お茶会 2ラウンド

クエストNo.2
ダンスについて調べる
概要:ダンスについて知る人物から、強引に聞き出すしかない。
目標値:7
消滅条件:成功するか、お茶会2ラウンド目終了と同時に消滅。
成功:ショチのHPを3点減少する。
失敗/放置:なし
GM
ラウンド2:チトセ
チトセ
1d6 (1D6) > 5
GM
5
踊りを見守るように、蝋燭が部屋を照らしている。部屋の中央にある祭壇が、笑うようにカタカタと震えた。
GM
小さな倉庫には、埃をかぶった農具と、ぼろぼろの布団が転がっている。
チトセ
「いやあ」
チトセ
「とはいえ、疲れちゃいますね、こうずっと踊ってると」
チトセ
布団に腰掛ける。
チトセ
そうしてあなたの手を引く。
ショチ
違和感に、ショチも気づいた。手を引かれる。
ショチ
「何のつもりだよ」
ショチ
布団へと腰掛ける。
チトセ
ぐ、と顔を近づける。
チトセ
囁く。
チトセ
「あと何日ですか?」
ショチ
「! お前っ……」
チトセ
「ゴーストペッパーに救世主を殺させて、生き延びてたんですよね」
チトセ
「でも、私が聞いた限りでは、2回」
チトセ
「はぐれてから、3ヶ月」
ショチ
「……………………」
チトセ
「まあ、なんていうか」
チトセ
「私かあなたでしょうね」
ショチ
「……ここで死ぬような奴じゃねーだろ、おめーは」
チトセ
「ロルドゥラの猟奇性は必要だし」
チトセ
「ディエスがいなくなったら、うまく回りませんから」
チトセ
「……私は」
チトセ
「べつに」
チトセ
「いつ死んでも、同じでしょう」
ショチ
「そういう話なのか? さっき自分で言ってたじゃねーか」
ショチ
「お前の言葉によれば、場を沸かしてない奴が死ぬんだろ? 活躍してたぜ、お前は」
チトセ
「困りましたねえ……」
チトセ
「そのぶん、ふたりにいっぱい踊ってもらわないと」
ショチ
「いいのかよ、踊らなくて?」
チトセ
「それより」
チトセ
あなたの肩に触れる。
チトセ
「今できることを、するべきかなって?」
チトセ
引き寄せる。抱きしめる。
ショチ
「こいつ」
チトセ
「嫌ですか?」
ショチ
「……」
チトセ
*ショチの心の疵「偽悪」を愛で舐めます。
チトセ
*クエストは2。 ティーセットも使用します。
[ チトセ ] ティーセット : 1 → 0
チトセ
2d6+3+2=>7 判定(+愛) (2D6+3+2>=7) > 5[2,3]+3+2 > 10 > 成功
[ ショチ ] 偽悪 : 0 → 1
[ ショチ ] HP : 22 → 19
ショチ
「……期限は」
ショチ
「今日だ」
チトセ
「そうですか」
チトセ
あなたの頭を撫でた。
チトセ
髪を指で梳かす。
ショチ
「……何やってんだよ。今の言葉の意味、わかってんのか?」
ショチ
「このショチさまが、大人しく自分の死を受け入れるわけねーだろうが」
チトセ
「わかってますよ」
チトセ
「わかってますとも」
チトセ
いつもと変わらない、穏やかな声。
ショチ
「……わかってねえよ」
ショチ
「バカな奴らだ!お前らはまんまとオレの罠にハマったんだよ!」
ショチ
小屋中に響く、大きな声。
ショチ
「オレを延命させるために、生贄になりに来たんだ! マヌケどもめ!」
チトセ
「そうですねえ」
チトセ
「私は、結構、それでもいいと思ってます」
チトセ
「もう十分生きてますからね」
ショチ
「お前の予想は違う……オレは亡者にお前らを食わせるつもりなんかねえ」
ショチ
「このダンスパーティーは……このダンスパーティーはなァ……!」
ショチ
「呪いの儀式なんだ!」
ショチ
「『役立たずを一人』!『呪い殺して』!『亡者へと変える』!」
チトセ
「ああ~」
チトセ
「亡者に食われるんじゃなくて、シンプルにそういう儀式なんですねえ」
チトセ
「ゴーストペッパーの怒りに触れるわけではなく」
チトセ
「あなたの力ですか」
ショチ
「言ったろうが。救世主サマたちが来たときに、手伝ってもらってたって」
ショチ
「化け物になったほかの救世主を、殺す手伝いをな!」
チトセ
「…………」
チトセ
「朝までこうしてたら」
チトセ
「ふたりは踊ってくれますかねえ」
チトセ
言ってから。
ショチ
「……さあな」
チトセ
唇と唇を触れ合わせる。
チトセ
「どうせ死ぬなら」
チトセ
「最後に楽しいことをしたいです」
チトセ
私でも、あなたでも。
ショチ
「……」
ショチ
「お前らのことなんて嫌いだ」
ショチ
「呪われて……死んじまえばいいんだ……」
チトセ
「ショチ」
チトセ
「私は」
チトセ
「あなたのことが好きですよ」
ショチ
「そういうところが……!」
ショチ
「嫌いだ、嫌いだ! 大嫌いだ!」
チトセ
「責めませんよ」
チトセ
「たぶん、誰も」
チトセ
穏やかに。
ショチ
「……、くそ!」
ショチ
「くそがッ!」
ショチ
「なんで今なんだ!」
ショチ
「あと一日早かったら、儀式は始まらなかった!」
ショチ
「あと一日遅かったら、儀式は終わってた!」
チトセ
「……もし、私達の到着がずれていたら」
チトセ
「他に救世主が来ていたと思いますか?」
ショチ
「……うるせえ……」
ショチ
「もう、何が、どう転んでも」
ショチ
「四人が揃うのは、あと数時間だけなんだぞ」
ショチ
「……もう……いやだ……」
チトセ
抱きしめる。
チトセ
こんなことをしたって、別に未来が変わるわけではない。
チトセ
「そうですねえ」
チトセ
「嫌な世界です」
ショチ
体は小刻みに震えている。
ショチ
「選んだのはオレだ」
ショチ
「誰かを殺して生き延びるって、決めたのはオレだ」
チトセ
「それは、私達みんな同じですよ」
チトセ
「だからここにいて」
チトセ
「明日にはいないかもしれないんです」
ショチ
「誰も、死なないで欲しい……」
チトセ
「…………」
チトセ
「そうですねえ」
チトセ
「そうであれば、よかった」
ショチ
「………………………………」
チトセ
「でも、まあ」
チトセ
「そういう国ですからね」
ショチ
「……ごめん」
ショチ
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい……!」
チトセ
「あなたは悪くないですよ」
チトセ
「病にかかったとして、それが誰のせいでもないように」
チトセ
「あなたが悪いわけじゃない」
ショチ
「オレがっ」
ショチ
「いつもっ、足手纏いでっ」
ショチ
「誰も、殺せねえ、くせにっ……!」
ショチ
「こんな時に! こんな時に限って!」
チトセ
「私は」
チトセ
「ショチと旅をしてきて、楽しかったです」
