前回のあらすじ
まるで終末の世界、堕落の国に落ちてきてしまった早乙女アリス、クリストファー・アリス、デス・サーティーンの3人!
前回のあらすじ
親切な三月兎のカップルの協力もあって、だんだんとこの世界にも馴染んできたところ……偶然発見した地下遺跡で衝撃の過去を発見!
前回のあらすじ
そこにはクリストファー・アリス大尉の父親の名前もあって……いったい過去に何があったの!?
クリストファー・アリス
1d12 (1D12) > 11
シーン表
11:急に風が強くなってきた……いや、あれはまさか……竜巻か?
GM
地下遺跡から出た救世主たち3人を襲う、突然発生した竜巻!
《死神》デス・サーティーン
「おい……あの竜巻をよく見ろ!」
《死神》デス・サーティーン
思わず指差す。荒れ狂う竜巻の中に、背びれのようなものが見え隠れしている!
クリストファー・アリス
「サメというのは竜巻まで起こすのかね!」
《死神》デス・サーティーン
「わからん……。 だが、あれが危険なことは間違いない」
早乙女アリス
スカートがふわりと風に舞い、竜巻にさらわれる。
クリストファー・アリス
「むっ……いかん! ふたりとも、なにか掴まれるものに……」
GM
暴風はあらゆる生物を巻き込み、舞い上げる。サメも……勿論、人間もだ!
クリストファー・アリス
「──っええい! 遅かったか!」
《死神》デス・サーティーン
「近づかないように……何っ!?」
早乙女アリス
まるでオズの魔法使いのドロシーのように。
クリストファー・アリス
見る見るうちに、その姿が竜巻に巻き上げられていく。
《死神》デス・サーティーン
「アリス!」 手を伸ばす、が、届かない。
クリストファー・アリス
「デス・サーティーンくん! 君はロープか何かを探してくれたまえ!」
《死神》デス・サーティーン
「ロープだな……!わかった!」 身を翻し、クリストファーから目を離す。
クリストファー・アリス
少女の手を掴み、共に逆巻く豪風へ呑まれていく。
《死神》デス・サーティーン
「なっ、おい! クリストファー! アリス!」
《死神》デス・サーティーン
マントを風が煽り、視線を遮る。
クリストファー・アリス
無重力とは違う、意のままにならない浮遊感。
クリストファー・アリス
浮き上がりながら、離れないように少女を抱え込む。
《死神》デス・サーティーン
「クリストファーーーー!!! アリスーーーー!!!」
クリストファー・アリス
「……サオトメくん、大丈夫か!」
《死神》デス・サーティーン
ごうごうという風が、声をかき消した。
クリストファー・アリス
風にかき消されないように声を張り上げながら、天地を見誤らないように体を動かす。
クリストファー・アリス
片手でレイピアを抜き放ち、視線を巡らせる。
GM
前触れもなく竜巻が発生する事など、そうそうあることではない。
早乙女アリス
胸がどきどきして、止まらないよ~~!
クリストファー・アリス
竜巻の中に呑まれたことで、その"主"の姿が今やはっきりと見て取れた。
GM
そしてこの竜巻の原因は紛れもなく、その竜巻の中心地に鎮座シている”それ”だろう。
クリストファー・アリス
「……やってくれる……!」
サメの亡者
魚介類が空より降り注ぐ、怪雨と呼ばれる現象は世界各国で記録が残っている。
サメの亡者
その原因は、海の生物が竜巻によって巻き上げられた事だというのが現在有力な説となっている。
サメの亡者
だが、もしも……その海の生物達がただ竜巻に運ばれたのではなく……
サメの亡者
自分を運ぶために、自ら竜巻を起こしていたのだとしたら?
クリストファー・アリス
いずれにせよ、この竜巻を起こしているのはあのサメであることは間違いない。
クリストファー・アリス
「サオトメくん、私にしっかり捕まっていてくれたまえ」
クリストファー・アリス
「悪いがこのまま、奴に攻撃を仕掛ける!」
早乙女アリス
なんだか怖くない気がしてきちゃうのは、クリストファーさんだからなのかな……?
クリストファー・アリス
「……なに、心配することはない。君だけでも無事に下ろしてみせるさ」
早乙女アリス
── その時は、君だけでも無事にお家に帰してみせるさ。
早乙女アリス
ずっと小さい時に、隣のお兄さんの家族とうちの家族で行ったキャンプ場で、迷子になったときに言われた言葉。
早乙女アリス
あの時からだった、あの時からはじまったの。
クリストファー・アリス
*早乙女アリスの『隣のお兄さん』を猟奇で舐めます。
[ サメの亡者 ] HP : 37 → 36
サメの亡者
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
サメの亡者
2d6+3=>7 判定(+猟奇) (2D6+3>=7) > 9[4,5]+3 > 12 > 成功
クリストファー・アリス
2d6+2+2-1+2=>7 判定(+猟奇) (2D6+2+2-1+2>=7) > 9[5,4]+2+2-1+2 > 14 > 成功
[ クリストファー・アリス ] ティーセット : 1 → 0
[ 早乙女アリス ] 隣のお兄さん : 0 → 1
早乙女アリス
もしかして、この世界がわたしの夢の国なのだったら?
早乙女アリス
こっちが……わたしの本当の世界なのだったら?
クリストファー・アリス
風の中、少女を片腕に抱えてレイピアを携え、サメを見据える。
クリストファー・アリス
ぞろりと生え揃った歯、蠢く背びれは、なるほど自分のかつて所属してた軍の技術者たちの好みそうなデザインにも見える。
クリストファー・アリス
レラ・シオラはこの鮫を見たらどんなふうに言ったろうか?
クリストファー・アリス
少なくともこの少女のようには恐れず、くすりと笑っていただろう。あれはそういう少女だった。
クリストファー・アリス
この少女と彼女は違う。だが、腕の中にこうしている女を何度も死なせるわけにはいかない。
早乙女アリス
「クリストファーさんと、いっしょなら」
早乙女アリス
振り落とされないように強くしがみつく。
クリストファー・アリス
想像する。上下もあやふやになる空中で、推進力を得てあのサメのもとへ向かう力を。
クリストファー・アリス
救世主としての心の疵の発現を。
クリストファー・アリス
瞬間、二人は加速し、サメへと向かって一直線に、矢のように突き進む!
クリストファー・アリス
その先端、レイピアの切っ先は、サメの眉間へと吸い込まれるように伸びていく。
クリストファー・アリス
だが、レイピアは風に圧されてわずかにたわみ逸れて、身体をえぐり取っていく。
サメの亡者
血飛沫が跳ね上がり、すれ違った二人を赤く染める!
