裁判

GM
*裁判
GM
*裁判前、技能の使用・もしくはアイテムの使用
スクエア
*日刻みの時計を使用。
GM
*スクエアは行動値に+2
GM
*行動値の決定
コウキ
1d6 (1D6) > 6
ヘルブラム
1d6+3 (1D6+3) > 2[2]+3 > 5
スクエア
1d6+3+2 (1D6+3+2) > 6[6]+3+2 > 11
ヘルブラム
スクエア>コウキ>ヘルブラム
ヘルブラム
*1ラウンド目
ヘルブラム
*h4,c3,c5,s6,c6
コウキ
*d2,c2,h5,h8,dQ
スクエア
*s4 d8 h10 hQ dK
GM
それでは本日はここまで
GM
明日は裁判・スクエアさんの手番から!
GM
*1ラウンド目 スクエアの手番
スクエア
取り落としたナイフを拾う。
スクエア
足元は自分だか、誰だかの血で汚れている。
スクエア
この光景を見るのは、何も初めてではない。
スクエア
ただあの時のように。
逸る気持ちが不思議とないのは、救世主の加護によるものか。
スクエア
今度は、必ず。
スクエア
末裔は、戦闘の体勢を取る。
スクエア
*パス
GM
*1ラウンド目 コウキの手番
コウキ
*h8攻撃→寝返った末裔
コウキ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 7[4,3]+3 > 10 > 成功
ヘルブラム
*ダメージは2点 寝返ったトカゲのHPは0
[ ヘルブラム ] 寝返ったトカゲ : 1 → 0
コウキ
ヘルブラムが近づいてくる。
コウキ
「…………!!!」
コウキ
ぎゅっと目を瞑って。
ヘルブラム
一歩、一歩、あなたに恐怖を味わわせるように。
ヘルブラム
何度もあなたを蹴り飛ばした鉄の具足が、金属音を立てる。
コウキ
いやだ、怖い、怖い!!!
コウキ
声も出せず。
コウキ
やみくもに鍋蓋をふりまわす。
ヘルブラム
「おっと」
ヘルブラム
めちゃくちゃに振り回された腕の先に、手ごたえ。
ヘルブラム
がっ、と鈍い音が鳴った。
コウキ
「!」
コウキ
思わずそちらを見る。

「な、…なんで……」

そこにはヘルブラムではなく、さきほどスクエアを刺したトカゲの末裔の姿が。

腹に鍋蓋がめり込み、苦悶の表情でその場に倒れ伏す。
コウキ
その手応えが。左手に伝わる。
ヘルブラム
やわらかい肉の下、何か硬いものが砕ける、ひどく嫌な感触。
コウキ
鈍い音。
ヘルブラム
背後からトカゲの末裔を突き出し、盾にしたヘルブラムは、冷めた顔でぱっと手を離した。
ヘルブラム
「ちっ、一発かよ」
コウキ
元の世界では、こどもの本来の筋力では、あり得ないような力。
ヘルブラム
「まあ期待はしてねえ。ガキが、力だけは一人前に振り回しやがって」
コウキ
救世主の力はそれを可能にする。
ヘルブラム
じろじろと、ヘルブラムの視線がコウキを見る。
コウキ
視界がぼやける。ばくばくと鳴る心臓の音に合わせて頭が痛くなる。
ヘルブラム
蹴り飛ばし、踏みつけ、さんざん痛めつけてやったものを、あなたが応えていない様子なのを見て取って、フン、と鼻を鳴らした。
ヘルブラム
「だが、そっちはどうだ?」
ヘルブラム
ぐるりと視線を巡らせた先は、ナイフを構えるスクエア。
ヘルブラム
*1ラウンド目 ヘルブラムの手番
ヘルブラム
*奴隷の末裔の行動 必衰 スクエア
スクエア
*d8 妨害
スクエア
*s4 精確
スクエア
1d6 (1D6) > 4
スクエア
2d6+3+4+1+1=>7 判定(+才覚) (2D6+3+4+1+1>=7) > 6[5,1]+3+4+1+1 > 15 > 成功
ヘルブラム
2d6+2=>15 (2D6+2>=15) > 6[2,4]+2 > 8 > 失敗
ヘルブラム
*失敗!
スクエア
*hQ 間隙
ヘルブラム
*6点ダメージ
[ ヘルブラム ] 奴隷の白兎 : 31 → 25

武装をした白兎が、剣を構えてスクエアのほうへ向かっていく。

ヘルブラムにさんざん盾にされているのだろう。身に着けた亡者の皮鎧には傷が目立つ。あるいはその下にも。
スクエア
コウキが救世主と相対しているのを横目に、白兎へ向く。
スクエア
リーチが短い分、普通に動けばこちらが不利。
スクエア
故に、構える。後手を狙う。

ヘルブラムは死への恐怖で末裔を支配する。

白兎の末裔が果敢にあなたへ向かってくるのは、戦い傷つくよりもずっと恐ろしいものを知っているから。

槍の一振りで屠られ戯れに殺されていく、哀れな末裔たちの姿を知っているから。

だがそれだけに、熟練していてもわずか、その動きは固い。

「ッ……!」

剣を振りかぶって、下からあなたの胸を切り上げる。
スクエア
見切れた。
スクエア
身を翻し、そのまま末裔の傍らに踏み込む。

「!」

あなたの素早い動きに、表情に驚きが滲む。
スクエア
ナイフを胴に差し込むことに躊躇がない、訳ではない。
スクエア
恐怖に支配された末裔。
スクエア
同胞として、痛ましいと思う。

