ナナギ
「ブラン!」ハンスが倒れたと同時に一目散にブランの元へと走る
アロイムリムリール
「幸福を生み出す美徳と知恵のなかったおまえには、土台無理なコトだったのさ」
GM
ブランとノワールの傍には既にイスカスが控え、その傷を癒やしている。
ブラン
意識こそ取り戻さないものの、死ぬ様子はない。
アロイムリムリール
「これはどのようにしてもよいのかな」
アロイムリムリール
ハンスはもはや脅威ではないが……妹がわからんからな~と思っている。
イスカス
2人の容態が安定したのを見て、ハンスと悪魔の傍らに歩み寄る。
アロイムリムリール
口の中で静かに舌なめずりをして――「どうするかな」
イスカス
「お礼を言われるようなことではありませんよ」
イスカス
ハンスの懐からコインの入ったケースを取り出して差し出す。
海獣
……ハンスを殺しても、街には市民である救世主たちがいて、街にあまねく魔女の力が行き渡っているけれども。
アロイムリムリール
犬にして連れ歩くのもいいなあ~
アロイムリムリール
あと何日か余裕があるので、それまで地を這わせおさんぽさせるのだ……
アロイムリムリール
「起きてから殺すのはどうだ?優位をたっぷり見せつけて……」
ナナギ
「殺すなら殺す、解放するなら解放する…がいい」
ナナギ
「奴隷みたいに扱うのは、おんなじになっちゃうよ?」
アロイムリムリール
「そうであろうそうであろう……」
アロイムリムリール
「ま、殺し方は我に任せてもらおうか……」
アロイムリムリール
「……ナナギは教育にわるいからほらあっちの白黒の娘っ子と遊んでなさい」
アロイムリムリール
げしゃ、と音を立てて顎が開き、拷問具のような口が開く。
アロイムリムリール
「この堕落の国において人間を食えるのは……アド!」
アロイムリムリール
4本の舌が四肢を絡め取り、持ち上げる。
ハンス
目を覚ます様子もなく。
ただ、ぶらりと投げ出されたままの四肢が人形の様に持ち上がる。
アロイムリムリール
ただのソースとなった血を飲み干す器の中にハンスの肉体は放り込まれ、顎が閉じられる。
アロイムリムリール
口の中にびっしりと生えた数え切れぬ刃がアイアンメイデンの如くハンスの肉に殺到し、裂く。
海獣
耳を塞いでも、牙が肉を裂き、骨を砕く音が響く。
アロイムリムリール
すぐには咀嚼せず、新鮮な果実より溢れる血をごくごくと飲み下す。
ハンス
骨の砕かれる音、肉の裂ける音、吹き出す血液。
海獣
視線を思わず上げて、そのさまを恐る恐るに見上げる。
アロイムリムリール
口の中にある生命の暖かさが、急速に液体となって胃の腑に流れ落ちる。
アロイムリムリール
もう一度口を開き、その姿が見えなくなるまで飲み込む。
アロイムリムリール
幾千のナイフがその身を肉に変えた。
ハンス
咀嚼され、切り刻まれ、心臓の鼓動が止まるまで
海獣
今際の際にどれだけの激痛を受けたのか、想像を絶する。
アロイムリムリール
骨を砕き、肉を裂き、肉体の機能を損壊する。
ハンス
悲鳴はあげられなかったのか、あげなかったのか
アロイムリムリール
胃の中に、大きなものが流れていく。
アロイムリムリール
飲み込み終えた悪魔は、しゅる、と首を皆に向ける。
アロイムリムリール
「人間たちさ~ドン引きしてない?」
アロイムリムリール
「でも人間とかたまに魚の踊り食いやるじゃん~?」
アロイムリムリール
だから……お前らドン引きする権利なくないか……?みたいな顔をしている。人間全体に踊り食いの文化があるわけじゃないんだぞ。
アロイムリムリール
しかもわりかし大人しく食ったほうだと思うんだけど……?と思っているがバリッゴキ音してた。
海獣
ナナギを気遣うていでそちらに向かい、自然な動きで悪魔から目を背けました。