早乙女アリス
人生ではじめて、血しぶきを全身に浴びる。
一瞬ふらつく視界を、しっかりと瞬きをして揺り戻す。
クリストファー・アリス
少女が少しでも血から逃れるように、背を向けて咄嗟に隠す。
サメの亡者
以前、同じようにレイピアを突き刺した時、そこに血は付着しなかった。
サメの亡者
だが、今回はわざとらしいくらいの量の血飛沫があがる。
鮮烈すぎるほどの赤い血が。
サメの亡者
そのダメージの効果か、竜巻を構成する風の勢いが緩み……そして消えていく。
サメの亡者
当然、風に巻き上げられていたサメも、救世主も、改めて重力に囚われる事になる。
クリストファー・アリス
浮力が消えて、二人堕ちてゆく。
クリストファー・アリス
レイピアを放り投げ、少女をあらためて抱えなおす。
クリストファー・アリス
少女の頭を守り、背から地面に落ちると、衝撃を殺すようにごろごろと転がった。
早乙女アリス
胸の高鳴りを感じる。
そのうるさいくらいの音を聞きながら、アリスは思い描く。
クリストファー・アリス
砂ぼこりを上げながら回転はやがて止まる。
クリストファー・アリス
地面に激突した痛みは、想像していたほどではない。
クリストファー・アリス
興奮のせいで痛みを感じていないせいにしても、だ。
《死神》デス・サーティーン
「おい、大丈夫か──」落ちてきた2人に駆け寄る。
クリストファー・アリス
数秒待ってから、クリス・アリスはようやく息を吐いた。
早乙女アリス
「よかった、クリストファーさんが無事で」
クリストファー・アリス
「──それはこちらのセリフのはずだよ、サオトメくん」
クリストファー・アリス
笑みを浮かべて、冗談交じりに言ってから体を起こす。
クリストファー・アリス
着地の際、自分は何もしていない。なにかほかの力──
クリストファー・アリス
そう、この早乙女アリスの力が作用していたのだろう。
クリストファー・アリス
「やあ、デス・サーティーンくん。すまない。ロープは要らなかったようだ」
早乙女アリス
砂ぼこりと共にサメの血をぺっぺと吐き出す。
《死神》デス・サーティーン
「それは何よりだが……、よくもあんな所から落ちて無事だったな」
《死神》デス・サーティーン
空を見上げ、目測で高度を測る。
早乙女アリス
駆け寄ってくれたサーティーンくんの手を借りて身体を起こす。
クリストファー・アリス
改めて自分でも見上げて、まったくだな、と息をついた。
クリストファー・アリス
「私の力ではないさ。恐らくな」
《死神》デス・サーティーン
クリストファーにも手を貸して、引き上げる。
クリストファー・アリス
手を借りて立ち上がり、スーツについた砂を払った。
GM
サメの亡者の姿は見えない。砂に潜行し、姿をくらませたようだ……
早乙女アリス
「あの……なんか、このサメ……ヘン、なんです」
早乙女アリス
「えと……サメのお肉の味がしないというか……お魚の血じゃないというか……」
早乙女アリス
「……このサメの、血。ジャムですよ」
早乙女アリス
ぺろ、と体についた血をなめる。
やっぱり甘酸っぱいいちごジャムの味。
クリストファー・アリス
目を瞬かせて、自分にかかった血の匂いを嗅ぎ、同じように舐めてみる。
《死神》デス・サーティーン
鼻腔を甘い香りが掠める。
クリストファー・アリス
「……思い返してみれば……」
早乙女アリス
不思議の国で、女王様が盗まれたのはたしか……ジャムタルト。
クリストファー・アリス
「最初に鮫を傷つけた時にも、違和感があった」
クリストファー・アリス
「あの時には全く血が出ずに、手応えも妙だったからな」
クリストファー・アリス
「だが、ジャムとは……?」
早乙女アリス
「サメ、って……たくさんいろんな種類がいるんでしょうか」
クリストファー・アリス
「少なくとも、機械化されたサメを我々はすでに倒しているからね」
クリストファー・アリス
「堕落の国というのは、こんなにも奇妙なサメが蔓延っているものなのか……」
早乙女アリス
給食で食べたサメの竜田揚げも、別にジャムの味じゃなかったし……。
《死神》デス・サーティーン
「住民からサメの話は聞いたのか?」
クリストファー・アリス
「いや、特別何か言われはしなかった」
クリストファー・アリス
「あの遺跡や、サメの卵のような隕石は目にしたが、それについて住民たちがなにか言うこともなかったよ」
早乙女アリス
「そもそもこの世界の人、サメってなんなのか知ってるのかな……?」
《死神》デス・サーティーン
「あんな遺跡があれば、話くらい伝わっていてもよさそうなものだが……」
《死神》デス・サーティーン
「もしや、サメのことは巧妙に隠されていたのか……?」
クリストファー・アリス
「……ともあれ、ここでジャムまみれで想像を巡らせていても仕方がない」
クリストファー・アリス
「どこか落ち着ける場所に行くとしよう」
早乙女アリス
「でもこのジャム、なんだかちょっともったいないですね、えへへ……」
《死神》デス・サーティーン
「いつまた竜巻が来るかもわからないしな」
早乙女アリス
「だ、だってお腹空いてるんだもん……!」
クリストファー・アリス
「物資の乏しい世界だというからな。案外、貴重な資源かも知れんぞ」
クリストファー・アリス
冗談めかして言ってから、二人を先導して歩き始めた。
シーン表
10:異音をかき鳴らす奇妙な機械が落ちている、これはまさか……ガイガーカウンター!?