しかし同時に、これはあなたにとっては降りかかる火の粉。
スクエア
そしてそれは、共に往く救世主にとってもそう。
スクエア
空いた脇に、刃を深々と捻じ込む。

「あっ……!」
スクエア
切り裂くよう引き抜く。

高い悲鳴。血の尾を引きながら、一度退く。
GM
だが、それは逃げたわけではない。背後から、もっと恐ろしいものが迫っているから。
ヘルブラム
「どけっ!」
ヘルブラム
ヘルブラムの槍が、白兎の陰からスクエアに迫る。
ヘルブラム
*暗器 s6 精確 c3 対象 スクエア
スクエア
*h10 妨害
コウキ
*援護
スクエア
2d6+3+2=>7 判定(+才覚+援護) (2D6+3+2>=7) > 8[2,6]+3+2 > 13 > 成功
ヘルブラム
1d6 (1D6) > 2
ヘルブラム
2d6+3+1+2=>15 才覚+多彩な凶器 (2D6+3+1+2>=15) > 5[3,2]+3+1+2 > 11 > 失敗
ヘルブラム
*失敗!
ヘルブラム
喉元へ。初めから殺すつもりの一撃。
スクエア
先程とは違う、明確に殺すための軌道。
コウキ
「……スクエア!」
コウキ
悲鳴のような声で叫ぶ。
コウキ
それと同時に。
コウキ
光が舞う。
ヘルブラム
「邪・魔・だ!」
ヘルブラム
槍が光を突き通す。だが、わずかその穂先の勢いは鈍る。
スクエア
免れなかったはずの一撃が、不可能ではなくなる。
スクエア
寸でのところで、髪先の一部が吹き飛ぶ。
ヘルブラム
「っ……!」
ヘルブラム
引き攣り、蒼褪めたヘルブラムの表情が、なお激しい怒りへ染まる。
スクエア
「は……、」
スクエア
守られた。
ヘルブラム
脆弱な末裔が、コインの力を分け与えられただけの『救世主の配下』が、なぜ自分の一撃を避けられるのか理解できない。
ヘルブラム
「このっ……!」
ヘルブラム
*1ラウンド目 終了
ヘルブラム
*c5 c6 捨て
スクエア
*捨てなし。
コウキ
*捨てなし!
ヘルブラム
*2ラウンド目
スクエア
*h3 d6 dJ cQ (dK)
コウキ
*(d2,c2,h5),c7,(dQ)
ヘルブラム
*(h4),d4,s8,cK,hA
ヘルブラム
*2ラウンド目 スクエアの手番
スクエア
*d6 暗器 対象:奴隷の白兎
ヘルブラム
*スルー
スクエア
2d6+3+1+1=>7 判定(+才覚+万能+多彩な凶器) (2D6+3+1+1>=7) > 4[1,3]+3+1+1 > 9 > 成功
[ ヘルブラム ] 奴隷の白兎 : 25 → 20
ヘルブラム
*威力3点+不調による即座のHP減少
スクエア
ヘルブラムに接近し、同時に隙を探る。
スクエア
光の残滓に、短い刃が煌めく。
ヘルブラム
ヘルブラムはあなたに刺された脇腹を、無意識にか護るように動いている。
ヘルブラム
傷つけたあなたにとっては、なおさらそれは分かりやすい隙だった。
スクエア
片側を庇った分だけ、もう片側は留守になる。
スクエア
柄を握る、対角の腕を狙う。
GM
意識の空白、無意識の隙。
GM
捉えられるはずのその隙の前に、白兎が立ちはだかる。
スクエア
「――!」
スクエア
そのまま、白兎の胸部を穿つ。

「うぐうっ……!」
スクエア
致命的な個所からは外れたけれど、それでも。

覚悟した痛みに、白兎の顔が引き歪む。

トカゲの末裔は、無理矢理に盾にされて倒れていった。

だがこの白兎は、自らヘルブラムを護る。

そうせねば、彼が彼の敵を屠った後で、どんな目に遭わされるか分からないから。
スクエア
「…………クソッ」

そうして、この白兎はここまで生き延びてきた。いつ使い捨てにされるともしれなくとも。

白兎の末裔は、それが自らの使命とでも言うように、救世主に献身する。
スクエア
白兎の末裔を睨むように見据えながら、たたらを踏む。

そうして剣を構えなおし、あなたへ向かってくる!
GM
*2ラウンド目 ヘルブラムの手番
GM
*奴隷の白兎 必衰 スクエア
スクエア
*dJ 妨害
ヘルブラム
*妨害 s8 精確 h4
ヘルブラム
1d6 (1D6) > 3
ヘルブラム
2d6+3+1+3=>7 才覚+多彩な凶器 (2D6+3+1+3>=7) > 5[2,3]+3+1+3 > 12 > 成功
ヘルブラム
*器用 cK d4 hAを捨てる
ヘルブラム
達成値は15
スクエア
*h3 精確
スクエア
1d6 (1D6) > 3
コウキ
*援護!
スクエア
2d6+3+3+2+1+1=>15 判定(+才覚) (2D6+3+3+2+1+1>=15) > 6[3,3]+3+3+2+1+1 > 16 > 成功
ヘルブラム
2d6+2=>16 (2D6+2>=16) > 10[6,4]+2 > 12 > 失敗
ヘルブラム
*失敗!
スクエア
*cQ 間隙
[ ヘルブラム ] 奴隷の白兎 : 20 → 14

剣が再び振り下ろされる。
ヘルブラム
ヘルブラムが、その後ろから合わせる。
スクエア
剣戟のそれ自体は、精彩を欠く動き。
スクエア
けれど鬼気迫る様子に気圧されて、目先のことに囚われかける。
コウキ
こどもは怯えて動かない。

「あああっ!」

悲鳴のような雄たけびとともに、あなたを斬り付ける!
コウキ
足がすくんで、逃げることも戦うこともできなかったけれど。
コウキ
「スクエア……!」
スクエア
応戦して、白兎の元に踏み込まんと。
コウキ
声をあげる。
コウキ
それが、力になる。
スクエア
名を呼ばれて一つきり瞬く。
スクエア
そして白兎の背後に、敵対する救世主の姿があることに気づいた。
ヘルブラム
剣を防ぐあなたの手を打ち払わんと、槍が迫る。
スクエア
「――ッ!!!」
スクエア
片腕で身体を庇いながら、白兎の膝を蹴る。
スクエア
ヘルブラムに向かって。
ヘルブラム
「チッ!」
スクエア
救世主の力が、咄嗟の動きを可能にする。
ヘルブラム
ヘルブラムの動きは速い。体を引き、白兎の体を受け止めることはしなかった。

