リサ
救世主に抱かれたその日。その瞬間。
まだそのときは自分の心に起きたことに気付かなかった。
リサ
「救世主」はいつか導くべきもので一夜限りの「お客様」か。
「初めて自分を抱いた人」が自分にとっての「特別」になるのか。

そういった命題に晒されることさえ、気付かなかった。
リサ
次の日もいつも通りに仕事をして、特別なことはなにもなかった。夜に毛布にくるまれているとき、不意にあの夜のことを思い出した。
リサ
「救世主様、好きだな~」
リサ
「そうですね~、近くに寄ることがあれば」
リサ
「救世主」は笑った。
リサ
リサは、恋に気付いた。
リサ
恋に気付いて、「救世主」の下に行こうと思った。
リサ
一緒に旅をして、救世主の世話をする白兎の末裔もいるというのだから。
リサ
商人に頼み込んで馬車に乗せてもらった。
リサ
亡者の話は知っている。
死んでしまうかもしれないとはわかっている。
リサ
実際に亡者を目の当たりにした時は、流石に後悔した。
リサ
リサはあの救世主に恋をしている。
しかし、それは、単なる盲目。
GM
*お茶会ラウンド2!
ブラッツ=ツェベライ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
才賀りゅう
1d12 (1D12) > 12
GM
12 村はずれ。整備されていない道が続いている。
GM
*お茶会 ラウンド2 才賀りゅう
才賀りゅう
毒の薄まる気配はない。
才賀りゅう
*ブラッツの狩りへの執着 才覚で抉ります
才賀りゅう
*ティーセット使用
才賀りゅう
*横槍は~?!
才賀りゅう
*ありませ~ん!
才賀りゅう
2d6+3+2>=7 (2D6+3+2>=7) > 9[6,3]+3+2 > 14 > 成功
才賀りゅう
この村に居ると苛々する。
才賀りゅう
もともとこんな世界に来た時点でずっと苛々させられているんだ。
才賀りゅう
「探すか」
才賀りゅう
1d12 (1D12) > 12
GM
12 村はずれ。整備されていない道が続いている。
才賀りゅう
1d12 (1D12) > 11
GM
11 貯蔵庫。地下に作られてひんやりしている。今にも底をつきそうだ。
才賀りゅう
カツコツと靴の鳴る音が貯蔵庫にやってくる。
ブラッツ=ツェベライ
残っている食糧の量を検めている。
ブラッツ=ツェベライ
自分には関係のないものではあるが、人間には重要だろう。
才賀りゅう
貯蔵庫の入口を塞ぐ影。
才賀りゅう
「この村の毒はよくないよなあ。本当によくない」
ブラッツ=ツェベライ
ここから別の村に行くにも多少の時間がかかる。何日持つのか確認しておくに越したことはない。
ブラッツ=ツェベライ
「……」
ブラッツ=ツェベライ
「貴様」
才賀りゅう
「やっほ~」
才賀りゅう
「さっきは……ごめんねっ ゆるしてねっ」
ブラッツ=ツェベライ
「一度逃げておきながら、よくまた姿を現したものだ」
ブラッツ=ツェベライ
「…………」
才賀りゅう
「あやまるょ!」
ブラッツ=ツェベライ
瞳には警戒心が見える。
ブラッツ=ツェベライ
如何にして相手の厄介な『口』を塞ごうかと思案している。
才賀りゅう
「吸血鬼って大変そうだよね~、狩人なんてのがいてさあ」
ブラッツ=ツェベライ
膂力はこちらのほうが上だが、近づくまでにその口が回れば手も足も出なくなる。
ブラッツ=ツェベライ
「謝ると言った端からそれか」
ブラッツ=ツェベライ
聞き出された話を相手が持ち出してきたのを聞き、不快を滲ませる。
才賀りゅう
「いやあ、僕もねえ、好きな子がいたから」
才賀りゅう
「亡者が来るまで恋バナしてようぜ~」
ブラッツ=ツェベライ
「……」
ブラッツ=ツェベライ
視線を巡らせる。
ブラッツ=ツェベライ
「いつも通り呑気なのも良いことだがな」
ブラッツ=ツェベライ
「何日もぐだぐだとはしていられんぞ」
才賀りゅう
「そうだな~」
ブラッツ=ツェベライ
「村の蓄えは底を尽きかけている。この村が滅ぼうが俺にとってはどうでもいいことだが──」
ブラッツ=ツェベライ
「貴様ら人間は食糧がなければ困るだろう」
才賀りゅう
階段を一歩ずつ降りる。
才賀りゅう
「僕ぁなんでも食えるが、サメっちがな~」
ブラッツ=ツェベライ
「土壁でも食うつもりか」
才賀りゅう
一歩ずつブラッツに近づく。何の警戒もしていないかのように。
才賀りゅう
「もっといいものがあるさ」
才賀りゅう
「もっとも備蓄が尽きる前には解決すればいい、そうだろ?」
ブラッツ=ツェベライ
「そのつもりならば結構だ」
ブラッツ=ツェベライ
みょうな空気を感じる。
ブラッツ=ツェベライ
先ほどでさえ、もう少しその口調には取り繕うような気配があったものだが。
才賀りゅう
貯蔵庫の中程まで男はやってくる──ブラッツならばいくらでも横を抜けていけるように見える。
ブラッツ=ツェベライ
空いた空間を見て、大股に、出ていくように歩いていく。
才賀りゅう
「やる気を出せってんならね~、それ相応の物をもらいませんと」
才賀りゅう
横を通り過ぎるブラッツを見ている。
ブラッツ=ツェベライ
すれ違いざまに、その喉を掴もうと腕を伸ばす。
才賀りゅう
『そこじゃない』
才賀りゅう
ブラッツの手は空を切り、髪の毛を揺らすのみ。
ブラッツ=ツェベライ
「チ……」
才賀りゅう
「な~にしようとしたんですか~?!」
ブラッツ=ツェベライ
舌打ちをして、相手へ向き直った。
才賀りゅう
「ブラちゃん!僕はなかまですよ~!」
ブラッツ=ツェベライ
「貴様らを仲間だと思ったことなどない」
ブラッツ=ツェベライ
言い放ってから、眉根を寄せる。
才賀りゅう
「そんなひど~い」
才賀りゅう
「僕とは遊びだったのね~っ」オヨヨと泣く仕草。
ブラッツ=ツェベライ
「……もちろん、あの亡者を斃すのに協力する、という意味では、そういう言い方もできるかもしれんが」
ブラッツ=ツェベライ
どことない違和感は、今度は相手ではなく自分に対してだった。
才賀りゅう
「そうそう、1人より2人、2人より3人」
ブラッツ=ツェベライ
狩りと一口に言っても、その手法は様々だ。
才賀りゅう
「……ところで僕ら『閉じ込められちゃいましたね!』」
才賀りゅう
貯蔵庫の扉が閉まっている。
ブラッツ=ツェベライ
堕落の国に来る前、元の世界では暴力を用いて狩りをしたことはなかった。
ブラッツ=ツェベライ
堕落の国に来てからも、元の世界と変わらず暴力を用いて面倒を起こすことは避けてきた。
ブラッツ=ツェベライ
「…………」
ブラッツ=ツェベライ
「何のつもりだ」
才賀りゅう
仲間だと思われていない事に苛立ちを覚えるほど若くもない。
才賀りゅう
「いやねえ、ご存知の通り、僕ぁ陰湿なんです」
ブラッツ=ツェベライ
さっき自分がこの男にしたことは何だ?
才賀りゅう
「やられたらたっぷりやり返さないと……と言っても!」
才賀りゅう
「狩人に狩られた弱い生き物だからな僕は~!」
ブラッツ=ツェベライ
「……」
ブラッツ=ツェベライ
再び、相手を押さえ込もうとする。
才賀りゅう
手を伸ばせば届きそうな距離で男は笑う。しかし、その手はこの男を掴むことは、できない。
才賀りゅう
『手が届きませんね~』
ブラッツ=ツェベライ
「面倒な……」
ブラッツ=ツェベライ
心の疵を引き換えにした異能は救世主がみな持ち合わせているもの。
ブラッツ=ツェベライ
その力の種類は疵の形に合わせてさまざま。
ブラッツ=ツェベライ
「だが、異能を使えるのは貴様だけではないぞ」
才賀りゅう
「見せてもらっちゃおうかな」
ブラッツ=ツェベライ
言葉とともに、才賀の背後で食料を詰めたずた袋が持ち上がる。
ブラッツ=ツェベライ
その背を打ち据えようと宙に浮き、飛来する。
ブラッツ=ツェベライ
吸血鬼の瞳が赤く輝き、視線が才賀の唇の動きを追う。
才賀りゅう
袋の飛来を見て──「なんだ『何も入ってない』じゃないか」
ブラッツ=ツェベライ
唇が動いたのを見てから、捕まえようと動いた。
才賀りゅう
「あっヤバ、何入ってたんだろう。消しちゃったな」ぺにゃりと自分に被さったずた袋を掴み──
才賀りゅう
「『ブラちゃんこれ持ってて』」
ブラッツ=ツェベライ
「何ッ……」
ブラッツ=ツェベライ
喉を掴もうとした手が、差し出された袋を受け取る。
才賀りゅう
「どうしたのどうしたの?『僕の喉を狙っても無駄』だよ」
ブラッツ=ツェベライ
吸血鬼の顔に焦りが滲む。
才賀りゅう
「まあまあ、『座ってくださいよ』」
才賀りゅう
ブラッツの体が、いつの間にか現れた椅子に座らされる。
ブラッツ=ツェベライ
膝から力が抜け、言うとおりに腰かける。
ブラッツ=ツェベライ
「こ、の……ッ」
才賀りゅう
先程奪われた血液を補おうと肉体が反応する。奇跡の力が、疵の力が強く反応する。
才賀りゅう
本来ならばなし得ない荒業も、今この時だけは強制力をより強くしていた。
才賀りゅう
「貴様らは俺にとって獲物だ……って言ったよなあ~ブラちゃん!」
ブラッツ=ツェベライ
そうだ。吸血鬼にとって人間は餌に過ぎない。
才賀りゅう
「でもですね~!同じ救世主じゃないですかぁ!」
ブラッツの横に立ち、馴れ馴れしくその肩に肘を置く。
ブラッツ=ツェベライ
同じ救世主であろうと、吸血鬼が餌である人間にやり込められるなどあってはならない。
才賀りゅう
「だ☆か☆ら、獲物だとか狩りだとかそんなの一旦『忘れちゃいません?』」
ブラッツ=ツェベライ
だが、救世主である以上、すべてがコインの枚数と心の疵に縛られる以上は。
才賀りゅう
誇りに、矜持に無遠慮に立ち入る。
ブラッツ=ツェベライ
吸血鬼であろうが人間であろうが関係ない。体格や性別や膂力の差さえ無視される。
ブラッツ=ツェベライ
「ふざ、けるな……」
才賀りゅう
「よっぽどこだわってるんだな~」
ブラッツ=ツェベライ
であるならば、この吸血鬼がその差に拘泥するのは異常性だ。
才賀りゅう
「それは……昔のなんだっけ、生門チャンの事があるからかな?!」
ブラッツ=ツェベライ
「俺たちは、貴様ら人間を喰らうものだ」
ブラッツ=ツェベライ
名前を出され、表情がなお険しくなる。
ブラッツ=ツェベライ
「あの男は、関係がない」
才賀りゅう
「でも生門っちは喰えなかったんだね~」
ブラッツ=ツェベライ
「あの男は……」
ブラッツ=ツェベライ
吸血鬼が獲物を求めるように、狩人も吸血鬼という敵を求めている。
ブラッツ=ツェベライ
狩人の存在意義がなくならないように、吸血鬼は強大な存在でなければならない?