チトセ
「強さとか、能力とか、関係なくて」
チトセ
「楽しかったですよ」
ショチ
「優しく」
ショチ
「慰めるヒマがあったら……」
ショチ
「踊れ」
ショチ
「踊ってくれよ……」
ショチ
「死にたくないって言えよ!」
ショチ
「オレは、ずっと怖い。今だって踊りたくて仕方がない」
ショチ
「役立たずのくせに、誰かを蹴落として、生き延びたいんだ……」
チトセ
そうだなあ。
チトセ
生きたいなら、踊ったほうがいいのかも。
チトセ
でも今は、踊るよりこうしていたい。
GM
* * *
GM
ラウンド2:ショチ
ショチ
震える手を背中に回す。
ショチ
大きく息を吸って。
ショチ
吐いた。
ショチ
「よし」
ショチ
力強く抱き着いて、体を絡める。
ショチ
誰かに見せつけるように、情熱的に。
ショチ
壁を叩く音に合わせて。
ショチ
手を引いて、くっついては離れ。
チトセ
それに合わせて点滴台がかるい音を立てた。
チトセ
赤い糸のような管が揺れる。
ショチ
*チトセ『シュレーディンガーの葉』を愛で舐め。クエスト1に挑戦、ティーセットを使用。
ショチ
2d6+3+2=>7 判定(+愛)+ティーセット (2D6+3+2>=7) > 7[1,6]+3+2 > 12 > 成功
[ ショチ ] 貢献度 : 20 → 32
[ ショチ ] HP : 19 → 18
[ ショチ ] HP : 18 → 20
[ チトセ ] シュレーディンガーの葉 : 0 → 1
チトセ
合わせて、動く。
チトセ
セックスとダンスは似ている。
チトセ
「…………」
チトセ
「あなたが死にたくないなら」
チトセ
「やっぱり私じゃないですか?」
ショチ
「嫌じゃねえのかよ」
チトセ
「別に」
チトセ
「もとから明日のことはわかりませんし」
チトセ
「だから今日楽しいことをしてるんですよ」
チトセ
「いつ終わってもいいように」
ショチ
首を振る。
ショチ
「オレだって」
ショチ
「明日のことはわからない。だから今日楽しいことをしてる」
ショチ
「でも、だから死んでもいいとはならなかった!」
チトセ
「…………」
チトセ
「いやあ、まあ」
チトセ
「私は病弱なのでね」
チトセ
「死んでもいいかなって思えないと、やっていけなかったんですよ」
ショチ
「でも、生きて来たじゃん。生きるだけでも面倒なこの世界でよ」
チトセ
「生きられましたからね」
チトセ
「皆、揃って」
ショチ
「今だって本気で踊ればお前は生き残れるかもしれないだろうが!」
チトセ
「そうですねえ……」
チトセ
「いつもと、今と、違うのは」
チトセ
「生きるために、殺さなければいけないのが」
チトセ
「好きな人か、そうではない知らない人か、の違いですね」
ショチ
「お前がそうだとしても、オレは嫌だ!」
チトセ
「でも、死にたくないんでしょう?」
チトセ
「じゃあ、どうします?」
チトセ
「私以外の二人の、どちらかを殺しますか?」
ショチ
「……誰が死ぬかじゃない。決め方の方だ……」
ショチ
「たとえば誰もやりたくない役を……ジャンケンで決める流れがあるとするだろ」
ショチ
「そのジャンケン直前に、じゃあその役やってあげますよって言われても」
ショチ
「押し付けようとは……ならねーだろ……」
チトセ
「誰もやりたくなければ、そうでしょうね」
チトセ
ひどく穏やかだ。どこまでも。
チトセ
こんな話をしていても。
ショチ
「……やりたいなんて、言うな……」
チトセ
「そんなあ」
チトセ
撫でる。
チトセ
「死に方くらい選ばせてくださいよう」
チトセ
「尊厳死ってあるでしょう」
ショチ
「…………………………」
ショチ
体の動きが止まる。
ショチ
「でも……だって……お前がよくても……」
ショチ
「オレが……嫌で…………」
チトセ
「そうですねえ……」
チトセ
「別れは辛いものですねえ」
チトセ
皆、そう言った。
チトセ
見舞いに来る誰も彼もが。
チトセ
なんか……元彼とか、元彼ではない何らかの友達とかが。
ショチ
「……別れは……、辛い……」
チトセ
「私は、結局」
チトセ
「元の国のみんなに、別れを言いませんでした」
チトセ
「その前に封筒を開けちゃったんですよね」
ショチ
「……」
チトセ
「『あの葉が全て落ちる頃』」
チトセ
「私は死ぬだろう、と。そう言われました」
チトセ
「ひどく曖昧だとは思いましたが、病気の進行具合って正確には予想できないんでしょうね」
チトセ
「その点、いまは楽ですね」
チトセ
「いつ死ぬか、どう死ぬか。わかりますから」
ショチ
「お前は……いつも……」
ショチ
「すぐに死ぬ死ぬ言って、何やっても死なない、そういう奴だったじゃねえか」
チトセ
「いやあ、驚きですねえ」
チトセ
「自分でもびっくりしてるんですけど」
チトセ
「だからこそ、逆に、思うんですよ」
チトセ
「このまま生き続けたら、私のアイデンティティはどこにあるんだろうって」
ショチ
「別にいいじゃねえか!」
ショチ
「口先だけでずっと死なねえ女! それの何が悪い!」
チトセ
「元の国ならよかったかもしれないですけど」
チトセ
「堕落の国ですからね」
チトセ
「心の疵が、癒えたら」
チトセ
「どうなると思います?」
ショチ
「すぐに死ぬ死ぬ言うやつが、いつからそんな先の心配をするようになった?」
チトセ
「先のことだと思いますか?」
ショチ
「お前…………………………」
チトセ
引き寄せる。
チトセ
抱きしめる。
チトセ
表情が見えなくなる。
ショチ
「……」体から力が抜ける。されるがまま。
チトセ
耳元で囁く。
チトセ
「内緒ですよ」
ショチ
「なんで……このタイミングで、そんな……」
チトセ
「まあ」
チトセ
このタイミングだからでしょうねえ。
チトセ
「……なんででしょうね」
ショチ
リードしようとしていた手は、もう動かない。
ショチ
「嫌いだ…………」
チトセ
「好きですよ」
チトセ
「ショチ」
ショチ
「うるせえ……うるせえ、うるせえ」
ショチ
その腕の中で、背中を震わせて泣いた。
GM
* * *
ディエス
「二人が行っちゃいました……」
ディエス
「とりあえず踊ります!」
ディエス
じたばた…… じたばた……
ロルドゥラ
「えっ」
ロルドゥラ
「あわわ……」
ロルドゥラ
「そっ、そっか、踊らなきゃいけないんだよね」
ロルドゥラ
じたばた…… じたばた……
ディエス
「踊らないと……死ぬみたいな感じがあるってことは……」

ドン ドン ドン
ディエス
「一番踊れてない人が襲われるのでは……!?アーッ!!!」
ロルドゥラ
「あわわわわ」
ディエス
ヒエーッ 大ジャンプ!