よろめき、蹴り飛ばされた白兎が、地面を転がる。

「はあっ、はあっ……はあっ!」

息を乱しながら、立ち上がる。

ヘルブラムに尽くし、戦い、殺し、奪い、そうすることで生き延びてきた。

それがこの国において、白兎が選んだ賢く正しい生き方だった。

だがそれは、ヘルブラムが苦戦していることで今まさに揺らぎ始めている。

弱弱しい視線がヘルブラムのほうを見る。
ヘルブラム
ヘルブラムは、歯を剥き出しにして笑うだけだ。
スクエア
何故、と問いたい気持ちを抑える。
スクエア
理解できるから。

死にたくない。死にたくない。

痛みと恐怖に震えながら、白兎はあなたたちへ向き直る。
GM
*2ラウンド目 終了
ヘルブラム
*捨てるものはなし
スクエア
*捨てなし。
コウキ
*c7捨て
GM
*3ラウンド目
スクエア
*s5 d9 c10 sK (dK)
ヘルブラム
*h6,h7,d10,s10,hJ
コウキ
*(d2,c2,h5),c4,(dQ)
GM
*3ラウンド目 スクエアの手番
スクエア
*sK 奪取 対象:ヘルブラム
ヘルブラム
*妨害 s10
スクエア
*d9 妨害
コウキ
*援護
スクエア
2d6+3+2+1+1=>7 判定(+才覚) (2D6+3+2+1+1>=7) > 12[6,6]+3+2+1+1 > 19 > 成功
スクエア
1d6 (1D6) > 6
[ スクエア ] HP : 14 → 15
ヘルブラム
2d6+3+1=>7 才覚+多彩な凶器 (2D6+3+1>=7) > 5[2,3]+3+1 > 9 > 成功
ヘルブラム
*失敗!
スクエア
*hJを奪取。
スクエア
荒く息を吐く末裔に、間髪を入れず突っ込む。
スクエア
今度は刃を伴わず、勢いのまま腹部に肘を入れる。

今度は悲鳴も上がらなかった。

げほ、とせき込みながら、足をふらつかせる。
スクエア
よろめくのを認め切らないうち、脇をすり抜け、本来の標的に飛ぶ。
ヘルブラム
「なっ!?」
コウキ
光が舞う。
コウキ
視界を遮る光。
ヘルブラム
一瞬、目が眩み、槍が惑う。
スクエア
次こそ、逃さない。
スクエア
手首を掴み、縫い留める。
ヘルブラム
「このっ……!」
スクエア
ナイフを突く。肩先を真っ直ぐに狙う。
スクエア
体躯の、そう変わらない腕。
ヘルブラム
血がしぶく。

──とっさにねじ込まれた、白兎の末裔の手から。

「ご無事っ、ですか、ヘルブラム様……!」
ヘルブラム
ヘルブラムの表情には、白兎に対する感謝も、傷を免れたことに対する安堵も浮かばない。
ヘルブラム
ただ、末裔にやり込められ、末裔に庇われた、屈辱があるだけだ。
スクエア
不意の声に、刺し込んだ得物が揺らぐ。
ヘルブラム
「ふざっ、けるな……!」
スクエア
たとい、恐怖に煽られていようとも。どうしてここまで。
ヘルブラム
「俺がっ、この俺がっ……! 末裔なんぞに……!」
スクエア
いや。いつかの日も、ここまですべきだったのか?
GM
あなたが共に戦えば、あるいはあの救世主は、あんな風に死なずにすんだのか?
スクエア
自ら繋いだ絆しを手放せないまま、寸刻思考が止まる。
ヘルブラム
槍が振り回され、あなたたちはヘルブラムの周囲から追い払われる。
ヘルブラム
それは、味方であるはずの白兎も同じように。
GM
*3ラウンド目 コウキの手番
コウキ
血が跳ね返って体についた。
コウキ
目の前では暴力が振るわれて、鉄のにおいがする。
コウキ
これがヒーローになるということ?
コウキ
これが救世主同士の裁判?
GM
誰もが苦しみ、痛み、呻きながら戦っている。
GM
スクエアを刺した『おとな』は倒れ、スクエアからヘルブラムを庇って白兎が血にまみれている。
コウキ
みんなを守ってわるいやつをやっつける、というのは、きらきらしたものじゃなくて。
コウキ
わるいやつをやっつければ全員笑えるわけでもなくて。
コウキ
正しいことがわからない。
コウキ
どうすればいいかわからなかった。
コウキ
だから、その場に立ち尽くしている。
コウキ
*パス
GM
*3ラウンド目 ヘルブラムの手番
GM
*奴隷の白兎 対象 スクエア
スクエア
*c10 妨害
スクエア
2d6+3+1+1=>7 判定(+才覚) (2D6+3+1+1>=7) > 5[1,4]+3+1+1 > 10 > 成功
GM
2d6+2=>10 (2D6+2>=10) > 2[1,1]+2 > 4 > 失敗
GM
*ヘルブラム 暗器 h7 対象 スクエア
スクエア
*hJ 妨害
スクエア
2d6+3+1+1=>7 判定(+才覚) (2D6+3+1+1>=7) > 8[3,5]+3+1+1 > 13 > 成功
ヘルブラム
2d6+3+1=>13 才覚+多彩な凶器 (2D6+3+1>=13) > 5[2,3]+3+1 > 9 > 失敗
ヘルブラム
*失敗!
ヘルブラム
傷ついた白兎を引き戻し、再び攻撃を仕掛けるが、それはスクエアには届かない。
ヘルブラム
*3ラウンド目 終了
ヘルブラム
*捨てなし
コウキ
*c2,c4捨て
スクエア
*s5捨て。
ヘルブラム
*4ラウンド目
スクエア
*h2 s2 hK (dK) dA
コウキ
*(d2,h5),s9,sJ,(dQ)
ヘルブラム
*s3,(h6),d7,(d10),c8
GM
*4ラウンド目 スクエアの手番
スクエア
*hK 奪取 対象:ヘルブラム
スクエア
*h2 精確
スクエア
1d6 (1D6) > 3
スクエア
2d6+3+3+1+1=>7 判定(+才覚) (2D6+3+3+1+1>=7) > 6[3,3]+3+3+1+1 > 14 > 成功
GM
*成功!
スクエア
*c8を奪取。
GM
*4ラウンド目 コウキの手番
コウキ
*s9 攻撃→奴隷の末裔
ヘルブラム
*妨害 d10 精確 s3
ヘルブラム
1d6 (1D6) > 1
ヘルブラム
2d6+3+1+1=>7 才覚+多彩な凶器 (2D6+3+1+1>=7) > 3[2,1]+3+1+1 > 8 > 成功
コウキ
2d6+3=>8 判定(+愛) (2D6+3>=8) > 7[2,5]+3 > 10 > 成功
[ ヘルブラム ] 奴隷の白兎 : 14 → 12
コウキ
こどもは怯えていただけだった。
コウキ
ただ。
コウキ
こどもに救世主の力があった。
ヘルブラム
スクエアに翻弄され、脇腹から血を流し、ぜえぜえと息をつく男。
ヘルブラム
あれほどあなたを痛めつけた救世主は、今やその威圧を減じているようにも見える。
コウキ
らくがきみたいな星が舞う。
コウキ
それは実体を伴って、こどもの周囲に散らばって。
コウキ
ヘルブラムのほうに飛んでいく。
ヘルブラム
怯えて縮こまっているだけの子供に対して、ヘルブラムはもはや意識を割く余裕がない。
ヘルブラム
反応が遅れる。

