GM
森から遠く離れた堕落の国のとある地域に、末裔たちの暮らす村があった。
GM
かつて耳鳴り峠と呼ばれたその場所は今、見渡す限りの竹林と化している。
GM
降りやむことのない酸の雨は既になく、背の高い竹の合間には筍や山菜などが生え。
GM
そこに住み着いた末裔たちは竹林の恵みを受け幸せに暮らしている……
末裔の子供
「もうじき?もうじきってなあに、おばあちゃん」
村の老婆
「お前にも話さなければならない時が来たようだね……」
村の老婆
「この村で行われる、『婿選び』の儀式について……」
GM
「ギャーーーーーー!!!」
「た、たす……け……っ」
「あっ、ああーーーーっ!」
GM
ブシャッ(何かがつぶれる音、真っ赤な血飛沫が画面を覆う!)
GM
――年に一度の『婿選び』が今年もやってくる……!
GM
耳鳴り峠の吸血鬼Ⅱ
-ふたりの亡者(かぐや)-
GM
それは、亡者『弱竹の吸血令嬢』の恩恵を享受するため、生贄をささげる儀式。
GM
村から5人の『求婚者』を竹林の最奥に向かわせる儀式。
GM
その村に、一人の救世主……そして、二人の末裔が訪れる。
ルディ=ホワイト
元の世界では戦士として……なんかいろいろやってた。
ルディ=ホワイト
戦ったり、戦ったり、戦ったり、あと宴会を開いたりであるな。
ルディ=ホワイト
余の親が超過保護だったので、祝福を受けてほとんどの攻撃を受け付けなかったのだが。
ルディ=ホワイト
この堕落の国ではそういうことはない。自立した余です。
ルディ=ホワイト
とはいえ堕落の国に落ちてきても加護の余波でも残っていたのか。
ルディ=ホワイト
何の因果かこつこつと裁判をこなし、コインがたまり、脅威度7の救世主になった。
ルディ=ホワイト
ちょっと世間知らずであることは自覚しているが、なかなか性根というのは治らぬもので、困ることもある。
ルディ=ホワイト
何とかなってきたので、これからも何とかなると思っておる。
ルディ=ホワイト
どうぞよろしく頼む。たまたま通りがかりました。
GM
その村に、たまたま通りかかった脅威度7の救世主。
GM
その運は尽きてしまったか、はたまた、導きゆえなのか。
グライ
見ての通りのやべ~ぱね~ルディの兄貴マジリスペクトでここまで来ました!
グライ
兄貴は頭のほうもちょっとやべえと思うけどここだけの話な!
グライ
とにかく田舎の故郷がマジでダサかったので飛び出てきました。
グライ
マジでありえね~の。退屈で羽全部抜けるかと思ったわ。
グライ
おれっちグリフォンの末裔だからさ~血沸き肉踊り腐臭漂う冒険に出なきゃ!って使命感に駆られたっつ~か~
グライ
まあそんな感じで!やってきました竹藪!ぱねえ~
GM
ここより離れた地、モックスフォンドという名の学舎にて。
ルーパート
普段は、モックスフォンド大学で研究をして……
ルーパート
まあ、大学のひとからは、「頼むから研究室に居てくれ」って言われるんですけど。
ルーパート
自分の研究って自分でなんでもやりたくて……
ルーパート
今ちょっと……なんか……研究室籠りに飽きたんで、森以外の植物群生地を探してここまで来ました。
ルーパート
そうしたらそこの……そこのお二人を見かけて
ルーパート
お二人のテンションはよくわからないですね。
ルディ=ホワイト
親しみやすさを目指しているのだが。
ルーパート
まあ、変な人ってどこにでもいますからね……
ルーパート
まあ、なんとか上手くやっていけるといいですね。
GM
いつの間にか近くを流れる透き通った川を辿っていくと、そこに村があった。
GM
竹の柵に囲まれた門をくぐると、末裔たちが道を行き交う。
GM
これだけの美しく豊かな村だというのに、人々の表情はどこか暗く。
末裔の若者
「これは、これは。救世主様とお見受けいたします。」
ルディ=ホワイト
輝くようなとかではなく、マジに輝いている。
末裔の若者
顔を上げるとちょっと眩しそうにみゅっとする。
ルディ=ホワイト
それを察して特に光量が下がったりはしない。
末裔の若者
「できうる限り、おもてなしさせていただきます」
末裔の若者
「この竹林が、我々の生活を守ってくださいますから」
ルディ=ホワイト
「『森』以外にもこのような緑豊かな場所があるとはな」
末裔の若者
「はい、昔この場所を発見した末裔たちで村を築いたのだということです」
末裔の若者
「宿では、『山菜の天ぷら』や『白ご飯』などをご用意できると思います」
ルディ=ホワイト
「お前たちの祖先は良い土地を見つけた」どこから目線か分からない応答をして鷹揚に肯いている。
グライ
「てんぷらにしろごはん!しらねーけど美味そう!」
末裔の若者
「おかげさまで、こうして豊かな暮らしをしております」
グライ
羽をばっさばっさしながらご機嫌でついていくが……
ルディ=ホワイト
てんぷらとしろごはんという未知の食べ物について想像を巡らせています。
GM
宿に入れば、若者は案内を店の者に任せて去っていく。
ルディ=ホワイト
余の世話をするとよいぞ……という態度でいます。
GM
通されたテーブルに運ばれる『山菜の天ぷら』『白ご飯』『清酒』『和え物』
ルーパート
食べ慣れないもの食べると、なんか……何食べてるのかわからなくてちょっと不安じゃないですか?
