 : 53 → 13
[ 辰巳 悠希 ] 生命力 : 58 → 29
男の屍①
《狡猾な一撃》:物理攻撃/近接状態/1体
 使用者は【命中】+2、対象に[形状:斧]2d+10の物理ダメージ。
男の屍①
命中16
三善清次郎
2d6+3 (2D6+3) > 5[1,4]+3 > 8
男の屍①
2d+10 (2D6+10) > 8[2,6]+10 > 18
三善清次郎
C(18-5) c(18-5) > 13
[ 三善清次郎 ] 生命力 : 51 → 38
男の屍①
《猛毒攻撃》:物理攻撃/近接状態/1体
 対象に[形状:斧]2d+10の物理ダメージ。この物理攻撃で1点でも[ダメージ]を受けた場合、対象は[状態変化:猛毒]となる。
男の屍①
命中14
三善清次郎
1d 霊紋燃焼  (1D6) > 3
[ 三善清次郎 ] 霊紋 : 22 → 19
三善清次郎
3d6+3 (3D6+3) > 9[2,2,5]+3 > 12
三善清次郎
2を6に交換!
男の屍②
《猛毒攻撃》:物理攻撃/近接状態/1体
 対象に[形状:斧]2d+10の物理ダメージ。この物理攻撃で1点でも[ダメージ]を受けた場合、対象は[状態変化:猛毒]となる。
[ 三善清次郎 ] がダイスシンボルを 2 に変更しました。
三善清次郎
「勘弁してよ……!」
三善清次郎
1d 霊紋燃焼 (1D6) > 5
[ 三善清次郎 ] 霊紋 : 19 → 14
三善清次郎
3d6+3 (3D6+3) > 9[1,3,5]+3 > 12
三善清次郎
3を6に交換
男の屍②
《猛毒攻撃》:物理攻撃/近接状態/1体
 対象に[形状:斧]2d+10の物理ダメージ。この物理攻撃で1点でも[ダメージ]を受けた場合、対象は[状態変化:猛毒]となる。
[ 三善清次郎 ] がダイスシンボルを 3 に変更しました。
三善清次郎
1d 霊紋燃焼! (1D6) > 2
[ 三善清次郎 ] 霊紋 : 14 → 12
[ 三善清次郎 ] がダイスシンボルを 3 に変更しました。
[ 三善清次郎 ] がダイスシンボルを 2 に変更しました。
三善清次郎
3d6+3 (3D6+3) > 8[1,3,4]+3 > 11
男の屍②
2d+10 (2D6+10) > 10[4,6]+10 > 20
三善清次郎
3を2に
[ 三善清次郎 ] がダイスシンボルを 3 に変更しました。
[ 三善清次郎 ] 生命力 : 38 → 18
三善清次郎
「ッあ”」
三善清次郎
鈍い熱。
男の屍②
屍たちが群がっていく。
老人の屍
《霊体攻撃》:魔法攻撃/7マス/1体/半減
 1ターン中1回、対象に3d+16の魔法ダメージ。
老人の屍
発動19
イザンナ
2d6+1 (2D6+1) > 9[4,5]+1 > 10
老人の屍
3d+16 (3D6+16) > 12[3,4,5]+16 > 28
イザンナ
C(28-7) c(28-7) > 21
[ イザンナ ] 生命力 : 13 → 0
イザンナ
「ぐ……」
老人の屍
土が粘つく。動かぬ体を絡め取っていく。
イザンナ
黄金の騎士で首なし騎士からの攻撃を軽減するも、足元から受けた追撃に眉を寄せる。
イザンナ
「いっとき、離散する……!」
イザンナ
足元から闇が崩れる
老人の屍
[武器攻撃]:魔法攻撃/5マス/2体/消滅
 対象に1d+15の魔法ダメージ。
老人の屍
発動19
三善清次郎
2d6+9 (2D6+9) > 7[3,4]+9 > 16
老人の屍
1d+15 (1D6+15) > 3[3]+15 > 18
三善清次郎
C(18-5)
[ 三善清次郎 ] 生命力 : 18 → 5
女の屍①
《毒爪速射》:物理攻撃/8マス/2体
 対象に[属性:魔毒/形状:槌]2d+25の物理ダメージ。
女の屍①
>柘榴、清次郎
女の屍①
命中16
月花 柘榴
2d6+8 (2D6+8) > 9[4,5]+8 > 17
月花 柘榴
5と4交換!
[ 月花 柘榴 ] がダイスシンボルを 4 に変更しました。
三善清次郎
2d6+3 (2D6+3) > 5[1,4]+3 > 8
女の屍①
2d+25 (2D6+25) > 4[1,3]+25 > 29
三善清次郎
4を3に~
[ 三善清次郎 ] がダイスシンボルを 4 に変更しました。
月花 柘榴
*エレメントロンド 4
月花 柘榴
*治癒の神宝 2
月花 柘榴
C(n-6-2)
月花 柘榴
C(29-6-2) c(29-6-2) > 21
[ 月花 柘榴 ] 生命力 : 61 → 60
女の屍①
《毒爪速射》:物理攻撃/8マス/2体
 対象に[属性:魔毒/形状:槌]2d+25の物理ダメージ。
月花 柘榴
2d6+8>16 (2D6+8>16) > 5[2,3]+8 > 13 > 失敗
三善清次郎
2d6+3 (2D6+3) > 5[2,3]+3 > 8
月花 柘榴
*2と6交換
[ 月花 柘榴 ] がダイスシンボルを 2 に変更しました。
女の屍①
2d+25 (2D6+25) > 8[2,6]+25 > 33
月花 柘榴
触手が伸びる。
三善清次郎
激しい腐臭に意識が霞む。
その中で鈍い熱を感じる箇所が増える。
次第に全身を覆っていく。
三善清次郎
「(……や、洒落に、ならんなこれ、……)」
女の屍①
触手が屍の攻撃を防ぐ。しかし怯むこともなく前進。
月花 柘榴
一撃は弾いた。傷はすぐに修復されていく、が。
月花 柘榴
追撃は庇えない。
女の屍②
敵地の中央に放り出された清次郎の元へ。一斉に屍たちが集まっていく。
女の屍②
齧る。
三善清次郎
逃れる術がない。せめて喘ぐように呼吸をしても、それによって毒が回り、
気管が膨れ上がるのがわかる。
三善清次郎
「ッあ”!」
三善清次郎
痛い。
男の屍①
掴む。
三善清次郎
めき、と重い音がする。
男の屍②
しがみつく。
三善清次郎
「はな、せって……」
三善清次郎
掠れる声。痛い。肉がちぎれるような感覚。実際もう千切れているかもしれない。
三善清次郎
(次の記事、ゾンビネタでいけるな……)
三善清次郎
次。
三善清次郎
あるのだろうか。
三善清次郎
もうないのかもしれない。
女の屍②
砕けた顎で噛み続ける。
三善清次郎
どこかへ手を伸ばそうとして、上手く動かない。
全身の血が濁り、澱み。巡って痛みを増大させる。
三善清次郎
ブラックアウトする視界の中に赤くうねる触手が過る。
三善清次郎
「……、」
三善清次郎
最早屍の群れに呑まれ、埋もれながら。
三善清次郎
「ごめ、……」漏らした声もまた。
女の屍②
他の仲間の元へ、素早く振り向き手を伸ばす。
三善清次郎
こんなもん、美しくもなんともねえなあ。
辰巳 悠希
屍に埋もれゆく、見知らぬ男性。
悠希は眉一つ動かさない。
三善清次郎
……こんなところで。こんなところで。
三善清次郎
感覚の無い指先が腐肉を掻いて、そのまま。
三善清次郎
男の姿が屍の群れの中に消える。
女の屍②
とどめを刺す>清次郎
女の屍②
《毒爪速射》:物理攻撃/8マス/2体
 対象に[属性:魔毒/形状:槌]2d+25の物理ダメージ。
>柘榴、悠希
命中16
辰巳 悠希
2d6+12 (2D6+12) > 5[2,3]+12 > 17
月花 柘榴
2d6+8>16 (2D6+8>16) > 8[3,5]+8 > 16 > 失敗
女の屍②
2d+25 (2D6+25) > 7[1,6]+25 > 32
月花 柘榴
*エレメントガープ 2
月花 柘榴
C(32-6-2) c(32-6-2) > 24
月花 柘榴
C(24/4) c(24/4) > 6
[ 月花 柘榴 ] 生命力 : 60 → 54
月花 柘榴
*神成神器化 神器咆哮 イサーパワー 4
女の屍②
爪が、柘榴の身を抉る。
月花 柘榴
抉られたところから触手が芽生えるように出てくる。肌を覆って、
月花 柘榴
それが傷を癒やす。
月花 柘榴
抉るその爪と似た色の液体を、触手から流して。
月花 柘榴
2d6+10>=10 (2D6+10>=10) > 7[3,4]+10 > 17 > 成功
月花 柘榴
C(4*3+29) イサーパワー c(4*3+29) > 41
[ 女の屍② ] 生命 : 52 → 21
月花 柘榴
触手の毒は屍すらも溶かしていく。
月花 柘榴
体の表面が腐り落ちていく。それを見ている。
月花 柘榴
……こいつは食えない。
女の屍②
爪を飛ばした手に、毒液が降りかかる。
女の屍②
肉と皮が液体となり、土へと溶ける。
女の屍②
骨が見えて、それもまた地面に落ちる。
月花 柘榴
食えないし、食わないから、全力で倒していい。
[ 三善清次郎 ] 生命力 : 5 → 0
月花 柘榴
舌打ち。
マリア=ロドリーゴ
マリアが動きます。
マリア=ロドリーゴ
M2へ移動。準備で聖水を使用。
マリア=ロドリーゴ
《破滅の魔眼》
マリア=ロドリーゴ
対象は、女の屍、男の屍*2。
マリア=ロドリーゴ
2d6+9=>13 (2D6+9>=13) > 8[3,5]+9 > 17 > 成功
マリア=ロドリーゴ
《霊光昇華》
マリア=ロドリーゴ
C(5*3+32+10) c(5*3+32+10) > 57
男の屍①
C((57-3)/2) c((57-3)/2) > 27
女の屍①
C((57-10)/2) c((57-10)/2) > 23
[ 男の屍① ] 生命 : 43 → 12
[ 男の屍② ] 生命 : 43 → 12
[ 女の屍① ] 生命 : 52 → 25
マリア=ロドリーゴ
霊威の衝撃 魔弾の効果を使用
マリア=ロドリーゴ
1d 霊紋を燃やします (1D6) > 3
[ マリア=ロドリーゴ ] 霊紋 : 22 → 19
マリア=ロドリーゴ
3d6+9 (3D6+9) > 12[1,5,6]+9 > 21
首無騎士
[物理超越]
首無騎士
生命5を消費し、+2d
首無騎士
2d (2D6) > 5[2,3] > 5
首無騎士
24で回避
[ 首無騎士 ] 生命力 : -5 → -10
マリア=ロドリーゴ
C(6*2+32+10) c(6*2+32+10) > 54
男の屍②
C((54-3)/2) c((54-3)/2) > 25
女の屍①
C((54-10)/2) c((54-10)/2) > 22
マリア=ロドリーゴ
C(6*1+32) c(6*1+32) > 38
[ 女の屍① ] 生命 : 25 → 3
[ 男の屍① ] 生命 : 12 → -13
[ 男の屍② ] 生命 : 12 → -13
[ 首無騎士 ] 生命力 : -10 → -47
マリア=ロドリーゴ
霊威の衝撃
マリア=ロドリーゴ
1d6 再び霊紋燃焼 (1D6) > 6
[ マリア=ロドリーゴ ] 霊紋 : 19 → 13
マリア=ロドリーゴ
3d6+9 (3D6+9) > 10[2,2,6]+9 > 19
マリア=ロドリーゴ
2と3を交換して、21まで上げます
[ マリア=ロドリーゴ ] がダイスシンボルを 2 に変更しました。
[ マリア=ロドリーゴ ] がダイスシンボルを 2 に変更しました。
首無騎士
[物理超越]
首無騎士
1d (1D6) > 4
マリア=ロドリーゴ
C(6*2+32+10)  c(6*2+32+10) > 54
[ 首無騎士 ] 生命力 : -47 → -52
マリア=ロドリーゴ
超過霊力を使用。《記憶再現》からの霊威の衝撃。
マリア=ロドリーゴ
首無し騎士を攻撃
マリア=ロドリーゴ
1d6 霊紋燃焼 (1D6) > 3
[ マリア=ロドリーゴ ] 霊紋 : 13 → 10
マリア=ロドリーゴ
3d6+9 (3D6+9) > 5[1,2,2]+9 > 14
マリア=ロドリーゴ
“聖ヴェロニカ”
マリア=ロドリーゴ
フェアリー・ブルダン。
マリア=ロドリーゴ
……リサ。
マリア=ロドリーゴ
お前は、しくじったのか。
マリア=ロドリーゴ
心の中で問いかける。
マリア=ロドリーゴ
私に何も言わず、何をしに向かうのかを騎士団へ伝えず、たった一人でこんな場所で。
マリア=ロドリーゴ
そうではないはずだ。
マリア=ロドリーゴ
そうではないはず。
マリア=ロドリーゴ
フェアリー・ブルダンは優秀なカミガカリ──今なお、変わることなく。
マリア=ロドリーゴ
魔弾が走る。
マリア=ロドリーゴ
虚空に銃声、音に見合わぬ量の銃弾が戦場に降り注ぎ、屍を一掃する。
マリア=ロドリーゴ
屍を打ち砕いた銃弾は、そのまま死してなお動く騎士の躯へと向かった。
GM
遠くの屍を散らしながら、その弾丸は相方の身体まで。
GM
リサの体を捉える。血が流れていく。
マリア=ロドリーゴ
それはほかの屍と同じように、首のない体を穴だらけにしてゆく。
GM
「魔弾は、一度捉えた獲物を逃さない」
GM
リサ自身が言ったこと。彼女が近くで見て、よく知っていること。
マリア=ロドリーゴ
そうだ。
マリア=ロドリーゴ
だから相手がだれであろうが、斃そうと決意したのなら。
マリア=ロドリーゴ
必ず、打ち倒すまで、銃弾は止まらない。──
首無騎士
それでも糸を引く。黒い布地が現れる。
首無騎士
そこへと飛び込む。はらりと布は落ち、地面に触れると影へと変わる。
マリア=ロドリーゴ
「……ッチ!」
マリア=ロドリーゴ
舌打ち。タイミングを外され、魔弾は一度周囲へ散っていく。
首無騎士
影は地面を這うように移動する。先ほどまで首無騎士が立っていた場所には、血痕だけが残されていた。
マリア=ロドリーゴ
右目で影を睨みつけながら、身構え直す。
マリア=ロドリーゴ
「撃ち漏らした!」
マリア=ロドリーゴ
……かつては相棒に伝えていたその言葉を叫んで、歯を食いしばった。
月花 柘榴
動きます。
月花 柘榴
*アムリタをイザンナに使用
イザンナ
離散した闇が集まり、人の形を形成する。
イザンナ
むくりと起き上がった男には腕が4本。
月花 柘榴
*武器攻撃
月花 柘榴
2d6 霊紋を消費します (2D6) > 7[3,4] > 7
[ 月花 柘榴 ] 霊紋 : 22 → 15
月花 柘榴
4d6+10 (4D6+10) > 14[1,4,4,5]+10 > 24
月花 柘榴
C(5*1+29) 武器攻撃 c(5*1+29) > 34
女の屍②
C((34-10)/2) c((34-10)/2) > 12
[ 女の屍② ] 生命力 : 21 → 9
月花 柘榴
腹から触手が生える。放射状に広がる触手は花のよう。
月花 柘榴
空高く伸び、それから、
月花 柘榴
勢いをつけて降り注ぐ。
月花 柘榴
這う影を地面ごと崩しながら、毒の雨を降らせる。
月花 柘榴
……目線を合わせて笑いかけてくれたあの顔が、よぎって、
月花 柘榴
首を振って、目を瞑って。
月花 柘榴
目をそらしても、触手はその影がどこにあるかを察知する。
月花 柘榴
降り注ぐ毒はどこにいたってその影を飲み込む。
首無騎士
毒が触れた影から、騎士が飛び出す。
月花 柘榴
飛び出したところを、触手が殴りつける。
首無騎士
吹き飛ばされ。
首無騎士
毒が付着した場所を振り払おうと、のたうちまわる。
首無騎士
その動きもだんだんと鈍くなり……
首無騎士
やがて、力なく停止する。
マリア=ロドリーゴ
食い入るように、動かなくなってゆく屍を見つめていた。
月花 柘榴
「…………」
マリア=ロドリーゴ
「……ッ」
マリア=ロドリーゴ
唇をわななかせ、
マリア=ロドリーゴ
「よくやった、次だ、柘榴!」
マリア=ロドリーゴ
血を吐くような叫び声を上げた。
イザンナ
「…………さて。」
イザンナ
地面から人の手首がふたつ、浮き上がる。
イザンナ
阿修羅の腕、錬金・霊杖に持ち替えます。
イザンナ
浮き上がった手が地面に突き刺さった杖を手元に引き寄せる。
イザンナ
準備:再構成 3
イザンナ
集中攻撃 5 対象:老人の屍、女の屍
イザンナ
2d6+8 (2D6+8) > 7[2,5]+8 > 15
イザンナ
錬金・霊杖の効果を使用します ランク+1
イザンナ
ランクが2+1(阿修羅)+1(戦闘力増強)+1(杖)で5
イザンナ
C(5*5+27) c(5*5+27) > 52
老人の屍
C((54-1)/2) c((54-1)/2) > 26
女の屍②
C((54-10)/2) c((54-10)/2) > 22
[ 老人の屍 ] 生命力 : 45 → 19
イザンナ
もう一回攻撃!