しかしそれに、白兎がやはり体を割り込ませる。

「何を……何を、ボーっとしているんですかッ!」

走る痺れに呻きながら、白兎が叫ぶ。

「あなたが、あんたがここで倒れたら、私が今までしてきたことは……ッ」
ヘルブラム
白兎の声に、ヘルブラムが歯を食いしばり、視線を上げる。
ヘルブラム
*4ラウンド目 ヘルブラムの手番
GM
*奴隷の白兎 必衰 スクエア
ヘルブラム
2d6+2=>7 (2D6+2>=7) > 9[6,3]+2 > 11 > 成功
ヘルブラム
*4点ダメージと衰弱
コウキ
*d2 防壁
コウキ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 5[4,1]+3 > 8 > 成功
ヘルブラム
*1点ダメージと衰弱
[ コウキ ] HP : 20 → 19
[ コウキ ] 衰弱(4Rヘルブラム) : 0 → 3
コウキ
*dQ 愛毒
コウキ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 2[1,1]+3 > 5 > 失敗
コウキ
*ヒーローを逆転してこの1は6!
[ コウキ ] ヒーロー : 0 → -1
コウキ
*h5 王子→スクエア
コウキ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 6[3,3]+3 > 9 > 成功
ヘルブラム
*暗器 d7 スクエア
スクエア
*c8 妨害
スクエア
*s2 精確
スクエア
1d6 (1D6) > 3
コウキ
*援護
スクエア
2d6+3+3+2+1+1=>7 判定(+才覚) (2D6+3+3+2+1+1>=7) > 8[3,5]+3+3+2+1+1 > 18 > 成功
ヘルブラム
2d6+3+1=>18 才覚+多彩な凶器 (2D6+3+1>=18) > 3[1,2]+3+1 > 7 > 失敗
GM
白兎の末裔が、再びスクエアに向かって剣を振るう。
コウキ
何もできないでいる。自分はヒーローだって、救世主だって、言ったのに。
コウキ
剣の動きがスローモーションみたいに見える。
スクエア
構えは解かないながらも、僅かにたじろぐ。