GM
どこか落ち着ける場所へ……と、ひとまず休める場所を求めて移動を始めた救世主一行。
GM
その途上、どこからかノイズのような異音を聞き取る。
GM
ノイズの出本を探ってみれば、岩場に隠れるようにして破損したリュックサックが放置されている……
GM
そのリュックの中に垣間見える機械から、その音は鳴っているようです。
《死神》デス・サーティーン
遠慮なく、リュックを開いて中を漁る。
クリストファー・アリス
周囲を見回す。近くにリュックサックの主がいるのではないか、と念のため確認を。
早乙女アリス
ちょっと離れたところからふたりを見守る。
クリストファー・アリス
少なくとも見える範囲には誰もいない。
《死神》デス・サーティーン
中から機械のようなものを見つけ出す。
《死神》デス・サーティーン
「なんだ、これは……?」
GM
その中身もリュック自体も砂塵が降り積もり、その場に放置されてから随分と長い年月が経っているように見える。
クリストファー・アリス
「それは、ガイガーカウンターだな」
《死神》デス・サーティーン
「ガイガーカウンター? 何かを測る機械か」
クリストファー・アリス
「ああ、放射線を計る機械だ」
早乙女アリス
頭のなかに犬っぽいモンスターが浮かぶ。
どうやらちがうらしい。
《死神》デス・サーティーン
「放射線……だと!?」
クリストファー・アリス
言いながら、デス・サーティーンの持っている機械の数値を横から覗き込む。
《死神》デス・サーティーン
けたたましく鳴る異音。
クリストファー・アリス
「……落ち着きたまえ。こんな砂塵の中にしばらく放置されていたのだ。
不具合を起こしても不思議ではないし、それに……」
クリストファー・アリス
今さら慌てても仕方がない、という言葉を飲み込んで首を竦める。
《死神》デス・サーティーン
「ここに来るまでに、巨大な植物や髪が抜けた人間のような、特別おかしな様子はなかった。 ……サメ以外は、だが」
クリストファー・アリス
「ここにあまりとどまっている意味もない」
クリストファー・アリス
「早めに移動した方がいいのは確かだろうがね……」
《死神》デス・サーティーン
「そうだな、いつまたサメが来るとも限らない」
GM
不吉な背びれが荒野を泳ぐ姿が視界の端に映る。
GM
だが、まるで其れを許すまいとするかの如く、サメの背びれが進行方向を遮るように現れる。
GM
先程視界の端をよぎった背びれは、未だ砂原を泳いでいるにも関わらず。
《死神》デス・サーティーン
「くそ……、一体何匹いるんだ!」
GM
2匹……3匹……明らかに複数の背びれが、3人を取り囲むように回転している。
GM
だが、そのうちの一つ。現在目の前を塞いでいる背びれからは、”他とは違う”気配を……少なくとも死神 デス・サーティーンは鋭敏に感じ取るだろう。
《死神》デス・サーティーン
「何だ……? あのサメ……、何かが違う……」
GM
その違和感の正体は、そのサメが砂から飛び出し全身を顕にした瞬間に理解できる。
サメの亡者
そう、そのヒレに装着されているのは間違いなく……バトルディスク!
クリストファー・アリス
「あれは……もしや、デス・サーティーンくんが着けているのと同じ……?!」
《死神》デス・サーティーン
迎撃するように、バトルディスクを展開する!
《死神》デス・サーティーン
「信じられん……、サメにバトルをする知性があるというのか!?」
サメの亡者
サメのターン! 伏せカードが1枚セットされ、ターンエンド!
《死神》デス・サーティーン
「何が何だか分からんが……、誘っているのか?」
《死神》デス・サーティーン
「いいだろう! その誘い乗ってやる!」カードドロー!
《死神》デス・サーティーン
「いけ! 死神忌皇グリムリーパー・ドラゴン!」
死神忌皇グリムリーパー・ドラゴン
「グオオオオン!」
死神忌皇グリムリーパー・ドラゴン
「ダイレクトアタックだ!」
サメの亡者
その時!伏せカードではなく……サメの手札のカードが発光!
サメの亡者
そのスライムに…………死神 デス・サーティーンは見覚えがある!
《死神》デス・サーティーン
「そのモンスターは……!!」
サメの亡者
そう、それは弱小モンスターでありながら、”ある人物”が愛用し、その窮地を幾度もなく救ってきた……!
サメの亡者
ゴールデンスライムの効果により、 死神忌皇グリムリーパー・ドラゴンの攻撃が無効化される!
《死神》デス・サーティーン
ドラゴンの爪が、スライムの体にコミカルな動きで跳ね返される。
《死神》デス・サーティーン
サメの巨体を見上げ、数歩、後ずさる。
《死神》デス・サーティーン
「お前は……衛主、なのか……?」
サメの亡者
サメはサメだ。人にわかるような言葉は何一つとして発さない。
サメの亡者
だが、それは言葉よりも雄弁に語る手段を持っている。
サメの亡者
立ち上がる炎が、ゴールデンスライムの身体を包む!
《死神》デス・サーティーン
このカードも見覚えがある。 そう、何度も苦しめられたあのカード。
《死神》デス・サーティーン
仲間との絆なんて、くだらないものの象徴として使われていたあのカードだ。
《死神》デス・サーティーン
いや、もはや俺にくだらないなどと言う資格はない。
《死神》デス・サーティーン
それは、俺と衛主の絆の証でもあったはずで──
サメの亡者
そのカードの効果により、媒体となる金属類のモンスターが別のモンスターの姿に変化する。
サメの亡者
炎を突き破り、姿を表すそのモンスターこそが……!
炎鋼魔龍フレアスチール・ドラゴン
「GOAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!」
《死神》デス・サーティーン
「お前は……炎鋼魔龍フレアスチール・ドラゴン !!」
《死神》デス・サーティーン
「やはりお前は……衛主なのか!?」
サメの亡者
それは”ある人物”のエースモンスター!各属性ごとに存在する鋼魔龍のうち、その人物の最初の相棒となったドラゴン!
《死神》デス・サーティーン
壁画にいた見覚えのある人物。 そして目の前にいる見覚えのあるデッキを使うサメ……。
《死神》デス・サーティーン
「一体……どういうことなんだ!」
サメの亡者
その効果は、相手フィールドに存在するモンスターの強さと、自分の墓地のトップに存在するモンスターの弱さに依存する!即ち……
炎鋼魔龍フレアスチール・ドラゴン
炎鋼魔龍フレアスチール・ドラゴンのフレアスチール・メテオが空より堕つる!!!
早乙女アリス
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
早乙女アリス
2d6++2=>7 判定(+猟奇) (2D6+2>=7) > 7[2,5]+2 > 9 > 成功
サメの亡者
2d6+3-5=>7 判定(+猟奇) (2D6+3-5>=7) > 6[4,2]+3-5 > 4 > 失敗
[ 早乙女アリス ] HP : 21 → 20
《死神》デス・サーティーン
空を覆う一面の隕石。 罪を濯ぐ業火がグリムリーパー・ドラゴンに襲いかかる。
《死神》デス・サーティーン
これはどういうことだ? 衛主はサメになってしまったのか?
《死神》デス・サーティーン
俺はもう──衛主と再び相まみえることはできないのか?
《死神》デス・サーティーン
手札には、この状況に対処できるカードがない。
サメの亡者
刹那、更にサメの手札からカードが発動。
サメの亡者
それもまた見覚えのある……しかし、デス・サーティンの知る人物は絶対に使おうとしなかったカード。
サメの亡者
『怨霊弾』の効果により、墓地のゴールデンスライムが抹消され、そのレベル分攻撃モンスターの攻撃力が増加。
サメの亡者
闇のオーラを浴びたメテオがグリムリーパー・ドラゴンを粉砕!