ロルドゥラ
すごいジャンプだ……
ディエス
「4人でうまいこと踊りながら迎撃するしかありません……!」
ロルドゥラ
「そそそ、そうだね……」
ロルドゥラ
「……」
ロルドゥラ
「期日……」
ロルドゥラ
「ショチ、期日は大丈夫なのかな……」
ディエス
「さっき、チトセ様は……」
ディエス
救世主は2人死んだと言っていた。
ディエス
そして過ぎた期間は3ヶ月。
ロルドゥラ
「……」
ロルドゥラ
「ショチ……」
ディエス
「......……」
ディエス
踊る足が止まって、手だけをふにゃふにゃ動かす。
ロルドゥラ
「でぃ、ディエスは……」
ロルドゥラ
「私たちが、裁判になったら、どうする……?」
ディエス
「…………」
ディエス
今度は手も止まる。
ロルドゥラ
「ごご、ごめん」
ロルドゥラ
「こんなこと聞かれても、困るよね……」
ディエス
「ショ、ショチ様……ショチ様は……」
ディエス
「ショチ様が、生きててよかったです……」
ディエス
答えになっていない。
ディエス
「で、でも……」
ディエス
「期日が……」
ロルドゥラ
「…………うん」
ロルドゥラ
「うん……」
ロルドゥラ
「ショチが、生きてて、よかったけど……」
ディエス
「……どう、どうすれば、……」
ディエス
「やらなければいけない……」
ディエス
笑顔のまましゅんと立ち尽くしている。
ロルドゥラ
「……私たちも」
ロルドゥラ
この3か月、裁判をしてきて責務を果たしてきた。
ロルドゥラ
ショチがしていることは、救世主としては当然のことだ。
ロルドゥラ
責務を果たすために、亡者を利用してはならないなんてルールは、堕落の国にはない。
ロルドゥラ
ただ……
ロルドゥラ
「ショチ、村に来た救世主が私たちだってわかった時、どんな気持ちだったのかな……」
ディエス
末裔は救世主に付き従い、彼らが世界を救うための礎となるためにいる──ディエスは少なくともそう教えられてきた。
だから救世主がその責務を果たす事については、何も思わない。
ディエス
けれど、責務を果たし合うのが、自分の周りの救世主同士になりうるというのは、初めてだった。
ディエス
「ショチ様……」
ロルドゥラ
「もし……」
ディエス
「ショチ様は、我らと……?」
ロルドゥラ
「……もし、死ぬのが私かチトセだったら……」
ロルドゥラ
「ショチは、どっちのほうがいいって思ったかな……」
ディエス
「…………」
ディエス
「ショチ様は……どっちも、嫌だと思うと、思います……」
ロルドゥラ
「…………」
ロルドゥラ
「そ、そうだね……」
ロルドゥラ
「変なことばっかり言って、ごめんね……」
ディエス
「ショチ様は、言葉通りの方ではないので、むずかしいです」
ディエス
「けど……」
ディエス
「……」
ロルドゥラ
でも、ディエスは私がショチを見捨てたことを知らない。
ロルドゥラ
チトセも……
ロルドゥラ
私が言っていないから。
ディエス
ショチとまた4人で戻れると思っていた。
ディエス
4人で、今までのように……
ディエス
「…………」
ディエス
隣の部屋からの声に、肩を落とす。
ロルドゥラ
「…………」
ディエス
「もっといい日に来られればよかった」
ディエス
「……」
ディエス
「もっと、間に合う日に……」
ロルドゥラ
「……うん……」
ロルドゥラ
項垂れている。
ロルドゥラ
ディエスの声がひそやかなのとは対照的に、普段のディエスほど大きなショチの声が小屋に響き渡っている。
ディエス
そんなことを言ってもしょうがない、起こりうる裁判のために備えなければいけない。……仲間に対しそのように割り切った考えを抱く事は、年端も行かぬディエスにはまだできない事だった。
ロルドゥラ
役立たず、という言葉が強く響く。
ディエス
「……」
ディエス
私にもある、分けていただいたこの救世主の力は、皆様の責務を果たすためのものにはなれるのでしょうか?ふとそのような疑問が浮かぶ。
ロルドゥラ
ショチのために、みんなのために戦う、と言った。
ロルドゥラ
けれどこれは……
ロルドゥラ
私は……踊っていて大丈夫だろうか?
ディエス
隣からショチ様の嘘が聞こえる。
ロルドゥラ
ショチはそんなこと思ってない。それは分かる。
ロルドゥラ
そうだ。でも……
ロルドゥラ
儀式は始まってしまっている。救世主はだれか、死ななければならないのだ。
ディエス
「あと、数時間……」
ディエス
4人でいられるのは、それっきり?
ディエス
「……4人で、また旅ができると……」
ディエス
思っていた。
ロルドゥラ
「うん……」
ロルドゥラ
「ショチが、生きててよかった……」
ディエス
「はい……」
ディエス
4人で居た時の事を、明日にはショチがいなくなる事を思う。
ディエス
4人でいる時は、そうだ、今ならわかる。楽しかったんだ。
ロルドゥラ
四人で旅をできてよかった。
ロルドゥラ
その四人の旅も、あと数時間で終わる。
ディエス
「どうにかして、ショチ様も、皆も、生かす方法は……」
ロルドゥラ
その言葉に、今から、この村に、何も知らない救世主が来てくれたら、なんて、望みのない考えが頭に浮かぶ。
ロルドゥラ
そうだね、と力ない声が答えた。
チトセ
足音。
チトセ
「ただいま~っ」
ショチ
「……っ、うっ……」
ディエス
「あわわわ」
ディエス
「ショチ様が泣いておられます」
ロルドゥラ
「お、おかえりなさい……」
ショチ
「……どこまで聴こえた?」
ロルドゥラ
「踊りがちゃんとできなかった人が、亡者になるって」
ロルドゥラ
「ショチが……」
ロルドゥラ
「ショチが、ずっと、がんばってたってことは……わかったよ」
ディエス
「あと……嫌だとか、じたばたする音だとか……」
チトセ
筒抜けでは?