イザンナ
2d6+8 (2D6+8) > 8[2,6]+8 > 16
イザンナ
C(6*4+27) c(6*4+27) > 51
老人の屍
C((51-1)/2) c((51-1)/2) > 25
イザンナ
杖を掲げる。
イザンナ
「焼き尽くせ。我らの前から消え失せろ。」
イザンナ
闇を包んだ虹色の光球が4つ。
イザンナ
残った屍をめがけて放たれる。
老人の屍
屍に当たり、虹色の火柱を上げる。
老人の屍
それでも感情のない屍は反応もなく。
老人の屍
霊肉へと姿を変えていく。
イザンナ
「…………。」
イザンナ
屍が人の形を失うのを静かに見据える。
イザンナ
情けない。
イザンナ
この程度の屍を燃やし尽くすのに、こんなにも疲弊するとは。
イザンナ
情けない。
イザンナ
「…………。」
イザンナ
手を離すと、杖と騎士が消えていく。
イザンナ
「お掃除完了~かな?」
マリア=ロドリーゴ
大股に近づいてくる。
マリア=ロドリーゴ
首無し騎士によって開かれた距離を詰め、動かなくなった屍の傍に跪く。
GM
霊力結界が砕ける。
GM
霊肉と化した屍たち。
辰巳 悠希
重い金属音。
GM
そして、倒れた聖堂騎士の身体があった。
辰巳 悠希
身長に対して不釣り合いな、引きずるほど大きな剣が地面に落ちた。
辰巳 悠希
悠希の表情は変わらない。
だが、その手が震えている。
辰巳 悠希
少年の体から、甲冑が、結晶が剥がれ落ちる。
辰巳 悠希
その場に膝を付く。
イザンナ
腕組をして、三善に歩み寄る。
イザンナ
蹴る。
イザンナ
「おい。」
三善清次郎
ひゅ、と浅く息。
イザンナ
「仕事だぞ?」
辰巳 悠希
「あ……れ?
僕は……」
辰巳 悠希
何が起こったのか、よく分からない。
確か、武器を手に取って──
月花 柘榴
悠希を見る。触手がしまわれ、バンダナを結び直しながら。
辰巳 悠希
顔を上げると、そこには腐肉の山。
辰巳 悠希
そして、その中。
辰巳 悠希
血と肉がぶち撒けられた中に。
辰巳 悠希
さっき話したばかりの、人の良さそうな眼鏡の──
イザンナ
もう一度軽く蹴る。
辰巳 悠希
「う、え、ああ」
イザンナ
「腹が減った。」
辰巳 悠希
胃の内容物を、戻してしまう。
辰巳 悠希
「あ……、あ」
木下果子
「…………っ、悠希!」
木下果子
駆け寄る。
辰巳 悠希
何が起こったのか分からない。
現実に起こったこととは思えない。
イザンナ
「回復せい。」
三善清次郎
「……げほっ、!」
三善清次郎
「……ごほっ、あ”、ッ…………あ”~……?」
辰巳 悠希
意識が薄れてゆく、遠くで果子の声と、聞き覚えがある別の声が聞こえた気がした。
イザンナ
「回復者(ヒーラー)であろうが。」
イザンナ
ちぎれた手首がその顎を掴む。
三善清次郎
「…… ……おェッ」口に残っていた、タール状の霊肉を吐いて。
三善清次郎
「ちょ、」
イザンナ
頬をつつく。
三善清次郎
「ごめ、……ごめんって、待って……」
木下果子
「悠希、悠希……!」倒れた悠希の元へと駆け寄る。
木下果子
「あんたたちも……大丈夫か……?」
マリア=ロドリーゴ
周囲のやり取りに目を向けず、騎士の屍を検めている。
イザンナ
振り向いたときに、背から生えた腕はなく。
三善清次郎
顎を掴まれて、周囲に目を走らせて、霊力結界が解除されいることを確かめて。
マリア=ロドリーゴ
体は毒液にまみれて、うかつに手で触れることはできない。
イザンナ
「や~、大丈夫だよ。みんな無事だからね。」
イザンナ
カコに笑みを向ける。
マリア=ロドリーゴ
再び動き出しはしないことに、安堵している自分がいる。
三善清次郎
「……終わったのね」
首無騎士
倒れたまま。
月花 柘榴
果子に頷く。
首無騎士
しかし、わずかに胸は上下している。
マリア=ロドリーゴ
まだとどめは刺していない。
マリア=ロドリーゴ
何も分からなくなる前に、そこに遺された痕跡を確かめる必要があった。
マリア=ロドリーゴ
首の断面に目を向ける。
マシロ
「素晴らしい!」
マシロ
拍手を送るマシロ。
マシロ
「さあ、悪しき屍は、土に戻さねばなりません」
マシロ
「とどめを刺しましょう。ええ、それがいい」
木下果子
「ちょ、ちょっ……?」
イザンナ
あの女が言っていたのは『掃除』。
マリア=ロドリーゴ
風が唸りを上げた。
イザンナ
つまり、脅威ではないのだろう。
はじめから。
木下果子
「ま」
木下果子
「待て!待ってくれ!」
マリア=ロドリーゴ
マシロの傍を、魔弾がすり抜けていく。
マリア=ロドリーゴ
「黙れ」
木下果子
「……!」
マシロ
「…………」
マシロ
「おや。これは恐ろしい」
マリア=ロドリーゴ
「この騎士は」
マリア=ロドリーゴ
「…我が騎士団から失踪したカミガカリだ」
マリア=ロドリーゴ
「事件の解決に動いていた。なぜ死んだのか、調査をする」
木下果子
「……?」
イザンナ
飼わんのか。
マリア=ロドリーゴ
「そして、然るべき弔いを行う」
マシロ
「……」
マリア=ロドリーゴ
「それまでは、埋めるのも燃やすのもなしだ」
イザンナ
燃やしもせんのか。
月花 柘榴
……信じたくないな、と思う。思うけど、この人が言うなら間違いはないのだろう。
マリア=ロドリーゴ
そうだ。無駄にさせるものか。
マシロ
「……そうかい。そんなもの、さっさと消しておいた方がいいと思うけどね」
マリア=ロドリーゴ
少しでも役に立てる。そのためなら、これを切り刻んででも調べ上げる。
イザンナ
「…………性格悪~。」
三善清次郎
血みどろの頭を掻きながら息を吐く。首無騎士の身体に目を向けて。
マリア=ロドリーゴ
そうしなければならない。
マリア=ロドリーゴ
「掃除は終えた」
マリア=ロドリーゴ
「コテージの中に入れてもらおう。このカミガカリの体は中で調べさせてもらう」
マリア=ロドリーゴ
立ち上がり、マシロに向き直って、淡々と言い放つ。
マシロ
「……」
マシロ
肩をすくめる。
マシロ
明らかに気に入らないといった様子ではあるが、止める事もしない。
イザンナ
「背後は任せよ。"聖モニカ"。」
イザンナ
死体に手は出さないという事。
イザンナ
追撃は赦さないという事。
マリア=ロドリーゴ
どこからともなく縄を取り出して、手際よく騎士の屍を縛り上げると、
マリア=ロドリーゴ
そのまま抱き上げた。
マリア=ロドリーゴ
首のないぶん、その体は軽い。
マリア=ロドリーゴ
表情は、分からない。
木下果子
「……あの」
マリア=ロドリーゴ
自信のなさそうに俯くことも、申し訳なさそうに笑うことも、
マリア=ロドリーゴ
向き合って眠ることも、もうない。
木下果子
「ちょっといいかな」
木下果子
ぐったりと意識を手放した悠希を膝に寄りかからせながら、おずおずと手を挙げる。
木下果子
全体を見回して、最後にマリアの方を見て。
マリア=ロドリーゴ
目を向ける。
イザンナ
「はいはい、何かな?」
月花 柘榴
じっと見ている。
イザンナ
言ってる間に2つの手首も闇に消えた。
三善清次郎
腐臭がひどいので遠慮がちに距離を取っている。
木下果子
「この状況、まだ何も分かってねえんだけどさ……ひとつだけ素人の気付きがあって」
木下果子
「一応、確認するんだけどさ」
木下果子
「今、ゾンビの群れに襲われた……んだよな?」
イザンナ
「そうだね~」
三善清次郎
「そうで~す……」
マリア=ロドリーゴ
この少女の顔、どこかで見たな、と今さらぼんやり思っている。
木下果子
「……たぶん、勘違いじゃないと思うんだけど」
木下果子
「その首のない人と、他のゾンビ」
木下果子
「連係、してなかった」
マリア=ロドリーゴ
「……!」
イザンナ
「ふぅん……」
月花 柘榴
「…………」
三善清次郎
「……」ゾンビに覆われて何も見れていなかった男。
イザンナ
「ありがとう。参考にさせてもらうね~。ところで……」
イザンナ
「僕も、聞きたいことが一つあるんだけど。」
木下果子
「……私?」
イザンナ
「うん。この場所にいるのって……」
イザンナ
「さっきいた人たちで、全部?」
木下果子
「……わかんない。どうなんだ?」マシロの方を見る。
マシロ
「……そうだな……」
マシロ
「あと二人、まだ紹介していない子がいます」
マシロ
「コテージに入れば分かるでしょう。皆さん、中に入られますか?」
イザンナ
「そう。」
イザンナ
「じゃ、お邪魔させてもらおうか。ね?」
マリア=ロドリーゴ
「ああ。場所を貸してもらうぞ」
イザンナ
カコの傍に歩み寄り、一度その顔を見る。
イザンナ
「彼を運んでも?」
木下果子
「え、あ。いいのか?」
イザンナ
「いいのかっていうか……僕に任せていいのかって感じだけど。」
イザンナ
「怖かったかなと思って。」
木下果子
「あー。めっちゃ怖かった」
木下果子
「まだ何も分かってないんだぞ。さっきから何が起きてるんだって感じだ」
イザンナ
「だろうねぇ。」
木下果子
「まあ、やべーもん見ちゃったな、というのは分かる」
イザンナ
「あはは……大丈夫だよ。大丈夫だけど……」
月花 柘榴
「……そうだな」
木下果子
「そのへんも説明してくれよ。えっと、お名前は?」
マシロ
「ああ」
マシロ
「待ちなよ、果子」
木下果子
「ん」
イザンナ
「…………?」
マシロ
「この後、また二人増える。自己紹介なら、そこでまとめてするのがいいだろう」
木下果子
「それもそうか」
イザンナ
「じゃ、名前はまた後で。それで、言いかけたんだけど……」
木下果子
「ああ」
木下果子
「悠希を、頼む」
イザンナ
「うん。僕も彼らも、君たちに危害は加えないから……」
イザンナ
ちらりと、石榴を見て。
イザンナ
「怖がらないであげて。」
月花 柘榴
「………………」
月花 柘榴
すこしだけ目をそらして、それから果子を見る。
月花 柘榴
「……うん、」
イザンナ
辰巳悠希を抱きあげる。
木下果子
「二人とも、さっき助けてくれたしな」
イザンナ
少年の身体だ。とても軽い。
木下果子
「ありがと。みんな、命の恩人だ」
辰巳 悠希
ぐったりとしたまま、抱き上げられる。
三善清次郎
「………………」たぶん、自分の姿はショッキングだったろうと思う。
イザンナ
「ミヨシ君、先歩いて。僕とザクロちゃんが一番後ろ。」
三善清次郎
「はいはい」
三善清次郎
情けなさそうな笑みで二つ返事。
木下果子
「要人警護みてえな配置だ」少し申し訳なさそうに中央を歩く。
三善清次郎
先導してコテージに向かう。
イザンナ
「ザクロちゃん。」
マリア=ロドリーゴ
無言で後に続く。
月花 柘榴
顔を上げる。
イザンナ
「君、凄く丈夫で強いんだね。おかげでみんな助かったよ。」
イザンナ
「ありがとう。」
月花 柘榴
「…………べつに」
月花 柘榴
「いつもやってること」
イザンナ
「ヒヒ……」
月花 柘榴
嘘だ。いつもはモノノケにとどめをさそうとしない。
月花 柘榴
カミガカリを気絶させることもしない。
イザンナ
「いつも……そうか。」
イザンナ
マリアも、ミヨシも。
ザクロに対して意外といった顔をしていた。
イザンナ
あの時、確かに連絡先を交換していたと思ったが。
イザンナ
「……初めから、頼る気はなかったという事か。」
月花 柘榴
「…………」
月花 柘榴
「どうでもいいだろ……」
三善清次郎
「……ちょっと。ミコトくん」
イザンナ
「良くないなぁ。」
イザンナ
「…………。」
イザンナ
「そんなんじゃ何も、信用できなくなるよ。」
月花 柘榴
「…………してねーよ、はじめから」
月花 柘榴
嘘だ。
イザンナ
「そうじゃない。」
イザンナ
「僕らが、だよ。」
月花 柘榴
「……それは、」
イザンナ
「行こうか」
月花 柘榴
「……先行ってて」
三善清次郎
「……」柘榴に目を向ける。小さいからだ。血にまみれた。
マリア=ロドリーゴ
「単独行動は取るな」
マリア=ロドリーゴ
「ひとりで行動して、霊力結界の中で斃れたら」
マリア=ロドリーゴ
「カミガカリでも死ぬことになるぞ」
マリア=ロドリーゴ
「こいつみたいにな」
イザンナ
「…………だ、そうだよ。」
イザンナ
「…………。」
月花 柘榴
「…………」
月花 柘榴
「……人んち邪魔すんのにこの格好はないだろ」
マリア=ロドリーゴ
「逃げたのはお前の妹だったな」
月花 柘榴
血まみれの服の裾をつまむ。
マリア=ロドリーゴ
「妹に見られるのが嫌なら、多少は隠してやる」
イザンナ
「仕方ないな。」
イザンナ
闇を開く。
三善清次郎
「まあ、……お兄さんもいまけっこうひどいし……」
三善清次郎
「うお」
イザンナ
「お使いよ。」
月花 柘榴
「…………」
マリア=ロドリーゴ
「早くしろ」
月花 柘榴
「……なんなんだよ、」
月花 柘榴