アロイムリムリール
「口んなかで一気に噛んだら血ブシャーって口もとよごれちゃうからお上品に食ったのだが!?」
海獣
「教育に悪いです海獣とナナギはふたりとも見知った仲の相手を喰われ、形は違えどそれを心の疵にしているのだが、そんなことは悪魔には知ったことではない。」
アロイムリムリール
逆にグロくなっていることを察さない悪魔
イスカス
「皆様はこれからどうされるおつもりで?」
アロイムリムリール
こいつヤバいのって顔をスキュラにしている。
海獣
しょうがないくないですか? という顔をしている。
アロイムリムリール
「そういえばここの主人が居なくなった今……ここはどうなるのだ?」
ナナギ
「奴隷が勝っちゃた場合、なんか色々があったりしちゃうのか…?」
海獣
この街の奴隷制を支えているのは魔女であって、ハンスはその管理者に過ぎなかった。
イスカス
「まあ、私が引き継いでも構わないと思っています」
アロイムリムリール
「そのほうが面倒がなさそうだな」
ナナギ
「すきゅらはともかく、あくまとナナギには無理だからな」
アロイムリムリール
「それとも誰か、やりたいかね?支配者」
イスカス
「ええ。皆さんに引き継ぐ意思があるのでしたら、私からグレーテ様に推薦いたしますよ。」
海獣
「……この街は、恩恵を受ける者たちにとっては、堕落の国では考えられないぐらいいい場所なんでしょうが」
イスカス
「私が管理者となれば『皆さんだけそのように』することはできる」
アロイムリムリール
「ひっそりと裁判をして、生き残ることができる……と」
海獣
「そういうことが、必要な救世主もいるでしょうね」
イスカス
「ここから出ても……救世主を殺さなければ生きてはいけません」
イスカス
「それを良しとするかはわかりませんが……貴方がたには『贔屓』をする権利もある」
海獣
例えば彼女は、いくらコインを持っていても、街の外に出れば死ぬだけだろう。
海獣
救世主として戦うのに向いていないものにも、責務は同じように降りかかる。
海獣
「……この街から出て、対等な救世主と裁判をし」
海獣
「負けたとしたら、この街にとどまっておけばよかった、と」
イスカス
「出会う相手が対等とも限りませんからね」
イスカス
「ただ、貴方がたの望みを最大限叶えたいとは思っています」
アロイムリムリール
「我は正直たまに肉が食えればなんでもよい」
アロイムリムリール
そしてストックは持っておきたい……
イスカス
「裁判で必ず『死体』は出ますから、それでよければご用意は出来ます」
アロイムリムリール
「街からは……出んとまずいかも!」
アロイムリムリール
「我にとってハンス以外にヤバいやつがおるんじゃ!」
アロイムリムリール
「あいつと出会うとヤベーのだ!」
イスカス
「流石に市民を殺すことは難しいですね、貴方を死んだことにすることは出来ますが」
アロイムリムリール
「出る!街を出て我はスキュラについていくぞ!!」
アロイムリムリール
「ここでブランやノワールと共に戦うのもいいかもしれんが……」
ナナギ
「すきゅらとあくまとも、一緒にいたいし…」
ナナギ
「ここは、ずっといたら苦しくなっちゃう…気がする…」
イスカス
正直に言うと、ハンスが死ぬところを見なくてよかったと思う
GM
怪我を治療された2人は、寄り添うようにして眠っている。
アロイムリムリール
「そうだな、2,3日ぐらいしてから行くか~?」
アロイムリムリール
「ナナギも我らと行くとしてもブラノワ~とちったあ話したいんじゃろ」
海獣
その形を選べるのは、この堕落の国においては稀有なことだ。
アロイムリムリール
客観的に見ればメチャクチャ狭量だが本人の自覚は……寛容!
