GM
5 墓場。村の外れにある共同墓地。最近できたものと思しき墓がいくつも立ち並び、寂しい空気が漂う。
ヤミー・ヤミー
1d12 振り直していい? (1D12) > 9
GM
9 沼のほとり。緑色に濁った水が小さく波立っている。かすかに霧が出て、足元を危うくさせている。
ヤミー・ヤミー
「そろそろ追いかけっこも終わりにしないか?」
ヤミー・ヤミー
「お互いこんなところ走りたくないだろ……」
ココ
追ってきたあなたたちを振り返り、ココは立ち止まった。
ヤミー・ヤミー
「せっかくの“結婚前夜”だ……
ここで寝るのは、勿体ないだろう?」
ココ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
ココ
2d6+0=>7 才覚 (2D6+0>=7) > 5[2,3]+0 > 5 > 失敗
[ ココ ] HP : 19 → 18
ヤミー・ヤミー
2d+2>=7 猟奇で判定 (2D6+2>=7) > 11[5,6]+2 > 13 > 成功
ヤミー・ヤミー
手にしていたカトラリーを投げ捨てて、自分のコートの前に
両手をかけて、開く。
ヤミー・ヤミー
すると暗闇が広がっていて、
そこから腕、腕、腕が伸びる。
ヤミー・ヤミー
そのうちの一本の指先から、稲光がほとばしる。
雷は水面(みなも)をつたい、最短距離でココを目指した。
ヤミー・ヤミー
この稲妻は、数日前に裁判で討った救世主のものと同じだ。
ココ
だが、雷からは逃れられない。ぬかるみは足を取り、動きを制限する。
ココ
バチ、という鋭い音とともに、ココの小さな体が稲光に打ち据えられる。
ウォーリ
この光景には覚えがある。だから、さして動じることはない。
ヤミー・ヤミー
コートを戻し、新たなカトラリーを手にして近づいていく。
GM
しゅうしゅうと煙が上がる。震えながらココが身体を起こす。
ウォーリ
ただ。
小さな体躯が泥に汚れてしまうのには、何処か直視することが躊躇われた。
ココ
しかし、あなたを見上げ、立って行動に移そうとする動きがふと止まった。
ココ
首元からずるりと、焼けただれてぼろぼろになった首輪が落ちたからだった。
ココ
ぼろぼろの、泥まみれの首輪を自分の首に再び巻きつけようとするが、すぐに落ちてしまう。
ウォーリ
それが、誰かにとって価値のあるモノだとしても。
ヤミー・ヤミー
「それを送った、誰かがいたということか」
ココ
それは黒い靄を纏い、塊となって持ち上がり、ヤミー・ヤミーとウォーリに降りかかる。
ウォーリ
それが、声に応じたものかはわからないけれど。
ウォーリ
靄と泥とを避けるよう、俊敏な身のこなしで直撃を避ける。
ヤミー・ヤミー
力任せに泥塊の側面を叩き、その反動で反対側に転がって避ける。
ココ
泥が落ちて波紋を作るというにはいささか派手な音を立て、大きな飛沫を立ててあなたたちに降りかかる。
ココ
すべての飛沫は避けられないだろうが、そのひとつひとつには殴りつけるような威力はない。
ヤミー・ヤミー
「眠りや呪いばかりではなかったか…」
泥をかわしながら、ココの姿を探す。
ココ
大きく肩で息をしながら、ぼろぼろの首輪を握りしめて、ヤミー・ヤミーを睨んでいる。
ココ
「……あなたには、あなたには、関係ない……」
ヤミー・ヤミー
「お前だって、私達には関係なかったさ」
ココ
「あなたは全部忘れちゃうんだ。すぐに何もかもどうでもよくなっちゃうんだ」
ココ
「最初から、あなたには大切なものなんて、きっとないんだ」
ココ
「だから分からないんだ。あなたには、何にも分からない……!」
ヤミー・ヤミー
「だったらどうする。
私を許さないか。私を殺してみせるか?」
ココ
「本当はきっと、あなただって分かりたいはずなんだ」
ココ
「そうじゃなかったら、お兄さんをあんなふうに、大切な風にしたり」
ヤミー・ヤミー
泥の降り注ぐ中、カトラリーを投擲する。
ココ
ぼろぼろになった首輪から靄が立ち上り、カトラリーを弾く。
ココ
「なくなるのがドウリなんて、そんなことはないんだよ」
ココ
「なくならない、変わらない、離れられないものの方が、いいんだ」
ココ
「離れられなくなったら、きっと、これでよかったって思うはず」
ココ
*ヤミー・ヤミーの『大好きだった誰か』を愛で抉ります。
ウォーリ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
ウォーリ
2d6+3=>7 才覚 (2D6+3>=7) > 8[4,4]+3 > 11 > 成功
ココ
2d6+2=>7 愛 (2D6+2>=7) > 3[1,2]+2 > 5 > 失敗
[ ココ ] 大事な首輪 : 0 → -1
ココ
ぴく、とココの耳が動いた。ウォーリの方を向く。
ウォーリ
「この世界で。
無くならないものなんてない。不変のものなんてない」
ウォーリ
「こんなにも分かり易い真実から目を逸らして、”これでよかった”?」
ココ
「なくならないものはあるよ。変わらないものはあるよ」
ココ
「眠ればずっとずっと一緒にいられる。離れられないから確かになれる」
ココ
「ほかのだれかを大切になって、いらなくなって、」
ココ
「棄てることも、棄てられることもなくなるんだもん」
ウォーリ
「そう思っているのは、アンタだけなんじゃないか」
ココ
ココは、ぼろぼろになった首輪を握りしめている。
ウォーリ
「──なあ。そう思うでしょう」笑っている片割れを見る。
ヤミー・ヤミー
笑ったまま、眠気に傾いでいた身体を戻す。
[ ココ ] ティーセット : 1 → 0
ヤミー・ヤミー
「ふふ、悪いな……よく聞いてなかったよ。
なんだか心地良いさえずりが耳に届くなと、思っていた」
ココ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
ココ
2d6+2=>7 愛 (2D6+2>=7) > 10[5,5]+2 > 12 > 成功
ウォーリ
2d6+3-5=>7 (2D6+3-5>=7) > 4[2,2]+3-5 > 2 > 失敗
ウォーリ
「そんなモノに縋るの。止めた方が良いんじゃないですか」
ココ
明らかな嘘を力を込めて言って、首輪を広げた。
ココ
黒いもやが広がって、ぼろぼろになった首輪を覆っていく。
ヤミー・ヤミー
「おしゃぶりから離れられない赤子は、死ぬしかないんだが……」
よいしょ、と姿勢を正す。
ココ
ココは首に、もやで保たれた首輪を巻きなおした。
ヤミー・ヤミー
「この国では逆に生き延びてしまう。それは却って苦しい話じゃないか」
ココ
「だからお兄さんたちにも、確かなものになってほしいんだ」
ココ
首輪に纏わるもやは広がって広がって、泥が足元で渦を巻く。
ヤミー・ヤミー
「ウォーリ。
お前の言ってたことは、よく聴けていなかったが……」
ヤミー・ヤミー
「お前の口にすることが正しいってことは、知ってるよ」
ココ
「だから、……ここで確かなものにしてあげる!」
GM
*猟奇と才覚と愛が、沼のほとりで手に手を取って踊る。