違う。
月花 柘榴
ありがとうと、そう言いたかったはずだ。
月花 柘榴
逃げるようにして、闇の中に消える。
イザンナ
彼女が敵意をもっていないことはわかる。
協力関係であることもわかる。
頼ろうとしないこともわかる。

わかるのと、わからないのと、問題があるのは別だ。
三善清次郎
「ああいう言い方ないんじゃない~?」イザンナを肘でつつく。
イザンナ
ぐったりとしたユウキの身体を抱いたまま、ヒヒヒと笑う。
辰巳 悠希
イザンナの笑い声に合わせて、スニーカーのつま先がぷらぷらと揺れている。
イザンナ
「……困るのだよなぁ。」
イザンナ
自分の身体は完全ではない。
つまり、そこに死が見えるという事だ。
イザンナ
「人間的に言うと……」
イザンナ
「大人になってもらわねば、困る。と言ったところか。」
三善清次郎
「ずいぶん人間くさくなっちゃって」
イザンナ
「さて、イオリが混じったかな。」
月花 柘榴
血も毒もなくなった真新しい服で、影から出てくる。
イザンナ
「おかえり~」
イザンナ
闇はすぐさま閉じる
月花 柘榴
「……、」待たせた、と言おうとして。
月花 柘榴
「…………ただ、いま」
三善清次郎
「おかえり。おにーさんもあとで着替えよっと」
月花 柘榴
わからない。この人のことが。
月花 柘榴
このひとたちのことが。
月花 柘榴
どうしたらいいか、わからないんだ。
マリア=ロドリーゴ
「済んだなら、行くぞ」
マリア=ロドリーゴ
騎士の体を抱え直し、抑えた声を上げる。
月花 柘榴
「……うん」
マリア=ロドリーゴ
視線は俯いたままだ。
月花 柘榴
大きく息を吐いて、俯いて、それから顔を上げる。
マシロ
「…………」
マリア=ロドリーゴ
「ライター、さっさとしろ」
三善清次郎
「はあい!」速足でコテージに向かった。
マリア=ロドリーゴ
後に続く。
マシロ
「まったく、面倒な事になったな……」
GM
重い空気を引きずりながら。
GM
カミガカリたちは、コテージの中へと足を踏み入れた。
GM
マリア=ロドリーゴ
1d6 (1D6) > 2
三善清次郎
2D (2D6) > 3[1,2] > 3
月花 柘榴
4d6 (4D6) > 20[3,5,6,6] > 20
辰巳 悠希
1d6 (1D6) > 2
イザンナ
3d6 (3D6) > 15[4,5,6] > 15
辰巳 悠希
4d6 (4D6) > 15[2,3,4,6] > 15
[ 三善清次郎 ] がダイスシンボルを 2 に変更しました。
[ 月花 柘榴 ] がダイスシンボルを 3 に変更しました。
[ 月花 柘榴 ] がダイスシンボルを 5 に変更しました。
[ イザンナ ] がダイスシンボルを 4 に変更しました。
[ 月花 柘榴 ] がダイスシンボルを 6 に変更しました。
[ 月花 柘榴 ] がダイスシンボルを 6 に変更しました。
[ 辰巳 悠希 ] がダイスシンボルを 6 に変更しました。
[ イザンナ ] がダイスシンボルを 5 に変更しました。
[ 三善清次郎 ] 生命力 : 0 → 1
[ イザンナ ] がダイスシンボルを 6 に変更しました。
[ マリア=ロドリーゴ ] 霊紋 : 10 → 15
[ 月花 柘榴 ] 霊紋 : 15 → 20
[ イザンナ ] 霊紋 : 13 → 18
[ 三善清次郎 ] 霊紋 : 12 → 14
[ 三善清次郎 ] 霊紋 : 14 → 17
GM
男の屍 3と4
GM
2〜4:なし
5〜9:ただれた皮膚/結界+1:500G(効果値:1)
10〜:穢れた爪/物D+2:1000G(効果値:2)
マリア=ロドリーゴ
2d6 (2D6) > 3[1,2] > 3
イザンナ
2d6 (2D6) > 9[3,6] > 9
GM
女の屍 5と1
GM
2〜9:なし
10〜:女の指/装甲+2:1000G(効果値:2)
辰巳 悠希
2d6 (2D6) > 8[2,6] > 8
三善清次郎
2D6 (2D6) > 5[2,3] > 5
GM
老人の屍 2
GM
2〜9:絵の具の欠片/精神+1:500G(効果値:1)
10〜:絵画の切れ端/行動+2:1000G(効果値:2)
月花 柘榴
2d6 (2D6) > 8[3,5] > 8
マリア=ロドリーゴ
マシロに『怒り・不信』で取得。
月花 柘榴
イザンナに『複雑』
イザンナ
マリア=ロドリーゴ に『好感』
辰巳 悠希
果子に『恋』
三善清次郎
マリア=ロドリーゴに『心配』
GM
GM
◆シーン②:子供たちの国◆
GM
シーンプレイヤー:月花柘榴
マリア=ロドリーゴ
2d6+3 (2D6+3) > 4[2,2]+3 > 7
イザンナ
2d6+5 (2D6+5) > 9[4,5]+5 > 14
イザンナ
4と5交換!
三善清次郎
2d6+6>=n
辰巳 悠希
2d6+3 (2D6+3) > 7[3,4]+3 > 10
三善清次郎
2d6+6 (2D6+6) > 11[5,6]+6 > 17
辰巳 悠希
3と4を交換
[ イザンナ ] がダイスシンボルを 5 に変更しました。
三善清次郎
6を3に。
[ 辰巳 悠希 ] がダイスシンボルを 4 に変更しました。
[ 三善清次郎 ] がダイスシンボルを 6 に変更しました。
三善清次郎
2d6+9 高位治癒 (2D6+9) > 10[5,5]+9 > 19
三善清次郎
5を2に
[ 三善清次郎 ] がダイスシンボルを 5 に変更しました。
三善清次郎
C(5*3+17)+10 回復量 c((5*3+17)+10) > 42
三善清次郎
対象:イザンナ・辰巳悠希・自分
[ 辰巳 悠希 ] 生命力 : 29 → 58
[ 三善清次郎 ] 生命力 : 1 → 43
三善清次郎
軽く服を払う。真言を唱えるまでもなく傷が癒えていった。
[ イザンナ ] 生命力 : 1 → 43
三善清次郎
(あとで忘れないうちに感想メモとっとこ~)
辰巳 悠希
気を失ったままの少年の傷が癒えてゆく。
GM
──3月7日 07:11 コテージ・リビングルーム──
GM
どんよりと薄暗い空を背に、コテージへと戻る。
GM
エントランスを抜け、扉を開ければ、そこには大きなリビングルームがある。
GM
中の景色は穏やかだった。壁面と床の木目が、部屋に温かみを持たせている。
GM
部屋にはファブリックのソファ。そこには二人の少女が腰掛けている。
ミク
「ミコト君~!」
GM
一人は愛想よく手を振り、
ムツミ
「……」
GM
一人はちらりとカミガカリたちを一瞥し、すぐに手元の本へと視線を落とした。
イザンナ
「ミクちゃ~~~ん」
ミク
「いぇい!」
イザンナ
ひらひらと手を振って笑う
マリア=ロドリーゴ
首無騎士を抱えて、見覚えのある少女と、はじめて見る少女を順に見た。
ミク
「みなさんもはじめましてはじめまして。どうぞおかけになって」
マリア=ロドリーゴ
記憶処理された、って話だったな、とチラッと思い出す。
三善清次郎
「うわ、ほんとに、」ミクちゃんだ、と言いかけて、記憶を消されていることを思い出す。流石に気持ち悪く思われるかもと口を押さえた。
マリア=ロドリーゴ
「このままでいいならな」と、腕の中の騎士を示す。
ミク
「?」
三善清次郎
「どうも~……」
月花 柘榴
軽く会釈。
イザンナ
「あ、辰巳君どうしよ。どこか寝かせられるとことか……」
ミク
「おお。すごいカッコの人だ……」
マリア=ロドリーゴ
「私もどこか場所を借りたい」
ミク
「まあ、くるしゅうない。すわりたまえ!」
辰巳 悠希
「う~ん……」
辰巳 悠希
起こせば起きそうな感じだ。
木下果子
「悠希、悠希」
辰巳 悠希
「う、ん……?」
イザンナ
「お。」
木下果子
「はよ」
木下果子
「大丈夫か?」
月花 柘榴
「あ、起きた」
三善清次郎
「あ、起きた。よかった~」
辰巳 悠希
ぱちりと目を開く。
周囲を見回して。
イザンナ
「や~、よかった。」
月花 柘榴
ハモっちゃったな……
三善清次郎
ハモっちゃったな~……
辰巳 悠希
「わ、うわわ」

慌てて立ち上がり、部屋の隅に逃げる。
木下果子
「元気そうだ」
マシロ
「胡桃は?」
ミク
「部屋に戻ってる。どしたの、顔真っ青だったけど」
三善清次郎
「あっ、だいじょぶだいじょぶ、おにーさん生きてるから!ぴんぴんしてるから!」力瘤。
マシロ
「やれやれ……」
辰巳 悠希
「あんなに大怪我してたのに……?」
月花 柘榴
うつむく。
マシロ
「……悠希と果子の二人には、カミガカリのことから説明する必要がありそうだね」
三善清次郎
「おにーさんは魔法使いなので治せちゃうんだな~」ヘラヘラ。
辰巳 悠希
「カミガカリ……?魔法使い……?」
辰巳 悠希
マリアが抱えた首の無い体を見て、また小さく悲鳴を上げる。
マリア=ロドリーゴ
「なんか文句あんのか」
辰巳 悠希
「えっ だってそれ 死体」
マリア=ロドリーゴ
「そうだ。これから死因を調べる」
辰巳 悠希
「死体を!?調べる!?」
辰巳 悠希
何もかも意味が分からない。
イザンナ
「こらこら、子供を怖がらせないの。め!」
木下果子
「……動いてたもんな。つーか、今も動いてる?」
辰巳 悠希
ただ怖いものがたくさんある。
マリア=ロドリーゴ
「ああ、まだとどめは刺してない」
辰巳 悠希
「そんな状態の人が生きてる訳ないですよ!」
マリア=ロドリーゴ
「黙れ」
辰巳 悠希
「ひっ」
イザンナ
肩を竦める。
イザンナ
「ごめんねぇ、辰巳君。そっちのお姉さんちょっと気が立ってるから……」
マリア=ロドリーゴ
「……」
三善清次郎
「とりあえず話がややこしくなっちゃうから、移動した方が良いね」
マシロ
「神秘の存在と言えば奇妙なことのように聴こえるだろうが、その存在の証明は容易なことだ」
マシロ
「先程キミたちが見た屍の群れは、それを分かりやすく示していると言えるだろう」
マリア=ロドリーゴ
少年を睨みつけている。
マリア=ロドリーゴ
「起こったことを事実として認める。簡単なことだろう」
辰巳 悠希
マリアに怯えている。
辰巳 悠希
「神秘の存在……?」
マリア=ロドリーゴ
「あれは、夢でもまやかしでもない。それを打ち倒す私たちもまた、尋常の存在ではない」
マリア=ロドリーゴ
「お前もな」
月花 柘榴
「…………」存在の証明が……なんて?
月花 柘榴
全然わからん。
イザンナ
「人間はお前達のように強くないのだぞ、聖モニカ。心もな。」
木下果子
「……」
辰巳 悠希
「僕……?」
木下果子
「悠希、もしかして覚えてないのか?」
マリア=ロドリーゴ
「そいつは弱い人間じゃない。知っているだろう」
辰巳 悠希
「わかんない……」
木下果子
「記憶が抜け落ちてるのか?どこから?」
月花 柘榴
「…………」
マリア=ロドリーゴ
「……今は、少しおかしくなっちゃいるが」
辰巳 悠希
「僕は、弱いっていうか、普通の人間ですよ!勝手に決めないでください!」
イザンナ
「同じ強度に見えるのか?」
月花 柘榴
「……記憶障害」
月花 柘榴
「が、起こるって。……きいてる」
辰巳 悠希
「記憶……、なんだろう、何か、剣みたいなのを掴んだとこからよく分かんない……」
マリア=ロドリーゴ
「……そうだったな」
木下果子
「……ゾンビの群れみてえなのに襲われたのは、覚えてるんだな?」
辰巳 悠希
「うん……」
マリア=ロドリーゴ
「だが、このこれは記憶障害じゃ済まねえぞ」
木下果子
「いいか悠希、お前はな……」
木下果子
「剣を引き抜いて、ゾンビの群れと戦って見せたんだ」
木下果子
「人間じゃ、あり得ないような動きでな」
辰巳 悠希
「まさかぁ……」
三善清次郎
悠希と果子のそれぞれを見て、未来の面影を探す。探してしまう。
月花 柘榴
「……全然姿違ったし、同じ感じで記憶がなくなってんのか、わかんねーけどさ」
木下果子
「……おい、あんたら」
木下果子
「私だって混乱してんだぞ。さっきから何の話をしてるんだ?」
マリア=ロドリーゴ
「木下果子」
マリア=ロドリーゴ
「それから、辰巳悠希」
木下果子
「え……?」
イザンナ
マシロを見ている。
木下果子
「……名乗ったっけ?」
辰巳 悠希
「はい……?」
マリア=ロドリーゴ
「……ここからもう一段階話がややこしくなる」
マリア=ロドリーゴ
「まずこのコテージは、お前たちの所有物だ」
マリア=ロドリーゴ
「本来は、そのはずだ」
辰巳 悠希
「はい?」
マリア=ロドリーゴ
「それに私たちの知るお前たちは、大人だし、夫婦だった」
辰巳 悠希
「こんな立派な家、父さんでも買えないと思うけど……」
辰巳 悠希
「夫婦ゥ!?」
木下果子
「…………悠希と私が?」
辰巳 悠希
「?」
辰巳 悠希
もしかしてこれまだ夢の続きかな?