《死神》デス・サーティーン
「なっ……怨霊弾だと!?」
サメの亡者
そしてその余波は、デス・サーティーンのライフを全て削り取るには十分な威力を持つ!
死神忌皇グリムリーパー・ドラゴン
メテオがドラゴンに降り注ぎ、その鱗を、肉を粉砕する!
死神忌皇グリムリーパー・ドラゴン
「グオオオオオオオン!」
死神忌皇グリムリーパー・ドラゴン
その体は、メテオからデス・サーティーンを庇おうとしたが、果たせずに倒れ込む。
《死神》デス・サーティーン
邪悪な魂の宿る隕石が、死神に降り注いだ!
クリストファー・アリス
「っ……! デス・サーティーンくん!」
《死神》デス・サーティーン
「うわあああああああっ!」
《死神》デス・サーティーン
《死神》デス・サーティーン
LP:0
早乙女アリス
爆炎と爆風から少年を庇うようにして立つ。
早乙女アリス
光の翼が轟音と共に引きちぎられて、解けていく。
《死神》デス・サーティーン
自分を庇う、輝く翼を見た。
《死神》デス・サーティーン
翼が解けてゆくと共に、あたりに光る羽根が舞う。
《死神》デス・サーティーン
羽根が傷口に触れると、時が戻るように傷口が癒えてゆく──
《死神》デス・サーティーン
何が起こっているのか分からない。 しかし。
早乙女アリス
風が止むと同時に、気力が尽きたのかその場に倒れ込む。
クリストファー・アリス
爆風が消え、視界が開ける。
早乙女アリス
「……これで、貸し借り……なし。おあいこ、だね……」
クリストファー・アリス
サメの姿はもはやなく、ふたりの無事な姿が目に入ってくる。
《死神》デス・サーティーン
「……フン、どうやらそうらしい」
クリストファー・アリス
「大丈夫かね、ふたりとも!」
クリストファー・アリス
慌てて、ふたりの傍へ駆け寄ってゆく。
《死神》デス・サーティーン
「ああ、俺は問題ない……、そいつのお陰でな」
クリストファー・アリス
「……すまんな。咄嗟のことで、見ていることしかできなかった」
《死神》デス・サーティーン
「気にするな。 俺もさっきはそうだった」
クリストファー・アリス
「救世主には、護りの力があるものがあると聞く。恐らくそれだろう」
《死神》デス・サーティーン
「俺達が思っていたよりずっと、こいつは強いようだ」
クリストファー・アリス
「強いかどうかと、護らねばならないかどうかに関係はないさ」
GM
サメの姿はもはやない。
そこには壮絶なバトルの跡と、気絶した早乙女アリスがいるだけ……
《死神》デス・サーティーン
「お、お前は……!?」
クリストファー・アリス
早乙女アリスと似た声が、倒れた彼女とは別の方から。
早乙女アリス
眠りに落ちたアリスと入れ替わるように現れる少女。
クリストファー・アリス
顔を上げ、そちらを見て、──その言葉の意味を飲み込み、目を見開く。
クリストファー・アリス
「君は……もしや、あの壁画に描かれていた……!?」
《死神》デス・サーティーン
「壁画……そういうことか」
アリス?
「あら、頭の回転はお父さんより早い。若さってやつかしら」
クリストファー・アリス
壁画に描かれていた父。自分とは違う遠い昔に堕落の国に落ち、もはや会うことは叶わない──
クリストファー・アリス
その予測に安堵してさえいたのだが。
アリス?
「でも、ふうん……その様子じゃあ”そっちの私”から何も聞いてないのね」
《死神》デス・サーティーン
「どういう……ことだ?」
クリストファー・アリス
「君もまた『早乙女アリス』だというのか」
アリス?
「私はアリス、ただのアリス。そしてほんとうのアリスよ」
クリストファー・アリス
「……この堕落の国においてその言いようは、いささか意味深だな」
クリストファー・アリス
「それは、君こそがこの国を救う救世主(アリス)であると……」
クリストファー・アリス
「そのような宣言にも聞こえるが、いかがかな」
アリス?
「あら、紛らわしいだけかもしれないでしょ?貴方の名前みたいに」
クリストファー・アリス
眉根を寄せて、かぶりを振る。
クリストファー・アリス
「あのサメについて、君は知っているのか」
クリストファー・アリス
「ならば、我々にご教授願いたいものだが──」
《死神》デス・サーティーン
「バカにしているのか?」
アリス?
「詳しい事は”そっちの私”から聞いて頂戴。私長話って苦手なの」
アリス?
「今はとりあえず挨拶しに来ただけ。また近い内に会いに来るわ」
アリス?
「あ、そうだ……一つだけ、伝言を頼まれてくれる?」
アリス?
「『もし夢の中で眠りについたら、どうなると思う?』」
アリス?
「そっちの私に、そう伝えておいて。それじゃあね!」
アリス?
少女の背後から黒い翼が生え、その身体を包む。
GM
そうしてできあがった黒い楕円が縮まったかと思うと、そのまま姿が掻き消えた。
《死神》デス・サーティーン
少女の姿の掻き消えたあたりを、じっと見ている。
《死神》デス・サーティーン
あの少女は、先程のサメがいた場所に立っていた。 そしてあのサメは──怨霊弾を使った。
《死神》デス・サーティーン
衛主が決して使用しなかった、呪われたカードだ。
《死神》デス・サーティーン
「衛主は、サメになった訳ではなかった……」
《死神》デス・サーティーン
「あるいは……、アリスのように、衛主を模したサメだったのか……?」
クリストファー・アリス
「何とも言えん話だな。だが……」
クリストファー・アリス
「……我々が堕落の国で、最初にあの場で出会ったのは、偶然ではなかったのかもしれん」
《死神》デス・サーティーン
「バカらしい。 運命だとでも言うのか」
クリストファー・アリス
「さあ、しかし、あの壁画を君も覚えているだろう」
クリストファー・アリス
「あれに呼ばれたのではないか──と、ふと思ったのさ」
クリストファー・アリス
「観測されていることは、事実として受け止めるしかない……そういうこともあるさ」
クリストファー・アリス
「そうして我々は、光速で向かってくるビームを『避ける』人類を認めざるを得なくなった」
早乙女アリス
人形のように目を閉じていたアリスが、何かにうなさるようにして身をよじる。
クリストファー・アリス
「……彼女をこのままここに寝せているのはよくないな」
早乙女アリス
『もし夢の中で眠りについたら、どうなると思う?』
クリストファー・アリス
今まさに、少女は眠りについている。
クリストファー・アリス
「移動しよう。今度は、不平を言わずにマントを貸してくれるな?」
クリストファー・アリス
少女を抱えて上にかけると、歩き始めた。
《死神》デス・サーティーン
「お前の言う通り、事実は事実として認めなければならないこともある」
《死神》デス・サーティーン
歩きながら、青年の後に続く。
《死神》デス・サーティーン
「だが、それは認識がアップデートされるだけだ。 何もおかしいことはない」
クリストファー・アリス
「アップデートなら、この世界に来てからされっぱなしさ……まったく」
早乙女アリス
あたたかい、不思議とおちつくにおい。
クリストファー・アリス
「……目が覚めたか、サオトメくん」
早乙女アリス
視線をさ迷わせて、ぼんやりとした目を向ける。
早乙女アリス
「……サーティーンくん、無事でよかったぁ……」
早乙女アリス
ぱちくりと、今自分の身体を抱えている男性に視線が移る。
クリストファー・アリス
「君は完全に気を失っていた」
早乙女アリス
えっ!!??なにこれ!どうして~~!!