才賀りゅう
「なんで殺されなかったんだっけ?」
ブラッツ=ツェベライ
……いや、違う。そんなことは考えていない。
ブラッツ=ツェベライ
「貴様には関係ない」
才賀りゅう
「ひどいな~あんな事しておいて」
ブラッツ=ツェベライ
知らないのだ。あの男が殺すのをやめ、馴れ合いを選んだ理由を知らない。
ブラッツ=ツェベライ
理由を話さないままあの男は死んだ。
ブラッツ=ツェベライ
「『あんなこと』だと」
ブラッツ=ツェベライ
吐き捨てるように言う。
才賀りゅう
それを何もわからないまま、理由のひとつも知ることができないまま。
才賀りゅう
「僕らこれからさあ、戦うワケじゃな~い」
才賀りゅう
「そのこだわり、『それは必要なのかな?』」
才賀りゅう
「これから戦うのに……」
ブラッツ=ツェベライ
「……っ、当たり、前、だ……」
才賀りゅう
『昔の事を引きずるなよ』
才賀りゅう
殺してやろう。
ブラッツ=ツェベライ
苦し気に吸血鬼は言う。その正当性が言葉を聞いてるだけで揺らいでいく。
ブラッツ=ツェベライ
「やめろっ……」
才賀りゅう
「もう救世主になっちゃったんだから『もうわかってるんだろ』」
才賀りゅう
「『そんな事を覚えていてもしょうがない』」
ブラッツ=ツェベライ
「……違う」
才賀りゅう
疵に踏み入れられた苦しみを。
才賀りゅう
この男の心の中にいる"誰か"が腹立たしい。そう思う自分も腹立たしい。この村は最悪だ。
才賀りゅう
「でも『いつか忘れる』」
ブラッツ=ツェベライ
「忘れなどしない」
才賀りゅう
「名前も姿も、吸血鬼つって長く生きるなら『忘れちゃう』だろ~?」
ブラッツ=ツェベライ
「忘れなどせん!」
才賀りゅう
苛立って、爪を立てるように言葉を投げかける。
ブラッツ=ツェベライ
「貴様ら人間とは違う」
ブラッツ=ツェベライ
「あの男も、ほかの人間とは違う」
才賀りゅう
「僕だって忘れていない人がいる」
ブラッツ=ツェベライ
「忘れることなどあり得ない」
ブラッツ=ツェベライ
「……」
ブラッツ=ツェベライ
「ならばどうした」
才賀りゅう
「それなのに、この村だ」
才賀りゅう
「いらつかないか?この村」
才賀りゅう
この村に漂う、恋の予感。
才賀りゅう
自分の中の神聖な領域にその足を入れようとする、おぞましい毒の気配。
ブラッツ=ツェベライ
生涯、二度と感じ得ないと思っていた感覚が、容易く呼び起こされ、揺さぶられた。
ブラッツ=ツェベライ
この村の末裔の血が吸えたものではない、と思ったのは本当だ。
ブラッツ=ツェベライ
だが、すぐさまああして才賀の血を吸い害したのは、その行為に踏み切ったのは何故だ?
ブラッツ=ツェベライ
「……毒が厄介だというのは認識している」
ブラッツ=ツェベライ
「あの亡者を殺せばすべて済むことだ」
才賀りゅう
「そうだ」
才賀りゅう
「けど踏み込んだのはブラッツ、アンタだよ」
ブラッツ=ツェベライ
「何の話だ」
才賀りゅう
「嫌な予感って何だったか教えてやろうか」
才賀りゅう
「個人的な話だって言ったけど~」
才賀りゅう
「聞かれちゃったらなあ、しょうがないよなあ」
ブラッツ=ツェベライ
「……」
ブラッツ=ツェベライ
「話さなくていい」
才賀りゅう
「な~んで?」
ブラッツ=ツェベライ
「貴様に興味などない」
才賀りゅう
「立ち入ったのはお前だ」
ブラッツ=ツェベライ
「方便だと、言ったはずだ」
才賀りゅう
『お前はもう僕の話を聞くしかないんだよ』
ブラッツ=ツェベライ
嫌な予感だ。
ブラッツ=ツェベライ
この目の前の男が感じていたものかは分からないが。
ブラッツ=ツェベライ
明確な危機感に晒される。
才賀りゅう
「僕には好きな子が居た」
ブラッツ=ツェベライ
だが、耳を塞ぐことも目を逸らすこともできない。
才賀りゅう
「あの子だけだと思っていた」
才賀りゅう
「けどこの村にいると『それを忘れてしまいそうになる』」
ブラッツ=ツェベライ
やめろ、という制止の声が喉元で止まる。
才賀りゅう
「『誰か別の人間を愛してしまう』」
ブラッツ=ツェベライ
「…………」
才賀りゅう
「それって恐ろしくない?」
才賀りゅう
「ブラっちならわかるだろ~?」
ブラッツ=ツェベライ
立ち上がろうとしても腰かけたまま、押さえつけられたようにただ跳ねただけだった。
ブラッツ=ツェベライ
「……俺は、貴様とは、違う」
才賀りゅう
「無駄だよ、『どうあがいても立てやしない!』」
ブラッツ=ツェベライ
「ぐ、くっ……」
才賀りゅう
ブラッツの服の襟を掴む。
ブラッツ=ツェベライ
「さわ、るな……」
才賀りゅう
腹立たしい、本当に腹立たしい。
才賀りゅう
かなわない願いがあって、叶えられない願いがあって、いまここに。
才賀りゅう
襟を乱暴に引いて、首筋を露出する。
ブラッツ=ツェベライ
「貴様!」
ブラッツ=ツェベライ
抵抗しようもない。
ブラッツ=ツェベライ
相手が何をしようとしているのかを察し、動いていないはずの心臓が跳ねる。
才賀りゅう
愛したものの肉体を、咀嚼して、飲み下したいという欲求。
才賀りゅう
それが物心ついた時から自分につきまとっていた。
才賀りゅう
首元に顔を寄せる。
才賀りゅう
「さて『動くなよ』、ブラッツくん」
ブラッツ=ツェベライ
「や、めろ……」
ブラッツ=ツェベライ
この腕が動きさえすれば
才賀りゅう
「なあに、軽い仕返しさ」
ブラッツ=ツェベライ
相手を簡単に押しのけられるはずだ。
ブラッツ=ツェベライ
それが叶わない。
才賀りゅう
男の口が開く。温度と湿度のある、人間の口。
ブラッツ=ツェベライ
人ならざる冷たい皮膚に触れる。
才賀りゅう
温度のない肉にあっさりと、パンのように。
才賀りゅう
歯が通る。
才賀りゅう
異食症の疵の力だ。
ブラッツ=ツェベライ
才賀の歯は確かに、冷えた肉を噛み砕いた。
ブラッツ=ツェベライ
だがその肉は、あっさりと口の中でほどけて崩れる。
ブラッツ=ツェベライ
じゃり、という感触。
才賀りゅう
甘美な肉の感触はない。
ブラッツ=ツェベライ
吸血鬼の肩からは血がにじむことなく、灰の乗った白い肉があるだけだった。
ブラッツ=ツェベライ
「っ……貴様、貴様、貴様……」
才賀りゅう
合わさった歯が離れ、舌なめずりの気配がある。
ブラッツ=ツェベライ
「この俺を、捕食者たる吸血鬼の頸を……」
才賀りゅう
「いやあ、血が出ないって便利だねえ」
才賀りゅう
「ただまあ、肉の感触は物足りないかな」
才賀りゅう
口の中にあった灰を飲み下す。
ブラッツ=ツェベライ
「…………」
才賀りゅう
ひどい味だ。味と形容するのも耐え難い。
ブラッツ=ツェベライ
冷えた墓土のような香りが鼻に抜ける。
ブラッツ=ツェベライ
吸血鬼は歯を食いしばり、才賀を睨んでいる。
才賀りゅう
それでも、本当に不愉快なのは、この灰を飲んだ事に、たしかに満足感があることだ。
才賀りゅう
冷笑的な表情でブラッツを見返す。
ブラッツ=ツェベライ
ただずかずかと土足で心を踏み荒らされただけなのに、あなたの心には確かにこの吸血鬼への感情が植え付けられている。
才賀りゅう
「獲物に食われたご気分は?」
ブラッツ=ツェベライ
ぎり、と歯ぎしりの音がした。
ブラッツ=ツェベライ
吸血鬼は沈黙を守る。
才賀りゅう
『なにかご感想はありませんか~!?』
ブラッツ=ツェベライ
「さっ……」
才賀りゅう
好きな人を食べてしまいたい。その欲求がかなわないとなった時の絶望を、目の前が暗くなるような思いを。
ブラッツ=ツェベライ
それがあなたの言葉一つで、無理矢理に開かされるものだとしても、それこそが矜持だというように。
才賀りゅう
思い出させたのだから、これぐらいしてもいい。
ブラッツ=ツェベライ
「最、悪、だ……!」
才賀りゅう
貯蔵庫にとびっきり大きな笑い声が響く。
ブラッツ=ツェベライ
「貴様には、必ずこの屈辱を返してやる……」
ブラッツ=ツェベライ
自分が先に手を出したことを棚上げし、吸血鬼は唸る。
才賀りゅう
「そんなあ!怖いな~『そんな事考えないでくださいよ!』」
才賀りゅう
通じるかは解らぬ言葉で牽制する。
ブラッツ=ツェベライ
「ぐっ……」
ブラッツ=ツェベライ
呻いたのは、その言葉が力を持っていることを解したからだった。
才賀りゅう
「はは、『仲間でしょ』『アンタはそんな事できない』『少なくとも僕は殺せない』」
ブラッツ=ツェベライ
だが、怒りが、まだ心の裡にあることを確かめて、感情は安堵に変わる。
ブラッツ=ツェベライ
「……っ、は」
ブラッツ=ツェベライ
口の端が笑みに歪んだ。
ブラッツ=ツェベライ
「そのみょうな力も、限度はあるらしいな」
才賀りゅう
ただ、その言葉の濫用は──長くは続かない。舌の根が痛む。
ブラッツ=ツェベライ
「少なくとも、この俺の心に縄を括ることまではできんようだ」
才賀りゅう
できない事はある。力も弱まる。わずかにでも潤った疵の力は、その精彩を欠く。
才賀りゅう
「……」
ブラッツ=ツェベライ
「そして、効いていた力も、いつまでもというわけではない」
才賀りゅう
「お~っと」
ブラッツ=ツェベライ
ぎしぎしと音を立てながら、立ち上がる。
才賀りゅう
今度は自ら飛び退く。
ブラッツ=ツェベライ
負荷がかかっているのは明らかだったが、吸血鬼は確かに立ち上がった。
ブラッツ=ツェベライ
だが、そこまでだった。
才賀りゅう
「『ムリせず』…………」続かない。
ブラッツ=ツェベライ
脚から力が抜け、土の地面に膝を突く。
ブラッツ=ツェベライ
「くっ……」
才賀りゅう
ここいらが潮時だ。
ブラッツ=ツェベライ
視線だけが才賀を射抜く。
才賀りゅう
最初に会ったときより随分と攻撃的な視線。
ブラッツ=ツェベライ
そこには才賀に対する確かな感情が籠められている。
才賀りゅう
「まっ、仲間ですからね~これ以上はね!止めといたげますよ……」
ブラッツ=ツェベライ
「…………」
才賀りゅう
見逃してやる。
ブラッツ=ツェベライ
ぼろぼろと、肩から灰が土の地面に零れ落ちた。
才賀りゅう
「治せるでしょ?そのぐらい」
ブラッツ=ツェベライ
こうして無様を晒しているのにも関わらず、見逃されるというのは。
ブラッツ=ツェベライ
打ち倒される以上の屈辱だ。