月花 柘榴
「……あんたらは、今年24歳、のはずなんだよ」
辰巳 悠希
そう考えると色々納得できるな……。
超パワーを手に入れてゾンビをやっつけるなんて、夢に決まってるもんな……。
マリア=ロドリーゴ
首のない女を横抱きに、シスターが淡々と語るさまは、悪い夢にしか見えない、かもしれない。
木下果子
「………………」
木下果子
「それを……いや……」
木下果子
「っ、信じたいけど、さすがになんか……根拠というか、証拠みたいなのはないのか」
月花 柘榴
「……何年産まれ?」
木下果子
「…………」
木下果子
「…………1997」
木下果子
「今年は、2011年……だよな?」
月花 柘榴
「……あたしは、2007年に産まれてて、今年で14歳」
辰巳 悠希
「うん」
イザンナ
スマートフォンをひとつ取り出して、画面を見せる。
月花 柘榴
「今は2021年」
辰巳 悠希
「2021年!?」
辰巳 悠希
差し出されたスマホを覗き込む。
木下果子
「…………………………」
三善清次郎
モバイルを取り出そうとしたがイザンナの方が速かった。しまう。
辰巳 悠希
「えっ、ちょっ、ちょっと待って!」
イザンナ
「日付、いじってないでしょ?」
辰巳 悠希
自分もスマホを取り出して、日付を表示する。
辰巳 悠希
表示されているのは──2021年。
辰巳 悠希
「え」
木下果子
「…………ウッソだろ……」
三善清次郎
「うそだとおもいたいけどねえ」
イザンナ
「聞きたいんだけど。」
イザンナ
「それって、ずっと持ってたスマホ?」
辰巳 悠希
「はい……」
月花 柘榴
嘘だと思いたいな……。
イザンナ
「……って事は」
木下果子
「え。う、うん。だけど……」
イザンナ
「身体が縮んだってわけじゃなさそうだな……」
木下果子
「……今朝起きたら、ここにいたから」
木下果子
「誰にも触られてないかまでは、わからない」
マリア=ロドリーゴ
「説明を」
マリア=ロドリーゴ
「してもらえるんだろうな」
マリア=ロドリーゴ
マシロの方へ目を向ける。
辰巳 悠希
「……そういえば、僕寝てたはずなのに制服着てるな……」
三善清次郎
同じく、マシロに目を向ける。
三善清次郎
事情が説明できるとしたら、この子だけだろう。
マシロ
「……」
辰巳 悠希
何か事情を知っているっぽい人の方を見る。
マシロ
「ボクも、聞きたい事がある」
マシロ
「キミたちは、悠希と果子と、どういう知り合いだ?」
辰巳 悠希
「あ、それは僕も気になる……」
マシロ
「……そしてなぜ、胡桃の事も知っている」
マリア=ロドリーゴ
「一年前」
マリア=ロドリーゴ
「私たちは”デュマ”と呼ばれるアラミタマを討伐した」
辰巳 悠希
この夢、一年前の設定があるの?
なんか複雑な設定だな~……。
マリア=ロドリーゴ
「その時に、一緒に行動した……その時きりだがな」
マシロ
「……つまり、カミガカリとしての仕事仲間だったということか」
月花 柘榴
「そのときにアラミタマに狙われてたのが、胡桃……あたしの妹」
マシロ
「!」
マシロ
「なるほど……キミが」
月花 柘榴
「……」
マシロ
「確かに……似ているな、少し」
月花 柘榴
「………………そう、かよ」
ミク
「てことは、ざくろおねーちゃんだ!」
マリア=ロドリーゴ
「そちらの疑問はそれですべてか?」
マリア=ロドリーゴ
「ならどうして、ここが『楽園』で、『子どもたちの幸せの場』なのか」
月花 柘榴
「え、……あっ?」おねーちゃん?
マリア=ロドリーゴ
「教えてもらおうじゃねえか、おい」
ミク
「よく聞いてたよー。くるみちゃん、ざくろちゃんの事大好きだから」
月花 柘榴
「………………」
イザンナ
「ほう」
マシロ
「……」
イザンナ
「会いに行ってやらなくてよいのか?」
三善清次郎
ちら、と柘榴を見た。
マシロ
「……深い意味はないさ。ただ単に、先程まで、ここには同年代の子供ばかりが居たからね」
月花 柘榴
「……あ、…………」
マシロ
「大人が居ると、ほら、少し……過ごしにくくなってしまうだろう?それだけさ」
月花 柘榴
行きたい。
マリア=ロドリーゴ
「……」
月花 柘榴
けど、どんな顔をして会ったらいいかわかんない。
辰巳 悠希
言われてみれば、大人が来た途端にゾンビなんかも来たなぁ。
マリア=ロドリーゴ
「なぜ、辰巳夫妻のコテージに子供が集まっている?」
辰巳 悠希
夫妻……。
マシロ
「さあ?ボクは、呼ばれただけだからね」
マリア=ロドリーゴ
「呼ばれた?」
辰巳 悠希
学校で仲のいい男女が「○○夫妻」なんて呼ばれることがあるな~と思っている。
マシロ
「……まあいいじゃないか、細かい事は」
三善清次郎
あ、誤魔化した。という目。
マリア=ロドリーゴ
「…………」
マシロ
「納得は……してもらえないか」
マリア=ロドリーゴ
「ああ」
マリア=ロドリーゴ
「だが答えたくないなら、質問を変える」
マシロ
「なんだい?」
マリア=ロドリーゴ
「カミガカリについてお前は知っているようだが」
マリア=ロドリーゴ
「アラミタマが……」
マリア=ロドリーゴ
「このコテージの周囲にいるというのも認識しているのか」
マシロ
「…………はて、なんのことかな」
ミク
「知ってるよー!」
辰巳 悠希
また知らない単語が出てきた。
イザンナ
「アラミタマっていうのは、ゲームのラスボスみたいなやつだよ」と辰巳君に。
マシロ
「ミク…………!」
辰巳 悠希
「あ、ありがとうございます」
三善清次郎
ああっ なんかミステリアスな感じに誤魔化してたのに!咄嗟にマシロに同情してしまっている。
辰巳 悠希
「それって危ないんじゃないですか……?」
三善清次郎
「まあ、安全ではないかなァ……」
月花 柘榴
「危ない」
イザンナ
「僕はそれをやっつけに来たんだよね。」
月花 柘榴
「すげー危ないけど」
ミク
「あたしの方からいらいさせていただきまして」
マシロ
「余計なことを……」
イザンナ
「ヒヒヒ」
マシロ
「……ああ、ああ。知ってはいるさ。だが、だから何だ。1から10まで説明する気はないね」
マリア=ロドリーゴ
「なぜだ?」
辰巳 悠希
「あっ、じゃあ皆さんはそれを倒すために来た……」
マシロ
「……さあね」
イザンナ
「勇者御一行ってわけだ。」
月花 柘榴
悠希のことばに頷く。
辰巳 悠希
のに、なんでマシロさんはご機嫌斜めなんですか……?と思いながらマシロの方を見る。
三善清次郎
(このひと自分のこと魔王って言ってなかったっけ……)
月花 柘榴
「勇者ではないと思うけど」
マリア=ロドリーゴ
「アラミタマは殺す」
辰巳 悠希
先程見た光景を思い出す。
確かに勇者っぽくはなかった。
三善清次郎
「…………」
辰巳 悠希
殺すとか言ってるし。
マリア=ロドリーゴ
「”聖ヴェロニカ”もまた、そのためにここへ来て、命を落としたはずだ」
木下果子
「……物騒な話だな。そんなヤバいやつなの?」
イザンナ
「体裁というやつだ。」
辰巳 悠希
「え、じゃあ……マシロさん、皆さんにお願いした方がいいんじゃないですか……?」
木下果子
「で、その“聖ヴェロニカ”っていうのが……」
木下果子
首無騎士の方を見る。
マリア=ロドリーゴ
「ああ」
マリア=ロドリーゴ
「私の幼馴染だよ、こいつは」
木下果子
「…………っ」
辰巳 悠希
この人は、幼馴染の首なし死体を抱えて、こんな平気な顔をしているのか……?
ミク
「……」
三善清次郎
幼馴染がこんなことになって、心中穏やかなわけはないだろうに。
マシロ
「……」
マリア=ロドリーゴ
「優秀な騎士だった」
イザンナ
「ああ。」
三善清次郎
「うん。1年前もずいぶん助けてもらったね」
イザンナ
「それは僕も保証する。」
月花 柘榴
「……うん」
木下果子
「そう、か…………」
マリア=ロドリーゴ
「…………」
マリア=ロドリーゴ
「何かを遺しているはずだ」
マリア=ロドリーゴ
「まずはこれを調べる」
イザンナ
「そうだねぇ」
マリア=ロドリーゴ
「お前が何を考えて、私たちを警戒するかは知らないが……」
マリア=ロドリーゴ
「邪魔だけはしないでもらおう」
マシロ
「……ふう」
マシロ
「まあ……いいさ、好きにすればいい」
マシロ
「ただし、こちらは協力する気はない。それだけ分かってもらえればいい」
ミク
「ねえねえ」
イザンナ
「…………。」
ミク
「それより、自己紹介しない?」
マシロ
「……む」
マシロ
「そういえば、まだ名乗っていなかったか」
マシロ
「ということは……そうか、そういえば」
マシロ
「まだ、ボクたちの関係も紹介していなかったという事になるな」
辰巳 悠希
「関係?」
月花 柘榴
「……かんけい」
マシロ
「それでは改めて、ボクの名前はマシロといいます」
GM
縛られている首無騎士を尻目に、マシロは簡単な自己紹介を済ませる。
マシロ
「そして、隣で本を読んでいる彼女の名前が、ムツミ」
ムツミ
「……」
ムツミ
反応はない。無言でただ、書物に目を落としている。
ミク
「そしてあたしがミクでございます!」
ミク
元気に手を挙げる。
マシロ
「ボクたち三人と、それから胡桃」
マシロ
「この四人は、同じ学校の同級生です」
月花 柘榴
「…………は?」
辰巳 悠希
「へー」
イザンナ
「へぇ~」
月花 柘榴
聞いてない。
三善清次郎
「仲良し四人組だ」
月花 柘榴
「…………仲、いいの?」
マシロ
「もちろん」
月花 柘榴
「………………」
イザンナ
ムツミを見る
ミク
「けっこう学校でも一緒にいるよね」
辰巳 悠希
「そういえば、僕と果子ちゃんも同級生だよ」
木下果子
「……同級生になる前に、10年後に飛ばされてきちゃったな」
辰巳 悠希
「そうだねぇ……」
辰巳 悠希
「学校に何かあったりするのかな……?」
イザンナ
アラミタマの趣味かな
三善清次郎
そんな趣味のアラミタマある?
イザンナ
アラミタマは、若い人間を好むというし……
イザンナ
「ごめんねぇ、押しかけて。迷惑だよね。」
イザンナ
ムツミに話しかける。
ムツミ
「別に」
ムツミ
それっきり、再び本へ。
イザンナ
「あ、僕はミコト、ツツミノミコト。得意な事は変装です。」
辰巳 悠希
「変装?」
ミク
「見たい見たい!」
イザンナ
「え~~じゃあ、僕も子供になっちゃおうかな。」
イザンナ
「えい!」
三善清次郎
「コラッ」
イザンナ
闇が包む間に、姿が変わる。
辰巳 悠希
「うわっ!子供になった……」
ミク
「すっげーーー!」
木下果子
「うわあ!」
イザンナ
「ふふん、これで僕も子供の仲間入りだねぇ。」
三善清次郎
「自己紹介のハードル急に上げるのやめてくれる!?」」
辰巳 悠希
「……変装にしては変わりすぎじゃ……」
ミク
「イエーーーイ!!」ハイタッチを求める
イザンナ
「いえーい!」ハイタッチ
ミク
「なかま!」
辰巳 悠希
骨格から違わない?
月花 柘榴
背までかわるのはおかしいだろ。
木下果子
「なるほどなあ……確かにこりゃ魔法の世界だわ……」
辰巳 悠希
体の内側に手足折り曲げてんの?
辰巳 悠希
「確かに、魔法でもないとあんなのはできないよね……」すごい夢だな~
三善清次郎
「あー。お兄さんはミヨシです。得意なことは……えーと……片手で卵割れます」
ミク
「すげーーーー!!!!」
三善清次郎
片手を上げてやぶれかぶれの自己紹介。
三善清次郎
ちょっとうれしい。
辰巳 悠希
あ、普通の人っぽい……。
さっきは血みどろだったけど……。
イザンナ
「そっちの騎士は聖モニカちゃん。」
ミク
「かわいい!!!」
マリア=ロドリーゴ
「…」
マシロ
「聖堂騎士か」
辰巳 悠希
騎士、騎士かぁ。
シスターに見えるけど。
イザンナ
「詳しいね」
マリア=ロドリーゴ
腕の中の首無騎士を抱えなおした。
マリア=ロドリーゴ
「そうだ」
辰巳 悠希
「聖堂騎士……って、聖騎士みたいなやつ?」
辰巳 悠希
じゃあシスターでも変じゃないのかな。
ミク
「うむ。バチカンのスゴイ組織なのである」
辰巳 悠希
「バチカン!本格的だ!!」
イザンナ
学生の知識ではないな……
マリア=ロドリーゴ
睨む。
辰巳 悠希
「ひっ」
辰巳 悠希
ソファの影に隠れる。
マリア=ロドリーゴ
それから、柘榴の方へ目を向けた。
月花 柘榴
「……えっと、」
月花 柘榴
「……月花柘榴。胡桃の姉……っていっても、胡桃とは同い年だから、あんたらとも同じ」
月花 柘榴
得意なこと、ないな……。どうしたらいい? なんでハードル上げたの? とお兄さんをじっと見ます。
ミク
「よろしくざくろちゃん!」
三善清次郎
悪いのはあっち!!
イザンナ
僕は悪くないもんね
月花 柘榴
なんでハードルあげたの? と少年になったイザンナを見ます。
イザンナ
微笑んでおこう
月花 柘榴
「…………よろしく」やっぱ覚えてないんだ、とミクを見ながら。
ミク
「よろしく!いぇい!」ハイタッチを求める
月花 柘榴
手を差し出す。
月花 柘榴
たっち。
ミク
たっち!
ミク
「同年代のフレンドがまた一人増えました!」
イザンナ
「おめでとうございます!」
イザンナ
「んで、ね。」
イザンナ
戻る。
ミク
「すげーーー!!!!」
イザンナ
ふふん
イザンナ
「よかったら、どこか空いてる場所とかある?調べたいんだけど……ほら、暴れ出すかもしれないし。」
イザンナ
マリアの方を見る。
ミク
「お、それならあっちの!」
マシロ
「……ここを進むと、ガレージがある」
マリア=ロドリーゴ
「ああ」
マリア=ロドリーゴ
「……何人かついてきてもらえるか」
辰巳 悠希
ガレージ付きのコテージって、結構高いんじゃないのかな?本当に僕の家なの?
イザンナ
「僕も行くよ。」
三善清次郎
「ん、俺も」
イザンナ
「手は貸すほどあるし。」
月花 柘榴
「……任せていい?」
マリア=ロドリーゴ
頷いた。
辰巳 悠希
そういえばこの人、手がいっぱいあるんだった……。
イザンナ
「うんうん、行っておいで。」
三善清次郎
「うん、……いっておいで」
マシロ
「……胡桃のところに行くつもりか」
月花 柘榴
「…………うん」
三善清次郎
こっちとはハモりたくなかったな~
イザンナ
「ミクちゃん、何かあったらこっちに呼びに来てくれる?」
辰巳 悠希
どちらにも付いて行く気にならず、様子を見守っている。
ミク
「あい!」
マシロ
「ちっ……」ミクの方を見る。
月花 柘榴
「……あんたは」悠希のほうを見る。
月花 柘榴
「休んだほうがいい」
辰巳 悠希
「あ、そう?ありがとう……」
月花 柘榴
「たぶん、疲れてるだろうから」
木下果子
「だな」
辰巳 悠希
「うん……やさしいんだね」
月花 柘榴
「……………………」
木下果子
「そりゃ、こんな状況ならな」
辰巳 悠希
「そうだねぇ……」
辰巳 悠希
何だかすごいことになっちゃってる
木下果子
「……私は、少し調べものでもしようかな」
辰巳 悠希
全然何が何やら分からない。
夢にしては、ちょっと設定が凝りすぎている気もする。
イザンナ
「調べもの?」
辰巳 悠希
「あ、僕も手伝っていい?