ロルドゥラ
そ、そこは触れないでおこうと思ったのに……
ディエス
ディエスに性知識があったなら、HP-3と照らし合わせてセックスを見出すことができたのであろうが、残念ながらそうではない。
ショチ
「……じゃあ、なんで、てめえらは」
ショチ
「踊ってねえんだよ」
ロルドゥラ
「た……たぶん」
ディエス
「はい!衝撃を受けて……止まっていました!」
ロルドゥラ
「ショチと、同じだよ……」
ショチ
「どいつもこいつも!」
ロルドゥラ
「だって」
ディエス
「だ、だって……」
ロルドゥラ
「しょ、ショチにも、チトセにも」
ロルドゥラ
「死んでほしくないし……」
チトセ
「…………」
ロルドゥラ
おろおろと視線が泳ぐ。
ロルドゥラ
「わ、私も、死にたいわけじゃない、けど」
ディエス
「3ヶ月探して、やっと見つけて、あと数時間で……また、誰かいなくなるだなんて……わたしは……」
ロルドゥラ
「しょ、ショチだって、私たちに、死んでほしいわけじゃ、ないのが分かって」
ロルドゥラ
「そう、だよ」
ロルドゥラ
「私も、同じだよ……」
ロルドゥラ
「チトセも、そうだよね?」
チトセ
「うーん」
チトセ
「半分そうです」
ディエス
「半分!」
ロルドゥラ
「は、半分?」
ショチ
「……」
チトセ
「ショチさんにも、ロルドゥラさんにも、死んでほしくない」
チトセ
「ここまでは同じ」
ロルドゥラ
「…うん」
チトセ
「自分が生きていたい、というところは~……」
チトセ
「そうじゃないところですねえ」
ロルドゥラ
「……」
ロルドゥラ
「え?」
ディエス
「いけません!救世主様が死ぬのは!」
チトセ
近いなあ~。
ディエス
ワァッ
チトセ
「だめですか?」
ロルドゥラ
「ち、チトセの言ってること……」
ロルドゥラ
「よく、分からない……」
ディエス
「だめです!」
ディエス
「死ぬと……死ぬんですよ!?」
チトセ
「そうですねえ」
ディエス
「死ぬと……踊れないですし!この後のゴーストペッパーも食べられません!」
チトセ
「そうですね」
ディエス
「3ヶ月探してやっと会えたショチ様ともお別れなんですよー!?」
ロルドゥラ
「……」
ディエス
「それってもしかして、寂しいってことではないですか!?」
ロルドゥラ
「うん」
ロルドゥラ
「……」
ロルドゥラ
「でも、ディエス」
ロルドゥラ
「……誰かは、そうなるんだよ」
チトセ
「そうですねえ」
ディエス
「……そうです!」
ディエス
「ではそのままチトセ様がいいですよって言ったまま、私達はそれに従うのですか?」
ロルドゥラ
「ううん」
ロルドゥラ
「だ、だって、ショチは……言ったよね」
ロルドゥラ
「亡者になるのは」
ロルドゥラ
「役立たずだって」
ショチ
「…………」
ディエス
「やくたたず……それはつまり、うまく踊れなかった人です!」
ロルドゥラ
「わ、私から見たら」
ロルドゥラ
「みんなうまく踊れてるから、だれが……」
ロルドゥラ
「誰が、役立たずなんてわからないよ」
ロルドゥラ
「で、でも、そういう決め方なんだよね」
チトセ
「そうみたいですねえ」
ショチ
「……そうだ」
チトセ
「まあ、まだ時間はありますから」
ディエス
「……じゃあもう、4人で踊りましょう!!!!」
ショチ
「……!」
ディエス
「このままなんか……なんかお葬式ムードでお別れになるのは、どうなんでしょうか!?」
ロルドゥラ
「うん」
チトセ
「生前葬ですか? いいですねえ!」
ロルドゥラ
「そ、それに」
ロルドゥラ
「私はやっぱり、みんなには、死んでほしくないよ」
ディエス
「そうです!私もです!」
ロルドゥラ
「し、死んでほしくないから……」
ロルドゥラ
「少しでも……」
ディエス
「少しでも?」
ロルドゥラ
「…少しでも……」
ディエス
「はい!」
ロルドゥラ
「ひ、ひえ」
ロルドゥラ
「あの……」
ロルドゥラ
「なんて言えばいいんだろう」
ロルドゥラ
「これでよかったんだって、思いたい」
ロルドゥラ
「チトセも、そうだよね?」
チトセ
「それは、そうですね」
ロルドゥラ
「よ、よかった」
チトセ
「納得が必要ですよね」
ロルドゥラ
「へ、へへ……」
ロルドゥラ
「だ、だからね」
ロルドゥラ
「お、踊ったほうがいいよ」
ディエス
「そうです!ロルドゥラ様!チトセ様を踊せてください!」
ディエス
「ヤァーって!」
チトセ
「みんなで踊るんですよ」
ディエス
「はい!」
チトセ
「ディエスさん、あなたも」
ディエス
「はい!」
ショチ
「……よし! やるか!」
ディエス
「はい!!」
ロルドゥラ
「う、うん……」
GM
祭壇の前に、踊るスペースがある。
ロルドゥラ
まるで儀式のような。
ロルドゥラ
「み、みんなで、踊ろう」
ロルドゥラ
「……これでよかったって、思えるように」
GM
* * *
GM
ラウンド2:ロルドゥラ
ロルドゥラ
1d6 (1D6) > 6
GM
6
外にはたくさんの気配。末裔たちは、すべてゴーストペッパーへと変わり果てたのだろう。この集落はもう終わりだ。
ロルドゥラ
ドン、ドン、と外から響く音は、先ほどから絶えることがない。
GM
十を超えるであろう気配。この集落で見た末裔の人数も同じくらいだった。
ロルドゥラ
昼にはあれほど賑やかな音楽が鳴っていて、踊る楽しさが分かるようになったような気がしていた。
ロルドゥラ
壁を叩く音はリズムを刻むようではあるが、それにしてもどこか不穏だ。
ロルドゥラ
踊っているみんなを見回す。
ディエス
皆を見て、真似をする。
チトセ
身体を動かしている。
ショチ
笑みを浮かべて舞う。その胸中はどうあれ。
ロルドゥラ
腕を振って、足を踏み鳴らし、踊る。
ロルドゥラ
昼、ショチが教えてくれたように、チトセが踊っていたように。
ロルドゥラ
ディエスは……
ディエス
ショチのマネをして笑顔で踊る。
ディエス
人の模倣に終始する踊りは、チトセの方を見ればチトセの踊りになる。
ロルドゥラ
ちぐはぐな踊り。
ロルドゥラ
自分はどうだろう? 自分もどこか、ぎこちない踊りに思える。
ロルドゥラ
ロルドゥラはチトセが、ショチに『亡者になるとしたら、私かあなた』と言ったことは知らない。
ロルドゥラ
それはあくまで、救世主として、ともに戦う仲間として見たときの話だ。
ロルドゥラ
ただ踊りだけを見るならば、ここでの『役立たず』は、ディエスか自分だろう。
ロルドゥラ
いや、自分が一番、踊れてないんじゃないか、と思う。
ロルドゥラ
それでいいんじゃないか。
ロルドゥラ
そう思うと、踊ろうと言ったのが自分のはずなのに。
ロルドゥラ
気が付くと、踊る動きが止まっている。
ディエス
「あ!ロルドゥラ様!疲れましたか?!」
ロルドゥラ
「……う、うん」
ロルドゥラ
「ご、ごめん、ちょっと……休憩してもいいかな」
ロルドゥラ
その言葉は、ディエスだけではなく、チトセやショチのほうにも向いている。