早乙女アリス
あ~~ん、メイク……落ちてないよね!?
クリストファー・アリス
少女を横抱きに抱え直し、努めて落ち着いて状況の説明を試みる。
クリストファー・アリス
「倒れ込むほどに救世主としての力を使ったのだ。まだ休んでいたまえ」
クリストファー・アリス
休まるまでは自分が運ぼうと言外に宣言して、歩くのを再開する。
早乙女アリス
きゅっと自分にかけられているマントを掴む。
クリストファー・アリス
「落ち着いて話せる場所へ行ったら、君への伝言を伝えよう」
GM
・第2ラウンド 第3シーン 死神 デス・サーティーンの手番
[ 早乙女アリス ] ティーセット : 1 → 0
[ 早乙女アリス ] ヤリイカ : 1 → 0
《死神》デス・サーティーン
1D12 (1D12) > 10
《死神》デス・サーティーン
1D12 (1D12) > 12
GM
猛る触手!掴まれて悲鳴を上げているなんかの末裔!
《死神》デス・サーティーン
「あれは……ダイオウヤリイカの亡者だ!」
クリストファー・アリス
「何ッ……ダイオウヤリイカの亡者だと!?」
GM
ダイオウヤリイカ……その体長は実に6mを越える!
《死神》デス・サーティーン
「サメだけではなく、ダイオウヤリイカまで……!!」
クリストファー・アリス
「勘弁してほしいものだな……!」
GM
ダイオウヤリイカの大きな目が救世主たちを捕らえ……襲いかかる!
《死神》デス・サーティーン
「くそっ! 気付かれた!」
《死神》デス・サーティーン
「来い! グリムリーパー・ドラゴン!」
死神忌皇グリムリーパー・ドラゴン
「グオオオオオン!」
クリストファー・アリス
「少し頼めるか! デス・サーティーンくん! 私はサオトメくんを安全な場所へ!」
《死神》デス・サーティーン
「大船に乗った気でいてもらおう!」
クリストファー・アリス
少女を抱えたまま、頷いて後ろに下がってゆく。
GM
衝突するダイオウヤリイカの亡者とグリムリーパー・ドラゴン!
すると……
GM
ダイオウヤリイカの巨体に大穴があき、ダイオウヤリイカの亡者は死亡!!!
GM
──ダイオウイカと同じ体躯の生物は存在する。
だがそのどれも、ダイオウイカと同じサイズの目玉は持っていない。
GM
世界で最も巨大な目を持っていると過言でないダイオウイカは、その優れた視力と同時に……極度の遠視でもあるとされている。
GM
近くのものは殆ど見えず、懐に入り込まれたグリムリーパードラゴンの動きも全く追えていなかったようだ。
《死神》デス・サーティーン
「弱すぎる……。 何かの罠ではないのか?」
クリストファー・アリス
「……だが、確かに倒しているようだ」
《死神》デス・サーティーン
ダイオウヤリイカのゲソを、足でひっくり返してみる。 本当に死んでいる。
クリストファー・アリス
「亡者の中にも、強さに差があるようだな」
《死神》デス・サーティーン
カードをデッキに戻し、ディスクをスタンバイ状態へ。
三月兎のモブ(別人)
「助かりました!ありがとうございます!」
三月兎のモブ(別人)
「このあたりはダイオウヤリイカの亡者が多くて……でもさすが救世主様だ、あっという間に斃してしまうなんて!」
《死神》デス・サーティーン
「それは難儀な土地だな」
三月兎のモブ(別人)
「はい……野生動物が亡者化したものがこのあたりに多く……しかもどれも、”このダイオウヤリイカと同じくらい”強くて、我々では太刀打ちできないのです」
三月兎のモブ(別人)
「あっでは我々はこれで……本当にありがとうございました!」
《死神》デス・サーティーン
「”このダイオウヤリイカと同じくらい”強い、野生動物の亡者、か」
GM
特に何か襲われる事もなく、三月兎の二人組(最初のカップルとは別人)は荒野の向こう側へと消えていきました。
クリストファー・アリス
「本当に“同じぐらい”であればどれほどよかったろうな」
《死神》デス・サーティーン
「実際に“同じぐらい”のものもいるんだろうがな」
クリストファー・アリス
「かれらには我々と違い戦う力もないようだし、区別がついていない可能性もある」
《死神》デス・サーティーン
「……あるいは、この地に眠るサメの力が、ただの亡者を巨大にしているのかもしれない」
早乙女アリス
「もしかしたら、イカを食べて大きくなっちゃったのかな……」
クリストファー・アリス
「とりあえず、いま程度の亡者であればデス・サーティーンくんに任せておいて問題はなさそうだ」
クリストファー・アリス
「引き続き、サメに気を付けて進むとしようか」
《死神》デス・サーティーン
休める場所を求めて歩く。
GM
何か人の住む場所はないか……と荒野の向こうに目を凝らすと
三月兎のモブ(別人)
先程の三月兎の二人組の姿が、岩陰から顔を出す。
三月兎のモブ(別人)
二人は淀みない動きでこちらに近づいてくる……
三月兎のモブ(別人)
上半身を全く揺らさず、表情をぴくりとも動かさず、足音など一つも鳴らさず……
《死神》デス・サーティーン
「まだ何か用があったのか?」
三月兎のモブ(別人)
いや、違う。その二人の姿には……
《死神》デス・サーティーン
そちらの方に足を向けようとして──
三月兎のモブ(別人)
それは歩いてきているのではない。半分になった上半身が、サメの背びれに刺さっている!
