GM
第2ラウンド
GM
ふたたびPCの行動から。
ヤミー・ヤミー
*えぐりにいきま~す
GM
*ヤミー・ヤミー 第2手番
ヤミー・ヤミー
1d12 (1D12) > 5
GM
5 墓場。村の外れにある共同墓地。最近できたものと思しき墓がいくつも立ち並び、寂しい空気が漂う。
ヤミー・ヤミー
もう墓場はいいでしょ
GM
墓場好きだね。
ヤミー・ヤミー
1d12 振り直していい? (1D12) > 9
GM
9 沼のほとり。緑色に濁った水が小さく波立っている。かすかに霧が出て、足元を危うくさせている。
GM
ここは沼だ。
ヤミー・ヤミー
柵がないなんて危ないな……
GM
空はだんだん白んで、朝も近い。
GM
地面は例のぬかるみ。
ヤミー・ヤミー
ビチャビチャ
ココ
ビチャビチャ……
ウォーリ
少し遅れてビチャビチャ……
ヤミー・ヤミー
「そろそろ追いかけっこも終わりにしないか?」
ヤミー・ヤミー
「お互いこんなところ走りたくないだろ……」
ココ
追ってきたあなたたちを振り返り、ココは立ち止まった。
ココ
「……」
ココ
「眠くなってこない?」
ココ
「寝ない?」
ヤミー・ヤミー
「案ずるな。空腹でギンギンだぞ」
ココ
ギンギンかあ……
ウォーリ
自分は正直ちょっと眠いな。
ココ
いつ眠っても……いいんだょ……!
ヤミー・ヤミー
「せっかくの“結婚前夜”だ……
 ここで寝るのは、勿体ないだろう?」
ココ
「むう」
ヤミー・ヤミー
*大事な首輪 を抉りたいな
ココ
*横槍します
ココ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
ココ
なんで?
ココ
ここは才覚の村なのか?
ココ
2d6+0=>7 才覚 (2D6+0>=7) > 5[2,3]+0 > 5 > 失敗
ココ
エーン……
[ ココ ] HP : 19 → 18
ヤミー・ヤミー
2d+2>=7 猟奇で判定 (2D6+2>=7) > 11[5,6]+2 > 13 > 成功
ココ
めちゃくちゃ抉れます
ヤミー・ヤミー
手にしていたカトラリーを投げ捨てて、自分のコートの前に
両手をかけて、開く。
ココ
身構える。
ヤミー・ヤミー
すると暗闇が広がっていて、
そこから腕、腕、腕が伸びる。
ココ
「!」
ヤミー・ヤミー
そのうちの一本の指先から、稲光がほとばしる。
雷は水面(みなも)をつたい、最短距離でココを目指した。
ココ
身を翻して、ココはふたたび逃げようとする。
ヤミー・ヤミー
この稲妻は、数日前に裁判で討った救世主のものと同じだ。
ココ
だが、雷からは逃れられない。ぬかるみは足を取り、動きを制限する。
ココ
「──うあっ!」
ココ
バチ、という鋭い音とともに、ココの小さな体が稲光に打ち据えられる。
ヤミー・ヤミー
「bon appetit」
ウォーリ
この光景には覚えがある。だから、さして動じることはない。
ココ
ばしゃりとココの身体がぬかるみに落ちた。
ヤミー・ヤミー
コートを戻し、新たなカトラリーを手にして近づいていく。
GM
しゅうしゅうと煙が上がる。震えながらココが身体を起こす。
ウォーリ
ただ。
小さな体躯が泥に汚れてしまうのには、何処か直視することが躊躇われた。
ココ
しかし、あなたを見上げ、立って行動に移そうとする動きがふと止まった。
ココ
首元からずるりと、焼けただれてぼろぼろになった首輪が落ちたからだった。
ココ
「……あ、」
ココ
「あ、あ」
ココ
慌てて、ココは落ちた首輪を手に取る。
ココ
ぼろぼろの、泥まみれの首輪を自分の首に再び巻きつけようとするが、すぐに落ちてしまう。
ココ
「あ……」
ヤミー・ヤミー
それを見下ろしている。
ヤミー・ヤミー
「どうした? 戦わないのか」
ココ
「う……」
ココ
言葉に詰まり、首輪を握りしめる。
ココ
首を横に振る。何かを振り払うように。
ウォーリ
それが、誰かにとって価値のあるモノだとしても。