ブラッツ=ツェベライ
「……」
ブラッツ=ツェベライ
吸血鬼は黙って、肩口を払った。
才賀りゅう
背を向けて、扉を開く。
ブラッツ=ツェベライ
ブラッツにとって、自らに対する治癒は不死者としての再生能力として現れる。
ブラッツ=ツェベライ
灰をすべて落とし終わった時、肩に傷はもはやない。
ブラッツ=ツェベライ
「待て……才賀」
才賀りゅう
「…………」
才賀りゅう
「何?僕と仲良くする気になってくれたんですか~!?」
ブラッツ=ツェベライ
「……忘れるなよ」
才賀りゅう
「はいはい、19時にパルコ前ね、忘れてないよ♡」
ブラッツ=ツェベライ
「…………」
ブラッツ=ツェベライ
それ以上、吸血鬼は何も言わなかった。まだ立てるまでには時間がかかるのかもしれなかった。
ブラッツ=ツェベライ
あるいは、才賀が引き返して来て、復讐されないようにこちらに手を出してくるその時を待ちうけているようにも見える。
才賀りゅう
しかし、才賀は、あなたをそのままにして貯蔵庫を出ていく。
才賀りゅう
その胸に、新しい熱情を懐きながら。
ブラッツ=ツェベライ
それを、吸血鬼は見送った。
才賀りゅう
胃の腑に落ちた灰を燃料にして燃える感情を消すこともできず、ただ離れる。
ブラッツ=ツェベライ
認めざるを得ない激しい感情が、胸に息づいている。
ブラッツ=ツェベライ
最悪だった。
[ 才賀りゅう ] 茶 : 1 → 0
[ ブラッツ=ツェベライ ] 狩りへの執着 : 0 → 1
GM
*ブラッツ=ツェベライは『才賀りゅうへの恋心』を付与。
GM
ブラッツ=ツェベライ
暗い貯蔵庫の中、立ち上がった。
ブラッツ=ツェベライ
言葉で縛り付けられただけにもかかわらず、疲労感が濃い。
ブラッツ=ツェベライ
よろけて、柱に体がぶつかる。
ブラッツ=ツェベライ
「……くそ」
ブラッツ=ツェベライ
何が仲間だ。そう言った口で、肩を噛みちぎっておいて。
ブラッツ=ツェベライ
仲間の体に歯を立てた、という点ではまったく同じことをしたけれど、吸血鬼は己のことを棚に上げている。
ブラッツ=ツェベライ
心臓が鳴る音がする。
ブラッツ=ツェベライ
吸血鬼の心臓は動かない。
ブラッツ=ツェベライ
その身体に血はほとんど流れていない。血を送るポンプを本来は必要としない。
ブラッツ=ツェベライ
その心臓が動くことがあるとするならば、精神に引きずられてのことだ。
ブラッツ=ツェベライ
あの男。あの才賀とか言う男。
ブラッツ=ツェベライ
考えるたびに怒りが胸の裡を占める。
ブラッツ=ツェベライ
村の何処かから聞こえた悲鳴さえ、耳に入らないほどに。
ブラッツ=ツェベライ
胸にずっと懐いていた大切なものさえ塗りつぶされるほどに。
ブラッツ=ツェベライ
「…………」
ブラッツ=ツェベライ
かぶりを振り、柱から体を離す。
ブラッツ=ツェベライ
それが、〈まずい〉心の動きであることを自分に言い聞かせる。
ブラッツ=ツェベライ
斃さねばならないのはあの亡者だ。
ブラッツ=ツェベライ
それまでは、あの才賀とやり合っている場合ではない。
ブラッツ=ツェベライ
……少なくとも、あの心の疵の力に対抗する方策を考えるまでは。
ブラッツ=ツェベライ
「あの赤毛は何をしている……」
ブラッツ=ツェベライ
怒りのままに、憎悪のままに頭の中が自分に屈辱を与えた男で占められるのを振り払って、
ブラッツ=ツェベライ
吸血鬼は貯蔵庫から出る階段を上がった。
ブラッツ=ツェベライ
すでに消えた傷、肩の痛みは、強くなる一方だった。
才賀りゅう
1d12 (1D12) > 1
才賀りゅう
見張り台に登り、隠れる。
才賀りゅう
息を吐いて、ゆっくりと首を振る。
才賀りゅう
悲鳴が聞こえたが行く気にはなれない。
才賀りゅう
「……『裁判が起きればこっちに来るだろう』……」
才賀りゅう
予防線を張っておくだけで疲れを感じる。……調子が良かったからといって、調子に乗りすぎた。
才賀りゅう
(君の事を本当に大切に思っている)(妹が病気なんだ)(海外で移植のために金が必要で……でも大丈夫)(こんなに?)(ありがとう、あの子が治ったら、結婚しよう)
才賀りゅう
口先だけで、何人も振り回した。
才賀りゅう
それはたった一人、愛したひとの体を食うために。
才賀りゅう
興味を持ったものを口に入れては食べてしまうくせがあった。親はこれで随分と苦労したらしいし、病院に駆け込む事もあった。
才賀りゅう
好きなものを食べる。好きだから食べる。それが『食べなければ愛せない』に変わったのはいつだったか。
才賀りゅう
現行法では食人は違法である。
才賀りゅう
そしてそれはこれから先も、人間に理性と法のある限り。
才賀りゅう
ああそれでも、チャンスがあった。本当に心から愛することができると思ったのに。
才賀りゅう
こんな土地に来て、知らない男の、肉とも呼べないものを食った。
才賀りゅう
永遠の飢えに水滴を落としてしまった。
才賀りゅう
息を吐く。
GM
*お茶会 ラウンド2 ラビングラビット
GM
塀にいたサメルは悲鳴を聞く。
GM
村の方からだ。
サメル
興味がない、とも言っていられない。亡者を倒さなければ、今の状況は変わらない。
サメル
悲鳴の方に向かう。
GM
向かう道すがらには末裔の亡骸が転がっている。
GM
刃物で引き裂かれた死体。
GM
ラビングラビットのかかとは猟奇のピンヒール。
GM
亡者は同じく亡き者を求める。
GM
死体に導かれる通りに行けば、そこは宿屋。
GM
入り口に大きな穴が空いており、中から悲鳴が聞こえる。
サメル
宿屋の中に向かう。
サメル
どちらにしても、状況は確認しなければならない。
ラビングラビット
狭い室内で身を屈めて、中にいる末裔を鏖殺している。
ラビングラビット
濃厚な血の匂いが、毒の甘さに勝るとも劣らず香っている。
サメル
床に肉片が散らばっている。血で赤く染まっている。
サメル
一人では倒せないだろう。
才賀とブラッツを呼ぶべきか。
GM
「救世主様」
GM
血まみれの青年が呼びかける。
サメル
見下ろす。
GM
はじめにあなたがたを頼った末裔の青年だ。
GM
下半身がない。
GM
「救世主様……」
GM
ただ、呼びかけている。
サメル
視線だけをよこして、踵を返す。
サメル
どうせ助からない。一人では亡者も倒せない。
GM
踵を返す後ろで、宿屋が壊れていく破砕音が聞こえてくる。
GM
到底、亡者が収まる建物ではない。
サメル
探すならブラッツだろう。才賀は心の疵の力でどうとでもできるはずだ。
GM
2階に行こうとすれば、それだけで建物は壊れていく。
サメル
逆に言えば、才賀にその気がなければ探し出すことはできない。
GM
宿屋が全壊し、その瓦礫の中でラビングラビットが立っている。
GM
首を傾げている。
GM
救世主が交戦しようとしないのを村人は察し、
GM
さきほどまで倒錯に耽っていた末裔達が、それぞれ武器とは言い切れない武器を手にしてラビングラビットに向かっている。
GM
ただの棒や農具。
GM
もちろん、容易く死ぬ。
サメル
末裔達が死んでいく。
サメル
彼らの選択には何も思わない。野生の生き物は、それぞれ生きるための選択をする。
サメル
その結果、死ぬこともあるだろう。
GM
亡者は毒を放つ。単なる闘争。恋心でも、倒錯を誘う毒でもなく、ただの毒の霧。
GM
毒は風に流れる。
GM
たまたま風下にいた、戦う意志のない末裔たちもまた巻き添えになる。
サメル
仲間を探す。
サメル
ブラッツが行きそうな場所に足を向ける。
人気の多い、少ないは関係なく。
ラビングラビット
ラビングラビットを遮る末裔がおおよそ倒れたのち、
ラビングラビット
ようやくそれはサメルを見る。
ラビングラビット
邪魔者はいなくなったかのように。
ラビングラビット
仲間を探し、周囲を見やるあなたに首を傾げる。
ラビングラビット
こちらを見ない。
ラビングラビット
先回りをするように、サメルの前に立つ。
サメル
立ち止まる。
サメル
その巨躯を見上げる。
ラビングラビット
再び心臓を差し出す。
ラビングラビット
亡者はあなたを咎めない。
サメル
愚かな末裔。
愚かな白兎。
ラビングラビット
村人が死のうとも、救世主に求められる役割を果さなくても。
ラビングラビット
彼らの上にあるあなたのことを否定しない。
サメル
追いかけて、どうなると思った?
サメル
お前はただの、動物なのに。
ラビングラビット
ただあなたに何度も心臓を差し出すだけだ。
ブラッツ=ツェベライ
「──、何だ、この状況は」
ブラッツ=ツェベライ
毒に斃れ、あるいは血塗れとなって死んだ末裔たちを一瞥して、吸血鬼が胡乱な声を上げる。
ブラッツ=ツェベライ
さらに視線を向ければ、その先には亡者。
サメル
声に顔を向ける。
ブラッツ=ツェベライ
相対するサメルに、己の心臓を差し出している。
サメル
「ブラッツ、才賀は?」
ブラッツ=ツェベライ
まるで愛の告白のように、と、素直に吸血鬼も受け止めた。
ブラッツ=ツェベライ
「知らん」
ブラッツ=ツェベライ
「それより、この亡者は何をしている」
ブラッツ=ツェベライ
「何かやったのか」
サメル
「…………」
サメル
「さぁ?」
ブラッツ=ツェベライ
「ならば、奴を探しながら亡者を殺すか」
サメル
「そうですね~、まぁ、裁判になれば来るでしょう」
ラビングラビット
首を傾げる。
サメル
大振りのナイフを取り出す。
今度は隙間から落ちてゆかないように。
ブラッツ=ツェベライ
亡者へ向き直り、前へ出る。
ラビングラビット
遮られる。
ブラッツ=ツェベライ
「む」
ラビングラビット
地ならしをするように、地面をしたたかに踏む。
ブラッツ=ツェベライ
立ちはだかった巨体を見上げ、腕を広げる。
ブラッツ=ツェベライ
「ち……」
ブラッツ=ツェベライ
脚に力を込めて、倒れぬように踏みしめる。
ブラッツ=ツェベライ
亡者がなにかしてくるのなら、自分が防ぐつもりだった。
ラビングラビット
ラビングラビットはあなたに背を向け、あくまでもサメルに執心する。
ブラッツ=ツェベライ
心臓を、サメルに差し出している。
サメル
ブラッツに任せるように、少し身を引く。あの男の方が頑丈だ。
ブラッツ=ツェベライ
何だあれは?