海獣
「短い間だけど、私たちはともに旅をしてきたわけだからね」
アロイムリムリール
「ナナギの救世主としての力、我は評価しておるからなあ」
海獣
「私たちはナナギを頼りにしてるし、必要としている」
イスカス
「戻ってくれば、おもてなしいたしますよ」
ナナギ
「最初にナナギを信じてくれたのはすきゅらだし、あくまは知らんけどなんかおもしろいから」
イスカス
「今の貴方がたならコインも15枚ずつありますし、大丈夫でしょう。」
イスカス
「では、今晩街の外に出られるよう、手配しますね」
イスカス
「『粉』は街から出れば消えてしまいます。」
イスカス
「出発前に、お食事だけでも準備いたしましょう」
アロイムリムリール
「つまり贅沢な飯も今晩までと」
ナナギ
「ん」ナナギはそう言って倒れているブランとノワールの元へ向かう
ナナギ
柱時計から、閉まってあった"粉"を取り出す
ナナギ
魔法も、救世主の力も、何もかかっていないただのブローチ。
ナナギ
ナナギは、それだけ言うと…ゆっくりと立ち上がり
GM
ぼろぼろになって疲れ切って、ぐっすりと眠っているふたり。
GM
虐げられ、命令されることから開放されたふたり。
GM
食べきれないほどの野菜や肉に、きらびやかなお菓子たち。
GM
仮面をつけた亡者馬の繋がれた荷馬車に、僅かな水と食料をのせて。
イスカス
「すみません、『本物』はこれだけしか準備できませんでした」
海獣
「……いえ、何から何までありがとうございます」
海獣
取り出されたものに、戸惑いの表情を浮かべる。
イスカス
「あたたまるでしょうし、売ることもできるでしょうし……きっとお役に立ちます」
イスカス
「遺品がなくとも、彼を……忘れることは、ありませんから」
アロイムリムリール
豪華なものが増えて嬉しいあくま。
海獣
「……私たちがハンスに勝つことができたのは、あなたのおかげです」
海獣
「こうして街から出してくださったことも含めて、感謝しています」
海獣
「ハンスを倒したのは我々ですが、あなたは私たちを助けてくれた」
海獣
「……あなたはきっと、ハンスよりもいい『管理者』になるでしょう」
イスカス
「彼は、決して自分の手を汚しませんでした」
イスカス
「私は、彼の命令で何人も、何人も、何人も」
海獣
「……いや、もしかしたら、変わらないかもしれない」
海獣
「……私たちは救世主。この堕落の国を救うために呼ばれたそうですね」
海獣
「でもきっと、この街からは堕落の国を救うような救世主は生まれないでしょう」
海獣
「ハンスもそう。心の疵の力を、恐らくはろくに使えていなかった。堕落の国に来たばかりの私たちと同程度の実力しか持ってなかった」
海獣
「この街で暮らして、勝ちの決まった裁判しかしていなければ、みんなそうなっていく」
海獣
「でもあなたは、そのルールから少し外れて、私たちを助けてくれた」
海獣
「そういうつもりはありませんが、次のセリフを言うと言い訳がきかなくなるかもしれません」
海獣
「あなたは私たちが街に来たら、もてなしてくれると言いましたが……」
海獣
「もしあなたが、この街を出て、旅に出ようと思ったなら」
海獣
「その時もし私たちが生きていたら、一緒に旅をしましょう」
アロイムリムリール
「ってかなんなら今出ちゃってもいいんじゃないか?代わりなら出てくるじゃろ」
イスカス
「ええ、私は……残される者たちを見捨てることが出来ません」
イスカス
「あの『裁判所』が、もう少しだけよくなって」
イスカス
「ゆく先々で良い話が残ることを期待しています」
イスカス
「良くない噂が耳に入ったら、口が滑るかもしれませんので」
イスカス
「お二人のこと、よろしくおねがいしますね」
アロイムリムリール
「バーカ!くたばれエミリオ!」
アロイムリムリール
今居ない顔に向かって悪態を吐きながら馬車に乗り込む。
海獣
イスカスを、その背後にある街をちらと振り返ってから、馬車に乗り込んだ。
ナナギ
柱時計を開く、その中から取り出したのは一枚の花弁
ナナギ
ブランの救世主の力によって生み出されたもの、いつ消えるかもわからない
ナナギ
でもナナギの脳裏には、あの綺麗な花吹雪がしかと残っている
ナナギ
「ブランーーー!!!」大きく、大きく手を広げる
ナナギ
「ありがとーーー!!!ブランーーー!!!」
GM
少女の後方からパステルカラーの鮮やかな花吹雪。
ナナギ
「ブランーーー!!!!ブランーーーーー!!!!!」何度も何度も名前を呼ぶ
GM
柔らかな春の香の追い風は、亡者馬の足を軽やかに包み
GM
Dead or AliCe
『エルヴンミオレの奴隷商』