ウォーリ
オレには。オレたちには、関係のない事。
ヤミー・ヤミー
「首輪か……」
ヤミー・ヤミー
「それを送った、誰かがいたということか」
ココ
「……あっ、」
ココ
「あなたには」
ココ
「関係ない!」
ココ
次の瞬間、ばしゃり、と泥の波が立った。
ココ
それは黒い靄を纏い、塊となって持ち上がり、ヤミー・ヤミーとウォーリに降りかかる。
ヤミー・ヤミー
「ウォーリ!」 鋭い声。
ウォーリ
此度の子供の脚は、即座に動く。
ウォーリ
それが、声に応じたものかはわからないけれど。
ココ
あなたの目の前、視界いっぱい広がる泥。
ウォーリ
靄と泥とを避けるよう、俊敏な身のこなしで直撃を避ける。
ヤミー・ヤミー
力任せに泥塊の側面を叩き、その反動で反対側に転がって避ける。
ココ
泥が落ちて波紋を作るというにはいささか派手な音を立て、大きな飛沫を立ててあなたたちに降りかかる。
ココ
すべての飛沫は避けられないだろうが、そのひとつひとつには殴りつけるような威力はない。
ヤミー・ヤミー
「眠りや呪いばかりではなかったか…」
泥をかわしながら、ココの姿を探す。
ココ
ココは逃げていなかった。
ココ
大きく肩で息をしながら、ぼろぼろの首輪を握りしめて、ヤミー・ヤミーを睨んでいる。
ウォーリ
視線で、連れ合いの無事を確認する。
ココ
*このままココの手番に移ります。
ココ
「……あなたには、あなたには、関係ない……」
ココ
憎しみを込めて、唸るように繰り返す。
ヤミー・ヤミー
「お前だって、私達には関係なかったさ」
ココ
「失っちゃうのが当たり前なんて、」
ココ
「なくなっちゃうのがドウリだなんて」
ココ
「そんなことを言うんだから……」
ココ
「僕とお兄さんと、あなたは違うんだ」
ココ
「あなたは全部忘れちゃうんだ。すぐに何もかもどうでもよくなっちゃうんだ」
ココ
「最初から、あなたには大切なものなんて、きっとないんだ」
ココ
「だから分からないんだ。あなたには、何にも分からない……!」
ヤミー・ヤミー
「そうだな。
 そうかもしれない」
ヤミー・ヤミー
「だったらどうする。
 私を許さないか。私を殺してみせるか?」
ヤミー・ヤミー
肩を揺らして笑っている。
ココ
「…………ううん」
ココ
「ううん、僕が分かるようにしてあげる」
ココ
「うん、うん、そうだよ」
ココ
「本当はきっと、あなただって分かりたいはずなんだ」
ココ
「そうじゃなかったら、お兄さんをあんなふうに、大切な風にしたり」
ココ
「仲良くしたりしないもんね」
ヤミー・ヤミー
泥の降り注ぐ中、カトラリーを投擲する。
ヤミー・ヤミー
「面白いことを言うものだな……」
ココ
ぼろぼろになった首輪から靄が立ち上り、カトラリーを弾く。
ココ
抉られた心の疵が、より強い力を発揮する。
ココ
「なくなるのがドウリなんて、そんなことはないんだよ」
ココ
「なくならない、変わらない、離れられないものの方が、いいんだ」
ココ
「離れられなくなったら、きっと、これでよかったって思うはず」
ココ
その言葉とともに、眠気が這い上ってくる。
ヤミー・ヤミー
何も言い返さず、ただ笑っている。
ヤミー・ヤミー
動きが鈍る。
ココ
「あなたにも、きっとわかるよ」
ココ
「大切なもののことが、きっとわかるんだ」
ココ
*ヤミー・ヤミーの『大好きだった誰か』を愛で抉ります。
ウォーリ
*横槍します。
ウォーリ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
ココ
どうして…………
ウォーリ
2d6+3=>7 才覚 (2D6+3>=7) > 8[4,4]+3 > 11 > 成功
ウォーリ
1d6 (1D6) > 2
ココ
*ティーセットを使います
ココ
2d6+2=>7 愛 (2D6+2>=7) > 3[1,2]+2 > 5 > 失敗
ココ
クーン…………………
ココ