……っていうか、知らない人の中に一人にしないで……」
木下果子
「大したことじゃねえよ。ここが私らの家だってんなら、アルバムとか残ってないかってな」
イザンナ
「ああ、あるといいねぇ。」
イザンナ
「僕の知ってる君たちはね……」
イザンナ
「果子ちゃんは眼鏡で、辰巳君は……ちょっと怖い顔してたねぇ。」
辰巳 悠希
「怖い顔?僕が?」
木下果子
「こいつが怖い顔?」
三善清次郎
「黙ってればカッコいいお兄さんだったんだけどねえ」
木下果子
「想像できね~」
辰巳 悠希
「僕もできないな~」
木下果子
「でも、戦ってる時はりりしい顔だったよ」
月花 柘榴
「……色々教えてくれたんだよ、あたしに」
辰巳 悠希
「りりしい……へへ」
辰巳 悠希
「僕が……君に?」
全然想像できない、という顔。
月花 柘榴
「あたしも、あんたがちっさい頃こんな感じだった、ってのは全ッ然想像できなかったな……」
辰巳 悠希
こんなコテージを持っていて、怖い顔だけど、黙っていればカッコいいお兄さんで、お腹から触手?みたいなのを出す子に色々教えていた……?
イザンナ
「見つかるといいねぇ」
月花 柘榴
超やりにくい……
辰巳 悠希
「そりゃ、僕も全然想像できないから、そうだろうけどぉ……」
木下果子
「……おたがい、そうなんだろうな」
辰巳 悠希
「人ってそんな、10年くらいで変わるかなぁ……」
木下果子
「身長とか、まだまだ伸びるんじゃないか?私も成長遅いけど、今でもじわじわ伸びてるし」
辰巳 悠希
10年前の自分は4歳な訳だが、気が弱い所や大人しい性格は変わらなかった気がする。
マリア=ロドリーゴ
「……」
辰巳 悠希
「身長はまぁ、伸びて欲しいけど……」
イザンナ
「おっと」
三善清次郎
「いこっか」
イザンナ
「じゃ、僕らはこれで~。行こうか、モニカちゃん」
マリア=ロドリーゴ
「……、ああ」
木下果子
「ん」
木下果子
「じゃ、私たちも行くぞ悠希」
木下果子
「その前にちょっとだけ休もうぜ」
マリア=ロドリーゴ
歩き出す。ガレージの方へ消えていく。
辰巳 悠希
大人組を見送る。
よく分からないけど、色々幼馴染さんのことわかるといいな。
イザンナ
ひらひらと手を振ってから後を追う。
辰巳 悠希
「うん……、休もうか、疲れちゃった」
マシロ
「……ミク」
ミク
「はいはい。あんまり邪魔はしたくないんだけどねー」
月花 柘榴
「…………」
月花 柘榴
「……会う前に、聞かせて」
月花 柘榴
「胡桃がどこまで知ってて」
月花 柘榴
「……あたしが、」
月花 柘榴
「……何を、話したらいいか」
マシロ
「……」
ミク
「……それは……」
マシロ
「ミクは二人の対面の状況を見ていないから、ボクがかわりに答えようか」
マシロ
「といっても、ボクもキミが抱えてるものまでは知らないからね」
マシロ
「キミはカミガカリであることを胡桃に隠してきた。ここまでは合ってるかな?」
月花 柘榴
「……うん」
マシロ
「……ならば、そうだな」
月花 柘榴
真新しい服をぎゅっとにぎる。
マシロ
「彼女は恐らく……最悪の形で、キミの正体を知ったという事になるのだろう」
月花 柘榴
「………………」
マシロ
「それ以上の事は何とも。ボクは胡桃の心が読めるわけではないのでね」
月花 柘榴
「……、……そ、っか」
ミク
「マシロ……」
マシロ
「ミク」
マシロ
ミクへと耳打ちする。
GM
[諜報【幸運】8
月花 柘榴
2d6+2>=8 (2D6+2>=8) > 8[3,5]+2 > 10 > 成功
マシロ
『……監視は、任せたぞ』
マシロ
マシロは小さな声で、ミクへとそう囁いた。
ミク
「…………」
ミク
ミクの方は、特に返事もなく。
マシロ
「では、行ってきたまえ」
月花 柘榴
「…………う、ん」
ミク
「はーあ……」
月花 柘榴
足取りは重く、けれど、一歩ずつ。階段を登る。
GM
マリア、ミコト、清次郎は首無騎士を連れてガレージへ。
GM
果子と悠希は、二人が起きたベッドルームへ。
GM
柘榴とミクは、胡桃のいるゲストルームへと向かう。
GM
リビングには、マシロとムツミが残されていた。
ミク
「……ざくろちゃん」
ミク
「マシロのこと、きらい?」
月花 柘榴
「……嫌いになるほど、喋ってない、まだ」
月花 柘榴
「…………えっと、そっか。……ミクはたぶん、知らないんだけど」
月花 柘榴
「たぶん言ったらやべー話で、すげー怒られそうなことだけど、あたしは、なんか変なカミガカリの組織とかに絡んでないから、言っちゃう」
ミク
「はてな?」
月花 柘榴
「……さっき、1年前さ、胡桃がアラミタマに狙われて、倒したって話したじゃん」
ミク
「あー、うん」
月花 柘榴
「あのとき、あんたもいて」
月花 柘榴
「あんたも狙われてたんだ」
ミク
「なんと。この羽村三空を」
ミク
「てことはもしかして、初対面ではないのに、あたしが忘れてしまっていた?」
月花 柘榴
「うん、……えっと、なんだっけな」
月花 柘榴
「一般人は……なんか……カミガカリとかのいろんなこと、秘密になってるから」
ミク
「納得の理由!」
ミク
「それはもうしわけないことをした!」
月花 柘榴
「……そのときさ」
ミク
「うん」
月花 柘榴
ミクの目を見る。
月花 柘榴
「あんたが、はげましてくれて」
月花 柘榴
「それが、なんか、忘れらんなくて」
月花 柘榴
「…………」
月花 柘榴
「……いいこ、ってさ」
月花 柘榴
「あたしはね、全然いいこじゃなくて」
月花 柘榴
「胡桃をいっぱい傷付けて、」
月花 柘榴
「…………人間じゃ、なくて、」
月花 柘榴
「だから、それで、胡桃に色々、カミガカリのこととか、身体のこととか、内緒にしてて」
ミク
「……身体?」
月花 柘榴
「………………」
月花 柘榴
そっと服をめくる。おなかをみせる。
月花 柘榴
傷がある。新しい、つくりたての大きな傷。
月花 柘榴
「……ここから、やばいもんが生えてくる」
ミク
「あら、チャーミング」
月花 柘榴
「………………」
月花 柘榴
「胡桃は、たぶん、そう思ってなくて」
月花 柘榴
「怖いって思ってて」
ミク
「うん」
月花 柘榴
「……だから、カミガカリのこととか、言ってなくて」
月花 柘榴
「……それで、胡桃を怒らせちゃって」
ミク
「ふむ」
月花 柘榴
「胡桃が家を飛び出して、いなくなって、」
月花 柘榴
「……この1ヶ月、胡桃をずっと探してた……」
月花 柘榴
「……無事でよかった、……無事じゃない人もいるから、みんなの前じゃ言えねーけど」
月花 柘榴
「……、……でも」
月花 柘榴
「たぶん、胡桃は、あたしのこと知ったら、怖がるから」
月花 柘榴
「…………」
ミク
「ざくろちゃん」
ミク
「ざくろちゃんも、頑張ってたんでしょ? くるみちゃんを傷つけないために」
月花 柘榴
「…………がんばった、けど……」
ミク
「じゃ、やっぱりいいこだ。過去のあたしは正しかったんだな」
月花 柘榴
「………………そうかな……」
ミク
「くるみちゃんが家を出た理由は、ざくろちゃんかもしれない」
ミク
「けど、あの子が帰ってこれなかった理由は、ざくろちゃんじゃないんだよ」
月花 柘榴
「…………え、」
ミク
「あー……」
ミク
「こりゃ口が滑りましたな!うっかりうっかり!うっかりだから仕方ない!」
ミク
「でも、まあ、そういうことだから」
月花 柘榴
……ちょっと振り返ってマシロが近くにいないかを見ました。
GM
階段に気配はない。下のフロアからは動いていないようだ。
月花 柘榴
「……うん、」
ミク
二人は扉の前にいる。
ミク
「……そういうことだから」
ミク
「心を強く持って」
ミク
「諦めないで」
ミク
「あの子のこと、助けてあげてね」
月花 柘榴
「……………………」
月花 柘榴
ミクの顔を見ていた。
月花 柘榴
そうして、扉に向き直る。
月花 柘榴
「胡桃」
月花 柘榴
扉の向こうに、声をかける。
月花胡桃
「……」
GM
返事はない。
月花 柘榴
「…………くるみ」
月花胡桃
「…………っ、……」
GM
返事はない。けれど、わずかに吐息の音が聴こえる。
月花 柘榴
「…………ごめん」
月花 柘榴
「ごめんね」
月花胡桃
「…………なん、で」
月花胡桃
「ざくろちゃんが、ここにいるの」
月花 柘榴
「……くるみを」
月花 柘榴
「探しに来たんだ」
月花胡桃
「どうして……」
月花胡桃
「……ここに入れたの」
月花 柘榴
「…………え?」
月花 柘榴
「どうして……って、」
ミク
「結界が破られたんだよ、くるみちゃん」
ミク
「もうじき、ここは電波も通じる。誰でも出入りができるようになる」
月花胡桃
「………………………………っ!」
月花胡桃
息を飲む声。
月花胡桃
荒い呼吸。
月花 柘榴
……結界?
月花 柘榴
その単語が胡桃とミクの間で出てくることを受け入れるのに、すこし時間がかかって、
月花 柘榴
けど、荒い息が聞こえたから、反射的に。
月花 柘榴
扉を開ける。
月花胡桃
「……ひっ!?」
月花胡桃
胡桃は泣いていた。
月花 柘榴
「………………」
月花胡桃
ベッドにくるまって、しかし柘榴の姿を見れば飛び起きて。
月花胡桃
「……出てって」
月花胡桃
入口まで詰め寄り。
月花胡桃
「出てって!出てって!出てけ!」
月花胡桃
「いやだ……帰って!帰ってよ、もう!」
月花胡桃
「ここから、居なくなってよ!」
月花 柘榴
「………………っ、」
月花胡桃
押して、部屋から追い出そうとする。
月花 柘榴
「……う、ん」
月花 柘榴
押されるままに。
月花胡桃
「っ……う、うっ、うっ」
月花胡桃
そのまま押し出して、再び扉を閉める。
ミク
「……」
月花胡桃
扉によりかかり、すすり泣く声。
ミク
「……そろそろマシロが来る」
月花 柘榴
「…………うん」
ミク
「……カミガカリのみんなを手伝ってあげるといい」
月花 柘榴
「………………うん……」
月花 柘榴
扉を見ている。扉の向こうできっと泣いている、ちいさな姿を。
月花 柘榴
「…………」
月花 柘榴
――心を強く持って、諦めないで。
月花 柘榴
あの子のこと、助けてあげて。
月花 柘榴
――あの子が帰ってこれなかった理由は……
月花 柘榴
ミクのことばが、ぐるぐるとリフレインしていて。
月花 柘榴
だから。扉に声をかける。はっきりと。
月花 柘榴
「……また、あとでくる」
月花 柘榴
「あとでくるから、待ってて」
月花 柘榴
そう言って、ミクに向き直って、目の端をぬぐう。
月花 柘榴
「大丈夫」
月花 柘榴
「あたしは、だいじょうぶ」
月花 柘榴
「行こう」
GM
GM
◆シーン③:枯れた迷宮◆
GM
シーンプレイヤー:PC③
三善清次郎
2d6+6 (2D6+6) > 8[4,4]+6 > 14
月花 柘榴
2d6+2 (2D6+2) > 7[2,5]+2 > 9
イザンナ
2d6+5 (2D6+5) > 8[2,6]+5 > 13
辰巳 悠希
2d6+3 (2D6+3) > 11[5,6]+3 > 14
三善清次郎
4を1に。
辰巳 悠希
2を5へ
[ 三善清次郎 ] がダイスシンボルを 4 に変更しました。
月花 柘榴
2と3交換
[ 辰巳 悠希 ] がダイスシンボルを 5 に変更しました。
[ 月花 柘榴 ] がダイスシンボルを 2 に変更しました。
GM
情報:首無騎士について[評価【体力】]12成功後、[知識【知性】]15
GM
情報:道迷いの法則障害について[能動判定]12成功後、[察知【幸運】]14または[知識【知性】]16
GM
情報:枯れた霊脈の原因[能動判定]12成功後、[察知【幸運】]17
GM
情報:果子について【精神】8または【幸運】8
GM
周辺のモノノケを退治する[能動判定]14、成功時「情報:道迷いの法則障害について」と「情報:枯れた霊脈の原因」の[能動判定]を自動成功
マリア=ロドリーゴ
イザンナに『お節介なんだよ/まあ受け取ってやる』
イザンナ
ミクに『好感』
月花 柘榴
悠希くんに「心配」
辰巳 悠希
シスターの人に『怖い』
三善清次郎
辰巳悠希に『憂い』
三善清次郎
2d6+9 高位治癒 (2D6+9) > 5[1,4]+9 > 14
三善清次郎
対象:イザンナ・柘榴・自分
三善清次郎
C(4*3+17)+10 回復量 c((4*3+17)+10) > 39
[ イザンナ ] 生命力 : 43 → 53
[ 月花 柘榴 ] 生命力 : 54 → 61
[ 三善清次郎 ] 生命力 : 43 → 53
三善清次郎
随分落ち着いてきた。
GM
──3月7日 08:41 コテージ・ガレージ──
マリア=ロドリーゴ
ガレージを見回す。
イザンナ
「さぁて……」
マリア=ロドリーゴ
めぼしい場所へ首無騎士を横たえて、その姿をあらためて見下ろした。
月花 柘榴
2階から戻ってきて、ガレージへ。
三善清次郎
「いろいろ後回しになっちゃってごめんね」
イザンナ
「何から調べようかねぇ。バラバラにするわけにもいかないし……魔力……霊力というのだったか?」
マリア=ロドリーゴ
「……いや」
月花 柘榴
「……進んでる?」
三善清次郎
「あ、柘榴ちゃん」
三善清次郎
「……これから」
マリア=ロドリーゴ
「こいつがこうなった今……」
マリア=ロドリーゴ
「ここに巣食うアラミタマを斃さなければ、騎士団には帰れない」
マリア=ロドリーゴ
息をつく。
イザンナ
「ふむ……」
月花 柘榴
「…………」
マリア=ロドリーゴ
「現場判断だ。お前たちに協力する」
三善清次郎
「……うん」
イザンナ
「僕は最初からそのつもりだよ。」
三善清次郎
柘榴の様子を見る。表だって取り乱してはいないことにほんの少しだけ安堵する。
イザンナ
「ちょっと失礼していいかな……服とか脱がしてもいい?」
マリア=ロドリーゴ
「ああ。構わん」
イザンナ
「ありがとう。じゃ、見てみるか……」
イザンナ
『情報:首無騎士について』を調査します
マリア=ロドリーゴ
「……そいつの能力が厄介なのは、もう見ているだろ。油断はするなよ」
イザンナ
「まあ、任せろ。」
イザンナ
2d6+10>=12 (2D6+10>=12) > 11[5,6]+10 > 21 > 成功
イザンナ
初めての構造ではあるが、脱がせにくい物ではない。
縄を避けるように、これ以上破損しないように服を脱がせ……
イザンナ
霊紋燃焼 1d
イザンナ
1d (1D6) > 5
[ イザンナ ] 霊紋 : 18 → 13
イザンナ
3d6+8>=15 (3D6+8>=15) > 8[1,3,4]+8 > 16 > 成功
イザンナ
全身を『みる』。
イザンナ
死因、あるいは動いている原因。
イザンナ
「…………ほう?」
イザンナ
首の断面に触れる。
マリア=ロドリーゴ
「…………」
イザンナ
こびりついた血を拭い取って、口へ。
三善清次郎
「うわ」
イザンナ
「なるほど……おい、聖モニカ。」
マリア=ロドリーゴ
「何だ」
イザンナ
「彼女は『人間』か?」
マリア=ロドリーゴ
「いいや」
イザンナ
「ならば納得がいく……喜べ。」
イザンナ
「『生きている』ぞ?」
マリア=ロドリーゴ
「!」
イザンナ
情報を共有します
三善清次郎
「!」
イザンナ
服を戻していく。
イザンナ
脱がした時と同じように、慣れた手つきで丁寧に。
マリア=ロドリーゴ
「…………あいつ」
GM
獲得[情報④:首無騎士について]>PC②③④⑤
イザンナ
布の下に隠された腹を撫でる。
マリア=ロドリーゴ
「触るな」
イザンナ
「よかったなぁ」
月花 柘榴
「………………」
三善清次郎
「まじ?」
イザンナ
「そんなに怒鳴らなくてもいいじゃない」
マリア=ロドリーゴ
「とにかく、この体は自由にするわけにはいかん」
マリア=ロドリーゴ
「…………」
マリア=ロドリーゴ
「……あのマシロってガキ、知ってて言ったのか?」
イザンナ
「……わかった。もう少し調べてみよう。」
イザンナ
「しかし、むう……」
マリア=ロドリーゴ
「問題は、首がどこにあるかだ」
イザンナ
「身体だけ調べていても、埒が明かないな。」
マリア=ロドリーゴ
「あいつが何を予言し、何故ひとりで行動し、何故今こうなっているのか」
マリア=ロドリーゴ
「……周辺を探る必要があるな」
イザンナ
「彼女たちはこのコテージとは別の方向から来た」
イザンナ
「彼女は僕がもう少しここで調べておくから、そっちを見てきてもらった方がいいかも。」
イザンナ
「心配せずとも、淫らな事はせんよ。」
マリア=ロドリーゴ
「カス」
三善清次郎
「心配してないよ!」
月花 柘榴
めちゃめちゃ気まずい顔をしました。
イザンナ
「カスとはなんだ。しても良いのだぞ?」
三善清次郎
「まあ、俺もちょっと気になるところがあるから、そっち見てこようかな」
月花 柘榴
「…………あたしも、外見てくる」
マリア=ロドリーゴ
「穴だらけにするぞ」
三善清次郎
「やめなさい」
イザンナ
「ヒヒヒ」
マリア=ロドリーゴ
「周辺にはモノノケがまだいるだろう」
マリア=ロドリーゴ
「私は一通り『掃除』をしてくる」
イザンナ
「わかった」
マリア=ロドリーゴ
「周辺の調査は頼む」
イザンナ
「ここの防衛は任せて、存分に暴れてくるといい。」
イザンナ
「ヒヒヒ」
三善清次郎
「うわ」
マリア=ロドリーゴ
「おうよ」
マリア=ロドリーゴ
「何もするなよ」
三善清次郎
「……慣れないな~……」頭を掻いた。
イザンナ
「せぬせぬ。」
マリア=ロドリーゴ
大股で、身を翻してガレージを出ていく。
月花 柘榴
「……あたしは、結界……あの、迷った法則障害見てくる」
月花 柘榴
「さっき……胡桃と、ミクが、結界の話してて」
月花 柘榴
「気になったから……」
三善清次郎
「あのふたりが?」
月花 柘榴
頷く。
三善清次郎
「そりゃ確かに妙だね」
三善清次郎
「……なんかあったら、呼ぶんだよ。連絡先まだ持ってる?」
月花 柘榴
「…………、……うん」
イザンナ
「実のところ、結界……法則障害の場所を我に伝えたのはミクだ。あのマシロという者には言うでないぞ。」
月花 柘榴
「そう、なんだ」
イザンナ
「仲良しでも、目的が同じとは限らんからなぁ」
イザンナ
「裏切り者と言われては、肩身が狭かろう」
三善清次郎
「女子って難しいな~」
月花 柘榴
女子って難しいな……。
イザンナ
我の方が人間に詳しいのか?