早乙女アリス
「きゃーーーーーーーーーー!!!!」
《死神》デス・サーティーン
「サメの背びれに人が刺さっているなんてことがあるか!!」
クリストファー・アリス
「見たものは信じるしかない! デス・サーティーンくん!」
早乙女アリス
上半身だけの末裔の無惨な姿を見て、防衛本能から意識をシャットダウンする。
《死神》デス・サーティーン
「いでよ、死神忌皇グリムリーパー・ドラゴン! そして、死神忌皇デスサイズ・ドラゴン!」
死神忌皇グリムリーパー・ドラゴン
「グオオオオオオン!」
サメの亡者
2体のドラゴンとサメの亡者が正面衝突!
死神忌皇デスサイズ・ドラゴン
「シャギャアアアアアッ!」
サメの亡者
その速度!その猛威!そしてその無限の殺意!
全てが先程のダイオウヤリイカの亡者とは格が違う!
クリストファー・アリス
少女を背後に庇いながら、レイピアを抜き放つ。
サメの亡者
その身体にレイピアが突き立つその瞬間……
サメの亡者
狙われたその箇所が金属光沢を放つ……!
《死神》デス・サーティーン
「あのサメは、体の一部を金属に変えることができるのか!?」
クリストファー・アリス
レイピアは金属と化したサメの皮膚を貫くには至らない。手の痺れに顔をしかめながら、一度剣を引く。
サメの亡者
ある国でニシレモンザメに対して行われた社会学習の実験において、サメは高い学習能力を持つ事を示されたという……
サメの亡者
そう、サメの特徴……それは対応能力の高さ!
サメの亡者
その対応能力が、亡者化によって更に強化されたとしたら……?
サメの亡者
一度見た攻撃は学習し、通用しなくなってしまうのも自然の理!
《死神》デス・サーティーン
「なるほどな……、一筋縄ではいかないという訳だ」
《死神》デス・サーティーン
「だが、これならどうかな!」
《死神》デス・サーティーン
* サメの心の疵『有り得ざる存在』 を抉ります
《死神》デス・サーティーン
2d6+3+1=>7 判定(+才覚+多彩な凶器) (2D6+3+1>=7) > 9[3,6]+3+1 > 13 > 成功
《死神》デス・サーティーン
「速攻魔法、『死へと招く手』!」
《死神》デス・サーティーン
手札から魔法カードが発動する!
魔法カード『死へと招く手』
死神の姿をした影が、サメの体を拘束する。
《死神》デス・サーティーン
「行け! グリムリーパー・ドラゴン! デスサイズ・ドラゴン!」
サメの亡者
影がサメの姿を縛り上げる!予想外の攻撃に対応ができない……!
死神忌皇グリムリーパー・ドラゴン
「グオオオオオオオオン!」
死神忌皇デスサイズ・ドラゴン
「ギシャアアアアン!」
《死神》デス・サーティーン
2体のドラゴンの口に、エネルギーが集まってゆく──
《死神》デス・サーティーン
「グリムリーパー・デスサイズ・ヘル・ブレス!!」
《死神》デス・サーティーン
光の衝撃波がサメに浴びせられる──
サメの亡者
攻撃が出来ない状態にされた以上、サメはそのタフネスで攻撃を受け切るしかない。
サメの亡者
そしてグリムリーパー・ドラゴン、デスサイズ・ドラゴンの2体のドラゴンの攻撃力の合計は……サメの亡者のタフネスを上回る!
サメの亡者
衝撃波の直撃を受け、サメが……沈む!!!
《死神》デス・サーティーン
「……なんとか凌いだか」
《死神》デス・サーティーン
カードをデッキに戻し、2体のドラゴンは姿を消す。
クリストファー・アリス
手の痺れはマシになってきた。息をついて、鞘へレイピアを戻す。
クリストファー・アリス
「私からすれば、君の呼び出しているその竜たちこそ、見ている以上は信じざるを得ないもの、なのだがな」
[ サメの亡者 ] 有り得ざる存在 : 0 → -1
《死神》デス・サーティーン
「見えている以上、信じてもらえるんだろう?」
《死神》デス・サーティーン
「……こいつはお気楽でいいな」
クリストファー・アリス
「私たちも、彼女がいてくれることで少し気が楽になっているかもしれないさ」
クリストファー・アリス
「この世界に来てからこっち、いろいろなことが起こり過ぎている。君にも、私にも」
《死神》デス・サーティーン
身構える、が、この少女は分かりやすい危害を加えてこない。 攻撃することは躊躇われた。
アリス?
いつの間にか、気配もなく。黒いリボンの少女が斃れたサメの亡者の上に座っている。
アリス?
その手に武器はなく、その言葉に敵意が乗っているようにも見えない。
いまのところは。
クリストファー・アリス
「悪いが、まだサオトメくんから詳しいことは聞けていなくてね。
君が新しい話をしてくれるのでなければ、我々もいい話題を提供できそうにない」
アリス?
「まだだったの?またぐずぐずしてるのね。いっつもそう」
アリス?
「そんなんだから……と、そうね。伝言は確かにしてくれたみたいだし、お礼代わりになにか話すべきなのかな」
クリストファー・アリス
少女の言葉に、ぴくりと片眉を跳ね上げる。
アリス?
「それで、何のお話が聞きたいの?恋バナとか?」
クリストファー・アリス
「それも大変に興味深いが……」
クリストファー・アリス
「目下我々の頭を悩ませているのは、君が椅子にしているそのサメたちのことだ」
クリストファー・アリス
「そうとも。行く先々で襲われている」
GM
黒いリボンの少女の手がサメの亡者の肌を撫ぜる。
鮫肌に逆らうように動かし、手はすぐに血に塗れた。
《死神》デス・サーティーン
「一体そいつらは何なんだ。 何体いるのか、なぜこんなに種類があるのか、壁画はなんなんだ、ガイガーカウンターは? 衛主はどうなったんだ!」
アリス?
「何体いるのか、で言ったら……1体、或いは何体でもって事になるのかな」
アリス?
「君にわかりやすいように言うと……トークンモンスターって言えばわかるよね?」
《死神》デス・サーティーン
「トークンモンスターが人を襲うのか?」
アリス?
「トークンモンスターだってモンスターだもの。召喚者の命令は絶対よ」
《死神》デス・サーティーン
「では召喚者は誰だ!」
アリス?
「この世界に落ちてきたスートバトラーは、貴方以外はあと一人だけ」
アリス?