*失敗です…………
[ ココ ] 大事な首輪 : 0 → -1
ウォーリ
「本当に。面白いことを言いますね」
ココ
ぴく、とココの耳が動いた。ウォーリの方を向く。
ウォーリ
「この世界で。
 無くならないものなんてない。不変のものなんてない」
ウォーリ
「こんなにも分かり易い真実から目を逸らして、”これでよかった”?」
ウォーリ
「そんなのは、ただの自己満足だ」
ココ
「……」
ココ
「ちがうもん」
ウォーリ
「…………」
ココ
「なくならないものはあるよ。変わらないものはあるよ」
ココ
「眠ればずっとずっと一緒にいられる。離れられないから確かになれる」
ココ
「ほかのだれかを大切になって、いらなくなって、」
ココ
「棄てることも、棄てられることもなくなるんだもん」
ウォーリ
「……それは」
ウォーリ
「それは、アンタの都合の話だ」
ウォーリ
「不幸になったのは、アンタだけ」
ウォーリ
「そう思っているのは、アンタだけなんじゃないか」
ココ
「…………」
ココ
ココは、ぼろぼろになった首輪を握りしめている。
ウォーリ
「──なあ。そう思うでしょう」笑っている片割れを見る。
ココ
捨てられないもの。消せないもの。吐き戻し。
ココ
しがみついている。
ヤミー・ヤミー
笑ったまま、眠気に傾いでいた身体を戻す。
GM
*ウォーリ 第2手番
[ ココ ] ティーセット : 1 → 0
ヤミー・ヤミー
「ふふ、悪いな……よく聞いてなかったよ。
 なんだか心地良いさえずりが耳に届くなと、思っていた」
ココ
ぎゅっと手に力を籠める。
ウォーリ
黙っている。
ウォーリ
*ココの『絆』を抉ります。
ココ
*横槍します
ココ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
ココ
2d6+2=>7 愛 (2D6+2>=7) > 10[5,5]+2 > 12 > 成功
ココ
1d6 効果量 (1D6) > 5
ウォーリ
2d6+3-5=>7 (2D6+3-5>=7) > 4[2,2]+3-5 > 2 > 失敗
ココ
*失敗!
ウォーリ
「アンタも……」
ウォーリ
「そんなモノに縋るの。止めた方が良いんじゃないですか」
ココ
「…………」
ココ
首を横に振る。
ココ
「縋ってなんて、ないもん」
ココ
明らかな嘘を力を込めて言って、首輪を広げた。
ココ
黒いもやが広がって、ぼろぼろになった首輪を覆っていく。
ヤミー・ヤミー
「おしゃぶりから離れられない赤子は、死ぬしかないんだが……」
よいしょ、と姿勢を正す。
ココ
ココは首に、もやで保たれた首輪を巻きなおした。
ヤミー・ヤミー
「この国では逆に生き延びてしまう。それは却って苦しい話じゃないか」
ココ
「苦しくなんてない」
ココ
「確かなものがあれば、僕はいいんだ」
ココ
「だからお兄さんたちにも、確かなものになってほしいんだ」
ココ
「断てないもので結ばってほしいんだ」
ココ
首輪に纏わるもやは広がって広がって、泥が足元で渦を巻く。
ウォーリ
「……」
ココ
「お兄さんは、分かってくれると思ったのに」
ウォーリ
分かるよ。
ウォーリ
分かるから、肯いてはやれない。
ヤミー・ヤミー
「ウォーリ。
 お前の言ってたことは、よく聴けていなかったが……」
ヤミー・ヤミー
「お前の口にすることが正しいってことは、知ってるよ」
ウォーリ
「それは──どうも」
ウォーリ
あなたがそうして肯いてくれるから。
ウォーリ
だから、肯いてはやれない。
ココ
「……もういいよ」
ココ
「お兄さんたちは分からずやだから」
ココ
「追いかけっこは僕もやめる」
ココ
「『結婚前夜』はもう終わり」
ココ
「だから、……ここで確かなものにしてあげる!」
GM
このまま裁判に移ってしまいましょう。
GM
*猟奇と才覚と愛が、沼のほとりで手に手を取って踊る。
GM
*その手を離したら最後。
GM
*裁判開廷!