ディエス
「じゃあ皆で休憩しますか?」
ロルドゥラ
「う、うん。そのほうがいいよね」
チトセ
「そうしましょうかあ」
ディエス
一番力のあるロルドゥラが疲れたというのなら、チトセやショチだって疲れているだろう。
ショチ
「さすがに一晩踊りっぱなしはきついか」
ロルドゥラ
「うん……」
ロルドゥラ
「…………」
ショチ
「しゃーねえ。少しだけな」
ロルドゥラ
「あ、ありがとう。ショチ」
ロルドゥラ
座り込む。
ディエス
「でも、よかったですね、ショチ様と踊れて!」ロルドゥラの方を見て。
ディエス
体育座りをしている。
ロルドゥラ
「うん」
ロルドゥラ
「み、みんな、踊ってくれてよかった」
ロルドゥラ
「ち、チトセも」
ロルドゥラ
「こ、怖かったから……」
チトセ
「怖かった、ですか?」
ロルドゥラ
「死ぬのは怖いよ」
ロルドゥラ
「わ、私がじゃなくて」
ロルドゥラ
「チトセも、ショチも、ディエスも」
ロルドゥラ
「誰が死んでも嫌だし怖い、し」
ロルドゥラ
「死んでもいいって言われるのも、嫌だし」
ロルドゥラ
「わ、私が死ぬのも…………」
ディエス
「はい!ぼくも皆が死ぬのは嫌です!」
チトセ
「私も皆が死ぬのは嫌ですねえ」
ロルドゥラ
「う、うん。だから」
ショチ
「……」
ロルドゥラ
「だから、みんなでちゃんと踊りたかった」
ロルドゥラ
「…………」
ロルドゥラ
「で、でも……」
ディエス
「でも?」
ロルドゥラ
「も、もしかしたら」
ロルドゥラ
「わ、私が」
ロルドゥラ
「わ、私がなったほうがいいかもしれない……」
ディエス
「そんなことはありません!!!」
ディエス
「なんでそんな事をおっしゃるのですかー!」
ロルドゥラ
首を横に振る。
ロルドゥラ
「わ、私……」
ロルドゥラ
「元の世界では、役立たずで」
ロルドゥラ
「それで……」
ディエス
「でも堕落の国ではその強力無比な爪で大活躍です!」
ロルドゥラ
「ろ、ロルドゥラって言うのもね」
ロルドゥラ
「ゴミって意味なんだ」
ディエス
「!」
チトセ
「あら」
チトセ
「私は『長生きするように』って意味の名前ですよ」
チトセ
「ウケますよね」
ディエス
「わーっ、ディエスのディエスという名前は……タロットからだそうです!」
ディエス
「私の母はトランプ兵だったのですが、なぜでしょう?」
ロルドゥラ
「……わ、わかんないけど」
ロルドゥラ
「だから、ええと、うまく踊れてないし」
ロルドゥラ
「うまく踊れてないなら、しょうがないかもって……」
ディエス
「名前と今は関係ありませんっ!」
ロルドゥラ
わやわやとした口調で言って、膝を抱える。
チトセ
「いいんじゃないですか、名前のとおりに生きなくても」
ディエス
「私もタロットの名前ですがトランプ兵の末裔です!」
ロルドゥラ
「み、みんなは、そうかもしれないけど」
ロルドゥラ
「わ、私は、名前通りに生きてきたから」
ディエス
「あっでも……父親が救世主様らしいんですけど、だからトランプじゃないのかな……」
ロルドゥラ
「救世主?」
ディエス
「はい!顔は見ることができなかったのですが……」
ロルドゥラ
「そ、そっか……」
ディエス
「......…………あ!」
ディエス
「ハッ、なんでもないです!」
ロルドゥラ
「えっ」
チトセ
「えっ?」
ショチ
「なんだ?」
ディエス
(もしかして……私でも責務を果たす代わりになれるのかな!?)
チトセ
「言ってくださいよ~」
チトセ
「心残りになるじゃないですか」
ディエス
「えへへ……」
ディエス
「でもまだチトセ様は死にませんよ!」
ロルドゥラ
「そ、そうだよ」
ディエス
「死ぬと困るので……言いません!」
ロルドゥラ
でも私も気になるな……
ディエス
(末裔の自分が救世主様にできることがあるかもしれない……!)
チトセ
「私が死ななかったら誰が死ぬんです?」
ディエス
「わかりません!」
チトセ
「じゃあ、言っておいてくださいよ」
ディエス
「えーっ!」
チトセ
「誰かしらは気になりますよ」
ロルドゥラ
「わ、私が……死ぬよ」
ディエス
「わわーっ」
ショチ
「お前らなあ……!」
ディエス
「さっきそういうのはやめようっていったじゃないですかーっ」
ロルドゥラ
「……で、でも」
ロルドゥラ
「や、やっぱり、そのほうがいいような、気がして」
ロルドゥラ
「私……」
ロルドゥラ
「……しょ、ショチも」
ロルドゥラ
「私が、役立たずだって、知ってる……から」
ディエス
「えーっ」ショチを見る。
ショチ
「それお前……今言うかあ!?」
ロルドゥラ
「い、今しか、ないよ」
ロルドゥラ
「今まで、言えてなかったから……」
ショチ
「終わった話なんだよ!」
ロルドゥラ
「でも」
ロルドゥラ
「だって」
ロルドゥラ
「ショチが、こんな儀式しなきゃいけなくなったのは」
ロルドゥラ
「私のせいだし……」
ショチ
「…………!」
ロルドゥラ
「そ、うだよね」
ロルドゥラ
「私が、あの時ちゃんと、ショチを、助けてたら」
ロルドゥラ
「こんなことには、ならなかったよ」
ショチ
「お……オレが! 自力で飛び降りればよかっただけだ!」
ロルドゥラ
首を横に振る。
ロルドゥラ
「あ、足が、板に挟まってて」
ロルドゥラ
「ショチには無理だった」
ロルドゥラ
「私が、外せたかもしれなかった」
ロルドゥラ
「外せなかった、かもしれないけど」
ロルドゥラ
「でも、どっちにしても……私のせいだよ」
ショチ
「それは別に……ツイてなかった、とかでいいだろうが!」
ロルドゥラ
「……ず、ずっとこのこと」
ロルドゥラ
「怖くて、言えなくて」
ショチ
「誰のせい誰のせいって」 
ロルドゥラ
「わ、私が悪いって、分かってたから」
ショチ
「誰が悪いって!?」
ショチ
「誰かのせいにすんならお前!」
ショチ
「儀式を始めた奴のことはお咎めなしかよ!」
ロルドゥラ
「だ、だってそれは、当たり前のことだもん」
ロルドゥラ
「責務を果たさないと、亡者になるんだから……」
ショチ
「はっ! ほざきやがる!」
ショチ
「お前は逆の立場だったらきっとこう言うんだろうぜ」
ショチ
「『儀式を始めたのは自分』『みんなを巻き込んだのは自分』『自分のせい』ってな!」
チトセ
「そうですねえ」
チトセ
「『病にかかったとして、それが誰のせいでもないように』」
チトセ
「『あなたが悪いわけじゃない』」
チトセ
「……そうですよね?」
ロルドゥラ
「でも私は」
ロルドゥラ
「ショチを助けられなかった」
ロルドゥラ
「……ショチが生きててよかった」
ショチ
「…………こっちだってなあ」
ショチ
「ずっとはぐれて、お前らの安否もわからなかったんだ」
ショチ
「生きててよかったよ、お前がよ!」
ロルドゥラ
「あっ」
ディエス
「はい!生きててよかったです、本当に!」
ロルドゥラ