「死ねっ!お前が死ねばっ……!」

ヘルブラムの怨嗟の叫びを映したように、白兎が吼える。
コウキ
「…………やだっ」
コウキ
「死んじゃやだ!」
コウキ
瞬間。あれだけ動かなかった足が、持ち上がって、駆け出して。
コウキ
手を、伸ばした。
コウキ
白兎とスクエアの間に割り込む。
スクエア
「あ」
GM
剣は重たい鉄の塊。刃が立たなくとも、あなたがその身で受ければ、どうなるかわからない。
スクエア
「、」
GM
骨が砕け、当たり所が悪ければ、頭がつぶれてしまうかもしれない。
GM
その光景が、あるいはあの日死んだ救世主と重なって、スクエアの脳裏に浮かんだかもしれなかった。
コウキ
わからない。怖い。戦い方も、じぶんの身の守り方も、なんにもしらない。
コウキ
ヒーローになる方法なんか、わからなくなった。
コウキ
わからなくて、ただ、
コウキ
スクエアに死んでほしくない、と思った。
スクエア
現れた子供に、息が、ひゅうと細くなる。
スクエア
何もできない。
GM
剣を、こどもが受ける。
コウキ
こどものうめき声。
GM
まともに受ければ、生きていられるはずがない、力の乗った一撃。
GM
しかしそれは、受けたこどもが、救世主でなければの話だ。
コウキ
血の代わりに、クレヨンで描かれたらくがきのようなものが、こどもから吹き出る。
GM
動揺し、白兎の末裔が後ろに下がる。
ヘルブラム
ヘルブラムは、そこでようやくハッとした顔をして、槍を構えなおした。
ヘルブラム
意識がコウキへ向かっているスクエアへ向けて、槍を振るう。
スクエア
心拍が張り詰めている。
スクエア
我を取り戻したのは、ヘルブラムに少し遅れてから。
スクエア
「っ」
スクエア
間合いの内に入り、槍の柄を片腕で引き受ける。
スクエア
そのまま、蹴りで牽制。
ヘルブラム
あなたに手傷を負わせるには至らないまま、ヘルブラムは間合いを取る。
ヘルブラム
自分の動きが精彩を欠いているのか、あなたの動きが良くなってきているのか。
ヘルブラム
分からないまま、肩で息をしている。
スクエア
こちらもまた、距離を取る。
スクエア
疲弊か、焦燥か。全身が熱い。
スクエア
傍らのコウキの無事を確認する。
コウキ
「スクエア……?」
コウキ
「だいじょうぶ、だった……?」
スクエア
「……」
スクエア
かぶりを振る。
スクエア
「コウキこそ、傷は」
コウキ
肩から血を流している。
コウキ
「ううん」
コウキ
「だいじょうぶ……」
スクエア
眉を顰める。
コウキ
顔を上げる。笑う。
コウキ
引き攣った顔で。
スクエア
「そうですか」
スクエア
呼吸をする。吸って、吐き出す。
スクエア
冷静にならなければならない。今この時、成すべきことがある。
スクエア
本当は、あなたに話さなければならなかったことがある。
スクエア
ならなくていい。
スクエア
ヒーローになんて、ならなくていい。
スクエア
誰かなんて、守らなくたっていい。
スクエア
然れども、救世主と末裔。
スクエア
身体が動かないばかりでなく、言葉さえも伝えられない。
スクエア
それを、許してほしいとは、言わない。
スクエア
「無茶はしないでください」
スクエア
「あなたが倒れれば、そこで終わりです」
コウキ
うなずく。
GM
*4ラウンド目 終了
コウキ
*捨てなし
ヘルブラム
*捨てなし
スクエア
*dA捨て。
GM
*5ラウンド目
スクエア
*s7 h9 cJ (dK) cA
コウキ
*d3,d5,sJ,(sQ),sA
ヘルブラム
*(h6),c9,c10,hA,jo
GM
*5ラウンド目 スクエアの手番
スクエア
*dK 奪取 対象:ヘルブラム
ヘルブラム
*妨害 c10 精確 Jo
スクエア
*h9 妨害
コウキ
援護!
スクエア
2d6+3+2+1+1=>7 判定(+才覚) (2D6+3+2+1+1>=7) > 8[4,4]+3+2+1+1 > 15 > 成功
ヘルブラム
1d6 (1D6) > 6
ヘルブラム
2d6+3+1+6=>7 才覚+多彩な凶器 (2D6+3+1+6>=7) > 6[3,3]+3+1+6 > 16 > 成功
スクエア
2d6+3+1+1=>16 判定(+才覚) (2D6+3+1+1>=16) > 4[1,3]+3+1+1 > 9 > 失敗
ヘルブラム
*失敗!
スクエア
ヘルブラムを見据える。
ヘルブラム
蒼白の顔のまま、肩で息をするヘルブラム。
スクエア
振りかざしたナイフから、誰の物ともつかない血が散る。
ヘルブラム
その表情は、しかし笑みを取り戻している。
スクエア
踏み込み、間合いを詰める。
ヘルブラム
「は……はは……」
スクエア
その表情は、どこか急いているようにも。
ヘルブラム
「調子に……」
ヘルブラム
「乗るなぁ!」
ヘルブラム
性急に迫るあなたを、ヘルブラムの槍が追い払う。
ヘルブラム
血が散って、わき腹に痛みが走るが、構うものではない。
スクエア
「チッ……!」
スクエア
ちり、と、仰け反った頬に痛みが走る。
ヘルブラム
ヘルブラムのぎらつく目が、戦場を睥睨する。
GM
*5ラウンド目 コウキの手番
コウキ
*sJ 回復 →じぶん
ヘルブラム
*妨害 c9
ヘルブラム
2d6+3+1=>7 才覚+多彩な凶器 (2D6+3+1>=7) > 11[5,6]+3+1 > 15 > 成功
コウキ
2d6+3=>15 判定(+愛) (2D6+3>=15) > 6[2,4]+3 > 9 > 失敗
ヘルブラム
*5ラウンド目 ヘルブラムの手番
ヘルブラム
*奴隷の白兎 必衰 スクエア
コウキ
*d3 防壁
ヘルブラム
2d6+2=>7 (2D6+2>=7) > 5[4,1]+2 > 7 > 成功
コウキ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 8[4,4]+3 > 11 > 成功
ヘルブラム
*6点ダメージ
コウキ
*4点軽減して2点
[ コウキ ] HP : 19 → 17
[ コウキ ] 衰弱(5Rヘルブラム) : 2 → 3
コウキ
*sQ愛毒
コウキ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 8[6,2]+3 > 11 > 成功
[ ヘルブラム ] 奴隷の白兎 : 12 → 10
コウキ
*d5 王子→スクエア
コウキ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 10[4,6]+3 > 13 > 成功
[ スクエア ] 王子(5Rコウキ) : 0 → 1
ヘルブラム
*暗器 h6 スクエア
スクエア
*cJ 妨害
スクエア
2d6+3+1+1=>7 判定(+才覚) (2D6+3+1+1>=7) > 3[2,1]+3+1+1 > 8 > 成功
スクエア
*『末裔』を抉って1を6に。
[ スクエア ] 末裔 : 0 → -1
ヘルブラム
2d6+3+1=>13 才覚+多彩な凶器 (2D6+3+1>=13) > 6[2,4]+3+1 > 10 > 失敗
ヘルブラム
*失敗!
GM
ヘルブラムと白兎の攻撃は、スクエアへ集中する。
GM
その攻撃のうち、白兎のものはコウキに防がれる。