才賀りゅう
「え?亡者と交流してんの?」村の入口方面から歩いてくる男。
才賀りゅう
「ウケる~」
ブラッツ=ツェベライ
「才賀……」ぴくりと眉を跳ね上げたが、それだけだ。
サメル
「も~、遅刻だぞっ」
才賀りゅう
ブラッツの方に一度視線を送るも、それだけ。
才賀りゅう
「ごめんごめ~ん♡おまたせ♡」
サメル
何か妙なアイコンタクトがあったな……。
ブラッツ=ツェベライ
「ちょうどいい。逃がさないようにしろ」
才賀りゅう
「スタバ探してたら時間掛かっちゃって~」
才賀りゅう
「いけるかな……まあやってみますか」
ラビングラビット
理解が追いついていない、とでもいうように、血走った目で救世主たちを見る。
才賀りゅう
「『足に力が入らなくなっていく』……」ラビングラビットに向かって、言葉を投げかける。
ラビングラビット
足が頽れる。
ラビングラビット
手から取り損なった心臓が地面に落ちる。
才賀りゅう
「『サメルの視線で、動きたくなくなる』……」
才賀りゅう
『この場にとどまって、みつめられていたい』
サメル
才賀の言葉に、僅かに眉を顰める。
サメル
しかし、それだけだ。
才賀りゅう
「あ、効いてる効いてる。サメっち今のうちに心臓?拾って投げちゃおうゼ☆」
ラビングラビット
恋は盲目。それ以外には目が向かないとでもいうように、ただサメルを見ている。
ブラッツ=ツェベライ
才賀の言葉に従って動かなくなる亡者を見た。
サメル
亡者が取り落した心臓に向かう。
サメル
心臓を踏みつける。
サメル
こんなに大きな肉の塊を踏み抜けるはずはない。
ラビングラビット
柔らかい弾力がある。
サメル
しかし、救世主の力はそれを可能にする。
サメル
救世主は、末裔とは違う。
サメル
獣の混じった、末裔などとは。
ラビングラビット
あなたが踏み抜くと、それは容易く破裂する。
ラビングラビット
詰まった毒液が飛び散る。
才賀りゅう
「あ」
ブラッツ=ツェベライ
「む」
サメル
獣の心臓を見下ろす。
才賀りゅう
毒を避けろ、と咄嗟の一言が出なかった。
ラビングラビット
この亡者は倒錯している。
ブラッツ=ツェベライ
仲間を護るために立ちはだかる役割である吸血鬼は、毒を浴びることをわずか躊躇った。
ラビングラビット
その拒絶にさえ何らかを見いだしているかのように、
サメル
毒が全身を濡らす。
ラビングラビット
まだサメルをじっと見ている。
サメル
哀れな兎。愚かな獣。
ラビングラビット
心臓は破裂した。
ラビングラビット
しかし肋骨から伸びる赤い動脈が、不意に動く。
ラビングラビット
毒にまみれたサメルの身体にそれは伸び、縛り付けようとする。
サメル
亡者。亡き者。
ラビングラビット
*サメルの心の疵『人間讃歌』を舐めます。愛。
ブラッツ=ツェベライ
*横槍を宣言
ブラッツ=ツェベライ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
ブラッツ=ツェベライ
*ティーセットを使用します
サメル
獣に人間の心は縛れない。
ブラッツ=ツェベライ
2d6+3+2=>7 判定(+愛) (2D6+3+2>=7) > 6[5,1]+3+2 > 11 > 成功
ブラッツ=ツェベライ
1d6 (1D6) > 3
サメル
* ヤリイカとティーセット渡します
ブラッツ=ツェベライ
*ヤリイカを使用します
[ サメル ] ティーセット : 2 → 1
ラビングラビット
2d+3-3-2>=7 (2D6+3-3-2>=7) > 2[1,1]+3-3-2 > 0 > 失敗
[ サメル ] ヤリイカ : 1 → 0
ラビングラビット
獣に人間は縛れない。
ラビングラビット
一度視線を奪うことはできても。
ブラッツ=ツェベライ
サメルの周囲を黒い霧が覆う。
才賀りゅう
動物のパーツがのたうつのを見ている。
ブラッツ=ツェベライ
瞬きの後にはサメルの前に吸血鬼が立ち、動脈を代わりに受ける。
[ ブラッツ=ツェベライ ] HP : 20 → 19
ラビングラビット
ラビングラビットは一度ブラッツを掴むものの、縛ろうとはしない。
ラビングラビット
チップを貰っても、
ラビングラビット
ナイフを貰っても、
ラビングラビット
今や数ある亡者の一つにすぎない。
ラビングラビット
咆哮。
サメル
獣に人間は縛れない。
サメル
人間が、獣を縛る。
ブラッツ=ツェベライ
「赤毛、殺せ」
ラビングラビット
才賀の与えた言葉はもはや意味をなさなくなったかのように起き上がる。
才賀りゅう
「いけいけサメっち~」
サメル
亡者の瞳に。
サメル
熱のあるその視線に。
サメル
匕首のように大振りのナイフを投げつける。
サメル
全てを拒絶するように。
ラビングラビット
愛する人が現れて、目に飛び込んでくることと大振りのナイフ。どちらが深々と刺さるか。
ラビングラビット
ラビングラビットは跳躍し、その場を去る。
ラビングラビット
目に突き立てられたナイフを、両の手で大切そうに抱えながら。
ラビングラビット
ラビングラビット
*お茶会 ラウンド2 ブラッツ=ツェベライ
ブラッツ=ツェベライ
「……取り逃がしたな」
才賀りゅう
「あらら」
ブラッツ=ツェベライ
動脈に掴まれていた場所を手で払い、サメルを振り返る。
サメル
「心臓を貫いても、頭を貫いても生きている。困りましたねぇ」
ブラッツ=ツェベライ
「一度や二度殺しただけでは殺せんということだろう」
ブラッツ=ツェベライ
「怪物というのはそういうものだ」
サメル
「さすが怪物にお詳しい」
ブラッツ=ツェベライ
「救世主もそうだろう」
才賀りゅう
「たまに死ぬ奴は死ぬけどネ!」
ブラッツ=ツェベライ
「心臓を貫こうが、頭を貫こうが、立ってくるやつは立ってくる」
ブラッツ=ツェベライ
鼻で笑った。
サメル
「やっぱり裁判に持ち込まないとか~」
ブラッツ=ツェベライ
「あの亡者、ずいぶん貴様に執着していたようだったな」
サメル
「……」
ブラッツ=ツェベライ
「何か覚えでもあるのか?」
才賀りゅう
「元カノ?」
サメル
「おしい!」
才賀りゅう
「くっそ~!じゃあ元カレ!」
サメル
「う~んちょっと離れた!」
サメル
全員に元カレや元カノがいてたまるか
いやいるの普通だわ
才賀りゅう
「この辺にあるんだけどな~」ダウジングロッドで探る仕草。
ブラッツ=ツェベライ
「この村に訪れるのは二度目だったな」
ブラッツ=ツェベライ
「その時に会いでもしたか」
サメル
「ヒント、一回しか会ってません」
ブラッツ=ツェベライ
「クイズなどやっている場合か」
才賀りゅう
「あ!わかった!」
サメル
「正解したら賞金20万なのに~?」
才賀りゅう
「正解はCMの後で……」
才賀りゅう
カメラ目線に指差し。
才賀りゅう
そんなものはないよ。
才賀りゅう
「つかメチャクチャになっててウケるな」
サメル
「なんか末裔がいっぱい向かっていって~」
才賀りゅう
「がんばるね~」
ブラッツ=ツェベライ
「食い扶持が減ってよいことだろう」
才賀りゅう
「ま……ンなこたこの際どうでもいいんですワ……」
サメル
「ボッロボロ死んでった(笑)」
才賀りゅう
「ウケる(笑)」
ブラッツ=ツェベライ
「で、何なんだ」
才賀りゅう
「あ、CM開けた?」
才賀りゅう
「売春婦でも買ったんでしょ~男子ってサイテ~!」
サメル
「え~、じゃあわかったって所からやろっか」
才賀りゅう
この男は買わないわけではない。
サメル
「う~ん、惜しい!部分点!」
サメル
「正解は、宿のサービスで抱いた末裔でした~!」
才賀りゅう
「あ~東大合格ならず~!」
ブラッツ=ツェベライ
「ずいぶんと執心されたものだな」
サメル
「まぁ?見ての通りの美男子なので」
ブラッツ=ツェベライ
「まったく哀れなことだ」
才賀りゅう
「ヨッメチャモテ委員長」
サメル
「モテまくり、勝ちまくりなもので~」
ブラッツ=ツェベライ
「それでこの有様か」
ブラッツ=ツェベライ
「末裔ひとりの面倒さえ見切れんとはな」
サメル
「いや~、知らない間に追いかけてきて、知らない間に死んでたんで、全部知らない話っすね~」
サメル
「直接何か言ってくれれば、それなりにかわいがったりもできたんですけどね」
才賀りゅう
「ウケますね~」
サメル
「あなたが気付かせた恋が、あなたなしで育っていくって奴ですかね?」
ブラッツ=ツェベライ
「愚かな女に好かれたものだな」
ブラッツ=ツェベライ
「まあ、人間如きには似合いか」
才賀りゅう
「それで怪獣になられちゃたまったもんじゃないっすね~」
サメル
「え~?今彼女とか募集してないんですけどね~」
サメル
「怪獣じゃあ、抱くこともできませんからなぁ」
ブラッツ=ツェベライ
「それでもあの亡者は、またお前を目がけてやってくるのだろう」
サメル
「でっしょうね~」
才賀りゅう
「サメちゃんの写真でも壁に貼っとこうぜ」
サメル
「よっしゃ。かわいく撮ってね」
サメル
かわいいポーズ。
才賀りゅう
「いいよ~次ちょっと脱いでみようかぁ」エアカメラでパシャパシャ
ブラッツ=ツェベライ
「どうおびき寄せるにして、どう殺すとしても、だ……」
サメル
ネクタイを緩めてセクシーポーズ。
ブラッツ=ツェベライ
「次はきっちり殺せ。いい加減、このくだらん毒にうんざりしてきたところだからな」
サメル
「え~?でももういっぱい刺したんですけど~」
ブラッツ=ツェベライ
「この調子では、こちらまであの化け物のように亡者になりかねん」
才賀りゅう
「あ~いいよいいよ~じゃ次は下脱いでみよ……あっ話進んでる」
ブラッツ=ツェベライ
「次は死ぬまでやれ」
ブラッツ=ツェベライ
「貴様がその役割だろう」
才賀りゅう
「サメッチファイト♡」
サメル
「逆にブラちゃん、あれを倒す方法思いつきません?毒には詳しいんじゃないです?」
ブラッツ=ツェベライ
「堕落の国の毒は心の疵から成るものが多い」
サメル
写真撮影は終わったようなので、ネクタイを締め直す。
ブラッツ=ツェベライ
「心の疵のかたちは救世主や亡者によって異なる。あれがどういうものか詳しいのは……」
サメル
話を聞いているのかいないのか、髪の毛をいじいじしている。
ブラッツ=ツェベライ
「あの亡者や、あの亡者のもとになった末裔に詳しいものだろうよ」
サメル
三つ編みを作り始めた。
才賀りゅう
俺もツインテールにするか。
ブラッツ=ツェベライ
話を聞け。
才賀りゅう
聞かれたいなら誠意を見せたまえ!