「……う、うん」
ショチ
「さっき、みんなで踊ろうって話になったじゃねえか」
ショチ
「死にてえなら、全力を尽くしてから負けて死にやがれ!」
チトセ
「そうですよお」
ディエス
「チトセ様もです!!!!」
ディエス
「死んでほしくないですが!!」
ディエス
「でももしこれが最後として!」
ディエス
「最後に見る顔が諦めた救世主様の顔というのは、悲しいです!」
チトセ
「そうですねえ」
チトセ
「じゃあ、病人にできる限りがんばりまぁす」
ディエス
「ほら!ロルドゥラ様!チトセ様がこうおっしゃってる!」
ロルドゥラ
「……ディエスは」
ディエス
「はい!」
ディエス
「ディエスです!」
ロルドゥラ
「ディエスは……」
ロルドゥラ
じっと見ている。
ディエス
笑顔は変わらない。
ディエス
ずっと変わらない。
ロルドゥラ
「……ディエスも、そう思ってる?」
ディエス
「?」
ロルドゥラ
「……わ、私と、同じなのかな」
ロルドゥラ
座り込んだまま、同じように体育座りをしているディエスを見る。
ディエス
「いいえ、ディエスは末裔です!救世主様と同じではありません!」ズレる回答。
ディエス
「あ!でも救世主様が父親なので……半分同じです!」
ディエス
そういう話ではない。
ロルドゥラ
「そ、そうじゃなくて……」
ディエス
「ショチ様が生きててよかった?」
ロルドゥラ
「そ、そうだけど、そこでもなくて」
ディエス
「ハッ、頑張るという部分ですか?!」
ロルドゥラ
「……みんなが、死ぬぐらいなら」
ロルドゥラ
「じ、自分が死ぬのがいいって、思ってる?」
ディエス
「あ、はい!」
ディエス
「それで救世主様方が責務を果たせるのなら!」
ディエス
「末裔としてそれ以上はありません!……半分末裔だから、15日かもしれませんが!」
ロルドゥラ
「…………」
チトセ
「…………」
ショチ
「こいつら……」
ディエス
「末裔は救世主様に付き従うのが役目です!」
ディエス
「でも踊るのはがんばります!」
ロルドゥラ
「は、はは……」
ロルドゥラ
「……こ、困ったね……」
ディエス
「はい、皆様……自己犠牲の精神がございます!」
ディエス
「救世主様なのにー!」
ディエス
「私は末裔です。救世主様に世界を救って頂くのが本懐です」
ディエス
「だから私は皆様に生き残っていただきたいです!」
ロルドゥラ
「ち、チトセは?」
チトセ
「困りましたねえ」
チトセ
「超困りましたね」
ロルドゥラ
超困ってる。
チトセ
「ディエスさんの力は必要ですよ」
チトセ
「あなたがいなかったら、勝てない戦いがいくつもあります」
チトセ
「全滅よりはマシでしょう」
ロルドゥラ
「だ、だから……チトセが死んだほうがいい、って思う?」
チトセ
「はい」
ディエス
「そんなーっ」
ロルドゥラ
「……わ、分かった」
ロルドゥラ
「や、やっぱり、みんな、考えていることは、同じだって」
ロルドゥラ
「み、みんなが死ぬより、自分が死んだほうが、いくらかましだって」
チトセ
「そうですか?」
チトセ
「私が、ただ、自分の我が儘で」
チトセ
「それだけで死にたいと思ってると思われてます?」
ディエス
「でもそれでロルドゥラ様が死んでいいってことではありませんよ!」
ロルドゥラ
「そうだよ」
ロルドゥラ
「……だ、だからね」
ロルドゥラ
「わ、私」
ロルドゥラ
「それぐらい、みんなのことが、好きだって」
ロルドゥラ
「……そ、そう思ったの」
ショチ
「ああ!?」
ロルドゥラ
「チトセのことも、ディエスのことも、ショチのことも」
ロルドゥラ
「わ、わたし、堕落の国に来てよかった」
ショチ
「……!」
ディエス
「あっ!なんですかその死にそうなセリフ!」
チトセ
「そうですよ、それ私の特権ですよ」
ロルドゥラ
「だれかが死なないと、いけないんだよ」
ショチ
「何だ? ずいぶんと仲良しこよしのサークルになったもんだなあ!」
ショチ
「都合がいいから群れてた! そうじゃねえのかよ!」
ディエス
「私は救世主様を先導するために居るんです!」
ディエス
「私の役目はここで終わってもいい、救世主様方がそれで1人でも進めるなら」
ロルドゥラ
「あ、ありがとう、ディエス」
ディエス
「ムキー!」
ロルドゥラ
「……で、でもね、大丈夫」
ディエス
「大丈夫なのですか?」
ロルドゥラ
「ディエスは、今は、そんなことしなくていい」
ディエス
「?」
ロルドゥラ
「……ほかの二人を、助けてあげて」
ロルドゥラ
「き、きっと……」
ロルドゥラ
「ううん」
ロルドゥラ
「わ、私がそうしたくて、そのほうがいいって思ったの」
ロルドゥラ
「……わ、私の代わりに、亡者の野菜、ちゃんと食べてね」
ロルドゥラ
*ディエスの『食事』を愛で舐めます。クエスト挑戦は無し。
ディエス
「…………」
ショチ
「ふざっけんなよ、死にたがり!」
ショチ
*横槍
ショチ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
ショチ
2d6+0=>7 判定(+猟奇) (2D6+0>=7) > 6[1,5]+0 > 6 > 失敗
ロルドゥラ
2d6+1=>7 (2D6+1>=7) > 7[5,2]+1 > 8 > 成功
[ ショチ ] HP : 20 → 19
ショチ
「こんなはずじゃなかった」
ショチ
「死ぬ役の奪い合いじゃねえか!」
ロルドゥラ
「ご、ごめんね」
ロルドゥラ
「でもやっぱり、わ、私……みんなに死んでほしくない」
ロルドゥラ
「だ、だれが死ぬのも嫌で」
ロルドゥラ
「わ、私が死んだら、みんなが、きっと悲しんで、悔しがってくれて」
ロルドゥラ
「だ、だから」
ロルドゥラ
「……そ、それが、嬉しいって思ったの」
ロルドゥラ
「みんなが、好きだから」
ショチ
「ざけんな! ふざっけんなよ!」
ショチ
ショチは、現状をかなり正確に理解している。
ショチ
パーティーの最初から、ずっと皆の踊りを、その貢献度を強く意識せざるを得なかった立場だ。
ショチ
だから、ロルドゥラがここで踊りを放棄すれば、亡者になるのが誰かも、わかっていた。
ショチ
「ふざ……けんなよ……!」
ロルドゥラ
「ごめん……」
ショチ
それでもショチには、力尽くで人を動かす事はできない。
ディエス
「…………」
ショチ
そういう心の疵だ。
チトセ
「……本当に」
チトセ
「本当にそれが嬉しいんですか?」
ロルドゥラ
「うん」
ロルドゥラ
「ううん、嬉しくなくてもね」
ロルドゥラ
「みんなが死ぬほうが、もっとずっとつらい」
ロルドゥラ
「ごめんね……」
チトセ
「…………」
[ ディエス ] 食事 : 0 → 1
GM
ラウンド2:ディエス
ディエス
*凶暴性を才覚で舐めます ティーセット使用
ロルドゥラ
*横槍を入れます
ロルドゥラ
choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