三善清次郎
「……よし、じゃ一旦解散だね。またあとで」
月花 柘榴
「……うん」
月花 柘榴
「……なにか、」
月花 柘榴
「……あったら。れんらくする」
イザンナ
「よい結果を待っておるよ。」
月花 柘榴
「…………うん」
月花 柘榴
駆け出す。
三善清次郎
「報連相は大人の基本!……って、行っちゃった」
三善清次郎
「……じゃ」こちらも背を向けて、ガレージを後にする。
イザンナ
「うむうむ。」
マリア=ロドリーゴ
周辺のモノノケを退治する[能動判定]14
マリア=ロドリーゴ
2d6+9=>14 (2D6+9>=14) > 7[2,5]+9 > 16 > 成功
イザンナ
さて、邪魔者は消えた。
マリア=ロドリーゴ
この5は3
イザンナ
衆目に晒すも辛かろう。
[ マリア=ロドリーゴ ] がダイスシンボルを 5 に変更しました。
イザンナ
打撲、擦り傷、それ以外にも。
イザンナ
調べすぎるという事はない。
イザンナ
自在に動く手を呼び出して、待っている間にもうひと調べ。
イザンナ
「戻ってくる前に終わらせようか。」
マリア=ロドリーゴ
陰鬱な景色を歩く。
マリア=ロドリーゴ
周囲を魔弾が唸りを上げながら飛び交う。
マリア=ロドリーゴ
……最優先とすべきは”聖ヴェロニカ”の救出。
マリア=ロドリーゴ
ならば、そのために邪魔なものは全部吹っ飛ばしてやるのがいい。
マリア=ロドリーゴ
膚にわずかに緊張が走る。首のない騎士を見た時の、あの衝撃が蘇る。
マリア=ロドリーゴ
…………問題ねえ。
マリア=ロドリーゴ
やることは決まっている。
マリア=ロドリーゴ
お前が私に何も言わず出ていったとしても、共に行動していなくても。
マリア=ロドリーゴ
私たち二人がいれば、斃せねえ相手はいねえんだからな。
マリア=ロドリーゴ
迷いなく、魔弾が疾走する。
マリア=ロドリーゴ
目についたモノノケを、降り注ぐ銃弾が端からすべて、穿って行った。
月花 柘榴
道迷いの法則障害について[察知【幸運】]14または[知識【知性】]16 知性で判定
月花 柘榴
2d6+2>=16 (2D6+2>=16) > 7[3,4]+2 > 9 > 失敗
月花 柘榴
*太古の記憶 6
月花 柘榴
5を6に
[ 月花 柘榴 ] がダイスシンボルを 6 に変更しました。
月花 柘榴
遠くで魔弾が炸裂する音がする。
月花 柘榴
モノノケは出てこない。たぶん、倒してくれているのだろう。
月花 柘榴
だから結界のもとまでスムーズにたどり着ける……とはいかなくて、
月花 柘榴
そういえば来たときはコテージの前までワープしてたな、と思い出す。
月花 柘榴
迷った、って連絡先に送ろうかと思ったところで、
月花 柘榴
――頭痛がする。
月花 柘榴
頬を血が伝う。
月花 柘榴
鈍い痛みの中で、どちらにいけばいいかがなんとなくわかる。
月花 柘榴
もう隠さなくていいのか、とぼんやりと思った。
月花 柘榴
でもやっぱり見られるのは嫌だな、なんて、
月花 柘榴
ぐるぐると考えている間に、足は勝手に進んでいる。
月花 柘榴
そうして。
月花 柘榴
辿り着く。
月花 柘榴
知らない場所だけど、身体に住む触手が、ここだと言っている。
月花 柘榴
……どうして、ここに入れたのと。胡桃が言っていた。
月花 柘榴
私はゆるされていなかったのだろう。
月花 柘榴
そのことがわかる。鈍痛とともに、知識が流れ込んでくる。
月花 柘榴
それを忘れないように、スマホを開いてメモをして、
月花 柘榴
連絡先に送る。
三善清次郎
外へ出てきた。ここへ来てからずっと感じている……
三善清次郎
土地の霊気の気配が薄い。
ほとんど、枯れているといってもいい。
三善清次郎
”こういう場所"の景色はひたすら荒んでいて、
――いつ見ても、気分の良いものではない。
三善清次郎
煙草をふかしながら勝手知ったる様子で歩き回る。
経験が、この場所を知るための歩き方を教えてくれる。
三善清次郎
1d 霊紋燃焼  (1D6) > 5
[ 三善清次郎 ] 霊紋 : 17 → 12
三善清次郎
3d6+6+2>=17  (3D6+6+2>=17) > 5[1,2,2]+6+2 > 13 > 失敗
三善清次郎
1を5に!!!!!
[ 三善清次郎 ] がダイスシンボルを 1 に変更しました。
三善清次郎
成功にしました。
三善清次郎
深く息。霧の中に紫煙が溶ける。
GM
獲得[情報⑥:枯れた霊脈の原因]>PC⑤
三善清次郎
他のカミガカリたちと持ち寄った情報と併せて考えれば見えてくる。
三善清次郎
「いや~~~~なことするよね、ほんとに!」
三善清次郎
携帯灰皿に吸いかけの煙草を押しつけて。
三善清次郎
仮説だけど、と言い置いて、ひととおりの情報を協力者たちに送る。
三善清次郎
「……」いやなことばかり、思い出す。
GM
GM
──3月7日 08:50 コテージ・ベッドルーム──
木下果子
「ぎゅ~」
GM
果子が、悠希の頬を引っ張る。
辰巳 悠希
「あだだだだ!なに?なに!?」
辰巳 悠希
なに?とは言うが正直全然嫌ではない。
木下果子
「痛いかあ……」
木下果子
「うん、やっぱ夢じゃねえなあ」
辰巳 悠希
「なんで僕で試したの!?」
木下果子
「なんとなく?」
辰巳 悠希
いや試してもらえて嬉しいけど……
辰巳 悠希
「なんとなくかぁ~」
木下果子
「……実際のとこ、どう思う?」
GM
二人が目覚めたベッドに座り、果子は問う。
辰巳 悠希
「う~ん」
木下果子
「私達がホントは大人で、結婚してた夫婦だなんて言われて、ハイそうですかって納得いくか?」
木下果子
「つーか、信じられる?」
辰巳 悠希
夫婦ってとこは信じたいな……
辰巳 悠希
「まぁ、ちょっと情報量多すぎて何がなんだかって感じでは、あるな~」
木下果子
「……だよな」
辰巳 悠希
「さっき痛かったから、夢じゃない寄りになってきてるけど……」
木下果子
「たとえ夢じゃなくてもさ」
木下果子
「私は、今の状況に全然納得がいってねえんだ」
辰巳 悠希
「というと?」
木下果子
「……何もかも」
木下果子
「家に帰りたいのに、どこに帰ればいいか分からない事も」
木下果子
「悠希が、夫だって事もだよ」
辰巳 悠希
「そう……だねぇ。まず、ここどこって話だし……」
辰巳 悠希
夫なのは信じたいけどな~
木下果子
「……別にお前が嫌だってんじゃないんだ」
木下果子
「私は男みてーな女だし、恋愛とかよくわかんねーけどさ」
木下果子
「それでもやっぱ、こういうのって会ってから、色んな出来事があって」
木下果子
「それで好きになって付き合って、みたいなのがあったはずじゃん」
木下果子
「それ、全部すっとばして『お前ら結婚してたから』って言われても」
木下果子
「気持ちの方が追いついて来ないじゃんか……」
辰巳 悠希
色々と、色々と、え~と思うことはあるが。
「まぁ、うん。そうだよね……。
突然長編マンガのネタバレされた感っていうか、なんていうか……」
辰巳 悠希
「感動しないな~っていうか」
辰巳 悠希
「いや、でも僕は結末知ってからのほうが安心することもあるし……全然イヤじゃないんだけど……」
辰巳 悠希
「まぁでも、気持ちが追いつかないのは僕も同じ」
辰巳 悠希
「……というか、それを知ってから同じ結末になるのかな、みたいな不安もある」
木下果子
「……うん」
辰巳 悠希
「今が10年語の未来っていうのも、ちょっと信じられないし」
辰巳 悠希
「例えば普通に帰れたとして、僕がこのへんの機械とか持って帰ったら、未来変わっちゃったりするのかな、とか思うと、やっぱり現実感無いな~」
木下果子
「だから、自分達で確かめよう」
木下果子
「何でこうなったのか……までは分からなくても」
木下果子
「ここに住んでるのが本当に私達なのかはわかるかもしれない」
木下果子
「元に住んでた私達がどこに行ったのかも、分かるかもしれない」
辰巳 悠希
「……そうだね」
辰巳 悠希
「もしかしたら、同姓同名の別人だった、みたいなこともあるかもだしね」
辰巳 悠希
「……まぁ、それだと年が違うのは説明できないけど」
辰巳 悠希
「じゃ、探そうか」
木下果子
「さっき、ミコトさんがさ」
辰巳 悠希
適当に引き出しを開けながら振り返る。
「ミコトさん?」
木下果子
「大人になった私のこと、眼鏡だって言ってたろ」
辰巳 悠希
「そういえば言ってたね。僕は怖い顔とかも」
木下果子
「最近視力が落ちてきて……ちょうど眼鏡にしようかって思ってたとこだったから」
木下果子
「ちょっと、ぎょっとした」
辰巳 悠希
「ええ!?ほんとに!?」
辰巳 悠希
「コワ~……」
木下果子
「ちょいと怖いけど、何が出るか。やっぱ自分の目で見なきゃ納得できねえし」
木下果子
「さて、私も続くか!」
辰巳 悠希
「そうだね……。僕も今のでちょっと怖い顔になっちゃったかも……」
辰巳 悠希
身震いして、別の引き出しを開けて中を探す。
GM
ミク
「たのもー!」
ミク
ガレージへとミクが現れる。
イザンナ
「おう。」
ミク
「って、うおう!?」
ミク
「きれーなおねーさんになっている!さてはミコトくんだな!」
イザンナ
「正解正解大正解、だ。」
イザンナ
全裸の動く死体は手に任せて、ミクの側へと歩み寄る。
ミク
「やったー!」
ミク
「みんなはお外?」
イザンナ
「うむ。カミガカリだからな。……皆、調査に出ておるよ。」
ミク
「ふうん」あらためて全裸の騎士とミコト?を見る。
ミク
「すげえ光景だ」
イザンナ
「ヒヒヒ」
イザンナ
「ミク。」
ミク
「おおう!」
ミク
「なんだね?」
イザンナ
「ここに来る前に、アラミタマに狙われているのは自分ではない……と言っていたな。」
ミク
「あー。言った言った」
イザンナ
「それは……辰巳夫妻とクルミの事か?」
ミク
「……」
ミク
「んー……どうなんだろう……」
ミク
「実を言うと……ここに居るのがどういうアラミタマだか、あたしもよくわかってないんだ」
イザンナ
「ふぅん」
イザンナ
軽く手を払って切り替える。
イザンナ
「まあ、それは今外に出てった人たちが調べてくるとして……」
イザンナ
「あのマシロって子、何者だい?」
ミク
「クラスメイトだよ」
ミク
「中学二年生、宮下真白」
イザンナ
「本当にござるか?」
ミク
「うん」
ミク
「マシロはね、ちょっとワルぶるところもあるけど仲間想いなんだよ」
イザンナ
「なるほど……」
イザンナ
「ミクちゃんがそう言うなら、信じるよ。」
ミク
「仲間の事を守ろうとして、トゲトゲしてるんだ。……根は悪い子じゃないんだけど……」
ミク
「……ミコトくんはさ」
ミク
「仲間や身内が失踪したわけでもないし、別荘に閉じ込められたわけでもないし」
ミク
「……冷静に客観的に、仕事をこなせるよね?」
イザンナ
「まあね。」
イザンナ
「僕の目的はアラミタマを倒すことだし、依頼者は君だし。」
イザンナ
「何より僕は、異世界の魔王なので!」
ミク
「異世界の魔王!」
イザンナ
「うむ!」
ミク
「ミコトくんの正体は異世界の魔王であったか!」
イザンナ
「いかにも、泣く子も黙る常夜帝、魔王イザンナである。」
イザンナ
「……って、結構ネタになるんだよね。本当の事なんだけどさ。」
ミク
「超かっこいいのにな~」
イザンナ
かっこよかろう!