GM
先ほどと同じようにあえなく弾かれるが、コウキの感じる痛みは先ほどよりも大きい。
コウキ
からだのあちこちに傷と血がついていく。
GM
コインの力、心の疵の力は奇跡。
コウキ
普通のこどもならもううずくまって動けないはずの傷。
GM
奇跡の力があなたを立たせる。
GM
しかしその奇跡は無限ではない。
GM
傷が痛み、疵が痛む。
ヘルブラム
そうしてコウキを釘付けにすると、ヘルブラムの槍は邪魔な末裔へ。
スクエア
己が全ての切っ先を引き受けなかったことは、幸か不幸か。
ヘルブラム
「死ねェ!」
ヘルブラム
「無力を呪って死ね! 愚かさを悔やんで死ね!」
スクエア
「ッ――」
スクエア
ナイフで弾く。幾度も。
ヘルブラム
槍はあなたを捉えない。
ヘルブラム
届くのはただ、底なしの悪意、殺意、害意。
スクエア
「――うる、さい」
ヘルブラム
末裔という生き物、そのものに対する憎悪が、ヘルブラムを冒している。
ヘルブラム
憎悪、それのみによって、あなたを焼き尽くそうとする。
スクエア
「うるさいッ!!」
スクエア
退かすのを成し得るのは、六ペンスコインの力。
スクエア
何もかもが、救世主の力に頼っているだけに過ぎない。
スクエア
末裔は、無力。
ヘルブラム
無力な末裔を、憎んでいる。
スクエア
守られるのは、何も変わらない。
ヘルブラム
守られるだけの末裔を、呪っている。
スクエア
守らせているのは、何も変わらない。
ヘルブラム
そんな末裔を守ろうとする救世主の愚に怒っている。
スクエア
それなのに。
スクエア
それでも。
スクエア
まだ、死ねない。
ヘルブラム
「死ぬんだよ!お前はッ!」
ヘルブラム
槍が迫る。あなたの命を貫こうと。
コウキ
「いやだ!!!」
コウキ
「死んじゃやだ!!!」
コウキ
こどもが叫ぶ。
スクエア
「あ、あああッッ!!!!」
スクエア
渾身の力で振り払う。
スクエア
死ねない。
ヘルブラム
ナイフが、槍を打ち払う。
ヘルブラム
ヘルブラムの体が泳ぎ、追撃がままならなくなる。
ヘルブラム
「クソがあっ!」
スクエア
飛び退く。肩で息をする。
ヘルブラム
息を切らせながら、槍を構えなおす。
GM
*5ラウンド目 終了
コウキ
*捨てなし
ヘルブラム
*捨てなし
スクエア
*cA捨て。
GM
*6ラウンド目
ヘルブラム
*s6,h5,hJ,hQ,(hA)
スクエア
*s3 (s7) s8 h8 dA
コウキ
*s4,c5,dJ,sK,(sA)
GM
*6ラウンド目 スクエアの手番
スクエア
*s7 暗器 対象:奴隷の白兎
ヘルブラム
*媒鳥 hJ
スクエア
*s8 妨害
スクエア
*s3 精確
スクエア
1d6 (1D6) > 1
コウキ
*援護
スクエア
2d6+3+1+2+1+1=>7 判定(+才覚) (2D6+3+1+2+1+1>=7) > 8[5,3]+3+1+2+1+1 > 16 > 成功
ヘルブラム
2d6+3+1=>7 才覚+多彩な凶器 (2D6+3+1>=7) > 7[1,6]+3+1 > 11 > 成功
ヘルブラム
*失敗!
スクエア
2d6+3+1+1=>7 判定(+才覚) (2D6+3+1+1>=7) > 7[5,2]+3+1+1 > 12 > 成功
[ ヘルブラム ] 奴隷の白兎 : 10 → 2
[ スクエア ] 王子(5Rコウキ) : 1 → 0
GM
*6ラウンド目 コウキの手番
コウキ
*sK鋭気 dJ回復→じぶん
コウキ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 6[2,4]+3 > 9 > 成功
コウキ
1d6+3+1 (1D6+3+1) > 3[3]+3+1 > 7
[ コウキ ] HP : 17 → 21
[ コウキ ] 衰弱(5Rヘルブラム) : 3 → 0
ヘルブラム
*6ラウンド目 ヘルブラムの手番
ヘルブラム
*奴隷の白兎 必衰 スクエア
ヘルブラム
2d6+2=>7 (2D6+2>=7) > 11[5,6]+2 > 13 > 成功
コウキ
*s4防壁
コウキ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 10[4,6]+3 > 13 > 成功
[ コウキ ] HP : 21 → 20
ヘルブラム
1点と衰弱ダメージ
[ コウキ ] 衰弱(6Rヘルブラム) : 0 → 3
コウキ
*c5王子→じぶん
コウキ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 8[2,6]+3 > 11 > 成功
[ コウキ ] 王子 : 0 → 1
ヘルブラム
*暗器 s6 スクエア
スクエア
*h8 妨害
スクエア
2d6+3+1+1=>7 判定(+才覚) (2D6+3+1+1>=7) > 7[4,3]+3+1+1 > 12 > 成功
ヘルブラム
2d6+3+1=>7 才覚+多彩な凶器 (2D6+3+1>=7) > 2[1,1]+3+1 > 6 > 失敗
ヘルブラム
*失敗!
GM
*6ラウンド目 終了
コウキ
*捨てなし
スクエア
*dA捨て。
ヘルブラム
*捨てなし
GM
*7ラウンド目
スクエア
*c2 d2 h2 d7 d9
ヘルブラム
*s2,h4,(h5,hQ,hA)
コウキ
*c3,c6,s9,cQ,(sA)
GM
*7ラウンド目 スクエアの手番
スクエア
*d7 暗器 対象:奴隷の白兎
ヘルブラム
*媒鳥 hQ
ヘルブラム
2d6+3+1=>7 才覚+多彩な凶器 (2D6+3+1>=7) > 6[3,3]+3+1 > 10 > 成功
ヘルブラム
*8点ダメージ
ヘルブラム
*百刑 hA スクエア 猛毒を付与
[ スクエア ] HP : 15 → 4
スクエア
*c2 精確
スクエア
1d6 (1D6) > 2
スクエア
2d6+3+2+1+1=>7 判定(+才覚) (2D6+3+2+1+1>=7) > 6[2,4]+3+2+1+1 > 13 > 成功
[ ヘルブラム ] 奴隷の白兎 : 2 → 2
[ ヘルブラム ] 奴隷の白兎 : 2 → 0
スクエア
あの末裔は厄介だ。
スクエア
ともすれば、ヘルブラム以上に。
スクエア
だから、そちらへ振りかぶる。
GM
ナイフを受けるべく、白兎が剣を構える。
GM
ヘルブラムを庇い続け、満身創痍の姿で息をついている。
スクエア
死を恐れる者だからこそ、死に物狂いになれる。
GM
倒れれば死ぬ、退けば死ぬ、あなたたちを殺せなければ死ぬ。
GM
追い詰められきった白兎の毛並みは赤く、吐く息さえ血の匂いがする。
スクエア
剣に、小刀を打ち据える。
スクエア
「もう」
GM
しっかり構えていれば、その程度は弾けるはずだ。
スクエア
「やめろ」
GM
だが、意識は朦朧とし、柄を握る手は汗と血でぬるついている。
スクエア
もう一撃。
GM
剣を、取り落とす。膝が折れる。
GM
その刹那。
ヘルブラム
槍が。
ヘルブラム
白兎の胸を貫いて、勢いを殺さぬままスクエアへ迫る。
スクエア
目を瞠る。
スクエア
眼前に、突き上がる刃。
ヘルブラム
白兎とスクエアを、諸共に突き刺す。
スクエア
「あ、」
スクエア
「が、っ」