サメル
「詳しい人いたんですけど~」
サメル
「まだ生きてるかな?ていうか、まだ聞ける話あるかな?」
ブラッツ=ツェベライ
「…それに今さら、分かったとて解毒できるというわけでもあるまい」
ブラッツ=ツェベライ
「毒を消すには、亡者を殺すことだ」
才賀りゅう
「あ、なんか聞いてた~?」
サメル
「なんか~、三角木馬の亡者に殺されたって~」
ブラッツ=ツェベライ
「あの亡者か」
才賀りゅう
「すげぇ死に方(笑)」
サメル
「本当、あの亡者は殺されたくない亡者歴代トップ3に入る」
ブラッツ=ツェベライ
「生きていてよかったな」
ブラッツ=ツェベライ
あんなにまたがらせられて……
才賀りゅう
「サメっちの 股が裂けんで よかったな」
サメル
「ブラッツが 守ってくれない かなしいな」
ブラッツ=ツェベライ
「まあ救世主でなければ、貴様らも死んでいたかもしれんが」
ブラッツ=ツェベライ
俺はこの世界に来てむしろ死にやすくなったが……
サメル
「股が裂け それでもどっこい 生きている」
才賀りゅう
「今日整ってますね~」
ブラッツ=ツェベライ
「死ぬまで殺されなければ死なんのは、亡者も救世主も同じだ」
サメル
「いや、実際裂けていないんですけどね……」
才賀りゅう
「どっちでも 死ぬまで殺すと 死ぬんだぞ」
才賀りゅう
「いつまで整えてんだろうな」
ブラッツ=ツェベライ
「その違いがどこにあるのかは俺は知らんが」
ブラッツ=ツェベライ
「せいぜい、気張って殺すことだ。あの亡者は執拗にお前を狙うだろうからな」
サメル
「おっ、今日は芭蕉大会にしますか」
才賀りゅう
「いっちょやりますか!」
ブラッツ=ツェベライ
*サメルの『人間讃歌』を愛で抉ります。
才賀りゅう
「この末裔の死体の山で一句……(笑)」
リサ
GM
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
GM
2d6+3>=7 (2D6+3>=7) > 7[2,5]+3 > 10 > 成功
GM
1d6 (1D6) > 3
ブラッツ=ツェベライ
*ティーセットを使用
サメル
「死体だぞ いっぱい死んでて きたないな」
GM
*+3じゃないですが成功してますね。
ブラッツ=ツェベライ
2d6+3+2-2=>7 判定(+愛) (2D6+3+2-2>=7) > 7[6,1]+3+2-2 > 10 > 成功
才賀りゅう
「死にすぎて 死体の処理が 追いつかぬ」
[ ラビングラビット ] HP : 62 → 61
ブラッツ=ツェベライ
やっとる場合か。
[ ブラッツ=ツェベライ ] ティーセット : 1 → 0
ブラッツ=ツェベライ
「人間のことは人間同士で片付けろ。この俺を巻き込むな」
才賀りゅう
「やだブラっちつめた~い」
ブラッツ=ツェベライ
「もちろん、あの亡者を殺すことには協力するがな」
サメル
「つめた~い!2-Bはずっと友達でいようねって言ったのに~!」
ブラッツ=ツェベライ
「くだらん人間同士の愁嘆場に巻き込むな、と言っているのだ」
才賀りゅう
「ちょっと男子真面目に合唱しなさいよ~!」
サメル
「そういう事言うと、クラスラインでハブられるよ~」
ブラッツ=ツェベライ
「……」
ブラッツ=ツェベライ
「あの亡者にも同じ顔で接してやればどうだ?」
ブラッツ=ツェベライ
「案外、違う反応が見られるかもしれんぞ」
サメル
「ふーん」
ブラッツ=ツェベライ
「何せ亡者になるほどに、貴様に執着しているのだからな」
サメル
「なるほど」
サメル
「一理ありますね」
才賀りゅう
「一回デートでもしてみるか?」
ブラッツ=ツェベライ
「死ぬ前に優しくしてやれば、本望だろうよ」
ブラッツ=ツェベライ
「人間というのはそういう愚かしさのある生き物だろう」
サメル
「いいかも~」
才賀りゅう
「デートの最後に指輪でも見せればイチコロよ」
才賀りゅう
古くない?
サメル
「指輪買わなきゃな~。一緒に選んでくれる?」
サメル
適当に言葉を合わせている。
ブラッツ=ツェベライ
じっとサメルの様子を見ている。
サメル
合わせている、が。
サメル
息苦しい。
才賀りゅう
「最後に決めるのはサメっちだぞ♡」
サメル
「え~、喜んでもらえるかな……しんぱ~い!」
ブラッツ=ツェベライ
己にとっては救世主だろうが末裔だろうが関係がない。
サメル
末裔と一緒くたにされている。
ブラッツ=ツェベライ
同じ人間という下等な生き物でしかないという視線が刺さる。
才賀りゅう
「大丈夫大丈夫、末裔も救世主も好みに対して違いなんてないっしょ!」
サメル
くだらん人間同士と、ひとまとめにされている。
ブラッツ=ツェベライ
「この村に、装飾品などと言う洒落たものがあればの話だがな」
サメル
「そっか……、わかった!メルカリで高く売れそうなの選んでみる!」
才賀りゅう
「かしこ~い!」
ブラッツ=ツェベライ
「……で、拠点にできそうな場所は見つかったか?」
ブラッツ=ツェベライ
俺は見つけてないです。
才賀りゅう
「あー」
サメル
「あったけど壊されました」
才賀りゅう
色々してたらなんか……タイミングが……
才賀りゅう
「あ~」
サメル
話題が変わったことに安堵する。
ブラッツ=ツェベライ
「これだけ死んでいれば、空家のひとつやふたつぐらい見つかるか」
サメル
しかし、かけられた言葉は変わらない。
ブラッツ=ツェベライ
この吸血鬼がサメルをどう認識しているかが変わるわけではない。
才賀りゅう
「ま、居ても救世主なんで適当に泊めてもらえるっしょ」
サメル
この男は、この吸血鬼は。
末裔と救世主を、獣と人間を、同じ下等な生き物だと認識している。
ブラッツ=ツェベライ
「では、別行動はもうやめにするか」
ブラッツ=ツェベライ
「何にせよ、あの亡者は貴様めがけてやってくるのだからな」
ブラッツ=ツェベライ
そのこと自体を嘲弄するように言って、吸血鬼はサメルから視線を逸らした。
サメル
「一人では倒せなさそうですしね」
ブラッツ=ツェベライ
「ああ」
サメル
あの亡者は、一人では倒せないだろう。
才賀りゅう
「ま、サメちゃん頼りにしてるゾ☆」
サメル
人間を見下す吸血鬼様に、手を貸して頂かなければならない。
サメル
嘔吐感のように、喉まで感情がせり上がる。
サメル
屈辱だ。
サメル
しかし、それを顔に出すほど幼くはない。
サメル
「りゅうちぇるも頼りにしてますよ~☆かよわいボクチンを守って♡」
才賀りゅう
『行けたら行くわ』
才賀りゅう
腹から声を出す。
サメル
「あ、行かないやつ~!」
サメル
人間に助けを乞うのはいい。
人間は対等な存在だ。
サメル
しかし、人間ではないくせに、人間を見下すあれは、何だ?
才賀りゅう
「ま、1人旅になるぐらいならね~、ちゃんとやりますとも」
サメル
胸が感情で満たされる。
ぐつぐつと煮えたぎるような激しい怒り。
サメル
「ま、めんどくささで言えば協力した方がマシですわな」
才賀りゅう
「……」
ブラッツ=ツェベライ
「そういうことだ」
才賀りゅう
「僕らがんばろうね、イエー☆」
サメル
「イエー☆」
サメル
ブラッツが視界に入る度に心が揺らぐ。
関節に妙な力が入る。震えそうになるのを抑えている。
サメル
あの男は、許しておけない。
[ サメル ] 人間讃歌 : 0 → 1
GM
*サメルは『ブラッツ=ツェベライへの恋心』を付与されました。
GM
残りはサメルの手番とラビラビの手番ですね。そのあと裁判。
GM
次回はサメルさんからで最後を頂きます。
GM
GM
Dead or AliCe
GM
『恋は盲目!』
GM
♡の5!
GM
本日もよろしくお願いします。
ブラッツ=ツェベライ
よろしくお願いします。
サメル
よろしくお願いします。
才賀りゅう
よろしくお願いします。
GM
というわけで……サメルさんの手番です。
サメル
はぁい……
GM
*お茶会 ラウンド2 サメル
サメル
* 才賀の心の疵『異食症』を抉ります。
 判定は後ほど
才賀りゅう
キャ…!
サメル
4 空き家。村に宿はなく、宿泊希望の旅人はこの家の一室に案内される。
GM
この村には宿あったんですけど、もうないので正しいですね。
サメル
壊れてる……
才賀りゅう
取り急ぎ破壊致しました
才賀りゅう
僕がやったんじゃないが
ブラッツ=ツェベライ
壊れたな。
サメル
適当にあった空き家に押し入った。
ブラッツ=ツェベライ
死人が増えたので空家も増えた。
才賀りゅう
末裔たちの移住計画が捗るだろうなあ
サメル
玄関前で家主が死んでいたので、間違いなく空き家だ。
才賀りゅう
なんて理性的な判断なんだ。
GM
生活の色がまだ残っている。
サメル
「おじゃましま~す」
才賀りゅう
「お招き頂きありがとうございま~す!」
サメル
テーブルの上の軽食を見つけて摘む。
ブラッツ=ツェベライ
家の中を見回し、椅子に腰を下ろす。
ブラッツ=ツェベライ
肩を確かめるように手を置いている。
才賀りゅう
台所の前に立ち、水回りを眺めている。
GM
洗ってない食器などが無造作に置かれている。
サメル
「いや~、この村もう壊滅状態ですねぇ」
才賀りゅう
「ウケちゃうな~」
才賀りゅう
「亡者ってすご~い」(ふわふわ感想)
サメル
「謝礼貰ったりするより、家を漁っていった方がいいかもな~」
才賀りゅう
「ジーニアス」
才賀りゅう
「末裔が全滅したぐらいで僕らもやりましょうか」
ブラッツ=ツェベライ
「好きにすればいい」
サメル
「まぁ、あの毒に侵された住民たちですし、案外殺されながら喜んでいたかも」
ブラッツ=ツェベライ
「気色の悪い」
才賀りゅう
汚れた食器類から目を逸らして、サメルの方に体を向ける。
才賀りゅう
「いやあ気持ちよく死ねてよかっただろうなあ(棒)」
サメル
金目のものがありそうな引き出しなんかを開けてみている。
サメル
金目のもの、ないな~。
GM
全然ないですね。
才賀りゅう
「どうです~? この村全部ひっくり返すぐらいでいかないとなさそうですね」
サメル
「そ~ですね~」
サメル
階段を登って二階へ。
ブラッツ=ツェベライ
ちらっとそちらを見て、また視線を戻した。
ブラッツ=ツェベライ
家探しは家探ししたい奴に任せる。
サメル
2階には寝室や子供部屋がある。
外に子供はいなかった。生きているのか、どこかで死んでいるのか。
才賀りゅう
なんとなくサメルを追ってみる……いや、ブラッツと二人きりになることを避けた。
サメル
「この村の子供、大変そうですねぇ」
才賀りゅう
「子供のうちからあんな特殊プレイに染まっちゃったら大変だろうな」
才賀りゅう
子供部屋を見回す。簡素なおもちゃや小さな服が転がっている。
サメル
壁に貼ってある絵やぬいぐるみを眺める。女の子の部屋だ。
サメル
いかにも端切れで作ったようなぬいぐるみを手に取って、ベッドに腰掛けた。
才賀りゅう
そのぬいぐるみに視線をやりながら……
才賀りゅう
「サメっちさ~、ブラっちのこと……どう思う!?」
サメル
「エッ……!どしたの急に……!?」
サメル
「もしかして……恋バナ!?」
才賀りゅう
「恋なんて……ないデショ!?」
才賀りゅう
「この村で恋とか……ナイデショ!?!?」
サメル
「ナイ……よねッ!」
才賀りゅう
「ワ…!」
才賀りゅう
「いやなんか将来的に殺傷事件に発展しそうな空気を感じて」
サメル
「まぁ分かりますけど」
サメル
「え、どうなんですかりゅうちぇるは」
才賀りゅう
「あ?」
才賀りゅう
「……」
才賀りゅう
「殺す~~~~、とはなりますよね」
サメル
「分かるな~~~~」
サメル