ロルドゥラ
2d6+3=>7 (2D6+3>=7) > 6[2,4]+3 > 9 > 成功
ロルドゥラ
1d6 (1D6) > 5
ディエス
*あ、クエスト宣言忘れてた 1しますねいちおう
ディエス
2d6+3+2-5>=7 (2D6+3+2-5>=7) > 5[3,2]+3+2-5 > 5 > 失敗
ディエス
「……」
ロルドゥラ
「……」
ディエス
救世主の借り物の力を奮ってでも踊らせるつもりだった。けれど、実際のところ、手はそれ以上動かなかった。
ロルドゥラ
ディエスが心の疵の力を使えばあるいは、ロルドゥラの猟奇性を御して無理に踊らせることもできたかもしれない。
ディエス
このメンバーからいちばん強い暴力が抜ける危険を、ディエスは理解し、それを止めるつもりだった。しかしその対案にチトセを犠牲にしましょうとも、ロルドゥラの要望をないがしろにする何かを言うことも出来なかった。
ロルドゥラ
それは畢竟、『役立たず』を決める話になってしまうからだ。
ロルドゥラ
それは嫌だったし、もう、ロルドゥラも自分を役立たずだとは思っていなかった。
ディエス
「それがロルドゥラ様の望みなら……」
ディエス
末裔は救世主に逆らえない。逆らわない。
ロルドゥラ
「ありがとう、ディエス」
ショチ
「ロルドゥラ……てめえ……」
ロルドゥラ
「大丈夫、望んでないよ」
ロルドゥラ
「もっと、みんなと旅をしたかったし」
[ ディエス ] ティーセット : 1 → 0
ロルドゥラ
「四人で踊りを踊って、四人で野菜を食べたかった」
ロルドゥラ
「で、でも……それは無理だから」
ロルドゥラ
「だ、だから、……仕方ないよね」
ショチ
「…………!」
ショチ
言葉に詰まる。
チトセ
「…………」
ショチ
仕方ないとは言いたくないが、この状況を打破する術がないことを知っている。
チトセ
気持ちはわかる。わかってしまう。誰よりも。
ディエス
「仕方ないなんてことがありますでしょうか」
ディエス
「ロルドゥラ様がそういう選択をしてくださったのですから、私達はその分……ロルドゥラ様を糧に生きていくしかありません」
ロルドゥラ
「うん」
ディエス
「私にはその選択を覆す力はありません」
ディエス
「……他の二人にも」
ロルドゥラ
そしてもはや、ロルドゥラにも。
ディエス
「いちばん強いロルドゥラ様が亡者になってしまわれるのは非常に惜しい」
ディエス
「ロルドゥラ様がなんと思おうとも、ロルドゥラ様の力は私達にとって必要なものです」
ロルドゥラ
「……ありがとう」
ロルドゥラ
「でもそれは、ディエスもチトセもショチも、同じだよ」
ロルドゥラ
「で、ディエスは戦いの話をするけど」
ロルドゥラ
「わ、私は、……みんなが、私にとって必要に見えるし」
ロルドゥラ
「私以外のだれが亡者になるってことになっても」
ロルドゥラ
「踊ってって、嫌だって、言ったと思う……」
ディエス
「ええ、きっとそうでしょう、皆様そう思われているのではないでしょうか?」
ロルドゥラ
「うん」
ロルドゥラ
「でも……だからこそ」
ロルドゥラ
「最後だから」
ロルドゥラ
「これでよかったって、仕方なかったって、思わせて……」
ロルドゥラ
「そ、そうじゃなかったら」
ロルドゥラ
「怖いから」
ショチ
「……」
ショチ
この儀式の発動は三回目。過去二度は、赤の他人を巻き込んで行われた。
ショチ
だが、たとえ殺すのが赤の他人であったとしても、自分が殺しの直前に尻込みすることは目に見えていた。
ショチ
だから、このような儀式になっている。自分自身を巻き込んで、自分にも中断できないような儀式に。
ショチ
ショチは、この状況に対して、何もできない。
ロルドゥラ
それでよかった。
ロルドゥラ
儀式を中止したショチを連れて、夜明けまでほかの救世主を探して、
ロルドゥラ
仕方なかった、とショチを見捨てることにならなくてよかった。
ディエス
誰も見捨てられないままこうなってしまったのなら、それに従う他ない。
ディエス
「……ロルドゥラ様、ロルドゥラ様の持ち物を頂けますか」
ディエス
「なんでもいいです!」
ロルドゥラ
「うっ、うん」
ディエス
「……亡者になったら、そういったものも、全部失われてめちゃんこになることがございますので」
ロルドゥラ
「ひえっ……」
ロルドゥラ
「そ、そうだね、分かった」
ディエス
「……我らにロルドゥラ様を偲ぶものが何も無くなってしまうのは、悲しいです」
ロルドゥラ
ごそごそと羽根を揺らしながら荷物を降ろして、ディエスに渡す。
ロルドゥラ
ロルドゥラは爪を振るう、身軽にしていなければならない救世主。
ロルドゥラ
だから、荷物は軽いものだった。
ロルドゥラ
小さな荷物の中に、水パイプが入っている。
ディエス
ありふれた、救世主ならたまに使う水パイプ。
ディエス
受け取って、わあいと笑う。人はものをもらった時に喜ぶから。
ディエス
けれどこの後ロルドゥラが死ぬのに笑うのは正しいのだろうか?笑顔のまま水パイプを持ち、ありがとうございますと一礼する。
ロルドゥラ
「ううん」と首を横に振る。
ロルドゥラ
「私がみんなにできることは、たぶんそれが最後だから」
ロルドゥラ
話しているうちにも、刻々と夜明けが近づいている。
ディエス
ディエスは座り込んだ。
ディエス
「最後にみなさんでお話でもなさいますか!?」
ディエス
人をどのように見送ればいいのかわからない。
ショチ
「……ハハ……そうだな……」
チトセ
「そうですねえ」
ロルドゥラ
「う、うん」
ディエス
「……4人でずっとやっていけると思っていましたが、人生はアクシデントの連続ですね!」
ショチ
「……ごめん」
ディエス
「元を正せばあのハイスピードババアです!」
ロルドゥラ
「しょ、ショチが謝ることじゃないよ」
ディエス
「アレ、何なのですか!?」
ロルドゥラ
「へ、変だったよね」
チトセ
「やばかったですね、ハイスピードババア」
ディエス
「ものすごく……はやすぎます!」
ロルドゥラ
「ぐるぐる回って怖かったね……」
ショチ
「……っ」
ショチ
「そ、そう、聞いてくれよ!あいつさー!」大きな声を出す。
ショチ
不自然に明るい声で。
ディエス
「はい!」
ロルドゥラ
「なっ、なになに?」
ディエス
それに同調するようないつもの声。
ショチ
「なんか手からビーム出したじゃん!馬にバァーって!」
ロルドゥラ
「出してた」
チトセ
「出してましたねえ」
ディエス
「マジヤバいでした!」
ショチ
「で馬ごとフッ飛ばされたんだけど、アレめちゃくちゃ怖かったんだよ!」
ショチ
「走りながら痩せていくの、馬が!」
ロルドゥラ
「えっ」
ロルドゥラ
「え、えっ!?」
ディエス
「あれ凄かったです。バヒュー!って2人が遠くに!」
チトセ
「痩せていったんですか」
ディエス