白兎は、スクエアの眼前で、ほとんど鼻を突き合わせるようにして。

何が起こったのかわからない、という顔をしていた。

ヘルブラムに付き従えば、生き永らえられるはずだった。

他の何者をも殺し、奪い、犯し、踏みにじっても。

自分だけは生きていられるはずだったのに!
GM
言葉を吐き出そうと動いた唇は、血の塊を吐き出す。
GM
槍をさらに押し込まれ、一度跳ねて、あとはもう動かない。
スクエア
呻きの代わりに、赤色が口から零れる。
ヘルブラム
「はあ、はあ、はあ……ッ」
スクエア
絶命、している。
ヘルブラム
荒く、ヘルブラムの唇から獣のような息が吐き出される。
コウキ
「スクエア」
コウキ
「スクエアっ!!!」
ヘルブラム
「死ね、死ね……死ねッ」
スクエア
柄に手を掛ける。
スクエア
まだ、生きている。
スクエア
死ねない。
スクエア
刃を引き抜いて、よろめいて。
スクエア
吹き出る血と比べれば、切っ先が肌を傷つけることなど、最早些事。
ヘルブラム
すでに正気を失っているとしか思えないヘルブラムではあったが、スクエアがまだ生きていて、動けるのを見ると、反応は早かった。
ヘルブラム
槍を引き抜き、下がる。
GM
襤褸屑のように、白兎の死体が地に投げ出される。
スクエア
顔が、全身が塗れている。自分と、白兎の夥しいほどの血で。
ヘルブラム
ヘルブラムは亡骸を顧みることはない。
ヘルブラム
明らかなのは、ヘルブラムを護る配下はもはやいない。
ヘルブラム
従えていた配下たちも、白兎の死に方を見れば、恐怖の表情で遠巻きに見守るだけ。
ヘルブラム
ヘルブラムではなく、あなたたちを応援してすらいるだろう。
ヘルブラム
だが、そんなことは関係ない。
ヘルブラム
「ひ、ひひ……」
ヘルブラム
スクエアと同じぐらい、返り血で全身を真っ赤に染めながら、ヘルブラムは嗤う。
スクエア
死に損なった末裔は、不確かな足取りで、それでも、立っている。
ヘルブラム
末裔も、救世主も、すべては所詮、自分の役に立たない。いずれは裏切り、逃げ出し、楯突き、邪魔になるのだから。
ヘルブラム
「ひゃはは……ひゃははははははっ!」
ヘルブラム
ここで目の前にいる二人を殺して、命乞いをしてくる連中から、配下などいくらでも見繕えばいい。
ヘルブラム
「まずは……てめえからだ、末裔がっ……!」
ヘルブラム
槍で貫かれ、死に体に見えるスクエアへ向かって、油断なく歩を進める。
GM
*7ラウンド目 コウキの手番
コウキ
*sA救済→スクエア
コウキ
3d6+1 救済 +呪物 (3D6+1) > 3[1,1,1]+1 > 4
[ スクエア ] HP : 4 → 2
[ スクエア ] HP : 2 → 6
コウキ
*s9攻撃
コウキ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 7[3,4]+3 > 10 > 成功
[ コウキ ] 王子 : 1 → 0
コウキ
C(2+3+0+2+1)  ダメージ +鋭気 +王子 +看破 +発狂 c(2+3+0+2+1) > 8
コウキ
*11点でした
[ ヘルブラム ] HP : 15 → 4
コウキ
「スクエアっ、スクエア!!!」
コウキ
叫ぶ。
コウキ
駆け寄って傷に触れた。
コウキ
こどもの力では。
コウキ
この血を止めることもできない。
コウキ
手が血に染まる。
コウキ
傷が僅かに塞がるが、それだけで。
スクエア
ぴくり、指が振れる。
コウキ
まだ血は溢れ続けていて。
コウキ
「あ、ああ」
コウキ
「やだっ、やだ、」
コウキ
「なんでっ」
スクエア
言葉を吐こうとして、溢れた血を拭う。
スクエア
「言った、でしょう」
スクエア
「そう簡単に、死なないって」
コウキ
「でもっ」
コウキ
「でも、血が、」
コウキ
どうしよう、どうしたら?
コウキ
なんとかしないと、はやく、血を止めないと。
スクエア
ひゅう、と、口の淵から音が鳴る。
コウキ
「あ、あっあっ」
コウキ
「うわああああああっ!!!」
コウキ
駆け出す。
コウキ
暴力を振るうために。
ヘルブラム
「邪魔だッ!」
スクエア
一歩踏み出すのにも、激痛が走る。
スクエア
咄嗟に止めようとした末裔は、けれど、能わない。
コウキ
「ああああああ――っ!!」
コウキ
光が迸る。
コウキ
赤く、黄色く、ちらちらと輝いて。
コウキ
がむしゃらに腕を突き出した。
コウキ
それに、救世主の力が乗る。
ヘルブラム
コウキの力を、ヘルブラムは分かっていたはずだった。
ヘルブラム
末裔一人、二人がかりで殺しあぐねていたのだ。大したことはなかろうと、受けようとしたとたんに光の奔流に飲まれる。
ヘルブラム
全身に走る激痛に、判断が誤っていたことを知る。
コウキ
こどものパンチ、のような動きだった。
コウキ
ごっこ遊びのような。
ヘルブラム
自分が救世主でなければ死んでいた。
ヘルブラム
子供の遊び如きで殺されてたまるか、と憤怒が腹の底から湧き上がる。
ヘルブラム
だが、今はこの子供ではない。
ヘルブラム
散々邪魔をしてくれた、そっちの死にかけの、末裔の息の根を止めねば。
ヘルブラム
*7ラウンド目 ヘルブラムの手番
ヘルブラム
*暗器 h5 対象 スクエア
スクエア
*d9 妨害
スクエア
*d2 精確
スクエア
1d6 (1D6) > 3
コウキ
*援護
スクエア
2d6+3+3+2+1+1=>7 判定(+才覚) (2D6+3+3+2+1+1>=7) > 11[6,5]+3+3+2+1+1 > 21 > 成功