ルディ=ホワイト
見慣れぬ食事だが、ほかでは見られぬほど豊かであることは分かる。
宿屋の女将
「おあがりください、今朝とれたばかりです」
ルディ=ホワイト
「この黄金色の食べ物が『てんぷら』か?」などと異人しぐさをしています。
宿屋の女将
「ええ。ええ。山菜を油でからりと揚げた、救世主様よりもたらされた料理です。」
ルーパート
「揚げるってあの油すごい量使うやつですか?」
ルディ=ホワイト
お熱いうちにどうぞと言われたので、お熱いうちに食べている。
ルーパート
なんかカトラリーの隣に棒が二本添えてあるし……
グライ
とか何とか言いながら飯は食っています このゆでた草になんかまぜたっぽいのがうまい
ルディ=ホワイト
「この村は救世主の影響下にあるのか?」
ルディ=ホワイト
言葉の先を促すように、じっと見つめている。光り輝いている。
ルディ=ホワイト
「では、これらが救世主よりもたらされた、というのは」
宿屋の女将
「調理法を、残されまして。とても、懐かしいものだとか……」
ルーパート
食事のレシピか~。持って帰ったらあっちの研究室の兎が喜びそうだな……
ルーパート
植物油じゃないかという気がするんですけどね。味的に。
ルディ=ホワイト
この油使ってなさそうなやつにしたらどうだ?
宿屋の女将
「皆様は、此方へは何をしにまいられましたか?」
ルディ=ホワイト
「何をしに来た、というわけでもない」
ルーパート
「ぼくは……フィールドワークがてら、植物群生地の見聞に……?」
ルディ=ホワイト
「余はこの堕落の国を巡っている。たまたまここへ足が向き、この竹林が目についたというだけのこと」
グライ
「おれっちは兄貴についてきただけなんで……」対女だとめちゃめちゃ声が小さい 距離は遠い
ルディ=ホワイト
「亡者がいればこれを殺し、悪しき救世主がいれば裁判でこれを裁く」
ルディ=ホワイト
「だが、この村はそのような心配はなさそうだな」
宿屋の女将
「では、今宵はこちらにお泊りください。湯のご用意もさせておきますので。」
ルディ=ホワイト
すまない。余には分からない。余は出汁取られないし。
ルディ=ホワイト
余も余から出た出汁を飲まれるのは嫌だな。
グライ
代用ウミガメのダシはちょっと飲みたい……という目で見ている
ルーパート
目の前で湯を飲まれたらさすがにぶん殴ると思う。
ルディ=ホワイト
相手の気にしていることをあげつらいからかうのはよくはないことだ。
グライ
おれっち割と真剣≪マジ≫っすよ 純粋な好奇心なんす 信じてください兄貴
ルーパート
一般的に人型の生き物が浸かれる温度の湯で旨味成分は出ないと思いますよ。
ルディ=ホワイト
気になるか気にならないかで言うと確実に気になるが、言わぬが花であろう。
GM
救世主たちが食事を終え、熱めの湯につかり、竹の割ったものに敷かれた布団へと。
ルディ=ホワイト
「それは、赤い目をし、長く黒い髪をした女か」
グライ
「七日後に迎えに来て全員喰われるんだ~~~」わ~~ん
ルディ=ホワイト
「そなたには余の力を分け与えてあるだろう。なまなかな亡者など、そなたの敵ではない……」
グライ
っつっても~~!と喚いたところで物音に文字通り部屋の隅まで跳ね退いた
ルーパート
なんか面倒ごとの気配をひしひしと感じるぞ。
末裔の若者
「女将、大変だ……!今年は2人しか……」
GM
指名されたものは儀式が終わるまで、村から出られないこと。
GM
「『かぐや様』に求婚しなければならないのです」
グライ
「ぜって~~~~やべ~~~やつじゃんそれぇ~」
ルディ=ホワイト
「では、まず出れるかどうか試してみよう」
宿屋の女将
そういって、女将は引き留めることもなく見送る。
ルディ=ホワイト
「なに、心の疵の力であればどうせ出られんだろう」
ルディ=ホワイト
「『万一』出られたとしても、戻ってくる」
ルディ=ホワイト
「だが、試してはみたいものだ。余にも好奇心というものがある」
ルディ=ホワイト
「グライ、そうであろう。ついてこい」
グライ
「兄貴余裕過ぎて一周回ってなんもわかってないんじゃねえのって思えてくる」
ルディ=ホワイト
「そなたはどうする?」と、ルーパートの方を向く。
ルディ=ホワイト
「うん、朝の散策には向いている村だ」
ルディ=ホワイト
というわけで外に出ようと試みてみる。
GM
宿の外に出ると、村をちょろちょろと走り回っているトカゲの末裔。
蜥蜴の末裔
「ああ~~~……どうして……去年が兄貴だったからか……?……まさか、えらばれるなんて……」
イモムシの末裔
「…………はぁ。もう少し落ち着けというのに。」
グライ
「チョリ~ッス、君らも候補?」男だと気さくに声をかけに行く。
ルディ=ホワイト
「その歓待されるものの中に、お前たちふたりは入っているのか?」
ルディ=ホワイト
小川のせせらぎ、竹の葉の風に擦れ合う音。
ルーパート
「植物の周囲って何かが……なんだかよくわかりませんけど何かそういう、気分に良いものが出てるとか出てないとか」
ルディ=ホワイト
「余の生まれた国とは趣は異なるが、風情のある土地柄だ」
グライ
「そういえばなんかあの……なんすかあれ?光ってるやつ」
ルディ=ホワイト
「堕落の国が晴れることがあっても、あれほど力強く輝くことはなかったな」
ルディ=ホワイト
「それなりにたいそうな力を持っているものらしい」
ルディ=ホワイト
「村の者が歓待するというのだ、楽しみにしよう」
GM
周囲に自生している竹は、すべて。
亡者のにおいをしていた。