「あの吸血鬼、一回シメる必要ありますよね~」
才賀りゅう
「ワ…!ぬけがけは……ナシだよ!」
才賀りゅう
「まあでもですよ、殺したら殺したでな~」
才賀りゅう
「不便じゃないですか?」
サメル
「そうなんですよね~~」
サメル
「なんか殺さない範囲で分からせたい」
才賀りゅう
「それな~」
才賀りゅう
「あ、でも僕さっきちょっと分からせ……しちゃいましたね!」
サメル
「エ~~~ッ!!ぬけがけズル~~~いッ!!」
才賀りゅう
「エヘ……」
サメル
「ネッネッ、どんなコトしたのッ!?」
才賀りゅう
「えっとネ……」
才賀りゅう
「ほら僕、言った事が起きるタイプの有言実行男なんで」
サメル
「なるほど……」
才賀りゅう
「それでブラちゃんの昔の男の話……聞いちゃった!」
サメル
色々と色々な想像をしている。
サメル
「昔の男?」
才賀りゅう
「なんかずっと好きなヒト……?いるらしいヨ……!」
サメル
「エッ、一途~!」
才賀りゅう
「まあもう死んでるらしいけどな、ウケる~」
才賀りゅう
「ア……!可愛くないこといっちゃった……!」
サメル
「ウケる(笑)」
サメル
「ア……!つられちゃった……!」
才賀りゅう
「僕らだけでもこのクソ村でかわいく生きていこうな!」
サメル
「かわいくなければ生きる価値なんてないもんな!」
才賀りゅう
「カワイイは……正義ダネ!」
サメル
「しかし、好きな人か……。その人がここにいたら、そいつを痛めつけたりできたんですけどね~」
才賀りゅう
「そうそう、死んでるんですよね~」
サメル
「うっかり堕落の国に落ちててそのへんいませんかね~」
才賀りゅう
「あ~『実は堕落の国に落ちて、どこかで生きている』とか……」
サメル
「お、いけます?」
才賀りゅう
「そこになかったらないですね」言いながら窓の外を見る。滅びかけの村があるばかり。
サメル
「ないな~」
才賀りゅう
「もっとコインがあればな~いけるかもな~みたいな」
才賀りゅう
「なんかあんまり無法はできないんですよね」
才賀りゅう
「サメル……『お前女だったのか!?』とか……」
サメル
「ちょっと」
サメル
胸を触ってみる。
才賀りゅう
「今のならないと思いますけど、なってたら責任取ります(笑)」
才賀りゅう
サメルが触ったのはごくありきたりな一般男性乳だ。
サメル
一般男性乳だった。
サメル
「これ女になってたら、りゅうちぇる殴り殺してますからね」
才賀りゅう
「そんな~~~」
才賀りゅう
「危なかった~死を回避するセンスがあるな僕は」
サメル
「毒もそうなんですけど~、結構~、自分を変えられるの地雷なんで~、よろしくお願いしますね~」
才賀りゅう
窓から離れ、小さな戸棚の前に立つ。
才賀りゅう
「え~自分をエボリューションしたくないんでござるか~?」
サメル
「人から変えられるのは違うっていうか~」
サメル
「そういうの押し付けるのムカつきません?」
才賀りゅう
「なるほどな~、わかる(笑)」
才賀りゅう
「確かに殺すってなりますね~」
サメル
「ほらぁ~」
才賀りゅう
「だからアレですよね~、僕らを餌とか言っちゃうブラっちって……よくないよね!」
サメル
「よく……ないッ!」
才賀りゅう
「だから……ちょっとだけ、わからせちゃってもしょうがないよね!」
才賀りゅう
「仲間だもんネ!」
サメル
「むしろ……わからせた方が……ブラっちのため……じゃない!?」
才賀りゅう
「そうそう、新人教育だな~」
才賀りゅう
最悪の新人教育だよ。
サメル
「新人教育は大事ですもんね~」
才賀りゅう
戸棚の上に置かれていた小さな木人形を手に持って弄ぶ。
サメル
「でも、普通に痛めつけるのもつまんないですよね~。おちんちんちょんぎったりします?」
才賀りゅう
「おっ、さすが新人教育する立場にあったであろう人」
才賀りゅう
「でも見るのキツくない?」
才賀りゅう
「女なら ああ女なら 女なら」
サメル
「そう~?いや玉ヒュンはしますけど」
才賀りゅう
思わず一句詠みながら手を口元に持っていく。
才賀りゅう
「他人のチンコ見る趣味はあんまりな……」
サメル
「真面目な話、腕とか足とか切り取ってもそんなメンタルに来ないですよね……。ああ、四肢全部もぎます?」
才賀りゅう
「う~ん、それもいいけど……荷物にならない?」
サメル
「なるな~!」
才賀りゅう
「せめて次の回復能力持ちが見つからないとですねえ」
サメル
「首だけにして回復アイテムにしてもいいですけど~」
才賀りゅう
「っていうかあいつ再生するし、四肢ポロしても即生えするんじゃないですか?」
サメル
「ウケる(笑)」
サメル
「気持ち悪~」
才賀りゅう
「しかも取ったとこ灰になっちゃうし」
才賀りゅう
「いくらでも喰えてお得みたいなとこありますけどね~」
サメル
「ワ……!吸血鬼だァ……ッ!」
才賀りゅう
「コワイね……!」
サメル
「ていうか食えてお得って。食ったんですか?」
才賀りゅう
「うーん」
才賀りゅう
「まあ流れでそうなっちゃって~」
サメル
「流れ」
サメル
「そういうご趣味が?」
才賀りゅう
戸棚に手を戻す。木人形の頭がかじり取られていた。
才賀りゅう
「ご趣味ともうしますか……」
才賀りゅう
「まあご趣味ですね~!!」
サメル
「趣味なら仕方ないですね~」
才賀りゅう
「さすがサメっち~」
サメル
「じゃあ、ブラっちをもうちょっと齧りたかったり……しちゃう?」
才賀りゅう
「実際あの生意気太郎、も~ちょっと齧ってやってもいいと思いますよね~~~?」
才賀りゅう
「どうも人間をナメてますからね~」
サメル
「ナメてますねぇ~」
才賀りゅう
「見せちゃいますか……?人間よりスゴいってとこ……?」
サメル
「見せちゃいますかぁ!」
サメル
* りゅうちぇるの心の疵『異食症』を抉ります。判定は猟奇。
GM
そんなことさせないぞ!!
才賀りゅう
え~っ!?
GM
*横槍します
サメル
ええ~!
GM
Choice[猟奇,才覚,愛]  (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
才賀りゅう
がんばって……さめっち!
GM
2d6>=7 (2D6>=7) > 9[6,3] > 9 > 成功
GM
1d6 (1D6) > 4
サメル
ワワ……!
サメル
* ティーセット乗せます
サメル
2d6+3+2 (2D6+3+2) > 10[4,6]+3+2 > 15
GM
成功ですね。
サメル
ワーイ!
GM
ブラッツさんを守れなかった……!
サメル
ちいかわでダイスを振ると、おおきい目が出る……ってコト!?
才賀りゅう
すごぉい……!
サメル
抱えていた小さいぬいぐるみを、ベッドの上にきちんと座らせた。
才賀りゅう
棚の上の木人形を掴んで、がじがじとかじる。
才賀りゅう
『この家からは、暫く出られないな』
サメル
「キャ~、困るな~」
サメル
たん、たたん、と軽いリズムで階段を降りる。
才賀りゅう
「僕たちこれから、ど~なっちゃうの~!?」
才賀りゅう
コツ、コツと硬い靴音が続く。
ブラッツ=ツェベライ
足音に視線を上げる。
ブラッツ=ツェベライ
「貴様ら、家探しにいつまで時間をかけている」
サメル
「いや~、おもちゃがあったので夢中になってしまって」
才賀りゅう
「ついつい童心に帰っちゃってなあ」
ブラッツ=ツェベライ
「ふん……」
サメル
ブラッツの四肢にナイフを投げる。動きを封じるように。
ブラッツ=ツェベライ
「!」
ブラッツ=ツェベライ
血はしぶくことはなかった。
サメル
軽い足取りのまま、ブラッツが腰掛ける椅子の後ろに回る。
才賀りゅう
「おやおやブラッツさん、『動けなくなりましたね』!」
サメル
後ろからハグするように腕を回す。
ブラッツ=ツェベライ
すぐさまナイフを引き抜こうとした吸血鬼の手が止まる。
サメル
「え~、動けないんですか?困ったな~」
ブラッツ=ツェベライ
「……何のつもりだ。貴様ら」
サメル
「ちょっと上で恋バナをしましてぇ……」
才賀りゅう
「親睦を深めようと思いまして~?」ブラッツの前に立つ。
才賀りゅう
「そうそう、いろんな恋バナをね~」
ブラッツ=ツェベライ
「……」
ブラッツ=ツェベライ
「くだらん」
サメル
「昔の男の話とか?りゅうちぇるとイチャイチャしたこととか?」
ブラッツ=ツェベライ
抑えた口調だが、吸血鬼の声は硬い。
才賀りゅう
「イチャイチャだなんて照れる~」
サメル
ブラッツの顎のラインを人差し指でなぞる。
ブラッツ=ツェベライ
「触るな」
才賀りゅう
近くのテーブルにもたれかかり、一方的なじゃれ合いをニコニコと見ている。
ブラッツ=ツェベライ
逃れるための身じろぎすらできない。
サメル
「なによ~!りゅうちぇるとはイチャイチャしたのに、あたしとはできないっていうの?ヒド~イ!」
才賀りゅう
「ひっど~い男子サイテ~!」
サメル
身を離して、才賀の方を向く。
サメル
「ねぇねぇ、りゅうちぇるは、どこ齧りたい~?」
ブラッツ=ツェベライ
「……っ」
ブラッツ=ツェベライ
「クズども……」
才賀りゅう
「えらんで……いいの!?」
サメル
「いいよッ……!ボクたち……友達だもん……!」
才賀りゅう
「じゃあ……まずは……指とか……!?」
サメル
「ワッ……!いいね……!」
サメル
そう、才賀は友達、同類、人間同士だ。憎悪を抱く相手を分け合うのも、悪くはない。
才賀りゅう
「もしかしてサメっち、切り分けて……くれる!?」
才賀りゅう
人の指はケーキではない。
サメル
「いいんですかぁ?」
ブラッツ=ツェベライ
吸血鬼の体には力が籠もっている。だが、ぴくりとも動くことはない。
才賀りゅう
「僕は肉体派じゃないからね~大丈夫切れる切れる♡」
サメル
「わ~♡分け合いの精神だね♡がんばろッ」
ブラッツ=ツェベライ
「やめろ」
才賀りゅう
「がんばれ♡がんばれ♡」
サメル
ナイフをブラッツの指の真横に突き立てる。
ブラッツ=ツェベライ
「ぐっ……」
ブラッツ=ツェベライ
苦鳴。
サメル
「さ~て、カウントダウンスタート!」
才賀りゅう
「あそれケッジッメ ケッジッメ」
ブラッツ=ツェベライ
血の代わりに、灰がこぼれ出る。
サメル
「10,9,8,7~」
才賀りゅう
イエーイ、と盛り上がる声。
サメル
「6543はいボーン!」
サメル
ナイフを倒す。
ブラッツ=ツェベライ
「ぐあっ……!」
才賀りゅう
「あ、切ったらすぐ灰になるんだった」ははは、と明るい笑い声。
サメル
「え~!切り分けられないじゃ~ん!おちゃめさん♡」
才賀りゅう
「サメっちごめん、隣のもう一本やってもらっていい?(笑)」
ブラッツ=ツェベライ
傷口からはわずかな灰が零れ、落ちた指もまた白く崩れる。
サメル
「じゃあ切るんでぇ、即食いつく感じで(笑)」
ブラッツ=ツェベライ
「貴様らッ……」
才賀りゅう
「サッとやったら行けると思うから サッとやってバッと食う(笑)」
ブラッツ=ツェベライ
吸血鬼の顔が歪む。苦痛よりも、弄ばれている屈辱に。
サメル
「あ、じゃあじゃあ~、先っちょ咥えてるのはどう?」
才賀りゅう
「ショーっぽくていいね、それで!」
才賀りゅう
前に跪く形となるのは不本意だが……
才賀りゅう
切った指の隣を、第一関節まで噛む。
才賀りゅう
噛み千切らないようにするのが大変だ。
才賀りゅう
すぐに噛みちぎる事も出来るけれど、これはサメルと共同作業をするイベントなのだから。
サメル
先ほどと同様に、指の真横にナイフを立てる。
ブラッツ=ツェベライ
呻き声すら出ない。
才賀りゅう
グーを振り上げて応援だ!