「あの壁画に描かれていた男性と、リボンの少女と……もうひとりの少年が連れていたドラゴンには見覚えがあったでしょ?」
クリストファー・アリス
「だが、君たちは壁画の中でサメと相対していたはず」
クリストファー・アリス
「元々は、その……トークンモンスター、というものではなかったはずだが?」
アリス?
「すーっごくがんばったの。なんとか研究環境を整えたり、他の生き物をサメに改造してみたり……サメの血の味を覚えてしまうくらい」
《死神》デス・サーティーン
衛主の父親はスートバトルの研究者だった。そして、衛主自身もバトルディスクを自作するほどの知識を持つ。 スートモンスターの技術を堕落の国に持ち込むことは、不可能ではない。
《死神》デス・サーティーン
クリストファーの父親の手伝いをしていたと言っても、驚きはしない。
アリス?
「そうだね、もう話しちゃってもいいかな」
アリス?
・お茶会第2ラウンド 第4シーン サメの亡者の手番
アリス?
「──最初、こに落ちたのは私一人だった」
アリス?
「それはそれで色んな冒険があったんだけど……それから、二人が落ちてきたの」
《死神》デス・サーティーン
「衛主……、やはりお前は……」
アリス?
「大変な事もあったけど、仲良くやってたのよ、私達」
アリス?
「それから暫くして……月からアイツもやってきた」
クリストファー・アリス
「壁画に描かれていた、あのサメの亡者か」
アリス?
「衛主くんは、あれも救世主なんじゃないかって、パパは……敵性外来生物って言ってたかな」
アリス?
「私はもっと、よくわからない何かだと思ったけどね」
《死神》デス・サーティーン
衛主らしい判断だ。 あいつなら、どんな存在でも自分と同等に扱っただろう。
クリストファー・アリス
自分がまだ子供の頃に殺されたはずの父。……その父が、こうして別の世界でサメと相対している姿を、いまだにうまく思い描けずにいる。
アリス?
「最初は組織だって動けてた。このへんの末裔はぜーんぶパパの友達になってたから、みんなでサメに対抗してた」
クリストファー・アリス
ただ、父はとかく求心力のある……ありすぎる男だった、ということは聞いている。
クリストファー・アリス
救世主である、ということも相俟って、末裔たちを動員することに障りはなかったのだろう。
アリス?
「もうちょっとで勝ってたんだよ私達。犠牲もいっぱい出たけど、パパについてきてよかったって皆が言ってた。あの頃はまだ、そう言えてたの」
クリストファー・アリス
「……負けてしまったのか」
アリス?
「落ちてきたばかりの救世主がサメに食べられたの」
アリス?
「そうしたら……サメは心の疵の力を使うようになった」
アリス?
「衛主君の見立てが正しければ、元々使ってたのかもしれないけどね。でもその時使ってたのは、その”食べられた救世主と同じ力”だった」
アリス?
「それからはもーめちゃくちゃ。パパのお友達には救世主の人もけっこう居たけど、その人達も次々食べられていって」
クリストファー・アリス
「そうして、食べた救世主の力を、次々と……?」
クリストファー・アリス
なぜ少女はサメとともに現れるのか、なぜ壁画に描かれていた少女が、いまと変わらぬ姿で現れるのか。
アリス?
「──結局、生き残った救世主は居なかった」
クリストファー・アリス
話の先に見えてきたものに、クリス・アリスは目の前の少女をじっと見据える。
アリス?
「ううん、救世主だけじゃない。末裔も、其れ以外も、この世界にあった文明ごとぜーんぶ、サメに食べられちゃったの」
《死神》デス・サーティーン
そんなバカなことがある訳はない、とは言えない。
観測されていることは、事実として受け止めるしかない。
クリストファー・アリス
だが、少女の話はおぼろげに見えてきたように感じたその答え、それ以上だった。
《死神》デス・サーティーン
壁画が残っていたのは、古代文明の遺跡のような場所だった。
クリストファー・アリス
そう──確かに、少女の話が事実だとしても、目の前のアリスと眠っているアリス。
クリストファー・アリス
二人が瓜二つであり、彼女が早乙女アリスを『私』と呼ぶことの説明がつかない。
アリス?
「でもテーブルの上のものを全部たべちゃったら、困るのは食べちゃった人だよね?」
アリス?
「だって、もう食べるものがないんだもの」
アリス?
「だから──また食べるものができるまで、眠りについた。目覚ましのアラームをセットして」
クリストファー・アリス
「……では、我々が見ている堕落の国は……」
クリストファー・アリス
「我が父が見たそれとは違う、滅びののちに出来上がった世界である、ということか……」
アリス?
「やっぱり頭の回転が早いのね。ちょっと抜けてるところのあったあの人とは大違い」
クリストファー・アリス
「お褒めにあずかり光栄だ。父とは違い、パイロットをやっていたおかげかな」
アリス?
「でも、疲れちゃったなぁ。言ったでしょ?長話は苦手なの」
クリストファー・アリス
「……肝心な話を、してくれていないような気がするがね。致し方あるまい」
アリス?
「結局貴方達も食べられちゃうんだもの、話してもしょうがないわ」
アリス?
「でも、この子が治るまでの時間稼ぎには十分だったね」
サメの亡者
その言葉と共にサメの亡者が身体を起こす。
サメの亡者
その体をうがっていた筈の傷は、すでに修復されている。
《死神》デス・サーティーン
「その話が本当ならば、すでに衛主は……」
クリストファー・アリス
「……デス・サーティーンくん、構えたまえ」
クリストファー・アリス
「先程の金属化を見るに、先程よりもさらに手ごわくなっているはずだ」
アリス?
「結局、信じたくない事ばっかりが現実なのよ」
アリス?
「あら、思いの外冷静。ちょっとつまんないなぁ」
《死神》デス・サーティーン
「奴の人間関係がどうだろうが、俺には関係ない」
《死神》デス・サーティーン
「衛主にはくいんがいたはずだ。 お前に靡くとは考えにくい」
アリス?
「年上のおじさんなんてってちょっと馬鹿にしてたけど。ふふ……感動したなぁ」
《死神》デス・サーティーン
目の前の少女は、せいぜい中学生程度の年頃に見える。
クリストファー・アリス
「……どうせサメに喰われる、と言っておきながら、我々を揺さぶるような話を選んでしてくるようだ」
アリス?
「年上の男の人も、ふとした瞬間に甘えん坊になったり……可愛い所があるものね」
クリストファー・アリス
「君の横にいる"その子"は、まだ気力充分ではないのかな?」
早乙女アリス
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
早乙女アリス
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 4[2,2]+3 > 7 > 成功
アリス?