イザンナ
後方では2つの手首が騎士を調べ、終わった場所から服を戻している。
ミク
「すげえ!」
イザンナ
「そういうわけだから、安心してくれていいし……」
イザンナ
「何か、黙っててほしいことがあるなら誰にも言わないよ。」
ミク
「……うん……」
ミク
「……ちゃんと説明できなくてごめんね」
イザンナ
「友達思いめ~」
ミク
「ミコトくんも友達なので、辛い立場である!」
イザンナ
「ヒヒヒ」
イザンナ
「あ、そうだ。連絡先交換しておこっか。」
ミク
「いただこう!」
ミク
「あ、でもごめん。あたしは手元に端末がないのだ」
イザンナ
「お、じゃあ名刺だけ渡しておこう。」
ミク
「やった~!」
イザンナ
取り出した名刺入れから、ホスト(ミコト)のやつをだして差し出す。
ミク
「ミコトって書かれてる!かっけ~!」
イザンナ
「あっ、お店はオトナになってからね!」
ミク
「じゃあ、あと6年は業界に居てもらわねばな!」
イザンナ
「いられるかな~いられたらよろしくねぇ。」
ミク
「指名するよ~。ドンペリ持ってこ~い!」
イザンナ
「ひゅーひゅー。」
イザンナ
「…………いいよ。」
イザンナ
「気にしなくていい。」
イザンナ
「僕は、君を疑ってないし」
ミク
「……」
イザンナ
「ずっと、味方だからね。」
ミク
「……うん」
ミク
「そう、そうだな!」
ミク
「あたしは、ミコトくんの依頼主であるがゆえ」
ミク
「仕事は任せましたぞ!」
イザンナ
片膝をつき、手を取る。
イザンナ
「お任せください、女王陛下。」
ミク
「……うん」
イザンナ
指輪のない細い指に口づけた。
ミク
「へへっ」
イザンナ
「なんて、カッコつけちゃった。」
ミク
「ううん」
ミク
「……一年前のこと、覚えてなくてごめんね」
イザンナ
「おや、聞いたんだね。」
ミク
「大変な仕事、頼んでごめん」
ミク
「聞いちゃった!これもナイショのこと!」
イザンナ
「ふふふ」
イザンナ
「ま、報酬がアラミタマみたいなものだし」
イザンナ
「気にしなくていいって言いたいところだけど……」
イザンナ
「悪くないよね、頼られるのも。」
ミク
「……あたしが会えたのが、ミコトくんでよかった」
イザンナ
「それは光栄だね。」
イザンナ
「こういう時はあれだね。大船に乗ったつもりで任せておきなさいって。」
ミク
「うむ」
ミク
「頼りにしておるぞ!」
GM
GM
情報:果子について【精神】8または【幸運】8
辰巳 悠希
2d6+3>=8 (2D6+3>=8) > 4[1,3]+3 > 7 > 失敗
辰巳 悠希
この3は4!
[ 辰巳 悠希 ] がダイスシンボルを 4 に変更しました。
[ 辰巳 悠希 ] がダイスシンボルを 5 に変更しました。
辰巳 悠希
あわわ~霊力操作で3を4へ!
木下果子
「お。アルバム……」
辰巳 悠希
「あ、ヒント結構ありそう」
木下果子
写真を引っ張り出して、それをめくっていく。
辰巳 悠希
だれのアルバムかな~
GM
見覚えのある姿。
GM
今の木下果子と辰巳悠希の……
GM
近い未来の姿。
辰巳 悠希
「え、これ……」
木下果子
「私たちだ」
辰巳 悠希
「……だよね」
辰巳 悠希
「果子ちゃんメガネかけてるし、僕……僕?顔怖いけど……」
木下果子
「別人みたいだ。けど面影がある」
木下果子
「それに、制服……これから転入するはずだった学校の……」
辰巳 悠希
「そうだねぇ……」
辰巳 悠希
ってことはこれ中3くらいかな?こんな雰囲気変わるかなぁ……。
GM
続いて高校の写真。もっと先の写真。
辰巳 悠希
「う~~~~ん……僕の顔がどんどん険しくなっていってる……」
木下果子
「…………あれ……?」
辰巳 悠希
「どしたの?」
木下果子
「……いや、なんでもない」
木下果子
「次のページ、めくるぞ……」
辰巳 悠希
「? うん……」
GM
写真を見ていく。
GM
見ていくにつれて。
GM
時折、違和感を覚える。
辰巳 悠希
「……?」
GM
未来の出来事のはずなのに、
GM
身に覚えがない光景のはずなのに、
GM
どこかで見たような、体験したような
GM
そんな既視感のようなものを感じる事があった。
木下果子
「…………やっぱ、気のせいじゃねえか」
辰巳 悠希
「う~~~~~~~~ん………」
辰巳 悠希
「なんか、果子ちゃんも……?」
木下果子
「……なんか、既視感というか……」
辰巳 悠希
「これ、見たことある気、するよね……」
辰巳 悠希
「……正確には、全然わかんないのと、はっきり分かるのがある、けど」
木下果子
「あっ!」
木下果子
「そうだ、すっかり忘れてた」
木下果子
「悠希、今朝どんな夢を見た?」
辰巳 悠希
「え?」
辰巳 悠希
「え、え~~~~~~~~~~~~~とぉ……………」
辰巳 悠希
「あのお~~~~~~~~~~~」
木下果子
「……い、言いにくい夢?」
辰巳 悠希
「そのお~~~~~~~~~~~~」
辰巳 悠希
こくん、と小さく頷いた。
木下果子
「…………やっぱり?」
辰巳 悠希
「あの……その……、ごめん」
辰巳 悠希
「み、見てないから!大事なところは!!」
木下果子
「……ん?」
木下果子
「何、どゆこと?」
辰巳 悠希
「え?」
辰巳 悠希
「え?裸で布団の中で……」
木下果子
「…………ん?二人で食卓を囲む夢じゃなくて?」
辰巳 悠希
「アーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
辰巳 悠希
「アアアアーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
木下果子
「……お前~…………」
辰巳 悠希
「ご、ご、ごめん………」
辰巳 悠希
「スケベでごめんなさい……」
木下果子
「……ま、まあいいや。大事なのはアレだ」
木下果子
「その時、夢で見た場所」
木下果子
「このコテージに似てなかった?」
辰巳 悠希
「え、ああ、確かに。
ちょうどこのベッドだった……」
辰巳 悠希
思い出してちょっと恥ずかしくなってきている。
辰巳 悠希
思い出しすぎないように気をつけている
木下果子
「……認めたくなかったけどさ」
木下果子
「私たち、過去から飛んできたんじゃなくて……」
木下果子
「……若返った24歳の辰巳夫妻なのかな」
辰巳 悠希
「う~~ん……。
服とか持ち物とかがどうなってるんだろうっていうのはあるけど……」
辰巳 悠希
「記憶があるから……、過去から来たのとは違いそうだなぁ」
木下果子
「……どうやら、そっちも簡単に答え合わせが出来そうだぜ」
辰巳 悠希
「え?」
GM
隣の引き出しを見せる。そこには中学や高校の頃の制服や私服など。
木下果子
「物持ちがいいのは相変わらずだな、私」
辰巳 悠希
「わ、全部取ってるの?すごいな~」
辰巳 悠希
制服とかって取っておいてどうするんだろう?
小学校は制服なかったから分からないな~。
辰巳 悠希
「じゃあ……、体が戻って、誰かがこれを着せた、ってこと?」
木下果子
「そうなんじゃない?」
木下果子
「なんてことはねえ」
木下果子
「帰る家を探してたが、ここが帰る家だったってこったな」
辰巳 悠希
そう考えると、制服と私服で別々なのもちょっと分かる。多分、自分は中学時代の私服なんて取ってないだろうし。
木下果子
「……ははっ……なんだよそれ……」
辰巳 悠希
「えぇ……、そういうことになる、のかぁ」
辰巳 悠希
ちょっと複雑。
木下果子
「どうなるんだろうな、これから」
木下果子
「もう、何もわかんねーよ……」
辰巳 悠希
「わかんないな~」
辰巳 悠希
分かんないけど、分かんないなりに分かることもある。
辰巳 悠希
「あの……、なんか、結婚相手が僕でごめんね……」
辰巳 悠希
「なんか、顔怖くなってるし」
辰巳 悠希
「会ったばっかりなのに……、困るよねぇ」
木下果子
「……こっちこそ、ごめんな」
辰巳 悠希
「えっ、果子ちゃんが謝ることなんて無いよ!」
木下果子
「なぜ?」
辰巳 悠希
「いや……、その……」
辰巳 悠希
もにゃ……もにゃ……と両手を曖昧に動かす。
辰巳 悠希
「その」
辰巳 悠希
「僕……、果子ちゃんのこと、結構好きだから……」
木下果子
「…………」
木下果子
「だと思った」
木下果子
「じゃ、これっきり」
辰巳 悠希
バレてた!?
木下果子
「『相手が自分でごめんね』は言いっこなしだ」
辰巳 悠希
「……うん。分かった」
辰巳 悠希
「じゃあ……、結婚したいと思ってもらえるように、頑張る」
木下果子
「悠希は相手が私でよかった。私も相手が悠希でよかった」
木下果子
「それは、今回わかった良い事だ」
辰巳 悠希
「うん」
木下果子
「あとは、これからどうするかを考えよう」
木下果子
「そんでもって、零れた10年間を取り戻す」
木下果子
「全部、思い出すぞ!」
辰巳 悠希
「そうだね、早く思い出して、仲良し夫婦に戻るぞ!」
辰巳 悠希
色々……色々できるようになるし!
GM
GM
──3月7日 12:38 コテージ・リビングルーム──
GM
リビングにカミガカリたちが集まる。
ミク
「ものども、揃ったようじゃな!」
三善清次郎
「はーい」
イザンナ
「おつかれ~」
辰巳 悠希
「は、はい……」
月花 柘榴
「うん」
マリア=ロドリーゴ
「……」
マリア=ロドリーゴ
イザンナの方へ目を向ける。
イザンナ
何もしてないよのお手上げポーズ
マリア=ロドリーゴ
「身体はガレージか?」
イザンナ
「うん、手を残してあるから大丈夫だよ。」
マリア=ロドリーゴ
舌打ちしました。
マリア=ロドリーゴ
「助かる」
三善清次郎
「便利だねえ」
月花 柘榴
ちぎれてても動くの、便利だな……
辰巳 悠希
手がいっぱいある人だな~
イザンナ
「振り切られたり壊されたら引き留めるのは無理だけどね。ちゃんと縛ったままだし……」
イザンナ
「大丈夫だと思う。」
マリア=ロドリーゴ
「ああ」
辰巳 悠希
なんかちょっとフラグっぽい気がしちゃうな……。
木下果子
「身体の調査の件、結局どうだったの?」
マリア=ロドリーゴ
「……」
マリア=ロドリーゴ
少し躊躇う。
イザンナ
「まあ、いろいろわかったよ。」
イザンナ
「一つだけ言えるのは」
マリア=ロドリーゴ
具体的には、マシロがいないことと、黙ったままのムツミの方を確認する。
イザンナ
「もうしばらくあのままかな~って事。」
木下果子
「?」
辰巳 悠希
「しばらくあのまま?」
ミク
「あ」
イザンナ
「そう。とどめ刺しちゃうと、駄目になっちゃうからね。」
マリア=ロドリーゴ
「……」
ミク
「……あたし達、上に行ってようか?」
イザンナ
マリアを見る。
マリア=ロドリーゴ
「……。気が利くな。そうしてもらえると助かる」
ミク
「任されよ!」
ミク
「ほら、ムツミ、行くよ」
ムツミ
本を閉じる。
イザンナ
「あとでね~」
辰巳 悠希
二人を上に行かせた、ってことは、やっぱり僕も戦力カウントされてるのかな……?
ムツミ
「……もうすぐ、霧が晴れる」
月花 柘榴
ちいさく手をふってみおくる。
イザンナ
「…………」
ムツミ
「外へ向かうのもいいでしょう」
ムツミ
「私たちと、あなたたち」
ムツミ
「試練は、もうすぐそこ……」
三善清次郎
「……」
イザンナ
試練……?
辰巳 悠希
「試練?」
月花 柘榴
「試練?」
ムツミ
返事はない。
イザンナ
「ムっちゃん、ありがとうね~」
GM
二人は、上へ。
三善清次郎
何気なく時計を見る。もうすぐ13時。
辰巳 悠希
「……何か試練みたいなのが、もうすぐあるのかな……」
マリア=ロドリーゴ
「さあな」
マリア=ロドリーゴ
「コテージの中はどうだった。何か見つかったか」
辰巳 悠希
「ええと、アルバムとか見つかりました」
木下果子
「ああ……」
辰巳 悠希
情報⑨:果子について 共有します
GM
情報⑨:果子について
果子は身重のため、夫と共に長めの休暇を満喫していた。
彼らがこのコテージへとやってきたのはひと月前。果子自身の希望で、夫と共に休養にやって来ていた。
それ以来、二人の姿を見かけた者はいない。
彼らはひと月前、コテージで姿を消した。その後、14歳の辰巳悠希と木下果子がコテージに現れた。
では元の夫妻は何処へ消えたのか?
何処へも消えていないのだ。辰巳悠希も辰巳果子もここに居る。
霊力の痕跡も、彼らの記憶も、24歳の夫妻と、14歳の少年少女は同一人物であることを証明している。
彼らは何らかの術によって若返った、正真正銘、24歳の夫妻である。
辰巳 悠希
「……って感じでした」
イザンナ
「ほう……」
三善清次郎
「……」
辰巳 悠希
「だからぁ、まぁ、僕は24歳みたいです……」
マリア=ロドリーゴ
「妊娠……」
イザンナ
「…………なるほど。しかし……記憶がないんだなぁ。」
木下果子
「……記憶……」
木下果子
「断片的に、ある、ような気もする」
辰巳 悠希
そういえば、未来の果子ちゃん妊娠しているんだった……。そうか、妊娠か……。
イザンナ
「では、実感がない……イオリの時とは違うか……」
木下果子
「イオリ?」
辰巳 悠希
そういうことした……のかな!したよね!
三善清次郎
「まあ、仲のよさそうな夫婦だったからねえ~」
辰巳 悠希
沈まれ!僕の本能!!
月花 柘榴
…………
三善清次郎
元気なのはいいことだな!
イザンナ
「僕の召喚者。」
月花 柘榴
若い頃こんなだったのか? あの人が?