サメル
才賀の唇に傷を付けないように、位置取りに気をつけながら。
サメル
信頼を裏切る訳には、いかないからな~!
才賀りゅう
サメッち信じてるよ♡
ブラッツ=ツェベライ
びくりと体に力が籠もり、息が止まる。
サメル
「じゃ~、せーのでいくよ♡」
サメル
「せー……のッ……!」
才賀りゅう
ふぁーい、と気の抜けた同意の声。
サメル
ナイフを倒す。一息に肉と骨を切断する。
才賀りゅう
切られた指が口の中に吸い込まれる。
ブラッツ=ツェベライ
口の中で指の感触はほどけて、すぐに灰となる。
才賀りゅう
灰が咀嚼されている。
サメル
「どうどう~?灰、おいち?」
ブラッツ=ツェベライ
射殺すような目でそれを睨みつけても、体が動くことはない。
サメル
咀嚼する才賀を見ている。普通と異なる嗜好を持つ人間。彼はおそらく、今まで様々なものを口にしてきただろう。
才賀りゅう
「ゲロマズ~☆だけどな~しょうがないんですよね、こういう人間なので!」
サメル
木を食べる人間は人間なのか?灰を食べる人間は人間なのか?
サメル
愛する人を食べる人間は?
才賀りゅう
不味い、という割には嬉しそうな、満足そうな顔をしている。
サメル
いずれも人間だ。
才賀りゅう
人間と共存するのに不適切な人間ではあるが、それでも人間というくくりにこの男は入っている。
サメル
「まずくても、食わないとしょうがないってことはありますからね~」
才賀りゅう
ブラッツの視線を受けても、ニコニコと笑うばかり。
サメル
「大スカ専門とかよりは健康的じゃないですか(笑)」
才賀りゅう
「それね、健康診断でバレるって聞いてマジで笑ったんですよね」
才賀りゅう
「スカはちょっとな(笑)やっぱ肉ですよ」
サメル
「病気になっちゃうこともありますからね~!怖い怖い」
才賀りゅう
「それにしてもさ~、いや~やっぱブラちゃんの力は便利だって思うんだよね」
ブラッツ=ツェベライ
「…………」
サメル
「ほう……というと?」
才賀りゅう
「治るんならいつでも喰えるじゃないですか」
サメル
「たしかに~!無料バイキング~!!」
才賀りゅう
「僕のこれ、唯一の悩みが食ったら無くなる事だったんですよね~」
ブラッツ=ツェベライ
そのような会話が成されている間に、吸血鬼の指はすでに元通りに生えそろっている。
サメル
「わかるな~」
ブラッツ=ツェベライ
喰われたという事実と屈辱だけが、吸血鬼の身体に残されている。
才賀りゅう
「血肉になるから……で我慢しようと思ってたんですけどね。いやあその点!」
サメル
新しく生えた指を、ナイフの背で撫でる。
サメル
「便利ですね~」
才賀りゅう
その笑顔に並ぶのは、吸血鬼のものではない、普通の人間の歯列。
才賀りゅう
「まあブラちゃんが人間を餌って言うのもいいですけど(笑)」
才賀りゅう
「この状況は……そうも言ってられない気がしちゃいますね!」
ブラッツ=ツェベライ
「…………」
[ 才賀りゅう ] 異食症 : 0 → 1
サメル
人間が行う、人間とは思えない行為を見てきた。人間はいくらでも非情になれる。
サメル
「たしかに~、これはどっちが捕食者かというと~?」
サメル
ねぇ?とブラッツの顔を覗き込む。
ブラッツ=ツェベライ
睨み返す。
才賀りゅう
「こわ~い♡」
ブラッツ=ツェベライ
問いに言葉が返ることはない。
ブラッツ=ツェベライ
何かを言い返せる状況ではないことぐらい、この吸血鬼も理解している。
サメル
「そんな怖い顔しないで~」
才賀りゅう
『何か言ってくださいよぉ~今の心境とかぁ~』
ブラッツ=ツェベライ
「っ、最悪だと言ったはずだ!」
ブラッツ=ツェベライ
「人間如きがこの俺に、こんな真似を……」
サメル
「吸血鬼様が人間如きに最悪にさせられてる(笑)」
サメル
爪にナイフを突き立てる。
才賀りゅう
「ウケますね」
ブラッツ=ツェベライ
「っ、あ゛っ!」
才賀りゅう
「いっちょ前に痛覚あるんですね~」
サメル
「これは特に意味がないけど、やりたくなったのでやりました(笑)」
才賀りゅう
「イイね」イイねのポーズ
ブラッツ=ツェベライ
「こ、の……」
サメル
「りゅうちぇる~、次は耳とかどうです?」
才賀りゅう
「いいですね~」
ブラッツ=ツェベライ
腕に力が籠もる。往生際悪く動こうとしている。
サメル
耳をつまんで、才賀が噛みやすいようにする。
才賀りゅう
あー、と口を開けて、噛む。
サメル
ナイフを耳に当てる。
才賀りゅう
舌と。食い込む歯の感触。
ブラッツ=ツェベライ
ナイフの刃は吸血鬼の皮膚よりも冷たい。
サメル
「どのくらい繋がってたら灰にならないんでしょうね?」
サメル
言いながら、耳にナイフを入れてゆく。
ブラッツ=ツェベライ
触れる熱の感触に身が引きつる。
ブラッツ=ツェベライ
「っ、う、ぐ……」
才賀りゅう
捕食されている。
ブラッツ=ツェベライ
指先がわななく。
ブラッツ=ツェベライ
こんなことがあっていいはずがない。
ブラッツ=ツェベライ
そう思っても、抵抗できない。
サメル
人間が、捕食者を食っている。
サメル
そうだ、人間はこうやって獣を制してきた。
才賀りゅう
最後には人間が勝つ。
ブラッツ=ツェベライ
吸血鬼はその化身として蝙蝠や狼を選ぶ。
ブラッツ=ツェベライ
血を吸う蝙蝠、捕食者たる狼。
才賀りゅう
噛んだ歯が、引き裂くのを待ち構えて肉を軽く引く。
ブラッツ=ツェベライ
狼は、日本では人間に滅ぼされたのだという。
サメル
耳を切り裂いた。
ブラッツ=ツェベライ
冷えた痛みが走る。
才賀りゅう
歯が引いて、舌が巻き取って、冷えた肉が灰になる瞬間を味わう。
ブラッツ=ツェベライ
味はとても褒められたものではない。
サメル
耳を切り取った瞬間に、傷口に指を突っ込む。
才賀りゅう
歯に磨り潰される灰は音を立てない。
ブラッツ=ツェベライ
それが真実肉だったとしても、耳など美味なものではないはずだ。
ブラッツ=ツェベライ
「ッ、ぐっ!?」
サメル
「これ、このまま再生したらどうなるんですかね~?」
ブラッツ=ツェベライ
灰が零れる。
サメル
鼓膜の奥にまで指を突っ込んで、奥をかき回す。
才賀りゅう
ただ、征服のために灰は噛み潰され、唾液と共に胃に落ちていく。
ブラッツ=ツェベライ
サメルの指先に、冷たい濡れた感触が当たる。
ブラッツ=ツェベライ
血ではないかと思われた。
サメル
「あ、血だぁ~!!」
ブラッツ=ツェベライ
吸血鬼から問いに答えが返ってくることはない。
ブラッツ=ツェベライ
傷口に指先が突き入れられた状態で、耳が再生することもなかった。
サメル
「あれぇ……?もしかして、脳は生なんですかぁ?」
才賀りゅう
味覚はとても喰えたものではないという信号を発しているが、それでもこの男は満足そうに舌舐めずりをして立ち上がった。
ブラッツ=ツェベライ
答えはない。
才賀りゅう
充足感が人間の本能を凌駕している。
サメル
「りゅうちぇる~。ほらほら、ちょっと触ってみて~」
才賀りゅう
「えっ生?」
才賀りゅう
「うそすご~い触っちゃお」
サメル
再生しないように指を突っ込んだまま、少しずらす。
才賀りゅう
傷口に無遠慮に突きこまれる指。
ブラッツ=ツェベライ
吸血鬼の顔にわずか恐怖が滲む。
ブラッツ=ツェベライ
傷口が広がり、痛みが走る。
ブラッツ=ツェベライ
血が零れて、それは灰に変わっていった。
サメル
「ね~?」
サメル
奥をかき混ぜる。
才賀りゅう
「すっご~い、神秘だね♡ 吸血鬼にも生命の神秘とかあるんですか?(笑)」
ブラッツ=ツェベライ
「やめろ!」
才賀りゅう
「お、ここをいじるとさすがの吸血鬼サマも死んじゃうとか?」
ブラッツ=ツェベライ
制止の声は悲鳴めいていたが、怯えが露だ。
サメル
「すご~い♡ 脳に指突っ込まれて命令してる(笑)」
才賀りゅう
「ここ絵面抜いて音だけだとメチャクチャレイプシーンでウケますね(笑)」
才賀りゅう
「脳触られそうになってイキんないでくださいよ~」
サメル
「まぁ実質3Pですし(笑)穴兄弟になっちゃった(笑)」
才賀りゅう
指先がわずかに曲げられて、肉を抉る。
ブラッツ=ツェベライ
「やめろ、と、言って……」
サメル
肉を取り出しやすいように、少し指をずらしてやる。
才賀りゅう
「先に突っ込んだサメっちがお兄ちゃんですね(笑)」
サメル
「イエーイ長男でーす」
ブラッツ=ツェベライ
言葉は途中で苦鳴に呑まれる。
才賀りゅう
「次男で~す」ずり、と不快な音を脳に響かせて指が肉を掻き出すように動く。
ブラッツ=ツェベライ
「うあっ、あ!」
才賀りゅう
引き抜かれ、指についた灰を舐め……また無遠慮に指を刺す。
ブラッツ=ツェベライ
灰が零れ落ちていく。指の動くたびに、吸血鬼の身体が跳ねる。
サメル
薄い笑みを浮かべながら、捕食者の肉を喰らう同族を見ている。
才賀りゅう
「なんかはちみつ舐めってこんな感じなんですかね~」笑いながら、また指がぐるりとかき回す。
才賀りゅう
蜂の巣を食べる熊を想像したが、状況の見た目的にはアリクイっぽいな、なんて思いつつ。
サメル
「え~?じゃありゅうちぇるは森のクマさんってこと?カワイイ~」
ブラッツ=ツェベライ
指先に当たっていた血の感触は広がり、灰とともに指を伝っては、すべてが白い灰になる。
サメル
「でも、舐めるのって量少なくないです?頭割った方がよかったりしません?」
才賀りゅう
「カワイイくまさんになっちゃうかあ~(笑)」
遊びのように、傷口に4本の爪が立つ。
才賀りゅう
「流石に死なない?ブラっちどう?」
サメル
「お、行くね~!」
サメル
4本の指が飲み込まれていくのを見る。
ラビングラビット
不意に視界が歪む。
才賀りゅう
指を灰まみれにした男が、不意に顔を上げる。
ラビングラビット
目の前にいた救世主の姿が見えなくなる。
サメル
「……あれ」
ラビングラビット
*お茶会 ラウンド2 ラビングラビット3回目
[ ラビングラビット ] HP : 61 → 60
白兎の末裔
いつの間にか、あなたは宿屋の寝室にいる。
白兎の末裔
「ご指名ありがとうございます~」
白兎の末裔
白い耳が揺れている。
白兎の末裔
今し方あなたは、
白兎の末裔
『耳を切った』ばかりだ。
白兎の末裔
「気になりますか? 耳」
サメル
手元を見る、何もない。
白兎の末裔
「触ってもいいですよ」
サメル
白兎の耳を見た。
サメル
これは多分、亡者の見せた幻だろう。
白兎の末裔
あなたは人間を切り貼りし、動物にしてきた。
白兎の末裔
ならば、『余計にあるもの』を切り取れば。
白兎の末裔
近づいて、笑いかける。首を傾げるとまた揺れる。
白兎の末裔
あなたを誘う。
サメル
耳が揺れている。
血が通い、温かい皮膚が多い、柔らかい毛が覆う耳が。
サメル
生き物らしい弾力を持った耳が、揺れている。
白兎の末裔
「?」
白兎の末裔
何も知らない顔で見ている。
サメル
誘われるまま、耳に触れる。
白兎の末裔
目を細める。
サメル
余計なものを切り取っただけで人間になるのなら、今まで何人の動物を人間にできただろうか。
サメル
指が耳を撫でる。つなぎ目を確認するように、愛おしむように。
白兎の末裔
まだ部屋の入り口で、ベッドにもいかず、静かにただ撫でられている。
白兎の末裔
過去の再現ではない。
サメル
見た目だけを人間にしても意味がない。
サメル
しかしそう考えるのなら、見た目だけを化け物にしても人間のはずだ。
白兎の末裔
じっと撫でられている。
白兎の末裔
「なんか……くすぐったいですね」
白兎の末裔
ただ頭や耳を撫でられるということはいくらでもあった。
白兎の末裔
しかし閉め切った部屋、寝室、『このさき』がある二人として撫でられることは初めてだ。
サメル
動物を人間に戻そうとしたことはなかった。
サメル
そんな需要はなかった。そんな仕事はなかった。その必要がなかった。
白兎の末裔
行き場の思いつかない両手が、サメルの胸に添えられる。
サメル
しかし、動物を人間に戻せたら、と思ったことがないかというと。
サメル
全く無い、という訳ではない。
サメル
胸の中に収まる、小さい命を見下ろす。
サメル
「例えば……」
サメル
「一緒に来るか、と言われたら、どうします?」
白兎の末裔
一抹の不安と期待と、身体を預けるつもりでそこにいる。
白兎の末裔
「えっ」
サメル
「いや、まぁ。深い意味はありませんが」
白兎の末裔
「え、え~っと」
白兎の末裔
「おかあさんとか、心配するし……」
サメル
「そうですよねぇ」
サメル
わずかばかりの安堵。
白兎の末裔
「……でも、救世主様とだったら、ついてってもいいかなあ」
サメル
「…………」
白兎の末裔
なにもあなたのことを知らずに娘は言う。
サメル
何も知らないくせに、何も理解していないくせに。
サメル
なぜ人を好きになることができる?