ヘルブラム
1d6 (1D6) > 6
ヘルブラム
2d6+3+1+6=>7 才覚+多彩な凶器 (2D6+3+1+6>=7) > 7[1,6]+3+1+6 > 17 > 成功
ヘルブラム
*失敗!
GM
*7ラウンド目 終了
コウキ
*c6捨て
ヘルブラム
*捨てなし
スクエア
*h2捨て。
GM
*8ラウンド目
スクエア
*d6 d8 h10 d10 hK
GM
*(s2),h3,h7,c8,dQ
コウキ
*(c3),c7,s5,s10,(cQ)
GM
*8ラウンド目 スクエアの手番
スクエア
*d6 暗器 対象:ヘルブラム
GM
*妨害 c8 精確 h3
スクエア
*d8 妨害
スクエア
2d6+3+1+1=>7 判定(+才覚) (2D6+3+1+1>=7) > 7[4,3]+3+1+1 > 12 > 成功
ヘルブラム
1d6 (1D6) > 2
ヘルブラム
2d6+3+1+2=>7 才覚+多彩な凶器 (2D6+3+1+2>=7) > 7[6,1]+3+1+2 > 13 > 成功
コウキ
*援護
スクエア
2d6+3+2+1+1=>7 判定(+才覚) (2D6+3+2+1+1>=7) > 8[2,6]+3+2+1+1 > 15 > 成功
[ ヘルブラム ] HP : 4 → 0
ヘルブラム
*ヘルブラムのHP0!判決表!
ヘルブラム
2d6+1-0 判決表 (2D6+1-0) > 9[6,3]+1-0 > 10
ヘルブラム
9~11 HPを1点回復して立ち上がる。
[ ヘルブラム ] 前科 : 0 → 1
[ ヘルブラム ] HP : 0 → 1
スクエア
Choice[《封印》,《猛毒》,《指切り》,《衰弱》] (choice[《封印》,《猛毒》,《指切り》,《衰弱》]) > 《封印》
[ ヘルブラム ] 封印(8R スクエア) : 0 → 2
GM
*8ラウンド目 コウキの手番
コウキ
*s10攻撃
コウキ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 7[6,1]+3 > 10 > 成功
[ ヘルブラム ] HP : 1 → 0
GM
*ヘルブラムのHP0!判決表!
ヘルブラム
2d6+1-1 判決表 (2D6+1-1) > 5[3,2]+1-1 > 5
ヘルブラム
*昏倒!
スクエア
歩くたび、血が点々と跡を残す。
スクエア
息が切れる。
スクエア
内蔵が損傷して、けれど、生きている。
スクエア
死ねない。まだ、やるべきことがある。
スクエア
ヘルブラムの前に立つは、這う這うの体とも言える有り様。
ヘルブラム
殺せる。殺してやる。
スクエア
挑発するような眼差し。
ヘルブラム
槍を握りしめ、スクエアへと向かっていく。
スクエア
失血で震えるナイフを、両手で握る。
ヘルブラム
立って、ナイフを握っているのがやっとといった末裔へ向けて、槍を振るう。
ヘルブラム
それで、少なくとも一人は殺せる。
ヘルブラム
そのはずだった。
コウキ
「スクエア!!!」
スクエア
「ッ――」
スクエア
その声に、合わせる。
スクエア
身を微かにでも屈めれば、全身が軋み、悲鳴を上げる。
スクエア
それでもなお、強く踏み込む。
スクエア
槍がこの身体を捉えようとも、止まらない。
スクエア
死に物狂い。
スクエア
無力な末裔は、六ペンスコインの力を以って、ヘルブラムの首を掻き切る。
ヘルブラム
「がっ……!」
ヘルブラム
苦鳴。
ヘルブラム
体が泳ぎ、槍を取り落としかける。
ヘルブラム
だが、折れかけた膝が踏みとどまり、足が地を踏みしめる。
ヘルブラム
「死っ、ね……!」
ヘルブラム
「死ね、末裔、救世主……!」
ヘルブラム
「俺以外は、みんなみんな死んじまえっ……!」
ヘルブラム
それはまるで、駄々をこねる子供のように。
ヘルブラム
槍を握りしめて、再びスクエアへ向けて振りかぶる。
コウキ
「いやだっ」
コウキ
「死ぬのは、」
コウキ
「おまえだっ!!!」
コウキ
悲鳴のように叫んだ。
コウキ
槍が振りかぶられた、その隙間。
コウキ
こどもの身体が割り込んで。
コウキ
そのままヘルブラムに突っ込んだ。
コウキ
こどもの身体は軽い。けれど、それにコインの力が乗る。
コウキ
そして。
コウキ
コインの力でつくられたのは、明確な殺意。
GM
応えるように、色とりどりの光が瞬く。
GM
光を撒き散らしながら、コウキの体がヘルブラムへと激突する。
ヘルブラム
その、一種夢の中のような、眩い光景に反して、コウキの体に返る手ごたえはひどく嫌なものだった。
ヘルブラム
ヘルブラムはもともと、怪力を持つわけでもなければ、打たれ強いわけでもない。
ヘルブラム
配下を引き連れ、狡賢く立ち回り、新人救世主を刈り取っては責務をこなす。
ヘルブラム
しかしそれは、命を懸けた裁判をこなさず、心の疵を鈍らせるということに他ならない。
ヘルブラム
追い詰められ、心の疵を剝き出しにした救世主とぶつかれば、
ヘルブラム
肉が潰れ、骨が砕け、その奥の内臓の柔らかさを感じ取れるような感触。
ヘルブラム
ヘルブラムの唇から漏れたうめき声は、悲鳴というには弱弱しく、押し出された空気の塊がたまたま声を伴ったに過ぎない。
ヘルブラム
吹き飛ばされ、血を引きずりながら地面を跳ね滑っていく。
GM
槍が手から離れ、がらんと音を立てて、また地に落ちた。
GM
そして──
GM
あとは、動かない。
GM
*裁判閉廷。