マリア=ロドリーゴ
眉根を寄せる。
辰巳 悠希
話に集中しよう。その方がいい……。色々バレる前に……。
イザンナ
「なんか、ちっちゃくなっちゃってね。」
月花 柘榴
「ちっちゃく?」
イザンナ
「でも、記憶とかはそのままだったし……特殊なケースだから関係ないかなって。」
木下果子
「あ、情報量が多すぎて処理できないタイプのやつだこれ」
三善清次郎
「ちっちゃく……?」親指と人差し指で手でちっちゃいをつくる。
イザンナ
「まあ、僕のせいなんだけど。」
マリア=ロドリーゴ
「このコテージの話に集中しよう」
月花 柘榴
「あのね、あたしもよくわかんねー」
辰巳 悠希
「この界隈、こういうこと珍しくないのかな……?」
木下果子
「結局今ここどういう状況なんだ?」
イザンナ
「あ、じゃあね。君たちには話しておこうかな。」
イザンナ
情報④を共有します。
GM
首無騎士の正体は聖堂騎士団所属のカミガカリ、フェアリー・ブルダン。死を予言するアイルランドの妖精・首無騎士デュラハンの血を引く一族である。
彼女は今なお生きている。首からの出血は、首に縫い付けられた烈糸を強引に引きちぎった痕だ。彼女の首と体は、最初から繋がってなどいなかったのだ。
その構造は人とは異なり、首と体が離れていても死ぬことはない。しかし人と同じく、どちらかが破壊されれば死に至る。体が動いている以上、生きた首がどこかにあるはずだ。
普段は首が持つ臆病な性質が体の凶暴な性質を抑え込んでいたようだ。首なしでの意思疎通は困難である。
イザンナ
「……だから、あのままってわけね。」
イザンナ
「殺すわけにも、連れ歩くわけにもいかない。」
木下果子
「……ん?」
辰巳 悠希
「最初から首がない人だったんですかぁ!?」
マリア=ロドリーゴ
「……知らなかったがな」
木下果子
「結局、あの人はじゃあ、あのゾンビ軍団とは無関係ってこと?」
イザンナ
「よくあることだよ。」
マリア=ロドリーゴ
「そうだ」
木下果子
「でも、おかしくねえ?」
三善清次郎
「連携してなかった、っていうのは、そういうことだろうね」
辰巳 悠希
「よくあるんですかぁ!?」
木下果子
「狂暴化してたってのはまあわかる。でも正気を失ってたってわけじゃないんだろ?」
木下果子
「なんで、ゾンビよりも先に私達の方に向かってくるんだよ?」
マリア=ロドリーゴ
「不思議なことはない」
マリア=ロドリーゴ
「……逆と考えれば、一応筋は通る」
木下果子
「逆?」
マリア=ロドリーゴ
「”聖ヴェロニカ”を私たちが邪魔した」
マリア=ロドリーゴ
「このコテージに何かがあり、”聖ヴェロニカ”は果たすべき任務に従って行動していたにすぎない」
イザンナ
「じゃ、放してみる?」
三善清次郎
「ははあ、」
木下果子
「……なるほど……」
月花 柘榴
「……あー……」
マリア=ロドリーゴ
「情報共有が終わってからだ。当てが違ってたら、面倒なことになる」
イザンナ
肩を竦める
マリア=ロドリーゴ
「それに、あの”体”に、私たちがすでに敵として認識されてるかもわからん」
木下果子
「……うん」
三善清次郎
「デュラハンっていうと……そういうこともあるかもね」
月花 柘榴
「……えっと、うん、そう」
マリア=ロドリーゴ
「…………だが案外、首がこのコテージ内にある可能性もあるかもな」
月花 柘榴
「このコテージには、なんかあるっぽい」
辰巳 悠希
デュラハンってことは、生まれたときから頭と首が離れてるのかな?産む時大変そうだな……。
月花 柘榴
「なんなのかはよくわかんねーんだけど、このへんの霊力がコテージに集まってるらしくて……」
月花 柘榴
情報3を果子ちゃんと悠希くんに渡して全体公開!
GM
情報③:月花胡桃とコテージについて
月花胡桃はひと月前に家出したきり、行方不明となった。
その足取りはとあるコテージ付近でぴたりと途絶えている。
コテージのオーナーの名前は辰巳悠希、24歳。
辰巳はフリーランスのカミガカリであり、ひと月ほど前から、妻の果子と共に行方不明となっていた。
また、コテージ付近には霊脈があり、その霊力はコテージへと吸い上げられるような不自然な動きが観測されている。
この霊力の乱れもまた、ひと月ほど前からの出来事のようだ。
月花 柘榴
5も!
GM
情報⑤:『道迷いの法則障害』について
カミガカリたちがコテージへと辿り着けなかった原因は、道を迷わせることで特定の地域から遠ざける効果を持つ法則障害だ。
この法則障害が消去されない限りは、外に居る者は中へと入れず、中に居る者は外へと出る事ができない。術者自身もまた法則障害の維持のため、範囲内の地域から抜け出すことは出来ない。
しかし特定の第三者を“許可”することで、この法則障害の影響下から除外することは可能だ。ミクがこの法則障害の影響を受けなかったのも、術者による許可があったためだろう。
結界の内側には、『道迷いの法則障害』とは別に『霊力を吸い上げる法則障害』が展開されている。ひと月前から発生していた霊力の乱れの原因は、この『霊力を吸い上げる法則障害』によるものだ。
『道迷いの法則障害』と『霊力を吸い上げる法則障害』──これら2つの法則障害の組み合わせによって、術者は効率的に霊脈から霊力の剥奪を行っていた。
これらの法則障害は、同時期──つまり、どちらもひと月前に展開されたものと予想できる。
イザンナ
「これは、保障できるんだけど」
イザンナ
「ミクちゃんは術者じゃないんだよね。僕とあったの、外だからさ。」
木下果子
「あ、なるほど」
辰巳 悠希
「じゃあ……、残りの3人……4人?の誰かがこれを……」
辰巳 悠希
デュラハンの人は違いそうだけど……
マリア=ロドリーゴ
「お前たち二人のどちらか、かもしれんがな」
イザンナ
「記憶が混乱している以上はそうだね~」
辰巳 悠希
「ええ……?僕たちがそんなことする理由あるんですか……?」
木下果子
「私は一般人じゃなかったのか?」
三善清次郎
「……」
マリア=ロドリーゴ
「私の知る限りは、そうだ」
辰巳 悠希
「ええ~~?」
三善清次郎
果子を見る。「自分はカミガカリじゃない、とは言ってたけどね」
木下果子
「自分で言ってるってだけじゃ微妙だな。じゃ、私も容疑者で」
木下果子
「あとアレだ。アラミタマってのがどこに居るかもまだ分からないんだろ?」
辰巳 悠希
果子ちゃん自分が疑われても平気なんだな……かっこいいな……
マリア=ロドリーゴ
「……このコテージか、その近く、ではあるはずだが」
イザンナ
「…………。」
三善清次郎
「霊力の流れを辿れば、わかるかもしれないんだけど……」
イザンナ
「何もないところにいる意味、ないもんね。」
三善清次郎
情報⑥も共有しよう。
三善清次郎
②も!
GM
情報⑥:枯れた霊脈の原因
霊脈が枯れていた原因は、『道迷いの法則障害』とは別の『霊力を吸い上げる法則障害』の効果によるものだ。
これは霊脈を術者へと吸い上げることで、術者に霊力を与える効果を持つ法則障害である。
霊力を失ったことで霊脈の景色は枯れ果て、周辺のモノノケたちは霊力を求め彷徨っていた。
奪われた霊力の流れは幾重にもカムフラージュされ、土地、建物、モノノケ、あらゆるものを経由して、霊力の質を変換し、術者へと届けられる。
術者へと届いた霊力が、蓄積されずに即座に使用されていることも探知を困難としている要因の一つだ。膨大な霊力の用途は、今のところ不明である。
見過ごすわけにはいかないが、現時点では法則障害そのものに対処する術はない。術者を見つけ出し、倒すことで法則障害は自動的に消去されるだろう。
三善清次郎
「そもそも俺たちが今回探してるアラミタマ、っていうのはね……」かくしか。
三善清次郎
「……で、この辺一帯が霧に包まれて、ひと月でこーんなに荒れ果てちゃったのは、"霊力を吸い上げられて、それがどっかに持ってかれてる”から」
辰巳 悠希
「現実感ない話だなぁ……」
木下果子
「じゃ、あのゾンビもそういう事?」
三善清次郎
「まあでも、それっぽい話でしょ」
イザンナ
「霧がはれたらどうなっちゃうんだろうねぇ」
辰巳 悠希
「それっぽさは、まぁ、ありますけど」
三善清次郎
「だろうねえ。いやあ~珍しい経験しちゃったなあ!」
三善清次郎
「……怖がらせてごめんね~」
マリア=ロドリーゴ
「今でさえ、街にモノノケが現れている状態だからな」
三善清次郎
「霊脈が枯れるってのは、けっこうやばいことなんだ」
イザンナ
「今の僕の力じゃ、街の人間全部なんて守れないしな……」
木下果子
「木が枯れたり、土の質が悪くなったりする?」窓の外を見る。
三善清次郎
「大人しく暮らしてたモノノケも変質する」
マリア=ロドリーゴ
「早くアラミタマを斃さなきゃまずいだろう」
辰巳 悠希
「……とりあえず、大変なことになっているのは分かりました」
木下果子
「ひとんちの庭をボロボロにしやがって」
マリア=ロドリーゴ
「で、そのアラミタマがだ」
三善清次郎
「場所によってはそういうのを治めてるヌシがいたりするんだけど……と、この辺は込み入った話になっちゃうな」
マリア=ロドリーゴ
「何に霊力を遣っているか、だが……」
木下果子
「心当たりが?」
イザンナ
ふたりを見ている。
マリア=ロドリーゴ
同じく、二人に目を向ける。
三善清次郎
「……」
辰巳 悠希
「?」
マリア=ロドリーゴ
「……分かりやすく、異常だからな」
イザンナ
「でも、腑に落ちないんだよね。」
マリア=ロドリーゴ
「ああ」
マリア=ロドリーゴ
「アラミタマの目的ともずれている」
木下果子
「……なるほど。私達か」
イザンナ
「カミガカリが邪魔ってだけなら殺した方がいいだろうし……」
辰巳 悠希
「あ、僕たちを若返らせるのに使ってるの!?」
イザンナ
「可能性はあるね~ってこと」
辰巳 悠希
「……?若返らせる必要、あるかな……?
犯人、子供のほうが好きなのかな……?」
木下果子
「てことは、術者ってやつをシメれば私たちは元に戻るかもしれない?」
月花 柘榴
「……子どもたちの幸せの場、って」
マリア=ロドリーゴ
「ああ」
マリア=ロドリーゴ
「……余波か、対処されたか、理由があってそうした」
月花 柘榴
「言ってたよな」
三善清次郎
「アラミタマってやつは、契約を迫ってくる」
月花 柘榴
「楽しい夢を見続ける場所って」
木下果子
「……言ってたね」
マリア=ロドリーゴ
「子供しかいないから、便宜上そう言っただけ、とのことだがな」
三善清次郎
柘榴を軽く見る。
マリア=ロドリーゴ
「……」
三善清次郎
「契約するとアラミタマは契約者の願いを叶えるっていうけど、だいたいまあ、悪魔の契約みたいなもので、うまくはいかない……歪んじゃうわけ」
三善清次郎
「そういうのに巻き込まれて、って言う可能性は、まあ。なくはない」
マリア=ロドリーゴ
「……お前たちのどちらか、あるいは両方が……」
マリア=ロドリーゴ
「若返ることを望んだ可能性も、ある」
木下果子
「………………」
辰巳 悠希
「そんなこと、望むかなぁ……」
イザンナ
「……可能性で傷つけたりしないから大丈夫だよ。」
マリア=ロドリーゴ
「辰巳夫妻は、カミガカリとそのパートナー」
辰巳 悠希
24歳って、そんな人生に絶望する歳でもないよな……。
マリア=ロドリーゴ
「アラミタマの危険性については、重々承知のはずだ」
三善清次郎
「ま、あくまで仮説だし、それがわかったところで今はまだどうにもならないしね!」
マリア=ロドリーゴ
「……考えにくいとは思うがな」
イザンナ
「僕はねぇ」
辰巳 悠希
「そっかぁ……」
イザンナ
「ミクちゃんが、友達を倒してとは……言わないと思うんだよね。」
木下果子
「……確かに、そういうことは言わなさそう」
イザンナ
「怪しいけど、マシロちゃんにムっちゃん、クルミちゃんも違うと思う。」
イザンナ
「思いたいだけかもしれないけど。」
月花 柘榴
「……ミクは」
月花 柘榴
「くるみのこと、助けてあげて、って言ってた」
イザンナ
「ほう……」
イザンナ
「いや、そうか……契約前なら……」
月花 柘榴
「……どういうことか、わかんねーけど」
マリア=ロドリーゴ
「少なくともあのマシロは、話をはぐらかしてきやがったからな」
イザンナ
「言えないこと、あるんだろうね……なんでだろう」
辰巳 悠希
「何か秘密はある感じだったなぁ……」
マリア=ロドリーゴ
「あの本を読んでるガキの方も、何か知っているようだった」
イザンナ
「だからって、追い詰めるのは逆効果だろうしねぇ」
マリア=ロドリーゴ
「……試練か」
木下果子
「みんな同じ事を知ってる風だよな。あの四人、何を見たんだろう」
三善清次郎
「そうだね、ただでさえ俺らァ”大人”だしね」
マリア=ロドリーゴ
「ああ……」
イザンナ
「…………うん。」
月花 柘榴
「…………」
木下果子
「これ以上は、今は分からないか」
マリア=ロドリーゴ
「お前に内偵しろとは言わないから安心しろ」
辰巳 悠希
僕はどっちカウントなんだろう?
イザンナ
「せめて首が見つかればなぁ」
辰巳 悠希
「首……、近くにあるんでしょうか」
三善清次郎
……言ってから、うっかり全員子供にされたりしたらやだな~って顔をした
マリア=ロドリーゴ
「……早めに、見つけたいところだがな」
木下果子
「そういやさ、外に行けるって話だったじゃん」
イザンナ
「わからないけど、予言の事もあるし……何か知ってはいるだろうからね。」
木下果子
「あの子らのこと、調べられるんじゃねえの?」
三善清次郎
「そういえば」
イザンナ
「中学校に潜入を?」
辰巳 悠希
「……もしかして、外に出たら24歳に戻ったり……とか?」
マリア=ロドリーゴ
「……」
三善清次郎
「潜入しなくたって調べられることはあるでしょうよ……」
マリア=ロドリーゴ
出してみる価値はあるな……とか、大人のこいつより話が早くなってきたな……とか。
マリア=ロドリーゴ
そういうことをふと思った。
イザンナ
「あ、そういえばスマホ。」
イザンナ
見てみよう。
GM
繋がるようだ。
イザンナ
「電波、戻ってきてるねぇ」
三善清次郎
「お」
マリア=ロドリーゴ
同じようにスマートフォンを確認している。
辰巳 悠希
スマホを見る。お母さんにかけたら、10年後のお母さんと話せるのかな……。
GM
情報:フェアリー・ブルダンの任務について[交渉【精神】]8(PC③のみ)または【知性】17
情報:ムツミ、ミク、マシロについて【精神】8または【敏捷】10
情報:木下果子について②(PC①のみ)[【幸運】10]
情報:アラミタマに出来る事[知識【知性】]14
GM
月花 柘榴
1d (1D6) > 5
[ 月花 柘榴 ] がダイスシンボルを 5 に変更しました。
マリア=ロドリーゴ
辰巳 悠希に『心配』
イザンナ
フェアリー=ブルダンに『興味』
三善清次郎
月花柘榴に『心配』
月花 柘榴
ミクに『尊敬』
辰巳 悠希
フェアリー=ブルダンに『生きてるんだなぁ』
GM