サメル
「私についてきても、あなたは幸せになれない。痛いこと、悲しいこと、苦しいことばかりでしょう」
サメル
「見返りがあるなんて、思わない方がいい」
白兎の末裔
「それは、この村にいても同じですよ」
白兎の末裔
「みんな大変です」
サメル
壊滅しかけていた村を思い出す。
サメル
「それはそうかもしれませんねぇ」
白兎の末裔
「白兎の末裔は、救世主様の傍で導くのが一番幸せだって」
白兎の末裔
「そう言われて育つんですよ」
白兎の末裔
「だから大変でも、きっと幸せなんじゃないかなぁ」
サメル
押し付けられた幸福の形。それを純朴に信じる娘。
サメル
よくある話だ。何も珍しくはない。
サメル
それを壊すのも、珍しい話ではない。
白兎の末裔
簡単に切り取ることができる。
サメル
耳を撫でる。
サメル
連れ回すためには、動物のままでも問題はない。
白兎の末裔
*刃禰谷サメル『人間讃歌』を愛で舐めます。
才賀りゅう
*横槍します♡
才賀りゅう
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
才賀りゅう
2d6>=7 (2D6>=7) > 4[2,2] > 4 > 失敗
白兎の末裔
2d6+3>=7 (2D6+3>=7) > 8[6,2]+3 > 11 > 成功
[ 才賀りゅう ] HP : 15 → 14
[ サメル ] 人間讃歌 : 1 → 0
サメル
動物のままでも問題はない、はずだ。
サメル
ただ。
サメル
彼女を幸福にしたいのなら、彼女を大事にしたいのなら。
サメル
人間にしなければならない。
サメル
数多の化け物がこの手をすり抜けていった。
サメル
全て、幸福にしてやりたいと思った。
サメル
変な話ではない。動物愛護の心だと、自分に言い聞かせてきた。
白兎の末裔
あなたは人間で、救世主で、力がある。
サメル
力がある。この娘を人間にする力が。
サメル
そんな訳はない。末裔は人間になれない。
サメル
そんなことは幻想だ。
白兎の末裔
幻想だ。
白兎の末裔
しかし人間と動物の境界は、
白兎の末裔
あなたにとっての幻想で、現実。
白兎の末裔
あなたにとってそうならば、それが全て。
サメル
自己を守るためには、女達を動物扱いするしかなかった。それでも心のどこかでは、女達を同種として憐れむ気持ちがあった。
サメル
怪物の女を、人間に戻す魔法が使えたら。
サメル
どんなにいいことだろう。
サメル
リサの耳を摘んで、軽く引っ張る。
サメル
温かく、弾力のある感触。生きている。
白兎の末裔
「あはは、とれないですよぉ」
サメル
「ま、普通は取れませんよね」
サメル
一閃。
サメル
つまんだ耳と、その隣の耳を、ナイフが横断した。
白兎の末裔
鮮血が散る。
白兎の末裔
「いっ」
サメル
傷口から溢れる血を、白い肌や髪を汚す血を見下ろす。
白兎の末裔
驚き、屈み、それから頭を抑える。
サメル
分かっている。末裔にこんなことをしても人間にはならない。彼女達は生まれながらに兎の耳と尾を持つ。
白兎の末裔
傷口に触れて、短い悲鳴が漏れる。
サメル
そう、尾。
サメル
尾を掴む。
白兎の末裔
「えっ、あっ」
サメル
ふわふわとした、やわらかい尾。ずっと触れていたくなるような心地よさ。
白兎の末裔
あなたの手に震えが伝わる。
サメル
これは愛玩には向くだろうが、それだけだ。
サメル
尾を断ち切る。
白兎の末裔
耳を切られた末裔はなお、あなたの身体にしがみ付いていた。
白兎の末裔
悲鳴。
サメル
しがみつくリサの頭を撫でる。
サメル
小さな物音にもよく反応する、毛が覆う耳がなくなった頭を。
サメル
これで、人間の頭になった。
白兎の末裔
怯えた顔であなたを見上げる。
白兎の末裔
「どう、して」
白兎の末裔
耳があった場所をもう一度触り、それから手を見る。
白兎の末裔
手に血がついている。
サメル
膝を付いて、リサの目を見る。
白兎の末裔
怯えた目で見返す。
サメル
「これで君も人間になれた」
サメル
救世主は、狂っている。
サメル
小さな体を抱きしめる。
白兎の末裔
抱きしめられる。
白兎の末裔
その抱擁に、その猟奇が悪意でないことを知る。
サメル
「君を幸せにしたい」
サメル
「これは本当の気持ちだ」
サメル
ずっと、こうしたかった。
サメル
人間と動物の違いなんて、大したものじゃない。
サメル
同種として愛せるかどうかなんて、少しのきっかけがあればいい。
リサ
腕の中で頷く。
リサ
白兎の末裔は、救世主様と一緒にいるのが幸せだ。
リサ
白兎の末裔でなくなったなら、何が幸せだろう。
リサ
「幸せです」
リサ
倒錯している。
サメル
「リサ」
サメル
失われた耳の痕に口付ける。
サメル
「愛している」
サメル
ようやく言えた。
サメル
たくさんの化け物達。
たくさんの動物達。
たくさんの女達。
サメル
そして、両親。
サメル
みんな、みんな愛していた。
リサ
頷く。
リサ
「名前を」
リサ
「教えてください」
サメル
「覚」
サメル
「夢から覚める、の、覚」
リサ
「覚」
リサ
「覚さん」
サメル
「はい」
リサ
「幸せにしてくださいね」
サメル
返事をして、また強く体を抱きしめる。
サメル
「精一杯努力しますよ」
サメル
「こう見えて、努力は嫌いじゃないんです」
リサ
「それじゃあ、わたしもがんばって、覚さんを幸せにします」
サメル
「うれしい事を言ってくれる」
サメル
「チップをあげないといけないなぁ」
リサ
「あはは」
サメル
耳を失った末裔を幸福にするには、どうしたらいいのか。亡者になった女を幸福にするには、どうしたらいいのか。
サメル
何も分からない。
サメル
ただ、腕の中には白兎を失った人間の女がいる。
サメル
ようやく、愛することができる女に巡り会えた。
サメル
それだけが分かる。
ラビングラビット
夢から覚める。
サメル
夢から、覚める。
ラビングラビット
『耳を切り取った』、それが引き起こした単なる夢、幻。
ラビングラビット
心に作用する毒の顕れ。
ラビングラビット
目の前には、ブラッツ、りゅうがいる。
サメル
ぼんやりと、正面を見る。
才賀りゅう
爪を突き立てたままの男があなたを見ている。
ブラッツ=ツェベライ
爪を突き立てられ、微動だにできない吸血鬼があなたに背を向けている。
才賀りゅう
「どうしました?」
サメル
ぼんやりと才賀を見て、ブラッツを見る。
サメル
「いえ……」
サメル
指を抜く。
才賀りゅう
「やめますか」
才賀りゅう
「来るでしょうしね、そろそろ」
サメル
「あ、ちょっと生理来ちゃったみたいなんでぇ、そちらでやっててもらっていいですか?」
ブラッツ=ツェベライ
「……」
才賀りゅう
「ウッソ~ナプキン買ってこよっか?」
ブラッツ=ツェベライ
頭上で交わされるふざけた会話に身を震わせている。
サメル
「あ、大丈夫大丈夫~!でもちょっとトイレ行ってくるね~!」
才賀りゅう
びしゃり、と肉の音を立てて指が払い抜かれる。
ブラッツ=ツェベライ
ぐ、と呻き声が零れる。
サメル
ブラッツと才賀から離れて、階段の方へ。
サメル
あの夢。
サメル
夢の中で、自分は確かに人間の女を手に入れた。
サメル
恋をした。
サメル
所詮は夢で、ただの幻想。耳を切り取ったくらいで末裔は人間にはならないし、亡者は生者に戻らない。
サメル
しかし、夢で見たことは変わらない。
GM
夢は心の中の出来事。
GM
心の疵に触れるのに、それが現実か夢かは問わない。
GM
亡者は耳だけではなく、全身を毛皮に覆われている。
GM
全てを剥ぎ取れば、そこから人間が出てくるだろうか。
サメル
出てこないだろう。
サメル
亡者は亡者であり。獣は獣だ。
サメル
そんな事は分かっている。
サメル
それでも。
サメル
幸せにすると言ってしまった。
サメル
幸せにしたいと、思ってしまった。
GM
遠く、咆哮が聞こえる。
GM
あなたを探し回る足音が聞こえる。
サメル
行かなければならない。
サメル
恋人が会いたがっている。
GM