「並々ならぬうまのそくどでした!」
ショチ
「どんどんシワシワになって、あっという間にここに着いて!」
ロルドゥラ
「ひ、ひええ」
ショチ
「餓死だか老衰だかわかんねえけど、馬車が止まった時にはミイラみたいになってたんだぜ」
ディエス
「ショッキング!」
チトセ
「こわ~……」
ロルドゥラ
「じゃ、じゃあ、それが私たちの誰かに当たってたら…?」
ディエス
「わ~!」
ショチ
「考えたくねえ!」
ディエス
「成長するんですかね!?」
ディエス
3mぐらいに大きくなった自分を想像している。
ショチ
「そのまま干からびて終わりかもしれねえぞ」
ディエス
「ギャーッ!」
ロルドゥラ
「こっ……こわい……」
チトセ
「尊厳死と真逆ですねえ」
ディエス
「老衰は末裔には贅沢な願いですねーっ!」
チトセ
「それはそうかも」
ショチ
「その老衰は全然嬉しくねえよ!?」
ロルドゥラ
こくこく頷いている。
ディエス
「何もなせないまま老衰死は……いやですね!」
ショチ
笑いながら話を続ける。
ショチ
日付が変わるまでの時間はあとわずか。今更踊ったところで、もう何も覆りはしない。
ショチ
諦めて、踊りをやめて、残りを笑顔で過ごすしかなかった。
ロルドゥラ
ショチと再会してから、流れるように踊ることになって、話すのも踊りの合間だった。
ロルドゥラ
腰を押し付けてこうして何でもない話をするのは、それこそ三か月ぶりだ。
ディエス
明るく笑って相槌を打つ。
ディエス
小さい頃に涙が枯れてしまったディエスは、ついぞ別れを惜しむ涙を流すことはなかった。
残りのひとときを笑顔で過ごす事ができたのは、よかったのかもしれない。
チトセ
自分が同じ立場なら、まあ。いい終わり方だろうと思う。
チトセ
自分の命に対して「仕方ない」と割り切れるように、人に対してもまた、どこか冷静にそんなことを考える。
ロルドゥラ
みんなで話せてよかった、と思う。
ロルドゥラ
怖い、というのも、死にたいわけではない、というのも本音だ。
ロルドゥラ
終わりを待って黙り込んでいるよりは、こうしてそのことを忘れて話をしているほうが幾分よかった。
ロルドゥラ
臆病なのは、自分もショチと変わらない。
ロルドゥラ
取り返しのつかない状況まで持ち込まなければ、やっぱり、と誰かに変わってもらっていたかもしれない。
ロルドゥラ
……けれど、夜の闇が少しずつ薄くなるにつれて、意識しないということは難しくなってくる。
ロルドゥラ
心の疵が軋みを上げるのは、その恐怖のせいか、呪いがいよいよもって回り始めたせいなのか分からなかった。
ショチ
「あっははは!おもしれー……」
ショチ
「はは……」
GM
小屋が軋む。
ショチ
「……」
ディエス
「わ……」
ショチ
「……そろそろか」
ショチ
時間を、体が覚えている。
ショチ
「何か、言う事はあるか?」
ロルドゥラ
びくりと体が震える。
ロルドゥラ
首を横に振った。
ロルドゥラ
「もう……大丈夫」
ロルドゥラ
「楽しかった」
ショチ
「へっ。お人よしが……」
ディエス
「……では!」
ディエス
「おさらばです、ロルドゥラ様!」
ロルドゥラ
「う、ん」
ディエス
きらきらと、相変わらず。死の先を理解しないような明るい顔。
ロルドゥラ
「さよなら」
ロルドゥラ
「さよなら……みんな」
チトセ
「ロルドゥラさん」
チトセ
「あなたと旅ができて、よかったです」
ロルドゥラ
「わ、私も」
ロルドゥラ
「ありがとう……」
ロルドゥラ
軋む、軋む。小屋の軋む音。
ロルドゥラ
あるいはそれは、自分の体の中からも。
ショチ
「……」
ショチ
「…………」
ショチ
「やっ」
ショチ
やっぱり嫌だ、と言いかけたその言葉を遮って。
GM
ばきり、とひときわ大きな音。
GM
小屋の壁が崩れる音。
ゴーストペッパー
静寂は突如として崩れ去る。
ゴーストペッパー
四方から押し寄せる亡者たちの手によって。
ゴーストペッパー
小屋が音を立てて崩れおちた。
ショチ
「!!」
ディエス
敵の姿に旗を掲げる。
チトセ
立ち上がる。
GM
亡者とロルドゥラの姿が、瓦礫へと遮られる。
ロルドゥラ
真っ先に立ち上がっているべきロルドゥラは、床に膝をついたままだった。
ロルドゥラ
何かに許しを乞うように、こうべを垂れていた。
ショチ
「ロルドゥラ……ッ!」
ディエス
本当にそれでよかったのですか、と言うことは最後までできなかった。
GM
別れは予定通り、しかし突然に。
GM
小屋が燃え上がる。
GM
その炎は、こうべを垂れる鳥人の影を照らしていた。
ロルドゥラ
*水パイプをショチに譲渡します。
[ ショチ ] 水パイプ : 2 → 3
[ ロルドゥラ ] 水パイプ : 1 → 0
[ ロルドゥラ ] 聖遺物:アリスのくつ : 0 → 1
GM
*ショチの水パイプを1つチトセへ譲渡。
*ショチは貢献度一位の報酬として免罪符を獲得。
*MOD「悖戻」の効果により、「私は醜い」「臆病」「食事」を●に変更します。
*MOD「曚昧」の効果により、チトセの「防壁」を「鋭気」に変更。
[ ショチ ] 水パイプ : 3 → 2
[ チトセ ] 水パイプ : 0 → 1
[ ショチ ] 臆病 : 1 → -1
[ ヴァルチャー・グリフィス ] 私は醜い : 1 → -1
[ ディエス ] 食事 : 1 → -1

──しばしして。
ヴァルチャー・グリフィス
炎の中、焦げた瓦礫を崩しながら、骨の翼が広がった。
ヴァルチャー・グリフィス
羽根はすべて、腐り落ちたか焦げ落ちたか。鉤爪ばかりがぎらぎらと鋭く、炎に照らされてあかい。
ヴァルチャー・グリフィス
ぎらついた眼差しが見開いて、生き残った救世主たちを睥睨する。
ヴァルチャー・グリフィス
そこにいるのは骨の翼を持つ巨大なコンドル。
ヴァルチャー・グリフィス
醜く、飛ぶことのない、一羽の怪物が吠える。
ヴァルチャー・グリフィス
ゴーストペッパーたちを従え、あなたたちのほうへ向かってくる!
ショチ
「……!」
ショチ
もうロルドゥラじゃない。恐ろしい姿をしたその化け物は、亡者にしか見えない。
ショチ
けれど、それがロルドゥラだったことを知っている。彼女をこうしたのは自分だ。
ディエス
汚れた旗を掲げ、怪物を指し示す。
ディエス
「皆様……亡者が現れました!」
ディエス
「あれを倒さねば我々に未来はありません!……さあやりましょう!」
チトセ
「…………そうですね」
ディエス
いつもと変わらない先導をする。たとえ相手がさっきまで共に踊っていた仲間だとしても。
チトセ
「いきましょう」
チトセ
いつもと同じ笑み。
ショチ
どれほど悔やんでも、心の中で詫びようとも、できることは一つだけ。
ショチ
「援護してやる! 死ぬなよテメーら!」
ディエス
「はい!死んではいけません!」
チトセ
「はあい」
チトセ
「頑張ります」
GM
──裁判、開廷──