1d6+3-3>=7 (1D6+3-3>=7) > 3[3]+3-3 > 3 > 失敗
[ 早乙女アリス ] HP : 20 → 19
早乙女アリス
『わたし、あなたの持ってた漫画のヒロインだったのね』
早乙女アリス
『わたしなんかが主人公の漫画なんて持ってるなんて、さ』
早乙女アリス
『ほんとにさびしいのはあなただった』
早乙女アリス
『だから衛主くんに近づいて、クリストファーさんのパパにもちょっかいかけて』
早乙女アリス
『きっとあなたのさびしさを救ってみせるから』
アリス?
デス・サーティーンとクリストファーの前にいる”アリス”がかぶりを振る。
早乙女アリス
ここにわたしが来たのが、偶然じゃないなら。
アリス?
かつていた少女アリスが救世主であったのならば。
早乙女アリス
「あなたを……このままにしておけない!」
早乙女アリス
気絶していた少女が立ち上がり、アリスの前に這うようにして歩く。
アリス?
「うるさい……うるさいうるさいうるさい!」
アリス?
二人からしたら、”アリス”が急に叫びだしたようにしか見えないだろう。
アリス?
「にせものなら、にせものらしく……夢の中でじっとしていて!」
サメの亡者
何かを恐れるように、救世主たちから離れるように、”アリス”を乗せたまま遠のく。
クリストファー・アリス
サメは、少女を乗せて離れていく。
早乙女アリス
そうして、次は本当に少女が目を覚ます。
夢の中の夢の中で。
GM
・第2ラウンド第5シーン 早乙女アリスの手番
《死神》デス・サーティーン
* ティーセットをアリスに渡します
早乙女アリス
*聖遺物「アリスの証言」を調達します。
サメの亡者
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
サメの亡者
2d6+0=>7 判定(+才覚) (2D6+0>=7) > 4[3,1]+0 > 4 > 失敗
[ サメの亡者 ] HP : 36 → 35
[ 《死神》デス・サーティーン ] ティーセット : 1 → 0
早乙女アリス
2d6+3+2-2=>7 判定(+愛) (2D6+3+2-2>=7) > 8[3,5]+3+2-2 > 11 > 成功
早乙女アリス
飛び起きたアリスが手に握っていたのは、くしゃくしゃになった漫画の1ページ。
早乙女アリス
動悸を落ち着けるようにふたりを順繰りに見る。
クリストファー・アリス
「……目を覚ましたか、サオトメくん」
早乙女アリス
それは、早乙女アリスがこの世界に落ちて来たシーンの頁。
クリストファー・アリス
「もうひとりの君だ、と、彼女は名乗っていたがな」
《死神》デス・サーティーン
「サメに連れられてどこかに行った」
早乙女アリス
「……もうひとりの、わたしなんです」
早乙女アリス
「わたしは……あの子の持っていた漫画……えっと……絵本?の主人公で……」
クリストファー・アリス
クローンという言葉が頭をよぎるが、そう言ったたぐいのものではなさそうだ。
クリストファー・アリス
……そう、科学的に、自分から見て現実的に感じるものではなく、彼女の言うようにもっと荒唐無稽で、夢見がちな言葉に着地するのがふさわしいのだろう。
《死神》デス・サーティーン
「カードに宿るモンスターのようなものか」
クリストファー・アリス
「君はいま、こうして存在し、会話をしている」
クリストファー・アリス
「……君が眠るともうひとりの彼女が現れ、君が目覚めると去っていく」
クリストファー・アリス
「どちらが幽霊でどちらが実体なのか、私たちには判断ができないがね」
早乙女アリス
「もしかしたら、今のこの状況だって……誰かの夢、かもしれませんし」
早乙女アリス
「でも、わたしにはわかるんです。あの子がホンモノで、わたしがニセモノなんだって」
早乙女アリス
「だから、それが今のわたしのゲンジツ」
《死神》デス・サーティーン
「偽物と本物は、何が違うっていうんだ」
《死神》デス・サーティーン
「俺の目には、どっちも似たようなものに見える」
《死神》デス・サーティーン
「事実を言っているだけだ」
クリストファー・アリス
「我々は、それぞれあのサメと相対した救世主たちと因縁のある存在だ」
クリストファー・アリス
「そうでなくとも、あのサメがこの世界を再び喰らいつくすつもりであるのなら、対決は避けられないだろうな」
早乙女アリス
「きっと、この3人なら止められます」
クリストファー・アリス
「そうであってほしいものだ」
クリストファー・アリス
「むろん、あれに喰われてやるつもりはないがね」
《死神》デス・サーティーン
「俺はサメとあの女を倒す。 倒して、あの女の言っていることが嘘だと証明する」
《死神》デス・サーティーン
「衛主はどこかで生きている。 くだらん戯言を信じるつもりはない」
早乙女アリス
あの子を止められるかもしれない……!
おさらいマン
ものすごい いきおいで ふろしきを畳み始めた
GM
黒いリボンの少女、”アリス”はそう言っていた。
GM
そしてそれは嘘ではないだろうと、救世主たちもまた確信を得ていた。
GM
サメの亡者の襲撃を受け、住民たちの殆どは死亡。僅かな生き残りも別の村へと避難した。
アリス?
そこに掴まる形で、黒い少女がサメの背に立つ。
クリストファー・アリス
レイピアを構えて、少女を見上げる。
クリストファー・アリス
「今度は君も一緒というわけだ」
アリス?
「いつも一緒だったのよ。貴方達が気づいていなかっただけ」
早乙女アリス
「わたしと夢のなかで入れ替わるようにして出てきたんだものね……」
早乙女アリス
「あなたを止めて、わたしは……わたしの未来をつかむ!」
《死神》デス・サーティーン
「貴様らの言う、月だのサメだのの事はどうでもいい。 信じてやる気もない」
《死神》デス・サーティーン
「だが……、ここで出会ったからには、無事に帰れると思うな」
《死神》デス・サーティーン
「俺は死神……デス・サーティーン! サメよりも多く命を刈り取る男だ!」
《死神》デス・サーティーン
「ふん、ならば尚の事」
《死神》デス・サーティーン
「俺が勝ち、貴様の言う衛主が偽物だと証明してみせる!」
アリス?
するとその腕に、バトルディスクが装着される。
《死神》デス・サーティーン
「やれるものならやってみろ」
クリストファー・アリス
「一度この世界を滅ぼしたという力、……お手並み拝見と行こうか」
早乙女アリス
「ぜったいに、ふたりを守ってみせる……!」
アリス?
甘ったるい夢も、信じる神も、崇高な思想も何もかも。